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カテゴリー「ロック」の記事

2018年1月15日 (月)

Levon Helm & the RCO All Starsの発掘ライブ盤を聞く。

”Live at the Palladium NYC New Year's Eve 1977" Levon Helm & the RCO All Stars(Levon Helm Studios)

Palladium私は若い頃から渋いシンガー・ソングライター系の音楽を好んで聞いてきたが,当然,その流れでThe Bandあるいはウッドストック系の音楽に触れる機会も多かった。特に大学時代は,その手のレコードを買うために中古番屋に足しげく通ったことも懐かしい。帰省する機会にがればあったで,大阪や神戸のショップにも出没し,その筋のアルバムを探していたのだから,暇なものである(苦笑)。

そんな私がそうした音楽的な嗜好を示すのを加速させたアルバムに"Levon Helm & the RCO All Stars"があるが,本当にこれは好きだった(アルバムに関する記事はこちら)。彼らのライブ・アルバムが突然リリースされたのは2006年のことであるから,もはや10年以上前である。その後,Levon Helmが逝き,Donald "Duck" Dunnが逝ったのを考えると,時の流れを感じざるをえない。そもそもこの音源が録音されてから40年以上の月日が経過しているのだから,当たり前と言えば当たり前なのだが,若い頃からこういう音楽に魅力を感じていたって,どれだけ私は若年寄的だったのかと思ってしまうが,好きなものは好きなのだ。

このライブ音源は,アルバムのプロモーション的なところもあったと思うが,Booker T. Jones以外の主だったメンツが参加しているというのは結構凄いことである。当時のNew York Timesの記事では,この時のライブはかなり批判的に書かれている(ご関心のある方はこちらをどうぞ)が,このアルバムを聞く限り,そんなに酷い演奏だとは思えない。70年代後半という時代がこういうレビューを書かせるのかなぁなんて思うが,私のようにこの手の音楽が好きな人間にとっては何の問題もない。

この演奏が収録されたPalladiumというヴェニューは,Union Squareのそばにあったはずで,在米中に,私は何かの機会でここには一度だけ行ったことがあるはずだ。だが,何で行ったのかがどうしても思い出せない。まぁ,25年以上も前のことになれば,記憶が薄れるのも当然なのだが,何で行ったのかが気になって仕方がない(苦笑)。覚えているものは鮮明に覚えている(少なくとも自分でチケットを取ったものはほとんど忘れていないはず)ので,これは誰かに付き合って行ったってことかもしれない。

いずれにしても,これだけのメンツが揃ってライブをやっていて,その場にいられた人は間違いなく幸せだと思える発掘盤。星★★★★☆。この人たちのライブは本当に聞いてみたかったなぁ。

Recorded Live at the Palladium, NYC on December 31, 1977

Personnel: Levon Helm(ds, vo), Mac Rebennack "Dr. John"(p, key, vo), Paul Butterfield(hca, vo), Fred Carter, Jr.(g), Steve Cropper(g), Donald "Duck" Dunn(b), Howard Johnson(bs, tuba),  Tom Malone(tb), Lou Marini(sax), Alan Rubin(tp)

2018年1月 2日 (火)

NGDB:新年は和みのカントリー・ロックから。

"Uncle Charlie & His Dog Teddy" Nitty Gritty Dirt Band(Liberty)

_20171230新年早々ハイブラウな音楽は聞いてられないってことで,選んできたのがこのアルバム。本作そのものはやはり"Mr. Bojangles"ってことになってしまうだろうが,それ以外にも聞きどころがあって,何年経っても懐かしいって感じがする。

音楽としてはカントリー・ロックと言ってもよいものと思うが,Eaglesの初期のそれとも異なって,Nitty Gritty Dirt Bandの方がカントリー色がより濃厚である。このカントリー的な響きが強いアルバムをロックにカテゴライズするのはどうかなぁと思うが,それ以外のチョイスがないのだから仕方がない(苦笑)。まぁ,"Rave on"みたいなロックンロール的な曲もあるからまぁいいか。

私は正直言って,カントリー系の音楽はSSWの系統で聞くことはあっても,好んで聞くわけではない。だが,このアルバムが持つ朴訥とした雰囲気は捨て難く,そんなしょっちゅう聞かないにもかかわらず,一軍の棚に収まり続けているのである。それはやはり"Mr. Bojangles"が聞きたくなることがあるからだということもあるが,作曲者であるJerry Jeff Walkerのバージョンと甲乙つけがたい。そして,アルバム中に挿入されるUncle Charlieの歌い声や喋りがアクセントになっていて,渋さを増殖させているのだ。

そして,"Mr. Bojangles"であるが,私にとってはこの歌ってのはNilssonがカヴァーしたFred Neilの"Everybody's Talkin'"同様に,いつまでも心に残ってしまう歌と言ってもよい。どちらもカヴァーだというのは偶然の産物であるが,60年代後半から70年頃の時代感っていうのを今更ながら感じさせる。まぁ,その頃は私はまだ小学生なので,そんなにこういう音楽に強い関心を持っていた訳ではない(そもそも小学生がこんな音楽を好んで聞いていたらおかしいやろ!)が,小学校の高学年になる72~73年頃は,AMラジオの深夜放送から聞こえてくるこういう曲にも結構反応していたと思う。そうした反応は多分Nilssonの音楽の方が強かったはずだが,久しぶりに聞いてみてやっぱり同質的な感覚を持ってしまった。

今から半世紀近く前の音楽に改めて触れて,どのぐらいから私の「同時代」は始まったのかと思ってしまうが,こういう懐古的な気分になるのが,私も年を取った証拠だな(爆)。それでもやはり何とも懐かしい思いをしながら聞いていた私である。星★★★★。

Personnel: Les Thompson(b, mandolin, g, vo), Jimmie Fadden(g, b, hca, vo), Jeff Hanna(g, washboard, vo), Jim Ibbotson(g, el-p, ds, perc, accor, vo), John McEuen(banjo, mandolin, g, accor) with guests

2017年12月29日 (金)

2017年の回顧:音楽編(その1)-ジャズ以外

今年も大詰めが近づき,いよいよ今年の回顧も音楽に突入である。まずはジャズ以外の音楽について取り上げよう。私が高く評価したアルバム(★★★★☆以上)については,2017年のおすすめ作としてブログの右側に掲示しているので,大体予想がついてしまうという話もあるが,まぁそれはさておきである。

Vkingur_lafsson私が今年ジャズ以外の音楽で聴いて,最も感銘を受けたのはVíkingur ÓlafssonのPhilip Glassのピアノ作品集であることは疑いのない事実である。この清冽な響きには正直ノックアウトされてしまった。私は今年は現代音楽のピアノを結構聞いたと思うが,ほとんどはECMレーベルの作品であり,それはピアノの響きと演奏が一体化していて心地よいということがあるのだが,このVíkingur ÓlafssonはDeutsche Gramophoneからの作品であり,ECMでないということが重要なのだ。これはまじで最も感動した作品の一枚であった。

Graceそしてそれと双璧なのがLizz Wrightの"Grace"である。本作はジャズのカテゴリーに入れてもいいと思ったが,本質的にこれはルーツ・ミュージック,あるいはソウルの世界である。よって,ここに取り上げることにするが,記事を書いた時の「Cassandra Wilsonを越えた」という表現に私には揺らぎはない。Lizz Wrightはこれまでも優れた作品をリリースしてきたが,これこそこれまでの彼女にとっての最高傑作と言ってもよい出来である。傑作という表現以外思いつかないぐらいの超絶作品。素晴らしい。

Moonchild心地よさという点ではMoonchildの"Voyager"が最高であった。メロウ・グルーブっていうのはこういうのを言うのだと思わせるに十分なアルバム。音楽に何を求めるかっていうのはいろいろあるところではあるが,心地よさ,身体が揺れるという感覚を感じさせてくれるに十分なアルバムであった。彼らのライブを見逃したのは痛かったが,こうした演奏に触れる機会を与えて頂いたブログのお知り合い,kenさんには大いに感謝したい。本当に気持ちいいアルバムである。

Southern_blood_2こうした作品に加えて,今年涙なくして聞けなかった作品というのが一枚ある。それがGregg Allmanの遺作,"Southern Blood"である。作品としての質がどうこうということではなく,私は本作に純粋に感動してしまったのである。加齢により涙もろくなっているということも影響しているが,本作は死期を悟ったミュージシャンのまさに"Swan Song"である。ある程度年齢を重ねたリスナーにとっては,これはツボに入ってしまうこと確実な音楽と言える。私は決してAllman Brothers Bandに思い入れのある人間ではないにもかかわらずの感動なのだ。これは本物だと思っている私である。

そのほかにもいろいろ面白いアルバムはあったが,いずれにしても,先日発表された「ミュージック・マガジン」のベスト10とは見事なほどに全く無縁のセレクションになってしまったなぁ。まぁ,自分の嗜好で音楽を聞いているので,違うのは当たり前だが。いずれにしても,来年も自分の好みに忠実に過ごしていければと思っている。プロじゃないからね(笑)。だが,上に挙げた4枚はどれを聞いてもはずれはないと言っておこう。

ここに挙げていないアルバムにもいいものはあった。Joe Henry,Tangerine Dream,Rose Cousins等は無視するには惜しかったのだが,自分の中での感覚を重視したらこういうチョイスになったということである。おっと,忘れてはいけないが,今年入手して嬉しかったものはGeorge Harrisonの"All Things Must Pass"のアナログ再発盤とKraftwerkの3-D Box。我ながらオタクである(爆)。

2017年12月25日 (月)

楽し過ぎるELOのライブ盤。

"Wenbley or Bust" Jeff Lynne's ELO(Columbia)

_20171222Electric Light Orchestraが,Jeff Lynne's ELOとして"Alone in the Universe"をリリースしたのがほぼ2年前のことである。その時には記事にしていないが,ポップな感覚に溢れていて,Jeff Lynne健在だなぁと思っていた。そんなJeff Lynne's ELOがロンドンのWembley Stadiumにて開催したライブの実況録音盤である。

これが,これでもかというほどELOのヒット・ソング揃いで,それがライブで再現されることには何とも言えない懐かしさと楽しさを感じてしまった私である。私はELOの単体アルバムは全然保有していないが,コンピレーション"Flashback"で彼らの音楽を聞いてきたクチである。そして,彼らがヒット曲を連発している頃はティーン・エイジャーで同時代を過ごしてきた世代だから,そうした感慨を持つのはある意味当然なのだ。

だが,ここで聞かれる曲群を聞けば,彼らの曲がポップな魅力に溢れた曲ばかりだったということを再認識させられてしまった。そして,その演奏の再現性にある意味驚嘆させられた。テクノロジーの進化もあるだろうが,見事な演奏ぶりなのである。

一方,同梱のBlu-rayを見るとわかるのだが,とにかく聴衆の平均年齢が高い。ELOというバンドのキャリアを考えれば,ファンの年齢層は想定できるが,ある意味,私より年長に見える爺さん,婆さんのような人たちが,バンドの演奏に合わせて踊り狂っているさまを見ているだけで,何とも言えない幸福感のようなものを覚えてしまった私である。

現代において,彼らの音楽がどう評価されるのかは私にはわからない。しかし,少なくとも約40年前から彼らの演奏に接している人間にとっても,古びた感覚がないというのが,Jeff Lynneという人の才能を改めて示したと思う。本当に楽しいアルバムであった。星★★★★☆。

来年には米国ツアーもやるようだから,いっそのこと日本にも来て欲しいと思うのは私だけではあるまい。

Recorded Live at Wembley Stadium on June 24,2017

Personnel: Jeff Lynne(vo, g), Mike Stevens(g, vo), Marcus Byrne(key, vocoder), Bernie Smith(key, synth), Donovan Henderson(ds), Milton McDonald(g, vo), Lee Pomeroy(b, vo), Jo Webb(key, vo), Ian Hornal(vo, g, perc), Melanie Lewis-McDonald(vo, perc), Rosie Langley(vln), Amy Langley(cello), Jessica Cox(cello)

2017年11月20日 (月)

Joe Henryによる一発録りアルバムがこれまた素晴らしい。

"Thrum" Joe Henry(e.a.r.)

Joehenrythrumこのアルバムがリリースされたことに全然気がつかずにいたのだが,某サイトで情報をゲットして即発注した私である。国内の流通はあまりよくなかったようなので,海外のサイトから飛ばしたが,私が出張中にデリバリーされていたものである。

最近はCD購入のペースが落ちている私でも,無条件に発注するミュージシャンは少なからず存在するが,Joe Henryもそうしたミュージシャンの一人である。前にも書いたことがあるが,彼のプロデュースするアルバムも概ね素晴らしいので,たまに失敗はあるものの無条件発注対象だが,本人のアルバムとなると尚更なのである。

そして,今回,スタジオで一発録り,かつその場でミックスされた演奏は,いつもながらのJoe Henryのアルバムのように響くが,比較的穏やかなサウンドに詩的かつ直接的にではないが,政治的なメッセージを込めているのが特徴的である。それにしてもこの味わい深さは素晴らしく,やはりこの人は信頼に値する人だということを改めて感じさせるに十分なアルバムである。

録音及びミキシングの方式としてしてはかなりチャレンジングなことをやっているにもかかわらず,全然そういう風に感じさせないのは凄いことだと思うが,この音に身を委ねていれば,私は出張で疲れた身体を癒すことができると感じてしまう。そんなアルバムである。先日出たばかりのJoe HenryプロデュースによるLizz Wrightの"Grace"も本年屈指のアルバムの一枚だと思ったが,それと比肩しうる傑作。星★★★★★。素晴らしい。

Recorded on February 21, 22, March 29 and 30, 2017

Personnel: Joe Henry(vo, g), Jay Bellrose(ds, perc), Levon Henry(reeds, whistle), David Piltch(b), John Smith(g, vo), Patrick Warren(p, org, key), Ana Brosius(pedal steel), Joey Ryan(vo) with the Section Quartet: Eric Gorfian(vln), Daphne Chin(vln), Leah Latz(vla), Richard Dodd(cello)

2017年11月10日 (金)

超懐かしいTom Robinson Band:パンクはほとんど聞かない私が最初に認めたのは彼らだな。

"Power in the Darkness" Tom Robinson Band (EMI)

_20171105私はパンクをほとんど聞かない。アルバムもほとんど保有していないはずだ。Sex Pistolsにも興味はなかったし,Clashもほとんど聞いたことがない。例外はThe Pop Groupぐらいか。とにかく,私の趣味に合わないのである。パンクなるものが出てきたのは,それこそ私が中学生とか高校生とかの頃であるから,血気盛んな若者としては,パンクにはまっても当たり前のような年ごろだった訳だが,それでも私がパンクに走ることはなく,プログレだの,ジャズだの,渋いアメリカン・ロックだのを聞いていた。ある意味若年寄だった(苦笑)。

そんな私が唯一例外的に認めていたのが,このTom Robinson Bandである。本作のタイトル・トラックを聞いた時,純粋にカッコいいロック・ミュージックだと感じていたはずである。FMとかでTom Robinson Bandの曲を聞いて,これなら自分でもいけるなぁなんて感じていたのも懐かしい。ただ,アルバムとして保有するまでは至っていなかったのだが,大幅なボーナス・トラックを追加して再リリースされた時に,懐かしいねぇと思って購入したはずである。

改めて,今回聞いてみて,歌っていることは確かにパンクっぽいメッセージが感じられるが,それでも音楽として成立している感じは今でも変わらない。そしてタイトル・トラックは今聞いてもいけていると思った。イントロのカウベルを聞くとGrand Funkの"American Band"みたいにも感じられるが,それもいいのである。

まぁ,そういう時代だったのだと言ってしまえば,その通りだが,むしろこの時代にゲイであることを堂々とカミングアウトしていたTom Robinsonの姿勢こそパンクなのではないかと思える。まぁ"Glad to Be Gay"という曲に関しては,大した曲ではないが...(苦笑)。時代を切り取りつつ,音楽性も確かなものを感じさせたのは,プロデュースしたChris Thomasの手腕もあるだろうが,面白いアルバムであった。星★★★★。

尚,タイトル・トラックの古いライブ映像がYouTubeにアップされていたので,貼り付けておこう。歌詞は過激と言えば過激だが,音楽的な部分がちゃんと感じられるところがこのバンドのいいところだった。

Personnel: Tom Robinson(vo, b), Dolphin Taylor(ds, vo), Danny Kustow(g, vo), Mark Amber(p, org)

2017年11月 8日 (水)

Michael McDonaldからのDan Fogelbergって何の脈絡もないが(笑)。

"Dan Fogelberg Live: Greeting from the West" Dan Fogelberg(Epic→Friday Music)

_20171104_2昨日Michael McDonaldを取り上げたが,何の脈絡もなしにDan Fogelbergである(爆)。だって聞きたくなったんだもん(笑)。しかし,この二人,全く関連性がないかというとそうでもない。間もなくリリースされるDan Fogelbergへのトリビュート盤にはMichael McDonaldが参加しているからだが,だからって紐づけるのはやや強引だな(笑)。

私はDan Fogelbergと言えば,"The Innocent Age"ってことになってしまうが,ラスト・アルバム,"Love in Time"もどこかにあるはずである。でもやっぱり。私にとっては,"The Innocent Age"の人である。だから私はDan Fogelbergの熱烈なファンってこともないが,高校時代,Tim Weisbergとの"Twin Sons of Different Mothers"を友人から借りて,ダビングしたものをよく聞いていたのも懐かしい。

それでもって,なんでこのライブ盤を買う気になったのかは全く記憶にないのだが,ここにはDan Fogelbergの書く曲のよさが詰まっていて,久しぶりに聞いて嬉しくなってしまった。途中に「悲しき雨音」~Beatlesの"Rain"の一節で締めるという演奏が入っていたのは全く認識していなかったのは,ちゃんと聞いていない証拠だが,こういうのをたまに聞くと実に味わい深いのである。特に彼の弾き語りは本当に素晴らしい。"A Cry in the Forest"なんてマジでしびれる歌唱である。

更にDisc 2の冒頭にはTim Weisbergがゲストとして登場し,"Twin Sons"からの曲を演奏している。演奏はライブだけにちょいと粗いなぁと思わせるが,これは本当に懐かしかった。同作から演奏した"The Power of Gold"は今聞いてもいい曲である。

そんなDan Fogelbergが亡くなって,間もなく10年になるが,つくづく惜しい人を亡くしたと改めて思わされたアルバムであった。こういうアルバムはちゃんといつでも取り出せるところにおいておかないといかんと反省した次第。星★★★★。

余談ながら,バックバンドには懐かしやJim Photogloがベースで参加していることすら,全く認識していなかったってのも,私の音楽の聞き方のいい加減さと言わざるをえないな。

Recorded Live at the Fox Theater, St. Louis on June 25, 1991

Personnel: Dan Fogelberg(vo, g, key), Tim Weisberg(fl), Michael Botts(ds, perc), Vince Melamed(key, vo), Jim Photoglo(b, vo), Robert McEntee(g, key, vo), Louis Cortelezzi(fl, sax, woodwinds, key, perc)

2017年11月 7日 (火)

正しいタイトルだと実感させるMicheal McDonaldのベスト盤

"The Voice of Michael McDonald" Michael McDonald(Warner Brothers/Rhino)

_20171104世の中には一聴してその人だとわかってしまう人がいる。アルトならDavid Sanbornだし,RhodesならRichard Teeである。声という観点ではMichael McDonaldなんてその筆頭と言ってもよいかもしれないが,スモーキー・ヴォイスと言うか,この人の声はバック・コーラスで出てきてもすぐにわかってしまう強烈な個性があると思う。

キャリアからすれば,Steely Danあたりから注目度が上がり,Doobie Brothersでメジャーになり,ソロ・キャリアもしっかりしたかたちで進めたということでは,シンガーとしては大きな成功を収めたことは間違いないだろう。最近は加齢で,声が苦しくなってきているが,このベスト・アルバムが出た2000年頃はミュージシャンとしても脂も乗っている頃である。

Doobie Brothersのヒット曲をはじめ,自身のアルバム,更には別のアーティストの曲への客演まで収めた本作は,まさにタイトルに偽りなし。Michael McDonaldの声を大いに楽しめる。まぁ,これだけ個性的な声なので,何でもかんでも歌えるというタイプの歌手ではない。だが,ソウルフルな曲には本当にフィットする声だと思う。

Doobie Brothers時代もいいが,私は彼のソロのファースト,"If That's What It Takes"が相当好きなので,あの手のAOR路線も捨て難い。ミュージシャンとしてのピークは過ぎたとは言え,これだけの作品を残していることはやはり認めなければならないと思う。星★★★★。尚,ベスト盤なので,パーソネルは省略。

ちなみに,Michael McDonaldは先日,約9年ぶりとなる新作"Wide Open"をリリースしたが,そこでの声はだいぶ低くなった気がした。全部聞いた訳ではないので,改めてApple Musicでチェックすることにしよう。

2017年10月29日 (日)

Tangerine Dreamの新作:亡きEdgar Froeseが遺したもの。

"Quantum Gate" Tangerine Dream(Eastgate)

_20171028私の中ではTangerine Dreamはあまりにも孤高の世界(と言うか,リスナーを突き放す感覚さえある)に行ってしまっている"Zeit"のイメージがある(記事はこちら)のだが,その後のVirginレーベル時代にもう少しわかりやすくなったと思っている。その後のTangerine Dreamの音楽はフォローしていない(私が保有しているのはライブ盤"Encore"だけのはず)が,Tangerine Dreamの音楽的支柱,Edgar Froeseが2015年に亡くなり,Tangerine Dreamの音楽がどうなるのかは興味深いところである。

本作はEdgar Froese在命中の音源を,残されたメンバーで完成させたものと考えられるが,一聴してTangerine Dreamの音楽はこんなに聞き易かったかと思ってしまったのは"Zeit"ゆえであるが(苦笑),それにしてもこれは聞いていて心地よい音楽である。ビートも結構はっきりしているし,私はこれを決してアンビエント・ミュージックだとは思わないが,リスナーとの間に決して壁を立てるような音楽ではなく,リピート・モードでずっとプレイバックされていても,何の問題も感じないであろう。それがアンビエントの基本だって言われればその通りだが。

私が本作を購入したのはPledge Music経由であるが,実はジャケット・デザインと同じTシャツが欲しくて,音源も残された3人のメンバーのサイン入りというCDをゲットしたわけだが,ここに収められた音楽を聞くと,改めてTangerine Dreamが展開していた音楽を聞きたくなってしまった。

私の中ではエレクトロニカのジャンルでは,ポップな感覚のあるKraftwerkと,よりハイブラウなTangerine Dreamという感覚だったのだが,このアルバムを聞いて,Tangerine Dreamはアンビエント度は増しながら,気持ちのよい音を出し続けるバンドだなぁなんて思ってしまった。まぁ,私が不勉強なだけとは言え,いいものを聞かせてもらった。身体を揺らしたくなる感覚に溢れていたと言っては,私の変態がバレバレか。いずれにしても,今は亡きEdgar Froeseの遺志は十分に引き継がれたと思う。甘いの承知で,星★★★★★としてしまおう。

ということで,本作から"Tear Down the Gray Skies"がYouTubeにアップされているので,貼り付けておこう。

Recorded between August 2014 and June 2017

Personnel: Edgar Froese(synth), Thorsten Quaeschning(synth, g), Ulrich Schnauss(synth), 山根星子(vln)

2017年10月11日 (水)

渋さの極致とはこれのこと:J.J. Caleのライブ盤

"Live" J.J. Cale(Delabel/Virgin)

_20171008_2J.J. Cale,渋いお人である。Eric ClaptonあるいはMark Knopflerに明確な影響を及ぼしてはいるが,本人自体は渋い道を歩み続けた人と言ってよいだろう。今日は彼のライブ盤が急に聞きたくなった。

本作はいろいろな場所での演奏を収録しているが,何曲かはあの音楽の殿堂,カーネギー・ホールでの録音である。カーネギーという会場にJ.J. Caleがいたということ自体がある意味信じがたいところがあるが,逆の感慨を生むことも確か。見てみたかったなぁ。

私がJ.J. Caleの音源を買っていたのは"Number 8"ぐらいまでで,その後に購入したのはこのライブと,Claptonとの共演作"Road to Escondido",そして未発表音源を集めた"Rewind"ぐらいだろう。そこにClaptonとの共演ライブも加わったが,あれはあくまでもゲスト出演である。ライブという意味では本作を聞くのが筋ということになろう。

このアルバムもそんなにしょっちゅう聞くわけではないのだが,J.J. Caleのキャリア全体を見通した曲が聞けるので,彼のアルバムの中でのプレイバック回数は多い方だと思う。そして,カーネギーだろうが,ロンドンのハマースミス・アポロであろうが,当たり前のことではあるが,音楽は何も変わらない。気負いなどゼロである。これこそある意味究極のレイドバックって気もするが,Claptonが魅かれたのはこういうJ.J. Caleの姿勢であり,音楽だったのだと思う。ただ,ロンドンの聴衆の盛り上がり方は尋常でないのは,やっぱりClaptonの影響かもしれないなぁ。

ということで,やっぱりこの人の音楽はいいですわ。2013年に亡くなってしまったのは惜しいが,彼の音楽はちゃんとこうして残っていることに感謝しよう。星★★★★☆。

Recorded Live at Various Venues between 1990 and 1996

Personnel: J.J. Cale(vo, g), Christine Lakeland(vo, g), Jimmy Gordon(hca), Steve Douglas (sax), Rocky Frisco, Spooner Oldham(key), Doug Bell, Tim Drummond, Bill Raffensperger(b),  Jim Karstein, James Cruce(ds, perc)

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