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カテゴリー「映画」の記事

2018年2月12日 (月)

今年初の劇場映画は「スリー・ビルボード」。

「スリー・ビルボード("Three Billboards Outside Ebbing, Missouri"('17,米,Fox Searchlight)

Three_billboards監督:Martin McDonaugh

出演:Frances McDormand,Woody Harrelson,Sam Rockwell,Peter Dinklage, John Hawkes

今年最初の劇場映画となったのが本作である。先のGolden Globeでも作品賞,主演女優賞,助演男優賞,脚本賞を受賞しているが,今度のオスカーでもかなり有力な候補作と考えれられている。非常に荒っぽいセリフが続くが,主演のFrances McDormandのまさに鬼気迫る演技にはやられること必定。

そして,オスカーではノミネーションを分け合っているWoody HarrelsonとSam Rockwellはどちらも好演であるが,評価されるとすればGolden Globeの結果同様,Sam Rockwellの方だろうと思える。いずれにしても,これはシリアスで重い映画であり,このストーリーは強烈なテーマを持っている。途中のセリフにも出てくるが,「怒りは更なる怒りを呼ぶ("Anger just begets greater anger")」ということを痛切に感じさせる映画なのである。

この映画はチャラチャラしたエンタテインメントではなく,重いテーマを持っているので,確実に好き嫌いは分かれるだろう。しかし,ドラマとして,これは実によく出来た映画であり,考えさせられるところの多い映画である。人種差別の残存すら全く隠し立てすることがなく,誰が善人で,誰が悪人なのかもはっきりしないこの映画が,もしオスカーの作品賞を取ったとすれば,それは結構凄いことだと思える。とにかく強烈な印象を残す映画であった。私は去年,「ダンケルク」を高く評価したが,それとはまったく違うテイストながら,甲乙つけがたい。ということで,「ダンケルク」同様に星★★★★★。いやいや,凄いですわ。

2017年12月28日 (木)

2017年の回顧:映画編

Dunkirk今年の回顧の2回目は映画である。私はライブに通う本数が増えるに従って,映画館通いが減速しているのは間違いない。一時期は年間24本劇場に通いたいと言っていたのが,今年は劇場で見たのは7本に留まった。

そんな私なので,今年の映画を回顧する資格があるかと言えば疑問だが,その分,飛行機の機内エンタテインメントで映画は結構見ており,今年公開された映画は都合25本以上見たことになる。一部はまだ記事にもしていないが,結構な本数になってしまった。

そうした中で記憶に残っているのは「ローグ・ワン:スター・ウォーズ・ストーリー」の意外な面白さであった。スピンオフと言えども,決してバカにしてはいけないのがこの映画だと言える。今年最初に見た映画が「ローグ・ワン」で,最後に見たのが「最後のジェダイ」というのはある意味象徴的ではあるが,どちらかを選べと問われれば,私はシナリオがよく出来ていた「ローグ・ワン」を取るだろう。

「スター・ウォーズ」はそれはそれでよしとして,今年最も感銘を受けたのは間違いなく「ダンケルク」である。私はそもそもChristopher Nolanという人を高く評価しているが,今回は陸海空の視点を異なる時間軸で描くという映画であったが,飛行機で再見して,この映画が実によくできていることを改めて感じることができた。やはり私にとっての今年のナンバー・ワン映画はこれってことになる。キャスティングも素晴らしかった。

そのほかではこれも飛行機で見たものだが,「ラ・ラ・ランド」が非常に楽しかった。昔のMGMミュージカルを現代に蘇らせるとこういう感じなんだろうなぁと思いつつ,大いに楽しんだ私である。そして,いい映画だよねぇと思わせたのが,「ドリーム」なんてろくでもない邦題のついた"Hidden Figures"である。この映画が日本で公開されるかどうかは微妙だと思ったが,公開されて結構ヒットしたのはめでたい。あんまりいい映画だと思ったので,家人にも勧めたぐらいである。また,オスカーで作品賞を取った「ムーンライト」はいい映画だとは思うが,あの重苦しさは厳しいなぁという感じをおぼえた。だが,映画の表現としては素晴らしいものだったと言っておこう。重苦しさという点では「沈黙 -サイレンス-」も強烈であった。本当に真面目に撮られた映画であり,この映画が宗教感の薄い日本人の観客にどう捉えられたかが興味深い。

もう一本,バカにしてはいかんと思ったのが「ワンダー・ウーマン」である。荒唐無稽なストーリーと,コスチューム・プレイを組み合わせたような映画で,大人が見ても許せる映画であった。それに比べて「スパイダーマン」はお子様向けだと思えた私である。

今年後半の出張で見た映画では"A Ghost Story"の切ないストーリーが記憶に残る。また,Noomi Rapasが一人七役という離れ業に挑んだ「セブン・シスターズ」は無茶苦茶な話ではあったが,結構楽しんでしまった。そして,今年の話題作と言えば「ブレードランナー2049」だろうが,ちょっと長いなぁとは思いつつ,少なくとも美術には圧倒された映画だったと思う。

本来であれば,映画は劇場で見るのを基本としたいが,時間が許してくれない現状ではあるものの,出張のおかげで結構な本数の映画を見られたのはよかったと思う。だが,来年は月1本ぐらいは劇場に通いたいものである。

2017年12月23日 (土)

休みを利用して「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」を観た。

「スター・ウォーズ/最後のジェダイ("Star Wars: Episode VIII - The Last Jedi")」(’17,米,Lucasfilm/Disney)

Star_wars_episode_viii監督:Rian Johnson

出演:Mark Hammil, Carrie Fisher, Adam Driver, Daisy Ridley, John Boyega, Oscar Issacs, Laura Dern, Benicio Del Toro

私の勤務先は,国民の祝日が土曜日と重なると,その前の金曜日が振替で休みになるといういい会社である(笑)。こういう時には通常は混んでいるところに出掛けるのが正解ということで,「スター・ウォーズ」シリーズの最新作を観に行ってきた。

平日の午後にしては結構観客が多かったのが,この映画の人気ぶりを示すものと思うが,前作で最後に登場したMark Hammil演じるLuke Skywalkerが今回は大きな役割を果たすのは想定内。前宣伝では「驚きのストーリー」とか,ファン心理を煽っていたが,見てみれば,私としては安定感のある「スター・ウォーズ」のストーリーになっていたと思う。

iMDBのユーザー・レビューを見ると,罵倒するようなものが多いが,そこまでひどいかねぇ。私は「スター・ウォーズ」シリーズにそれほど強い思い入れを持っている訳ではないので,冷静にこの映画を見ることができると思うが,長年のファンにとっては,本作におけるLuke Skywalkerの造形が許せないんではないだろうかって勝手に想像している私である。

だが,魅力的なキャスティングもあって,ちゃんと見られる映画にはなっていると思える。今回の新作においては,中でもLaura Dernが儲け役って感じである。もちろん,ストーリーとしてこれはどうなのよってところがない訳ではないし,ちょっと長いと思わせる部分もある。それでも固いことは言わなくてもいいのではないかと思ってしまうのが見終わった感覚。私にとっては,Episode I~IIIよりはずっと楽しめる作品だったと思う。ってことで,今回も星★★★★。

それにしてもヨーダが出てきたのには驚いたなぁ(笑)。そして,エンド・クレジットの"In loving memory of our princess, Carrie Fisher."の一文には思わず目頭が熱くなった私であった。私はこの一文を見ただけでも,この映画を見る価値があったと思ったぐらいだ(きっぱり)。だが,次作はどうするんだろうと心配になってしまうが。

2017年12月13日 (水)

出張中に見た映画(17/11-12編):その3 は「ローガン・ラッキー」

「ローガン・ラッキー("Logan Lucky")」('17,米)

Logan_lucky監督:Steven Soderbergh

出演:Channing Tatum,Adam Driver, Daniel Craig, Katie Holmes, Seth McFarlane, Hilary Swank

出張中に見た映画として取り上げる最後がこれである。この映画を選んだのは,Steven Soderberghが監督であるからにほかならない。彼が2013年の「恋するリベラーチェ」を以て映画の監督業から引退すると発表した時には,私は本当に惜しいと思った。私はそちらは未見ながら,その前の「サイド・エフェクト」を見ていたのだが,その時にも引退すると言うことは発表されていて,その引退を惜しんでいた(その時の記事はこちら)。その時にもSteven Soderberghに翻意を促したいと言っていた私だが,何のことはない。約4年を経て監督業に復帰である。これは実にめでたいことである。

Steven Soderberghと言えば「オーシャンズ」シリーズでの知名度が日本では高いだろうが,彼の本質はあのシリーズだけにあるのではなく,実はそれ以外の映画の方が私を痺れさせてきたと思っている。「イギリスから来た男」然り,「トラフィック」然り,そして「サイド・エフェクト」然りである。今回の映画は,どちらかと言えば,軽く作ったって感じがするが,キャスティングの面白さもあって,なかなか楽しく見られる。

見終わった後の爽快感というのは,ある意味予定調和的なのだが,そこには親子愛も交えて,それが結構泣かせる。特に子役のFarrah Mackenzieが歌うシーンには目頭が熱くなってしまった私である。完全にSteven Soderberghの術中にはまってしまったが,我ながら単純である。

コメディ・タッチが強いが,映画としての見どころはちゃんと抑えているので,気楽に見られるとともに,ちゃんと楽しめる映画になっているのはSteven Soderberghの手腕と言ってもよいだろう。ということで,私としてはSteven Soderberghの復帰を大いに喜びたい。傑作とは言わずとも,楽しめる一作である。星★★★★。しかし,Hilary Swankが後半に出てきたのには驚いた。これもSteven Soderbergh復帰へのご祝儀みたいな感じなのではないかと思ってしまった。

2017年12月11日 (月)

出張中に見た映画(17/11-12編):その2 は「散歩する侵略者」

「散歩する侵略者」('17,松竹/日活)

Photo監督:黒澤清

出演:長澤まさみ,松田龍平,長谷川博己,高杉真宙,恒松祐里,小泉今日子,笹野高史

この映画はサンフランシスコからの出張の復路で見たものである。復路ではこれと,「ローガン・ラッキー」,そして劇場でも見た「ダンケルク」を再見した。まずはこれについて書くが,まぁ訳のわからん映画と言えばその通りである。もともと舞台がオリジナルらしいが,ストーリーそのものは「侵略」がテーマであるから,SFと言えばSFなのだが,特撮に金を掛けているわけではなく,あくまでもドラマとして見せることを念頭に置いている。

なんでこの映画を見る気になったかと言えば,実のところ,私は長澤まさみが好きなのである。この映画も実のところ,長澤まさみを見ていればOKなのだが,長谷川博己の仰々しい演技に苦笑しながら,劇中では恒松祐里のエキセントリックな感じが長澤まさみの存在感を上回っていた感じがする。そもそも長澤まさみ演じる加瀬鳴海の心理的なうつろいに,見ている私が全くシンパシーを感じることができないところに,この映画の決定的な難点があるわけで,また,松田龍平演じる加瀬真治も,侵略者としてのポジションが変化していくことは理屈にかなっていないと感じてしまう。わからないではないが,都合良過ぎなのだ。そうした問題が解決できないままエンディングに向かうこの映画は,やはり高く評価することはできないというのが正直なところである。

まぁ,そうは言いつつ,キャスティングはなかなか面白いと思えたのは救いであるが,それにしても長谷川博己は...って感じであった。長澤まさみに免じて星★★★ってところにしておこう(爆)。

2017年12月 6日 (水)

出張中に見た映画(17/11-12編):その1は”A Ghost Story"

"A Ghost Story"('17,米,A24)

Aghoststory監督:David Lowery

出演:Casey Affleck,Rooney Mara

頻繁な海外出張で,機内エンタテインメントを見ようと思っても,見られる映画は同じということで,サンフランシスコ行きの往路では,物好きな私は,ちょっと理解できない部分が残っていた「アウトレイジ 最終章」をもう一回見た後,選んだのがこの映画である。

この映画,海外のメディアでは結構取り上げられていたのは認識しているのだが,いかんせん地味なので,日本での公開は難しいと思える。だが,見ていて切なくなるような感覚を与える映画として,私は高く評価したいと思う。この映画はホラーでも何でもない。真っ当なファンタジックなドラマなのである。

Casey Affleck演じる主人公は,不慮の事故で亡くなってしまうのだが,死んだことを自覚できない,あるいは死んでも死にきれない思いを持つCasey Affleckの魂が,布をかぶった幽霊のかたちで,妻のRooney Maraの周りで時間を過ごすというものである。だが,その姿は誰も見えない。見えているのは観客だけという設定である。その幽霊の心理のようなものが生み出す行動が切ないのである。

ネタバレになるので,あまり詳しくは書けないが,ラスト・シーンは謎を残したまま,この映画は終わるのだが,「人の思い」というものを幽霊というかたちで表現したこの映画は,低予算ながら実に味わい深い。この映画の製作費はiMDBによれば,10万ドル程度だったらしい。そんな映画が人の心に何とも言えない余韻を残しうるということを示した映画である。金さえかければいいってものではないのだ。

ちなみに,ここでの幽霊の造形は「千と千尋の神隠し」における「カオナシ」の影響を受けているようだが,そんなことは関係なしに,この映画は非常に高い訴求力を持った映画である。星★★★★☆。いずれにしてもいいものを見せてもらった。

2017年12月 4日 (月)

出張中に見た映画(17/11編):その2は「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」

「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)("War for the Planet of the Apes")」(’17,米/加/NZ,Fox)

Photo監督:Matt Reeves

出演: Andy Serkis,Woody Harrelson,Stee Zahn, Karin Konoval, Amiah Miller

ちょっと時間が経ってしまったが,前回シンガポールに行ったときに見た映画の2本目がこれである。私の世代にとっては,「猿の惑星」シリーズは懐かしいものである。確か,Charlton Heston主演の第1作がTBSの「月曜ロードショー」で放送された時は,今では普通の時間延長によるノーカット放映されて,36%とかの視聴率を取ったはずである。その頃,私は小学生だったはずだが,私もTVでこの映画を初めて見たはずである。その後,第1期は全5作まで製作された,「最後の猿の惑星」なんて,私は劇場で見たはずだが,見るも無残な映画だった。

その後,TVシリーズも制作されたはずだが,Tim Burtonによる第2フランチャイズを経て,まじめにリメイクをする第3フランチャイズもこれで3作目(そして多分最後)となった。この第3フランチャイズが真面目だと思うのは,第1フランチャイズとストーリーを連動させうるレベルにしたことだと思う。そして,CGの発達は,昔は特殊メイクで行っていたこのシリーズのリアリティを圧倒的に高めたと思う。

私はこの第3フランチャイズは,1本目は。劇場で見たが,その後は飛行機で見たことになる。第1フランチャイズにも登場したNovaがこういうかたちで出てくるとは思わなかったが,なるほどねぇって感じである。

ただ,詳しくは書かないが,このストーリー展開になると,どういう層の観客にアピールするのかと思ってしまう。シリーズとして落とし前をつけるために作られたと言っても仕方がないかもしれない。いずれにしても,そこそこは見られる映画になっているものの,私にとってはあまりわくわくもしないし,関心も持てない映画だったと思う。とにもかくにもCG技術の凄さには驚かされるが,星★★★が精いっぱいってところ。

2017年11月25日 (土)

出張中に見た映画(17/11編):その1は「アウトレイジ 最終章」

「アウトレイジ 最終章」 ('17,Warner Brothers)

Photo監督:北野武

出演:ビートたけし,西田敏行,大森南朋,ピエール瀧,大杉漣,松重豊,白竜

出張の道すがら,機内エンタテインメントで見た映画はが往復で4本だが,時代劇好きの私ゆえ,「関ケ原」を見たのだが,これが大失敗。あまりにくだらなくて,評価する気にもなれない。復路で見た2本目は「スペクター」なので,既に映画館で見た時にレビュー済みということで,これもスキップ。ということで,今回残った2本が「アウトレイジ」シリーズ最終作と「猿の惑星」シリーズの最新作である。ということで,まずは往路で見たこの映画から。

結局私はこのシリーズの2本目を飛行機で見て,第1作はレンタルで見てるので,全部見たことになるわけだが,2本目を見た時に「もう一本撮ってもいいように話ができている」なんて書いている。たけしとしては続編はあまり作る気はなかったが,それでも2本目を撮る時に,本作での完結ということで,筋書きは書いていたらしい。

正直言って,激しいヴァイオレンス描写はこの映画でもそのままなので,こういうのを機内エンタテインメントでやることには若干の抵抗感はあるが,まぁいいや。今回もある意味荒唐無稽とも言うべきストーリー展開であるが,どうもこの映画を見ると,私も「コノヤロー」だとか「バカヤロー」だとかいう表現が増えていかん(爆)。それぐらい,セリフに占めるこの手の表現の比率が高いのである(笑)。

今回の映画では前作からのメンバーに加えて,大杉漣やピエール瀧が加わっているが,ピエール瀧がなかなか笑わせてくれる。この人はこういう役を演じさせても,「シン・ゴジラ」で戦闘団長を演じてもそれっぽく見えてしまうところが面白い。電気グルーブの傍ら,役者としても行けているところは衆目の一致するところだが,とにかくここでのピエール瀧の「小物感」は笑える。

いずれにしても,この映画で死ぬ役柄は何人いるのかちゃんと数えたくなるほど無茶苦茶であるが,まぁそれでもそこそこ面白く見させてしまうのが,このシリーズ。ということで,今回も星★★★☆。

2017年11月 6日 (月)

前作へのオマージュも十分で,見ごたえのあった「ブレードランナー2049」

「ブレードランナー 2049("Blade Ruuner 2049")」('17, 米/英/加/ハンガリー,Columbia)

Blade_runner_2049監督:Denis Villeneuve

出演:Ryan Gosling,Harrison Ford,Jared Leto,Ana de Armas,Sylvia Hoeks, Robin Wright

長年,「ブレードランナー」という映画に魅力を感じてきた人間にとって,その続編が制作されるということは大きなニュースであった。カルト的な人気を誇った前作は,今やSF映画の中でも高く評価される作品となったが,逆に言えば,その続編には期待が大きくがなるがゆえ,制作サイドには大きなプレッシャーがあったはずである。そんな期待もあって,三連休を使って,この映画を見に行った。

結論からすれば,一本の映画としては非常によくできている。ネタバレになるのであまり書けないが,なんで?という謎は残るものの,それでも映像的な観点からも,ストーリー的な観点からも,これはいい作品である。

Ryan Gosling演じるブレードランナー Kは最初からレプリカントであることが明かされているが,そのことがこのストーリーを成立させるファクターであることは重要である。それが謎を深め,話を複雑にする要素なのだが,エンタテインメント性と,ある意味哲学的な部分をうまく融合させたようにも思える。

映画の尺として2時間43分というのはちょっと長いことは否めないが,それでもこの映画を見ている間においては,時間については気になることはなかった。もちろん,これによって本家「ブレードランナー」の価値が下がることはないが,前作を知らなくても十分に楽しめる作品と言ってよいだろう。もちろん,前作を知っているに越したことはない。そうした意味で,ほとんどの聴衆の年代は,私も含めて前作を見ている人たちということで,異常に平均年齢が高かったと言える。

いずれにしても,CGを含めた撮影技術,そして美術は見事なもので,それを見るだけでも価値がある。エンディングにはもう少しひねりがあっていいようにも思うが,ちょいと甘めの星★★★★☆。それでも,正直なところ,前作をまたゆっくり見たくなったというのが一番の感想(笑)。それにしても,Joiを演じるキューバ出身のAma de Armasがあまりにも可愛くて参ってしまった私。その可愛さを知ってもらうために写真を貼り付けてしまおう(爆)。しかし,映画の中の彼女の方がこの写真より更に可愛い(きっぱり)。

Ana_de_armas

2017年10月24日 (火)

出張中に見た映画(17/10)編:復路は1本だけだったが,拾い物だった「22年目の告白 -私が殺人犯です-」

「22年目の告白 -私が殺人犯です-」(’17,日,Warner Brothers)

22監督:入江悠

出演:藤原竜也,伊藤英明,仲村トオル,夏帆,岩城滉一,岩松了,平田満

今回の出張では,時差ボケの解消に失敗し,帰りの日にはほぼ徹夜状態でフライトに臨んだため,映画は多分そんなには見られないだろうなぁと思っていた。ということで,何を見ようかと思っていて,チョイスしたのが本作であった。韓国映画「殺人の告白」のリメイクらしいのだが,実はこの映画を見た後,そのオリジナルも見ようと思ったのだが,睡魔には勝てなかった。というよりも,陰鬱な画面構成から見る気が失せたってのも事実なのだが(苦笑)。

それでもってこの映画だが,見ていて結構よくできていると思った。後半に向かっては「へぇ~」って感じのシナリオであるが,こういう役をやらせると藤原竜也はうまいねぇと思わせるところが印象的であった。

詳しくはネタバレになってしまうので書けないが,狂気が何から生まれるのかということを描いて,ある程度納得させる話になっているのは評価していいだろう。まぁ,無茶苦茶と言えば無茶苦茶なのだが,それを比較的サイコ・スリラー的な文脈の中で描いており,納得のいく出来映えだと評価したい。これはキャスティングに負うところも多くて,比較的リアリティのあるキャスティングを施したところが成功要因だろう。その中で,特に中盤まで突出しているのは藤原竜也だと言えると思う。

この映画が日本で結構ヒットした要因って何なのかなぁとも思うが,純粋に映画として面白かったってことにしよう。眠気を催さなかったことも評価して,星★★★★としておこう。

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