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カテゴリー「映画」の記事

2018年8月13日 (月)

出張中に見た映画:今回は往復1本だけとなったが,よく出来ていた「ウインド・リバー」

「ウインド・リバー("Wind River")」('17,英/米/加)

 Wind_river監督:Taylor Sheridan

出演:Jeremy Renner,Elizabeth Olsen,Graham Greene,Apesanahkwat

今回のバングラデシュ出張は往復ともに夜行便ということもあり,とても映画を見続ける状態ではなかった。そうは言いながら,帰路はこの1本を見た後,「クワイエット・プレイス」を見始めたのだが,睡魔には勝てず,途中で断念となった。

それでもって,この映画であるが,現在のネイティブ・アメリカンの生活ぶりというものが描かれているところも興味深いが,ユタの極寒の冬を描いていて,それを見る限りは涼しくなれる。しかし,映画のテーマは深刻な部分もあるので,エンタテインメントと言うよりも,しっかりとした映画として見るべきものと思えた。

出演しているのが「アベンジャーズ」シリーズにも出ているJeremy RennerとElizabeth Olsenだだからと言って,ちゃらちゃらした部分は皆無。しっかり作られたミステリー映画である。比較的低予算で作られていながら,こういう映画がちゃんと作られているってところが嬉しいところ。やや解決に向けての筋書きに性急さを感じないわけではないが,それでもこれは一見のお価値のある映画と言っていいと思う。

こういう映画が機内エンタテインメントに選ばれているってのも,ある意味凄いことだが,この映画に関しては,ちょっと劇場にも足を運んでもいいかなと思っていたので,得した気分の私である。星★★★★☆。今回は途中で断念した「クワイエット・プレイス」もその後の展開が気になっている私である。まぁ,9月にまたNY出張があるから,その折にでも見られるだろう。

2018年8月 5日 (日)

あまりの暑さに出掛ける気にもなれず,家で見ていた「2001年宇宙の旅」

「2001年宇宙の旅("2001: A Space Odyssey")」('68,米/英,MGM)

2001監督:Stanley Kubrick

出演:Keir Dullea, Gary Lockwood, William Sylvester, Douglas Rain

ブログの更新が滞ってしまった。こう暑い日が続くと,日常生活にも支障を来すが,その一方,飲み会続きでは,身体がもたない。ってことで,昨日はAmazon Primeでこの映画を見ていた。

この映画を見るのは何年ぶりかなぁと思いつつ,懐かしい思いもしながら見ていたのだが,1968年という時代を考えれば,これはかなりぶっ飛んだ映画だったなぁと思ってしまう。こういう映画をほめるとスノッブだ思われるかもしれないが,優れているものは優れているのだから仕方ない(きっぱり)。

今にして思えば,この映画はモノリスの存在についての考え方がはっきりすれば,それほど難しい映画ではないと思える。ただ,スターチャイルド登場に至る”Jupiter and beyond the Inifinite"のシークエンスは今見ても,相当ハードルが高い。まぁ,どう考えても子供には向かないよねぇと思うし,大人が見ても,このゆったりした感覚に睡魔に襲われる人間がいてもそれは仕方がない。

だが,この映像美と,「神の領域」を描いたとも思える深遠なテーマにはやっぱりまいってしまうよねぇ。もともとの脚本はKubrickがアイディア出しをしたようだが,そこにArthur C. Clarkeという別の知性が加わることで出来上がった,まさに壮大な叙事詩と言ってよい傑作であった。星★★★★★しかあるまい。エアコンの効いた部屋での有意義な2時間半であった(笑)。

尚,キャストを調べていてわかったのだが,「謎の円盤UFO」で冷静沈着なストレイカー司令官を演じたEd Bishopがパイロット役で出てたのねぇ。

そして,この映画の中で異常化するコンピューター(人工知能)の名前はHAL9000。HALの各々の文字の次のアルファベットを組み合わせると...。笑っちゃうよねぇ。

2018年7月 1日 (日)

「ハン・ソロ」は製作の必然性が問われる部分が大きいと思えた。

「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー("Solo: Star Wars Story")」('18,米,Lucasfilm/Disney)

Photo監督:Ron Howard

出演:Alden Ehrenreich,Joonas Suotamo, Woody Harrelson, Emilia Clarke, Donald Glover

米国内での興行の不振が伝えられる「スター・ウォーズ」の派生作品である。この映画の興行が盛り上がらない理由としては,このフランチャイズのファンたちが受け入れるか,受け入れないかという観点で,オリジナル・シリーズとの連続性が十分,あるいは必然的でないがゆえに,反発を食らったことが大きいのではないかと思われる。それがおそらく好意的に迎えられた「ローグ・ワン」との大きな違いだろう。「ローグ・ワン」はフランチャイズの間を埋めるストーリーとしてあってもよいもの,そして納得感のある作品であるのに対し,本作は別になくてもいいというのが決定的な違いである。

私のようにこのフランチャイズは結構好きでも,決して熱烈なファンではない人間にとっては,スター・ウォーズ・フリークの反応はよく理解できないところがある。それぞれの価値観があることはよいとしても,価値観の押しつけはあまり好ましいことではないと思える。それが悪い方向に出たのが,「最後のジェダイ」でのRoseを演じたKelly Marie Tranに対する誹謗中傷であろう。ファン心理は否定しないが,何をやってもいいってものではない。だが,そうした心理が「興行」に反映したのがこの映画と言ってもよいだろう。

ただ,この映画,見てもらえばわかるが,「スター・ウォーズ」から独立したかたちで見れば,そこそこ面白い映画に仕上がっているのは事実である。だが,「スター・ウォーズ」に引っかけたかたちで捉えなければならない観衆の立場からすれば,そもそもフランチャイズと切り離して考えることなど不可能なのである。ただ,シナリオをLawrence Kasdanが担当し,監督をRon Hawardが務めた割には,納得感がある出来とは言えないのが辛い。無理にエピソードを詰め込み過ぎたシナリオの問題が大きいと言ってもよいだろう。

ということで,私は「ローグ・ワン」は非常によく出来ていたと思ったが,本作はそれなりのアクション映画としての評価が精いっぱいってところだろう。私としては,無理やりこうした派生作品を作る必然性がないというのが本作への偽らざる評価である。結局のところ,批判されるべきは,映画そのものと言うよりも強欲なディズニーだろう。星★★★。

2018年6月13日 (水)

大画面で「七人の侍」を見る至福。

「七人の侍」('54,東宝)

Photo監督:黒澤明

出演:三船敏郎,志村喬,木村功,稲葉義男,宮口精二,千秋実,加藤大介,津島恵子

先日,会社を休んでゴルフをする予定だったのだが,天候に恵まれず,ゴルフをキャンセルして,映画を見に行くことにした。前々から「午前10時の映画祭」と題して,新旧の名画を再上映しているのは知っていたのだが,なかなか行く機会に恵まれていなかった。しかし,もう今年で9回目ということで,そこそこ人気がなければ,これだけ続くことはないだろう。もちろん,世の中,映像ソフトはリリースされていて,家庭で見られないこともないのだが,やはり映画館で見る魅力は何ものにも代えがたい。

そして,今回選んだのが「七人の侍」である。私はDVDも保有しているし,いつでも見られるのだが,TVやPCでしか見たことがないので,一度劇場で見たいと思っていたものである。ようやく今回見られたわけだが,1,100円で見られるのであれば,全然文句はない。いずれにしても207分の巨大編である。

映画に関しては何も言うことはないぐらいの傑作であるが,今にして思えば,もう少し尺を短くすることはできたかもしれない。しかし,侍集めがひょいひょい進めば,それはリアリティを失うことになるから,前半については仕方ない部分もあろう。だが,この映画を大画面で見る意義は,後半の戦いのシーンにこそ表れる。特に最後の戦いとなる雨中の激しい戦い,アクション・シーンはまさに歴史に残る名演出と言ってもよいのではないか。今回,大画面で見て,大いに興奮させられた私であった。これは撮影の中井朝一の功績でもある。こんなシーンを撮るのに一体どれぐらいのテイクが必要だったのかは極めて興味深い。

そして,この映画を見ていて,宮口精二のカッコよさを再認識させられた私である。まさにハード・ボイルドなのだが,人間的な優しさとの二面性を見事に示されて,男の中の男と思ってしまった。何度見ても,ここでの宮口精二にはしびれる。

いずれにしても,こんなアクション映画が戦後10年も経っていない日本で撮られていたことは,今にして思えばまさに驚異的。アクション・シーンのスピード感も素晴らしく,文句のつけようがない。星★★★★★。

2018年6月11日 (月)

「万引き家族」は実によく出来た映画であった。

「万引き家族」('18,ギャガ)

Photo監督:是枝裕和

出演:リリー・フランキー,安藤サクラ,松岡茉優,城桧吏,佐々木みゆ,樹木希林,池松壮亮,高良健吾,池脇千鶴

カンヌ映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞した話題作である。珍しくも家人のリクエストがあり,週末に見てきたのだが,これはタイトルからは想像もできないような映画であった。詳しく書くとネタバレになってしまうが,是枝裕和のこれまでの映画とも通じる「家族」がテーマであるが,その内容はかなりほろ苦い。かつ,昨今報じられる児童虐待の問題とも通じるところがあって,身につまされる感覚を覚える部分もある。

映画のポスターには6人の幸せそうな姿が写っているが,映画の中にこのようなシーンは出てこない。これがまさに反語のようにさえ思えてしまった私である。いずれにしても,家族とは何なのとかいうのを改めて考え直したくなるところに,この映画の本質があるわけだが,疑似的な体裁で成り立っている家族が,あまりにももろく崩壊することが描かれるが,それだけでは救いようのない映画となってしまうところに,ちゃんと救いを感じさせるシナリオになっているのがよかった。これは脚本も兼ねた是枝裕和の仕事ぶりを認めなければならない。

演技陣は子役も含めてすべて見事なものであるが,中でも映画後半になってからの安藤サクラの演技が突出している。極論すれば,この映画は安藤サクラの演技を見るだけで価値があると言ってもよいだろう。特に「泣き」のシーンは誰も否定できない力を持っている。これには私も見ていて,本当に感心してしまった。

正直なところ,映画そのものがどんな感じなのかわからず,あまり期待しないで見に行ったのだが,これは見て正解であった。そういう意味では家人に感謝せねば。星★★★★☆。実にいい映画である。かつ松岡茉優は可愛いと声を大にして言っておこう(爆)。

2018年5月27日 (日)

英国出張中に見た映画:最後は「ガール・オン・ザ・トレイン」

「ガール・オン・ザ・トレイン(The Girl on the Train")」('16,米,Dreamworks)

The_girl_on_the_train_2監督:Tate Taylor

出演:Emily Blunt,Haley Bennett,Rebecca Ferguson,Justin Theroux, Luke Evans

随分間が空いてしまったが,GW前の英国出張の復路で見た映画は2本だけで,1本は劇場で見た時に記事をアップした「スター・ウォーズ:最後のジェダイ」なので,そちらはスキップして,最後に見たこの映画について書きたい。

この映画,製作はSteven Spielbergも絡むDreamworksなのだが,通常のDreamworksが作る映画に比べると陰鬱な映画であり,私が抱くDreamworksの映画とは何ともイメージが違う。もちろん,これまでもこうしたタイプの映画がなかった訳ではないだろうが,私の感覚では「ゴーン・ガール」並みの陰鬱さって感じである。

ストーリーについてはネタバレになってしまうので書かないが,舞台となっているのがHastings on Hudsonということで,ここでいう「トレイン」とはMetro-Northのハドソン線である。グランド・セントラルとかも出てきて懐かしい感じも与えるが,このストーリーにおいては,そんな懐古的な気分も吹っ飛ぶわと言いたくなるような映画であった。正直言って,飛行機の中で見るにはちょいとねぇって感覚にならざるをえないえぐ~い映画である。原作は小説らしいが,ミステリーとしては底が浅い感じもあり,映画にしてもプロットの甘さがあるため,星★★★。Emily Bluntは結構怖いし,Haley Bennettはセクシーだが,そうだとしてもその程度。

尚,刑事役で"I, Tonya"でオスカーを取ったAllison Jannyが出ているが,雰囲気は全然違うのに,声でAllison Jannyってわかってしまった。この人の芸風も多彩だなぁと感心。

2018年5月18日 (金)

英国出張中に見た映画:3本目はこの夏公開の"Battle of the Sexes"

"Battle of the Sexes" ('17,米/英,Fox Searchlight)

Battle_of_the_sexes監督:Jonathan Dayton, Valerie Faris

出演:Emma Stone, Steve Carell, Andrea Riseborough, Bill Pullman,Natalie Morares

英国出張の往路で見た映画の3本目は,日本では7月に公開が予定されているこの映画である。これも実話をベースにした話で,昨今の映画には結構実話に基づく話が多いなぁと思う。逆に言えば,オリジナル脚本の持つ価値はどんどん高まっているのではないかとさえ思ってしまう。

ここに描かれている部分のうち,LGBTの部分についてはどの程度実話ベースなのかはわからないが,いずれにしても,性差に対するBillie Jean King(あの当時はキング夫人と称されていたのも懐かしい。ライバルのMargaret Courtはコート夫人だったなぁ。その辺も時代を感じる)の挑戦を描いたものであり,Steve Carell演じるBobby Riggsとの対戦が実際あったというのは私の記憶の片隅にもあったような,ないような...。

”I, Tonya"でもそうだったが,実際のキャラクターをエンド・ロールで紹介するパターンも最近多くなってきたが,役者たちがそれっぽく演じていたことがわかるのも面白い。いずれにしても,この映画においては,女性を小馬鹿にする男性や保守主義者の古臭さをコケにするところが描かれるが,まさにこれが「ウーマン・リブ」の時代だったということであろうし,それは現代においても通じる部分があるということだろう。

LGBTサイドは深刻になりそうな展開であるが,それをSteve Carellがコミック・リリーフ的に和らげる役割を担っており,なかなかバランスの取れた展開だと思える作品であった。正直なところ,これが日本で公開されたとしても,ヒットする可能性は低いかもしれないが,なかなか面白い作品なので,見ても損はしない。星★★★★。

甚だ余談であるが,こういう映画を見ていると,ジェンダー間の平等を訴える活動をするEmma Watsonと,ここでの主役Emma Stoneがごちゃごちゃになってしまう私である。

2018年5月16日 (水)

英国出張中に見た映画:2本目は「バリー・シール:アメリカをはめた男」

「バリー・シール:アメリカをはめた男("American Made")」(’17,米/日)

American_made監督:Doug Liman

出演:Tom Cruise,Damhnall Gleeson, Sarah Wright, Jesse Plemons

英国出張の往路で見た2本目がこの映画である。Tom Cruiseも多作の人であるが,まぁ,それにしてもいろいろな役柄をこなす人である。それ以上に,この映画の主人公であるバリー・シール(Barry Seal)が実在の人物であったということ自体が信じがたい事実であるが,それでもこれがほぼ実話だというのだから,アメリカも無茶苦茶な国である(笑)。

Tom Cruiseはカッコいいんだか,情けないんだかよくわからない人物を演じて,結構笑わせてくれるが,この映画は時代背景を理解して見ると,更に面白いものかもしれないと漠然と思っていた私である。逆に言えば,背景を理解しているか,いないかでこの映画に対する感覚が全く違ってしまうんだろうとも思わせる映画であった。日本人としては,こうした時代背景を認識することは難しいということで,エンタテインメントとしてはそこそこ見られても,なんだか無茶苦茶だなぁって感想に落ち着いてしまうかもしれない。まぁ,最後は因果応報ってことになるのだが。星★★★。

尚,IMDbによれば,この映画,米日の合作となっているのだが,誰がスポンサーなのかと思ったら,電通の名前が...。へぇ~と思ったり,ほんまかいなと思ったり。

2018年5月12日 (土)

英国出張中に見た映画:1本目は「グレイテスト・ショーマン」

「グレイテスト・ショーマン("The Greatest Showman")」(’17,米,Fox)

Greatest_showman監督:Michael Gracey

出演:Hugh Jackman,Michelle Williams,Zac Efron, Rebecca Ferguson,Zendaya

GW前の英国出張で見た映画について書きたい。

日本でも結構ヒットしたこの映画,この時代には珍しいオリジナルのミュージカルである。「ラ・ラ・ランド」のチームが参画と聞けば,納得がいく。2017年に解散したリングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカスに名を残したP.T. Burnamを主人公にしたストーリーなので,時代背景は古いのだが,出てくる曲は現代的なポップス調の曲であり,また,その曲がよくできている。Hugh Jackmanが歌がうまいのは「レ・ミゼラブル」で実証済みであるが,本当にこの人大したものである。十分ブロードウェイでもやっていけるのではないか。

この映画,シナリオはいかにもなものであるが,なかなか楽しく見られる作品であった。だが,この映画のキモはやはり音楽だと言いたい。この音楽があってこそ,やや陳腐に流れそうなシナリオも許せる展開になるってところだろう。正直言って,主人公,P.T. Burnamは相当に胡散臭いところを感じさせる人物だと思えるが,それをストーリーで打ち消してしまうという映画。星★★★☆。

それにしても,最近見る映画ではよくMichelle Williamsに出くわすなぁと思うが,それぞれの映画で全然違う役柄を演じてしまうカメレオン女優である。本当に器用に何でもこなすものだと言いたい。

2018年5月10日 (木)

米国出張中に見た映画:最後はどうしようもない駄作だった「マンハント」

「マンハント」('17,中/香港)

Photo_2監督:John Woo(呉 宇森) 

出演:チャン・ハンユー,福山雅治,チー・ウェイ,ハ・ジウォン,桜庭ななみ,國村隼,竹中直人

米国出張中に見た映画の最後は「オリエント急行殺人事件」の原語版だったが,それは既にスリランカ出張後にアップしたので,この9本目を最後にしよう。最後にという割には,とてつもない駄作で,はっきり言ってがっかりさせられたというのが実感である。

高倉健と原田芳雄主演の「君よ憤怒の河を渉れ」のリメイクで,今回の作品の登場人物の名前も前作に準じている部分が結構あるが,設定自体は大きく変わっている。時代の流れとともに設定が変わるのは仕方がないとしても,これほど無茶苦茶なシナリオというのはなかなかお目にかかれないと思えるほどひどいものであった。

大阪で全面ロケをしているのはいいのだが,なぜそこからそこへワープできる?と思わせるような場所の瞬間移動(笑)があって,大阪人には到底受け入れられない作り物感があり,更にはJohn Wooの得意技としてのスロー・モーションを連発されても,面白くもなんともないのである。よくもまぁこれだけつまらんストーリーを考えられたものである。そもそも序盤のパーティ・シーンの群舞は一体何なのよ?

画像とアフレコのタイム・ラグも痛々しいぐらいで最後まで見るのが苦痛のような大駄作。唯一の救いは桜庭ななみが可愛いことだが,この役柄,このセリフ回しはないよなぁと思わあせる程度。倉田保昭の名前を見たのは懐かしかったが,この内容では無星で十分だ。そもそもこんな映画をコンペには関係ないとは言え,ヴェネツィア国際映画祭に出品する気が知れない。映画人や観衆にバカにされるだけの恥知らずである。いずれにしても機内エンタテインメントとしてもチョイスした自分の審美眼のなさを呪った私であった。

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