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カテゴリー「ポップス」の記事

2017年6月11日 (日)

もはや裏Fleetwood Macの趣:"Lindsey Buckhingham Christine McVie"

"Lindsey Buchngham Christine McVie" (East West/Warner)

Buckingham_mcvie私はなんだかんだ言ってFleetwood Macのアルバムを結構保有しているし,Beb Welchのいた時代から,彼らの持つポップさが好きなのだが,その中でも特に好きなのがChristine McVieなのだ。特に彼女のソロ・アルバム(邦題「恋のハートビート」だったか...)なんて本当に好きである(記事はこちら)。

そんなFleetwood MacからChristine McVieからはかなりの期間離れていたが,現在は復帰しているが,そこでLindsey Buckhinghamと彼女がデュオ・アルバムを出すとは想像していなった。Buckinghamが組むなら,当然Stevie Nicksだと思うのが人情だが,Christine McVieの方が圧倒的に好きな私には嬉しい驚きであった。

そしてデリバリーされたアルバムのクレジットを見ると,バックはJohn McVieとMick Fleetwoodではないか。それにMitchell Froomがキーボードで加わるという布陣は,ほとんど裏Fleetwood Macである。更に音を聞いてみると,どうしてもバッキング・ヴォーカルがStevie Nicksに聞こえてしまうから不思議である。私としてはクレジットされていないだけで,彼女が参加しているようにさえ思えてならない。Buckinghamにはベース,ドラムスのクレジットもあるから,Macのリズム隊は一部参加と考えてもよいが,それでもこれはファンにとっては,ほとんどFleetwood Macのアルバムとして聞いても問題はなさそうに聞こえる。

まぁ,それはさておきである。彼ららしいポップさを持ったアルバムは予想通りであるが,随分とLindsey Buckinghamの声がハスキーになった感じがして,時の流れを感じてしまう。Christineは古希を過ぎ,Buckinghamも今年で68歳なのだから,声の衰えは当然あって然るべきであるが,Chrisitineの声が以前と大して変わらないように思えるのは驚異的である。昔からChristineの声は渋い声だったということもあろうが,まだまだ若々しさを感じさせるのは立派だと思う。

曲は彼らしい曲だとは思えるが,今一歩のキャッチーさが不足しているような気がするのはやや残念だとしても,長年のChristine McVieのファンとしては,彼女が歌ってくれるだけでもうれしいのである。"Game of Pretend"なんてそのイントロを聞いただけで"Songbird"を思い出してしまうしねぇ。まぁそれでも評価としては星★★★★てところだろうなぁ。

Personnel: Lindsey Buckingham(g, key, b, ds, perc, vo), Christine McVie(key, vo), Mick Fleetwood(ds, perc), John McVie(b), Mitchell Froom(key)

2017年4月13日 (木)

Tommy LiPumaを偲んで,Michael Franksを聞く

Tommy_lipuma

"Sleeping Gypsy" Michael Franks(Warner Brothers)

_20170409_4先日,名プロデューサーとして知られるTommy LiPumaが亡くなった。LiPumaと言えば,George Bensonの"Breezin'"やBob JamesとDavid Sanbornの"Double Vision"など,幾多のアルバムをプロデュースしたが,私にとってLiPumaと一番結びつくのはMichael Franksのアルバムではないかと思う。前作"Art of Tea"に続いてプロデュースしたこのアルバムは,Michael Franksにとっても,"Signature Songs"の集まりのようで,代表作の1枚となっていることは間違いのない事実だろう。

Tommy LiPumaには本作でもそうだが,都会的なイメージが強い。本来フォーク的な響きを持っていたEverything But the Girlをシティ・ポップ的に変貌させた"The Language of Life"もTommy LiPumaのプロデュースだったことを考えれば猶更である。都会的なサウンドに,適切なブラジル的なフレイヴァーを加えた本作も,まさにTommy LiPumaあっての作品だと言ってよいように思う。そして,誰が聞いても魅力的なMichael BreckerとDavid Sanbornのサックス・ソロ。これぞセンスのよさ炸裂である。

一方,Dave Masonの"Alone Together"なんかもプロデュースをしているところからして,非常に間口の広い人だったとも言えるが,やはり信頼に値する名プロデューサーだったことは間違いない。

Tommy LiPumaは亡くなったが,彼が残したアルバムは不滅の魅力を放つものであることは言うまでもない。R.I.P.

Tommy LiPumaのことばかり書いて,アルバムについてほとんど触れていないが,今聞いてもやっぱりこれはいいわ。何度でもリピートできるのが,本作の魅力の証左。LiPumaへのリスペクトも込めて星★★★★★。

Personnel: Michael Franks(vo), Michael Brecker(ts), David Sanborn(as), Joe Sample(p,el-p), Joao Donato(p), Larry Carlton(g), Helio Delmiro(g), Wilton Felder(b), John Guerin(ds), Joao Palma(ds), Ray Armando(perc)

2017年4月 6日 (木)

Level 42@Billboard Live東京。彼らはまじでライブ・バンドであった。

Level_42blt_3

私はこれまでLevel 42の音楽を聞いたことがなかったのだが,今回お誘いを受けて,Billboard Live東京のライブに行ってきた。

私はBillboard Live東京というヴェニューではほとんど例外なくカジュアル・シートに座っているが,今回もカジュアル・シートである。まぁ,天井桟敷のようなものだが,音楽だけ楽しむのであれば,この席で十分だし,ワンドリンクもついているので,割安感があるのだ。ついでに言えば,写真も上のように撮り放題みたいなもんだしねぇ。

今回,ライブに行く予習として,彼らのベスト盤をApple Musicで聞いていたのだが,私は彼らはフュージョン・バンドだと思っていたのに対し,聞こえてきたのは,ほとんどヴォーカル入りのポップ・フレイヴァーの強い演奏であった。しかも,決して歌は上手いとは言えない。こんな調子ではライブは一体どうなるのだろうと思って,現地に赴いたのだが,ライブにおける彼らの演奏は,ファンク度が高く,演奏の間,身体を揺らし続けていた私である(笑)。

今回の演奏は,間違いなくApple Musicで聞いた演奏よりも楽しめたし,聴衆を乗せる術を心得たバンドだと思えた。とにもかくにもMark Kingのスラッピングが心地よい。更にそれを支えるドラムスのPete Bigginがタイトなリズムがまたまた興奮度を高めるものだったと思う。彼らはライブでこそ光るバンドだと確信していた私である。

ライブを見ていて,エンタテインメントだなぁと思っていたが,ここまでグルーブさせてくれば,十分元は取ったと思った私である。ついでに言っておけば,踊り狂う聴衆の姿を見て笑っていたのも事実なのだが,彼らが踊りたくなるのもわかるような気がしていた。

いずれにしても,あまりにMark Kingのスラッピングがカッコよかったので,私もエレクトリック・ベースを弾きたくなってしまったではないか。買おうかな(爆)。

Live at Billboard Live東京 on April 5, 2ndセット

Personnel: Mark King(vo, b), Mike Lindup(key, vo), Nathan King(g, vo), Pete Biggin(ds), Sean Freeman(sax, vo), Daniel Carpenter(tp, vo), Nichol Thomson(tb, vo)

2016年12月29日 (木)

2016年の回顧:音楽編(ジャズ以外)

今年の回顧の3回目。今回はジャズ以外の音楽である。このブログにも何度も書いている通り,Apple Musicのようなストリーミング・サービスを利用することによって,CDを買うこと自体が減っているのは事実である。よほどひいきにしているミュージシャンは別にして,基本的には,Apple Musicで試聴してから購入するということにしているので,失敗の数は減っている。その結果として,新譜として紹介したものの中でも,推薦に値する★★★★☆以上の作品の比率が非常に高くなってしまっている。逆に言えば,Apple Musicで試聴して,全然魅力を感じなかったものについては,このブログにもアップしていない。今年,新譜としてこのブログにアップしたものは80枚程度ではないかと思うが,結局それでも100枚以上は購入していることにはなるはずなので,普通の人に比べれば,まだまだ買っている方だということにはなろうが,以前に比べれば,かなり減ったという感覚が強い私である。

Blackstarそんな中で,今年の音楽を回顧する場合,多くの有能なミュージシャンがこの世を去ったということが私の意識には強く残存している。その代表が新作"★"のリリース直後(2日後)に亡くなったDavid Bowieである。そのタイミングにあまりに驚かされ,そしてショックを受けたことは1年近く経った今でも変わらない。ある意味ではカッコよ過ぎるが,遺作となった"★"も枯れたところを全く感じさせなかっただけに,その死への驚きが増してしまうのである。Bowieの死のインパクトが強過ぎて,Glenn FreyやPrinceも亡くなったという重大な事実がかすんでしまうところに,David BowieのDavid Bowieたる所以がある。

Leonard_cohen同じように,新作をリリースして間もなく亡くなったLeonard Cohenも同様である。彼の音楽は決して取っつきやすいものではないと思うが,彼が亡くなったというニュースに接して,彼の新作のタイトル・トラック,"You Want It Darker"をネットで試聴して,そこに宗教的なものを感じてしまった私が,そのアルバムを購入し,更に強烈な印象を受けたことは事実である。死期を悟った人間が作った2枚のアルバムが今年を代表するものというのもいかがなものかと思わせるが,それでもこの2枚に関しては,私はどうしても優劣はつけられないのである。"★"については,前作"The Next Day"の方が上だと書いた私でも,Bowieの死と結びついた段階で,評価を越えてしまった。ということで,今年を代表する2枚は"★"と"You Want It Darker"ということにせざるをえない。

Believersこれらの2枚の前で,ほかのアルバムがどうしても分が悪いものとなってしまうのは仕方がないが,私の印象に残っているものとして,瑞々しさという意味でDeacon Blueの新作,"Believers"を挙げたい。どうしてこんないいアルバムがほとんど話題にならないのか,私にとっては不思議で仕方がないが,Ricky Rossのポップ職人としての技は,もはや匠の領域としか言いようがない。ここのところ,彼らの新作("The Hipsters","A New House",そして本作)が出るたびに,私はその年のベスト盤に選んでいるが,私の琴線をとことんくすぐってくれるバンドである。より多くの人に聞かれるべき音楽として,改めて強く推薦したい。

Fever_dreamそして今年,Deacon Blueと並ぶ瑞々しさを感じさせたのがBen Wattの新譜"Fever Dream"である。ライブの回顧でも取り上げたBen Wattであるが,一時期のDJ三昧の生活から,ミュージシャンとしての生活に軸足を移してくれたことは本当に歓迎すべきことである。前作"Hendra"も2014年のベスト盤に選んでいるし,その年にはDeacon Blueの"A New House"も選んでいて,いつもお前のチョイスは変わらないではないかと言われるかもしれないが,いいものはいいのである(きっぱり)。私としては"Hendra"よりも"Fever Dream"の方が更にいい作品だと思っている。ライブとの合わせ技もあり,今年もBen Wattを選出である。

Otis_reddingソウルやクラシック,そしてブラジル音楽は今年はあまり縁がなかった年であった。クラシックでは年末にAndras Schiffのベートーベンのピアノ・ソナタ・ボックスもリリースされているが,あれは純粋新譜ではないので,ここには選びづらい。現代音楽では今年の新譜ではないが,Kate Mooreの"Dances and Canons"を演じた Saskia Lankhoornのアルバムが印象に残った。そして,ソウルは新作はあまり聞いていない中で,Corrine Bailey Raeの久々の新作もよかったのだが,それを上回るインパクトを持っていたのはOtis Reddingの"Live at the Whisky a Go Go: The Complete Recordings"の6枚組である。Corrineには申し訳ないが,Otisと比べられてはこっちを取らざるをえない。ブラジル音楽ではRoberta Saぐらいしか購入していないが,彼女の"Delírio"は実にいいアルバムだったと言っておきたい。

そのほかにもRachael Yamagataの新作もよかったし,King Crimsonのライブ2作品は,彼らが現役バリバリであることを実証したものであった。そのほかにも印象に残るものは多々あるが,私としては順当なチョイスってところだろうな。

2016年12月21日 (水)

せわしない年の瀬を和ませるRumerのBacharach~David曲集。悪いはずなし。

"This Girl's in Love: a Bacharach & David Songbook" Rumer (eastwest))

RumerRumerがデビューしたときにBurt Bacharachを魅了したという話がある。よって,RumerがBacharachの曲を歌うというのはある意味必然なわけだが,これがあまりにはまり過ぎていて,びっくりするやら,嬉しくなるやらの私である。彼女の前作"Into Colour"は購入していない私でも,これにはすぐに飛びついてしまった。私はBurt Bacharachの音楽も大好きなのである。

彼女の声そのものが素晴らしいが,このアルバムを聞いていて,Bacharachは彼女にKaren Carpenterに通ずるものを感じていたのではないかと思えてしまう。この素直さというか,ストレートな歌唱ぶりは聞けば聞くほど,私にはKarenを想起させるものである。

全編,スロー,ミディアム,もしくはミディアム・スローぐらいのテンポで演奏されるので,刺激的なところは全くない。だが,これは当然のことながら刺激を求めるための音楽ではない。くつろぎながら素晴らしい音楽に耳を傾けるためのアルバムなのである。

世の中は師走で,何ともせわしない雰囲気が漂っている中,こうした音楽に接すると,本当に心が和む。本当にいいタイミングで素晴らしいアルバムをリリースしてくれたと言いたい。Carpentersのアルバム同様,英語の勉強にも最適と思えるほど美しいディクションである。私は彼女のカバー・アルバム"Boys Don't Cry"について,Art Garfunkelと同様の歌い手としての資質を感じたが,そこにも書いてあるように,やっぱりKaren Carpenterとの同質性は指摘されていたんだなぁと思う(記事はこちら)。

いい歌手がいい曲を歌えば,いいアルバムができることを実証するお手本のような作品。ちょっと甘いが星★★★★★としてしまおう。プロデューサー,アレンジャーはRumerのパートナーであるRob Shirakbariであるが,彼はBurt Bacharachの音楽監督も務めていた人なので,アレンジが的確なのも当たり前ってところであるが,まじでこれはいいわ。御大も1曲で客演。年末,年始のBGMとしてプレイバックし続けてもいいぐらいの作品。

Personnel: Rumer(vo), Rob Shirakbari(p, el-p, b, g, vib, perc, vo), Burt Bacharach(p, vo), Jay Bellrose(ds, perc), Larry Ciancia(ds, perc), Ash Soan(ds), Shawn Pelton(ds), Ian Thomas(ds), Renato Brasa(perc), Grecco Buratto(g), Dean Parks(g), Troy Dexter(g), Matt Backer(g), Josh Lopez(g), Greg Leisz(g, pedal-steel), Diego Rodriguez(b), Kevin Afflack(g, ukulele), Scrote(ukulele), Julie Wolf(accor), Tollak Alstead(hca), Stephanie Bennett(harp), Tom Boyd(oboe), Arturo Solar(tp, fl-h), Susan Harriott(vo) with horns and strings

2016年10月29日 (土)

今回も瑞々しいという表現しか思いつかないDeacon Blue。そして,超お買い得だったそのボックス・セット。

"Believers" Deacon Blue (ear Music)

BelieversDeacon Blueの新作がリリースされた。新作リリースについて,全く認識していなかった私だったが,ブログのお知り合いのEVAさんが取り上げられていて,その存在を知り,すかさず発注したのであった。

Deacon Blueについては2012年に出た"The Hipsters"(記事はこちら)も,2014年に出た"A New House"(記事はこちら)も,その年のベスト盤に選んでいる。それぐらい素晴らしいアルバムを出してくれる人たちなのだ。だから,新作が出れば,当然買う(笑)。今回も前作同様,約2年という短めのインターバルでのリリースとなったが,曲作りに一切の手抜きなどない。

今回も,リーダー,Ricky Rossの頭の中は一体どうなっているのかと思わせるほど,甘美なメロディ・ラインに溢れていて,Deacon Blueによるポップ/ロックは今回も健在だと思わせてくれる。まじで素晴らしいのである。英国的なウェットな感覚というよりも,本当に優れたポップ職人って感じのメロディばかりなのだ。今,この手のバンドで,最も私が信頼することができるのはDeacon Blueを置いてほかにないと言いたくなるような優れたセンスには,今回も見事に打ちのめされた。こんな素晴らしいバンドが日本ではマイナーなままなのか,どうしても納得がいかない私だが,本国では人気のはずだから,まぁいいか。でもどうしてもより多くの人に聞いてもらいたいという思いも込めて星★★★★★。

ところで,私が発注したのはLimited Box Editionというものでありながら,私の購入サイトではなんと1,765円という破格の安値で販売していたのである。ボックスには本体CDにボーナスCDに加え,更には1988年のライブ音源を収録したカセット(!),そしてポスト・カードが付いているから,常識的に言えば,1,765円という価格はありえない。Deacon Blueのサイトで確認しても,£35の値段がついているのである。これは間違いなく,購入サイトが,CD単体の価格と取り違えてサイトにアップしてしまったものと考えるが,それにしてもいい買い物であった(ちなみに,現在は5,000円を越す値段になっている)。カセットはどうやって再生するんだ?とご心配の向きもあろうが,ちゃんとダウンロード・カードが付いていて,彼らのサイトからカセットに収録されたライブ音源は入手できてしまうのだ。いやぁ,至れりつくせりとはこのことである。しかし,この地味なジャケはなぁって感じだが,これが本当の"Bird on a Wire"だな。

Photo尚,Deacon Blueは来年,デビュー30周年とのことであるが,それを記念して地元スコットランドはエジンバラ城でライブをやるらしい。行ってみたいなぁ。写真は昔,仕事でスコットランドに行ったときに撮影したエジンバラ城。

Personnel: Ricky Ross(vo, p, key), Lorraine McIntosh(vo, perc), James Prime(p, org, key), Dougie Vipond(ds, perc), Gregor Philp(g, key, prog, vo), Lewis Gordon(b), The Pumpkinseeds(strings), Colin Steele(tp), David McGowan(pedal steel)

2016年6月 4日 (土)

突然のようにStephen Bishopが聞きたくなって...。

"Live!" Stephen Bishop(Universal Japan)

Stephen_bishop突然,Stephen Bishopが猛烈に聞きたくなって(なんでやねん!?),取り出したのがこのアルバムである。本来なら"Careless"かベスト盤をチョイスするところだが,買ったまま,大して聞いていない本作を改めて聞いてみることにした。

このアルバムがリリースされて,10年以上経過しているが,Stephen Bishopの瑞々しさは不変だなぁと思わせる。とにかく,この人,佳曲が多く,ソフトなヴォイスとも相俟って,聞いていて心地よいことこの上ない。本作のライナーには,ミュージシャンや録音に関して全く情報が掲載されていないという問題があるが,YouTubeに上がっている映像で確認するとギター/ベース(兼任)とキーボード,そしてStephen Bishopのギターという3人編成での演奏のようだ。しかし,どんな伴奏であろうが,これらの曲,彼の声を以てすれば,大概は「甘酸っぱい」気分になってしまう(笑)。シンプルな演奏であればあるほど,沁みるって感じである。

私にとってStephen Bishopと言えば,"On and On"か,映画"Tootsie"のテーマ曲である"It Might Be You"ってことになる。後者については映画も面白かったが,この曲のよさ,更にはDave Grusinが書いた"An Actor's Life"の演奏がよくて,サントラ盤も買ってしまったあの頃が懐かしい。

いずれにしても,私にとっては懐かしい人であり,この時のライブは,私がライブから離れていた時代なので見ていないが,今だったら絶対行っていただろうなと思ってしまう。演奏/歌唱は完璧とは言えないが,やっぱり好きってことで,星★★★★。でもStephen Bishopを聞いたことがない人が,これから聞くってのが正しい聞き方ではないのは明らか。"Careless"か"Bish"かベスト盤から聞くのが普通だろうなぁ。

余談ではあるが,いろいろWebサイトを見ていたら,一昨年,Stephen Bishopはひっそりと新作を出していたようだが,現在の彼がどうなっているのか非常に気になってきた私である。Apple Musicで探してみるか(爆)。

ネット上の情報を総合すると,このアルバムのデータは多分下記のような感じ。間違っていたらごめんなさいだが,ちゃんとクレジットしていないアルバムが悪いと思うねぇ。

Recorded Live at the Duo Music Exchange on November 19, 2004

Personnel: Stephen Bishop(vo, g), Jim Wilson(key, vo), Bruce Watson(g, b, vo)

2016年5月16日 (月)

Corinne Bailey Raeの6年ぶりのフル・アルバム,遂にリリース。やっぱり彼女はいい!

"The Heart Speaks in Whispers" Corinne Bailey Rae(Virgin)

Corinne_bailey_rae待望のと言ってよいCorinne Bailey Raeの6年ぶりのフル・アルバムによる新作である。間には"Love E.P."のリリースや,Paul McCartneyへのトリビュート・アルバム,"The Art of McCartney"で"Bluebird"を歌っていたり,他のアーティストのアルバムへのゲスト参加などもあり,全く音沙汰がなかった訳ではないのだが,これほど長く待たされるとは思っていなかった。

このブログでは前作"The Sea","Love E.P."も取り上げている(記事はこちらこちら)が,私の中では極めて評価の高い人である。今回もアルバムのリリースが告知されて,逸早く予約を入れた訳だが,私がゲットしたのは通常盤で,ボートラ4曲入りのデラックス・ヴァージョンもあったのか!と今更思っても遅い(苦笑)。そっちはApple Musicで聞くとして,早速アルバムを聞いてみた。

一通り聞いて,まず思ったのは6年待った甲斐のあるアルバムであった。何とも粒ぞろいの曲に嬉しくならない彼女のファンはいるまい。彼女のファンでなくても,このクォリティの高さには満足させられるはずである。基本的に彼女本人と現在の旦那であるS.J. Brownによりプロデュースされているが,前作に見られたダークな感じは,再婚やLAへの移住などにより今回は払拭されているように思える。そして何よりも,収録されているすべての曲が非常に魅力的なのである。

本作には非常に多くのミュージシャンが関わっている(そして,ライナーのクレジットの読み取りはいつも通り難しい:苦笑)が,Marcus Millerが一聴してそれとわかるスラップを聞かせたり,James Gadsonがドラムスやコーラスを一部で担当し,更にはValerie Simpsonが曲を共作していたりと,ライナーを眺めているだけでも面白い。

前述の通り,私が入手したのは通常版だが,最後に収められた"Night"はアルバムを締めくくるには最適な曲のようにも聞こえるので,まぁこれはこれでありだと納得している私である。いずれにしても,今年聞いた歌もののアルバムとしてはこれまでで最高の一枚と言ってよい。

やっぱり私はこの人の声と音楽が好きなんだねぇ,と思わされた一枚。復活を喜び,星★★★★★としてしまおう。

尚,クレジットは細か過ぎて転記が困難なので,今回は省略。

2015年11月 9日 (月)

Matthew SweetとSusanna Hoffsのカヴァー・アルバム集大成ボックスは未発表音源多数!

Completely_under_the_covers"Completely under the Covers" Matthew Sweet & Susanna Hoffs(Edsel)

Matthew SweetとSusanna Hoffsによるカヴァー・アルバムはVol.1~Vol.3として,2006年,2009年,2013年に各々リリースされていて,それぞれ60年代,70年代,80年代の曲をカヴァーするという一貫したつくりで,かつこの2人らしいポップな出来で私は結構愛聴してきたと言ってよいだろう。そのアルバムに多くのボーナス・トラックを加えた4枚組として再リリースである。これまでの3枚をすべて保有している立場としては微妙だったのだが,それでも70年代をカヴァーしたVol.2がPart 2として丸々1枚CDが追加されているのでは買わないわけにいかなかった。

そこでカヴァーされているのが,Blondie,Television,Ramones,Badfinger,Buzzcocks,Brinsley Schwarz,James Taylor,Allman Brothers Band,Queen,Gram Parsonsとあってはこれまた目配りが広いわ。

彼らのアルバムが売れたって話はあまり聞かないが,このポップ感覚はこの時代において非常に魅力的に響くと思ってしまうのは,私が歳を取ったせいかもしれないが,こういうアルバムを聞いていると,日頃の憂さを忘れてしまえるようにも思う。尚,Vol.2だけでなく,Vol.1,Vol.3にもボーナス・トラックが入っていて,そちらは前者がKinks, Who,後者にはClash,Marshall Crenshaw,そしてPrinceがカヴァーされている。

こういう企画は,日本でも日本の曲でやろうと思えば不可能ではないと思うが,この感覚はやはり洋楽の方がいいかなぁって気もする。今回のボートラで驚いたのは,Televisonの"Marquee Moon"を10分以上に渡ってやっていることだろうが,それはオリジナルに忠実ってことにもなって,この人たちの曲への愛着みたいなものを感じてしまった。それはQueenの"Killer Queen"でも全く同じなのである。

私はこのブログにはVol.2しかアップしていないが,その時は星★★★★という評価をしたのだが,今回のこうした集成盤に関しては喜んで星★★★★★としてしまおう。だって楽しいんだもん(笑)。

参加者多数なので,Personnelは省略。しかし,Susanna Hoffsは私より年上なのに,相変わらず可愛い。萌え~となってしまう私は病気?(爆)

2015年10月13日 (火)

レトロなポップ感覚溢れるThe Bird and the Bee5年ぶりの新作

Recreational_love"Recreational Love" The Bird and the Bee(Rostrum)

The Bird and the Beeと言えば,2010年に彼らがリリースしたHall & Oatesのカバー集が非常に良い出来で,結構高く評価した私である(記事はこちら)。その彼らが約5年半というかなり長いインターバルでリリースした新作は,既にいろいろなところでも言われているように,80年代的な香りが濃厚なポップ・アルバムとなっている。

昨今,70年代あるいは80年代の音楽を再評価する動きが結構出てきているが,本作もそうした流れに呼応しているとも言えるし,前作でHall & Oatesをカバーしていることからも,そういう路線が彼らの音楽と言ってもよいかもしれない。私のように同時代の音楽として70~80年代の音楽を聞いてきた人間にとっては,懐かしさを感じさせる部分もあるが,現代においても十分通用する魅力を持つ音楽という気がする。絶妙なポップ感とも言うべきサウンドを今回も聞かせてくれて,本当に気持ちよいバンドである。

逆に言えば,今のリスナーがこういう音楽に触れてどういう風に感じるのかってのも非常に私には興味深いのだが,私のようなオッサンにはとにかく心地よく響く音楽であると言える。音楽のクォリティは十分高いと思うので,安心して薦められるのは事実だが,これに星★★★★☆は甘いだろうと思いつつ,こういう音楽を聞いた時の体験を共有する方々が増えてくれればと思うので,そうしてしまおう。まぁ,私がImona Georgeの声が好きってのもあるし,このレトロな感覚はやっぱりオッサンには魅力(笑)。"Doctor"のイントロなんか聞いてたら思わず笑みが漏れること必定。

Personnel: Imona George(vo), Greg Kurstin(all instruments), Aaron Redfield(ds), Karl Denson(sax), Alex Lily(vo), Wendy Wang(vo), Samantha Sidley(vo)

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