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カテゴリー「映画」の記事

2018年6月13日 (水)

大画面で「七人の侍」を見る至福。

「七人の侍」('54,東宝)

Photo監督:黒澤明

出演:三船敏郎,志村喬,木村功,稲葉義男,宮口精二,千秋実,加藤大介,津島恵子

先日,会社を休んでゴルフをする予定だったのだが,天候に恵まれず,ゴルフをキャンセルして,映画を見に行くことにした。前々から「午前10時の映画祭」と題して,新旧の名画を再上映しているのは知っていたのだが,なかなか行く機会に恵まれていなかった。しかし,もう今年で9回目ということで,そこそこ人気がなければ,これだけ続くことはないだろう。もちろん,世の中,映像ソフトはリリースされていて,家庭で見られないこともないのだが,やはり映画館で見る魅力は何ものにも代えがたい。

そして,今回選んだのが「七人の侍」である。私はDVDも保有しているし,いつでも見られるのだが,TVやPCでしか見たことがないので,一度劇場で見たいと思っていたものである。ようやく今回見られたわけだが,1,100円で見られるのであれば,全然文句はない。いずれにしても207分の巨大編である。

映画に関しては何も言うことはないぐらいの傑作であるが,今にして思えば,もう少し尺を短くすることはできたかもしれない。しかし,侍集めがひょいひょい進めば,それはリアリティを失うことになるから,前半については仕方ない部分もあろう。だが,この映画を大画面で見る意義は,後半の戦いのシーンにこそ表れる。特に最後の戦いとなる雨中の激しい戦い,アクション・シーンはまさに歴史に残る名演出と言ってもよいのではないか。今回,大画面で見て,大いに興奮させられた私であった。これは撮影の中井朝一の功績でもある。こんなシーンを撮るのに一体どれぐらいのテイクが必要だったのかは極めて興味深い。

そして,この映画を見ていて,宮口精二のカッコよさを再認識させられた私である。まさにハード・ボイルドなのだが,人間的な優しさとの二面性を見事に示されて,男の中の男と思ってしまった。何度見ても,ここでの宮口精二にはしびれる。

いずれにしても,こんなアクション映画が戦後10年も経っていない日本で撮られていたことは,今にして思えばまさに驚異的。アクション・シーンのスピード感も素晴らしく,文句のつけようがない。星★★★★★。

2018年6月11日 (月)

「万引き家族」は実によく出来た映画であった。

「万引き家族」('18,ギャガ)

Photo監督:是枝裕和

出演:リリー・フランキー,安藤サクラ,松岡茉優,城桧吏,佐々木みゆ,樹木希林,池松壮亮,高良健吾,池脇千鶴

カンヌ映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞した話題作である。珍しくも家人のリクエストがあり,週末に見てきたのだが,これはタイトルからは想像もできないような映画であった。詳しく書くとネタバレになってしまうが,是枝裕和のこれまでの映画とも通じる「家族」がテーマであるが,その内容はかなりほろ苦い。かつ,昨今報じられる児童虐待の問題とも通じるところがあって,身につまされる感覚を覚える部分もある。

映画のポスターには6人の幸せそうな姿が写っているが,映画の中にこのようなシーンは出てこない。これがまさに反語のようにさえ思えてしまった私である。いずれにしても,家族とは何なのとかいうのを改めて考え直したくなるところに,この映画の本質があるわけだが,疑似的な体裁で成り立っている家族が,あまりにももろく崩壊することが描かれるが,それだけでは救いようのない映画となってしまうところに,ちゃんと救いを感じさせるシナリオになっているのがよかった。これは脚本も兼ねた是枝裕和の仕事ぶりを認めなければならない。

演技陣は子役も含めてすべて見事なものであるが,中でも映画後半になってからの安藤サクラの演技が突出している。極論すれば,この映画は安藤サクラの演技を見るだけで価値があると言ってもよいだろう。特に「泣き」のシーンは誰も否定できない力を持っている。これには私も見ていて,本当に感心してしまった。

正直なところ,映画そのものがどんな感じなのかわからず,あまり期待しないで見に行ったのだが,これは見て正解であった。そういう意味では家人に感謝せねば。星★★★★☆。実にいい映画である。かつ松岡茉優は可愛いと声を大にして言っておこう(爆)。

2018年5月27日 (日)

英国出張中に見た映画:最後は「ガール・オン・ザ・トレイン」

「ガール・オン・ザ・トレイン(The Girl on the Train")」('16,米,Dreamworks)

The_girl_on_the_train_2監督:Tate Taylor

出演:Emily Blunt,Haley Bennett,Rebecca Ferguson,Justin Theroux, Luke Evans

随分間が空いてしまったが,GW前の英国出張の復路で見た映画は2本だけで,1本は劇場で見た時に記事をアップした「スター・ウォーズ:最後のジェダイ」なので,そちらはスキップして,最後に見たこの映画について書きたい。

この映画,製作はSteven Spielbergも絡むDreamworksなのだが,通常のDreamworksが作る映画に比べると陰鬱な映画であり,私が抱くDreamworksの映画とは何ともイメージが違う。もちろん,これまでもこうしたタイプの映画がなかった訳ではないだろうが,私の感覚では「ゴーン・ガール」並みの陰鬱さって感じである。

ストーリーについてはネタバレになってしまうので書かないが,舞台となっているのがHastings on Hudsonということで,ここでいう「トレイン」とはMetro-Northのハドソン線である。グランド・セントラルとかも出てきて懐かしい感じも与えるが,このストーリーにおいては,そんな懐古的な気分も吹っ飛ぶわと言いたくなるような映画であった。正直言って,飛行機の中で見るにはちょいとねぇって感覚にならざるをえないえぐ~い映画である。原作は小説らしいが,ミステリーとしては底が浅い感じもあり,映画にしてもプロットの甘さがあるため,星★★★。Emily Bluntは結構怖いし,Haley Bennettはセクシーだが,そうだとしてもその程度。

尚,刑事役で"I, Tonya"でオスカーを取ったAllison Jannyが出ているが,雰囲気は全然違うのに,声でAllison Jannyってわかってしまった。この人の芸風も多彩だなぁと感心。

2018年5月18日 (金)

英国出張中に見た映画:3本目はこの夏公開の"Battle of the Sexes"

"Battle of the Sexes" ('17,米/英,Fox Searchlight)

Battle_of_the_sexes監督:Jonathan Dayton, Valerie Faris

出演:Emma Stone, Steve Carell, Andrea Riseborough, Bill Pullman,Natalie Morares

英国出張の往路で見た映画の3本目は,日本では7月に公開が予定されているこの映画である。これも実話をベースにした話で,昨今の映画には結構実話に基づく話が多いなぁと思う。逆に言えば,オリジナル脚本の持つ価値はどんどん高まっているのではないかとさえ思ってしまう。

ここに描かれている部分のうち,LGBTの部分についてはどの程度実話ベースなのかはわからないが,いずれにしても,性差に対するBillie Jean King(あの当時はキング夫人と称されていたのも懐かしい。ライバルのMargaret Courtはコート夫人だったなぁ。その辺も時代を感じる)の挑戦を描いたものであり,Steve Carell演じるBobby Riggsとの対戦が実際あったというのは私の記憶の片隅にもあったような,ないような...。

”I, Tonya"でもそうだったが,実際のキャラクターをエンド・ロールで紹介するパターンも最近多くなってきたが,役者たちがそれっぽく演じていたことがわかるのも面白い。いずれにしても,この映画においては,女性を小馬鹿にする男性や保守主義者の古臭さをコケにするところが描かれるが,まさにこれが「ウーマン・リブ」の時代だったということであろうし,それは現代においても通じる部分があるということだろう。

LGBTサイドは深刻になりそうな展開であるが,それをSteve Carellがコミック・リリーフ的に和らげる役割を担っており,なかなかバランスの取れた展開だと思える作品であった。正直なところ,これが日本で公開されたとしても,ヒットする可能性は低いかもしれないが,なかなか面白い作品なので,見ても損はしない。星★★★★。

甚だ余談であるが,こういう映画を見ていると,ジェンダー間の平等を訴える活動をするEmma Watsonと,ここでの主役Emma Stoneがごちゃごちゃになってしまう私である。

2018年5月16日 (水)

英国出張中に見た映画:2本目は「バリー・シール:アメリカをはめた男」

「バリー・シール:アメリカをはめた男("American Made")」(’17,米/日)

American_made監督:Doug Liman

出演:Tom Cruise,Damhnall Gleeson, Sarah Wright, Jesse Plemons

英国出張の往路で見た2本目がこの映画である。Tom Cruiseも多作の人であるが,まぁ,それにしてもいろいろな役柄をこなす人である。それ以上に,この映画の主人公であるバリー・シール(Barry Seal)が実在の人物であったということ自体が信じがたい事実であるが,それでもこれがほぼ実話だというのだから,アメリカも無茶苦茶な国である(笑)。

Tom Cruiseはカッコいいんだか,情けないんだかよくわからない人物を演じて,結構笑わせてくれるが,この映画は時代背景を理解して見ると,更に面白いものかもしれないと漠然と思っていた私である。逆に言えば,背景を理解しているか,いないかでこの映画に対する感覚が全く違ってしまうんだろうとも思わせる映画であった。日本人としては,こうした時代背景を認識することは難しいということで,エンタテインメントとしてはそこそこ見られても,なんだか無茶苦茶だなぁって感想に落ち着いてしまうかもしれない。まぁ,最後は因果応報ってことになるのだが。星★★★。

尚,IMDbによれば,この映画,米日の合作となっているのだが,誰がスポンサーなのかと思ったら,電通の名前が...。へぇ~と思ったり,ほんまかいなと思ったり。

2018年5月12日 (土)

英国出張中に見た映画:1本目は「グレイテスト・ショーマン」

「グレイテスト・ショーマン("The Greatest Showman")」(’17,米,Fox)

Greatest_showman監督:Michael Gracey

出演:Hugh Jackman,Michelle Williams,Zac Efron, Rebecca Ferguson,Zendaya

GW前の英国出張で見た映画について書きたい。

日本でも結構ヒットしたこの映画,この時代には珍しいオリジナルのミュージカルである。「ラ・ラ・ランド」のチームが参画と聞けば,納得がいく。2017年に解散したリングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカスに名を残したP.T. Burnamを主人公にしたストーリーなので,時代背景は古いのだが,出てくる曲は現代的なポップス調の曲であり,また,その曲がよくできている。Hugh Jackmanが歌がうまいのは「レ・ミゼラブル」で実証済みであるが,本当にこの人大したものである。十分ブロードウェイでもやっていけるのではないか。

この映画,シナリオはいかにもなものであるが,なかなか楽しく見られる作品であった。だが,この映画のキモはやはり音楽だと言いたい。この音楽があってこそ,やや陳腐に流れそうなシナリオも許せる展開になるってところだろう。正直言って,主人公,P.T. Burnamは相当に胡散臭いところを感じさせる人物だと思えるが,それをストーリーで打ち消してしまうという映画。星★★★☆。

それにしても,最近見る映画ではよくMichelle Williamsに出くわすなぁと思うが,それぞれの映画で全然違う役柄を演じてしまうカメレオン女優である。本当に器用に何でもこなすものだと言いたい。

2018年5月10日 (木)

米国出張中に見た映画:最後はどうしようもない駄作だった「マンハント」

「マンハント」('17,中/香港)

Photo_2監督:John Woo(呉 宇森) 

出演:チャン・ハンユー,福山雅治,チー・ウェイ,ハ・ジウォン,桜庭ななみ,國村隼,竹中直人

米国出張中に見た映画の最後は「オリエント急行殺人事件」の原語版だったが,それは既にスリランカ出張後にアップしたので,この9本目を最後にしよう。最後にという割には,とてつもない駄作で,はっきり言ってがっかりさせられたというのが実感である。

高倉健と原田芳雄主演の「君よ憤怒の河を渉れ」のリメイクで,今回の作品の登場人物の名前も前作に準じている部分が結構あるが,設定自体は大きく変わっている。時代の流れとともに設定が変わるのは仕方がないとしても,これほど無茶苦茶なシナリオというのはなかなかお目にかかれないと思えるほどひどいものであった。

大阪で全面ロケをしているのはいいのだが,なぜそこからそこへワープできる?と思わせるような場所の瞬間移動(笑)があって,大阪人には到底受け入れられない作り物感があり,更にはJohn Wooの得意技としてのスロー・モーションを連発されても,面白くもなんともないのである。よくもまぁこれだけつまらんストーリーを考えられたものである。そもそも序盤のパーティ・シーンの群舞は一体何なのよ?

画像とアフレコのタイム・ラグも痛々しいぐらいで最後まで見るのが苦痛のような大駄作。唯一の救いは桜庭ななみが可愛いことだが,この役柄,このセリフ回しはないよなぁと思わあせる程度。倉田保昭の名前を見たのは懐かしかったが,この内容では無星で十分だ。そもそもこんな映画をコンペには関係ないとは言え,ヴェネツィア国際映画祭に出品する気が知れない。映画人や観衆にバカにされるだけの恥知らずである。いずれにしても機内エンタテインメントとしてもチョイスした自分の審美眼のなさを呪った私であった。

2018年5月 9日 (水)

GWに見た映画をまとめてレビュー

英国出張時に見た映画についてはまだ記事をアップしていないが,その前にGW中に見に行った映画について書いておこう。別々に書くと,音楽の記事がアップできなくなるので,劇場で見た3本についてまとめて書いてみよう。それにしても見てるものがバラバラだなぁ。

①「アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー("Avengers: Infinity War")」('18,米,Marvel)

Avengers_inifinity_war監督:Anthony Russo, Joe Russo

出演:Robert Downey, Jr., Chris Hemsworth,Mark Ruffaro, Chris Evans, Scarlett Johansson,Benedict Cumberbatch,Josh Brolin

全世界で大ヒット中のこの映画であるが,5/1の割引を使って行ってきた。まぁ,見ればわかるのだが,この映画の主役はJosh Brolin演じる悪役のサノスであり,Marvelのキャラクターはこの映画では,サノスに翻弄されるかたちでの群像劇を演じている感じである。そうした意味ではサノスを中心とするオムニバス・ストーリーのようにも感じさせる(ポスターもそういう感じになっているねぇ)。なので,見ているとMarvelに関わるありとあらゆるキャラが出てきて,目が回るようなストーリーが展開されているのだが,まぁ次作ではどうなるかという期待を高めてのエンディングとなっていることは言うまでもない。そういう意味では商売上手と言わざるをえない。

まぁ,アメコミの映画化なのだから,目くじら立てず楽しめばいいと思うので,映画としては星★★★☆ぐらいとしておこう。一点だけ言っておきたいのは,この映画は上映前に「エンド・ロール後にも映像がある」旨の注意書きが表示されているにもかかわらず,エンド・ロール中に席を立つ人間がいるのが信じられない。最後まで見れば,次作への伏線が張られていて,どういう展開になるかを期待させるのだが,帰ってしまう人ってのはそういうことも知らずに帰る訳だ。私は常々,エンド・ロールも最後まで見ないと映画は見たことにならないと思っている。エンド・ロール中に帰る観客は,それはそれで勝手だが,ほかの観客に迷惑を掛けないように立って欲しいものだ。更に,今回のように,注意書きを出しても帰る客は自己責任で帰るのだから,あんな注意書きは不要である。

②「君の名前で僕を呼んで("Call Me by Your Name")」('17,伊/仏/米/ブラジル)

Call_me_by_your_name監督:Luca Guadagnino

出演: Armie Hammer, Timothée Chalamet, Michael Stuhlbar

これは「アベンジャーズ」の後,ランチをはさんではしごして見たものである。この2本,違い過ぎやんけ!と言われれば,返答の余地がないが,まぁいろいろな映画を見たいのよと開き直ることにしよう。

私が行ったのは5/1だったが,終日チケットが完売という凄い人気ぶりだったが,James Ivoryが脚色賞でオスカーを受賞したのはさておき,このストーリーがどれぐらい観客に刺さるのかというとどうなのかなぁとも思ってしまう。夏のイタリアでのアバンチュール(死語!)と言うには切なさが勝ってしまうが,美形の男性二人の恋というところに我々が感情移入できるかどうかである。映像は美しいし,演技も演出も優れているが,LGBTのうち,GとBが描かれるので,単純な青春映画とはならない。

James Ivoryは原作の途中までを脚色したということで,本当は監督もやる気だったらしいが,Luca Guadaninoとの共同監督はうまくいかないだろうという判断(おそらくそれは正しい)により,脚色に徹したようである。しかし,スタッフは続編を作る気満々らしいので,主人公二人のその後が描かれるときにどうなるのかというのは大いに気になる。

いずれにしても,この映画はラスト・シーン近くのMichael Stuhlbar演じる主人公の父のセリフにより,切なくも苦い物語でありながら,非常に後味はよい。正直なところ,私には感情移入の難しい世界だったのだが,映画としてはなかなかよく出来たものだったと思う。また,本作は音楽が素晴らしく,久しぶりにサントラ盤が欲しくなってしまうものであった。星★★★★。

③「リメンバー・ミー("Coco")」(’17,米,Pixar/Disney)

Coco監督:Lee Unkrich, Adrian Molina

声の出演:Anthony Gonzalez, Gael García Bernal, Benjamin Bratt, Aleanna Ubach

GWの劇場通いの最後がこれである。これは家人と見に行ったものだが,ヒスパニックを意識するところがディズニーらしいなぁと思いつつ,ストーリーはうまいものであり,ついつい涙腺が緩んでしまった私である。

「007 スペクター」にも登場していた「死者の日」はこれのことだったのかという発見もあったが,映画は極彩色の死者の国において多くのシーンが描かれるが,この死者の国での背景や群衆の描き方がアニメーションとしては見事としか言いようがなく,それだけでも見る価値がある。

また,泣かせどころをわかっているシナリオにはまんまとはめられてしまった私であるが,ちゃんと家族愛を描くところも憎い。歌もいいしねぇ。「死者の日」というのは日本でのお盆のようなもので,世界でもやり方は違っても同じようなことをやるのねぇというのが実感であったが,とにかくこの映画,音楽も素敵だし,大人が見ても十分楽しめる。ただ,併映の「アナ雪」の短編は季節感全く無視ってのはどうなのよ。米国ではホリデイ・シーズン前の公開だからそれでもよかっただろうが,今の日本には全く合わないストーリーではないか。正直言って,「アナ雪」の映像はそれはそれで楽しめても,私には「リメンバー・ミー」だけで勝負できたのにという感が強い。それほど,この映画,よく出来たものなのである。星★★★★。

映画を見てもらえばわかるのだが,なぜこの映画の原題が"Coco"なのかには深い意味がある。それを考えると,思い出すだけで私の涙腺はまたも緩んでしまうのである。

2018年5月 5日 (土)

米国出張中に見た映画:8本目は「ジュマンジ」のリメイク作。

「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル("Jumanji: Welcome to the Jungle")」('17,米,Columbia)

Jumanji監督:Jack Kasdan

出演:Dwayne Johnson, Jack Black, Kevin Hart, Karen Gillan,Alex Wolff, Madison Iseman

米国出張の復路で見た映画の3本目がこれである。私はRobin Williamsが結構好きで,この映画のオリジナル「ジュマンジ」も見に行ったか,ビデオでは見たはずだが,記憶が曖昧になっているのは加齢のせいか(苦笑)。今回,そのリブート作として,基本的なプロットは同様にしながら,現代的なフレイヴァーで作り直したって感じなのが本作である。

この映画,全世界で大ヒットしているが,それはこのお気楽さ加減が,家族で見るにも丁度いいってところがあるだろう。いつもは硬派の肉体派で通すDwayne Johnsonがコミカルな演技を見せるのも笑えるが,ここで一番笑えるのは何と言ってもJack Blackである。詳しくは書かないが,こういう役をやらせるとこの人はマジでおかしい。

あまりのヒットに,早くも続編が計画されているようだが,一体どうやって話をつなぐねん?と思ってしまうが,まぁゲームの中のキャラであるから,いかようにでも続編は作れるし,別の物語も展開できるってことだろう。まぁ,こういうのが一番機内エンタテインメントには適していると思う訳だが,ある意味のバカバカしさはあっても許せると思ってしまう。星★★★☆。

ところで,監督のJack Kasdanというのは,Laurence Kasdanの息子らしい。へぇ~って感じだが,更に奥方はBird and the BeeのImora George(Lowell Georgeの娘)らしいから,芸能一家ですなぁ。親父のLaurence Kasdanは「ハン・ソロ」の脚本を書いているようだし,監督もRon Howardだから,こっちもちょっと期待したくなった。

2018年5月 3日 (木)

米国出張中に見た映画:7本目は「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」

「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル("I, Tonya")」('17,米)

I_tonya監督:Craig Gillespie

出演:Margot Robbie, Sebastian Stan, Allison Janney, Paul Walter Hauser

米国からの復路の2本目で見たのがこの映画であったが,これが実話ベースの話ながら,実に強烈な印象を残す映画であった。Nancy KerriganをめぐるTonya Hardingによる殴打事件というのは,多くの人の記憶に残っていると思うが,その背景を描いた映画であり,ここに描かれる人間模様はほんまかいな?と思わせるが,エンド・ロールで出てくる本人たちの映像を見ると,薄ら寒いものさえ感じさせる強烈な映画であった。

ここで描かれていることが真実だとすれば,Tonya Hardingというスケーターは,フィギュア・スケートという競技が与える印象とはかけ離れたキャラの持ち主だったということになるが,その勝気な性格はトリプル・アクセルの成功という技術面では機能しても,優美さという一方の要素をないがしろにしたような印象を与える。だが,ここで描かれていることが事実に近いとすれば,それは先天的なものではなく,あくまでも後天的な要素によって生まれたものであり,彼女も被害者の一人だったのではないかとさえ思わせる。そして,Nancy Kerrigan襲撃事件には,当のTonya Hardingが実際には関わっていなかったとすれば,まさにこれは悲劇だったと言わざるをえない。

そういったことを痛切に感じさせる映画には一見の価値があることは言うまでもないし,放送禁止用語を連発するセリフも強烈ながら,オスカーで助演女優賞を取ったTonyaの母を演じるAllison Janneyの演技を見るだけでも価値がある。間もなく日本でも公開となるこの映画が当地でヒットすることは難しいとは思うが,実によく出来た映画として,ここで声を大にして推薦しておきたい。星★★★★☆。いずれにしても,この映画を見ていて,登場人物には真っ当な人間の方が少ないと思えるが,中でもPaul Walter Hauser演じるShawn Eckhardtが一番狂っていたなというのが実感。それにしても,みんな実際の人物に似せているねぇ。そういう意味ではMargot Robbieが一番似ていないのはご愛敬。

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