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カテゴリー「ロック」の記事

2017年2月17日 (金)

今更ながら,本当にいいアルバムだと思える"Songs in the Attic"

"Songs in the Attic" Billy Joel (Columbia)

_201702111970年代後半から1980年代前半が,アーティストとしてのBilly Joelのピークだったと思えるが,ミュージシャンとしての人気がブレイクしている時に,それまであまり知られなかった曲を集めたライブ盤という,コンセプト・アルバムである。現在,私が保有しているBilly Joelのアルバムはベスト盤を除けば,本作と"The Stranger"だけという感じだが,やはり最も脂の乗っている時期に,こうしたレパートリーで構成された本作の位置づけは非常に重要だと思える。

とにかく,大ブレイクする前のアルバムからの曲とは言え,そこそこは売れていたものであったとしても,改めてここに収められた曲のクォリティの高さは驚異的だと言ってよい。1980年6月~7月の各地での演奏を集めたものだが,当初から,こうしたアルバムをプロデュースするために録音していたと考えて然るべき見事なライブ盤。このクォリティを前にしては,多言は無用。傑作である。星★★★★★。

Recorded Live in June and July, 1980 at Varous Locations

Personnel: Billy Joel(vo, p, synth, hca), Liberty DeVito(ds, perc), Doug Stegmeyer(b), Russell Javors(g), David Brown(g), Richie Connata(sax, fl, org)

2017年2月 1日 (水)

追悼,John Wetton

John_wetton_2

John Wettonが亡くなってしまった。昨年,Keith Emersonが逝き,Greg Lakeがこの世を去った。その時は追悼記事は書いていない私だが,EL&PとJohn Wettonが在籍したKing Crimson(Greg LakeもCrimsonのオリジナル・メンバーであるから,こういう書き方をさせてもらう)では,私の中で占める位置が違う。もちろん,EmersonもLakeも偉人であることは事実であるが,John Wettonがいた頃のKing Crimsonは歴代のCrimsonの中でも,最も私を興奮させてくれるラインアップであったがゆえに,この訃報は本当に悲しい。

まだ67歳だったので,まだまだ活動はできただろうが,結腸癌であっさりと亡くなってしまった。しかし,闘病のためツアーもキャンセルしていたようであるから,相当症状は重かったのだろう。Crimson以降,Uriah Heep,Brian Ferry Band,U.K.,Asiaと様々な活動を続けたWettonであったが,私にとっては,同時代で聞いたAsia第1作も思い出深い。今にして思えば,佳曲の揃ったアルバムであった。しかし,やはり私にとってはやっぱりKing CrimsonのJohn Wettonである。この記事を書いているのは深夜なので,これからCrimson音源を聞いて追悼ってわけにはいかないが,通勤時間帯は当面John Wetton在籍時のKing Crimson漬けになって,彼を追悼したい。

R.I.P.

2016年12月29日 (木)

2016年の回顧:音楽編(ジャズ以外)

今年の回顧の3回目。今回はジャズ以外の音楽である。このブログにも何度も書いている通り,Apple Musicのようなストリーミング・サービスを利用することによって,CDを買うこと自体が減っているのは事実である。よほどひいきにしているミュージシャンは別にして,基本的には,Apple Musicで試聴してから購入するということにしているので,失敗の数は減っている。その結果として,新譜として紹介したものの中でも,推薦に値する★★★★☆以上の作品の比率が非常に高くなってしまっている。逆に言えば,Apple Musicで試聴して,全然魅力を感じなかったものについては,このブログにもアップしていない。今年,新譜としてこのブログにアップしたものは80枚程度ではないかと思うが,結局それでも100枚以上は購入していることにはなるはずなので,普通の人に比べれば,まだまだ買っている方だということにはなろうが,以前に比べれば,かなり減ったという感覚が強い私である。

Blackstarそんな中で,今年の音楽を回顧する場合,多くの有能なミュージシャンがこの世を去ったということが私の意識には強く残存している。その代表が新作"★"のリリース直後(2日後)に亡くなったDavid Bowieである。そのタイミングにあまりに驚かされ,そしてショックを受けたことは1年近く経った今でも変わらない。ある意味ではカッコよ過ぎるが,遺作となった"★"も枯れたところを全く感じさせなかっただけに,その死への驚きが増してしまうのである。Bowieの死のインパクトが強過ぎて,Glenn FreyやPrinceも亡くなったという重大な事実がかすんでしまうところに,David BowieのDavid Bowieたる所以がある。

Leonard_cohen同じように,新作をリリースして間もなく亡くなったLeonard Cohenも同様である。彼の音楽は決して取っつきやすいものではないと思うが,彼が亡くなったというニュースに接して,彼の新作のタイトル・トラック,"You Want It Darker"をネットで試聴して,そこに宗教的なものを感じてしまった私が,そのアルバムを購入し,更に強烈な印象を受けたことは事実である。死期を悟った人間が作った2枚のアルバムが今年を代表するものというのもいかがなものかと思わせるが,それでもこの2枚に関しては,私はどうしても優劣はつけられないのである。"★"については,前作"The Next Day"の方が上だと書いた私でも,Bowieの死と結びついた段階で,評価を越えてしまった。ということで,今年を代表する2枚は"★"と"You Want It Darker"ということにせざるをえない。

Believersこれらの2枚の前で,ほかのアルバムがどうしても分が悪いものとなってしまうのは仕方がないが,私の印象に残っているものとして,瑞々しさという意味でDeacon Blueの新作,"Believers"を挙げたい。どうしてこんないいアルバムがほとんど話題にならないのか,私にとっては不思議で仕方がないが,Ricky Rossのポップ職人としての技は,もはや匠の領域としか言いようがない。ここのところ,彼らの新作("The Hipsters","A New House",そして本作)が出るたびに,私はその年のベスト盤に選んでいるが,私の琴線をとことんくすぐってくれるバンドである。より多くの人に聞かれるべき音楽として,改めて強く推薦したい。

Fever_dreamそして今年,Deacon Blueと並ぶ瑞々しさを感じさせたのがBen Wattの新譜"Fever Dream"である。ライブの回顧でも取り上げたBen Wattであるが,一時期のDJ三昧の生活から,ミュージシャンとしての生活に軸足を移してくれたことは本当に歓迎すべきことである。前作"Hendra"も2014年のベスト盤に選んでいるし,その年にはDeacon Blueの"A New House"も選んでいて,いつもお前のチョイスは変わらないではないかと言われるかもしれないが,いいものはいいのである(きっぱり)。私としては"Hendra"よりも"Fever Dream"の方が更にいい作品だと思っている。ライブとの合わせ技もあり,今年もBen Wattを選出である。

Otis_reddingソウルやクラシック,そしてブラジル音楽は今年はあまり縁がなかった年であった。クラシックでは年末にAndras Schiffのベートーベンのピアノ・ソナタ・ボックスもリリースされているが,あれは純粋新譜ではないので,ここには選びづらい。現代音楽では今年の新譜ではないが,Kate Mooreの"Dances and Canons"を演じた Saskia Lankhoornのアルバムが印象に残った。そして,ソウルは新作はあまり聞いていない中で,Corrine Bailey Raeの久々の新作もよかったのだが,それを上回るインパクトを持っていたのはOtis Reddingの"Live at the Whisky a Go Go: The Complete Recordings"の6枚組である。Corrineには申し訳ないが,Otisと比べられてはこっちを取らざるをえない。ブラジル音楽ではRoberta Saぐらいしか購入していないが,彼女の"Delírio"は実にいいアルバムだったと言っておきたい。

そのほかにもRachael Yamagataの新作もよかったし,King Crimsonのライブ2作品は,彼らが現役バリバリであることを実証したものであった。そのほかにも印象に残るものは多々あるが,私としては順当なチョイスってところだろうな。

2016年12月24日 (土)

超久々に聞いたB-52's。このアホっぽさ加減がいいのよねぇ。

"Cosmic Things" The B-52's(Reprise)

Cosmic_thing今どき,B-52'sと言っても,どれぐらいの人が反応するか全くわからないのだが,私がアメリカに在住している頃,よく"Love Shack"がMTVで放映されていたなぁなんて,懐古モードに入る私である。

私が彼らのアルバムで保有しているのはこれだけだが,まぁ"Love Shack"で盛り上がりたくて買ったようなものである。これ以外の音源は聞いたことがないので何とも言えないが,もとはニューウェイブのバンドだったと言われる彼らである。しかし,このアルバムに収められている曲を聞いていると,ニューウェイブって感じは全然しない。私にはポップなロック・バンドである。

今回,久しぶりにラックから取り出してみて,驚いてしまったのだが,本作のプロデュースはNile RogersとDon Wasが分け合っているではないか。そこに乗ってくるKate PiersonとCindy Wilsonの女性ヴォーカル陣と,何ともバカっぽい(いい意味で)Fred Schneiderの歌を聞いていると,世の中の憂さなんて存在するのかと思いたくなるほどの軽さである。やっぱりその中で"Love Shack"だろう。日本語にすれば,「ラブホ」と言い換えてもよい2語を連呼するこの歌の能天気さ,軽薄さがたまらん。とにかく笑える。

そして,ずっと笑いながら聞いていればいいと思えるアルバムである。歌もアホなら,ビデオもアホだが,同じアホなら踊らにゃ損,損。ときたもんだ(笑)。星をつける必要もないって感じだが,さぁみんなで"Love Shack"で盛り上がろう!ってことで,ビデオを貼り付け。ほんまにアホや~。

2016年12月19日 (月)

2016年の回顧:ライブ編

年の瀬もだいぶ押し詰まってきて,そろそろ今年の回顧をしなければならない時期となった。今年,もう行く可能性がないのはライブなので,まずはライブの回顧からしたいと思う。

ここ数年,私がライブに出掛ける回数が増えていて,一昨年,昨年は22本ずつ行ったが,今年はそれを上回る25本ということになった。これはNYCに2回出張して,各々3回ずつライブを見たのが大きいと思うが,それにしても月2本以上行っていることになるから,結構な頻度なのは間違いない。まぁ,その分,CDを買う枚数は大きく減少しているから,まぁいいってことにしよう。

そして,今年もいろいろなライブに行ったわけだが,回数からすれば,Wayne Krantzである。NYCで2回,東京で1回の都合3回見ているわけだから,私も好きだなぁと思うが,いつも興奮させてくれるので,Krantzは見るに値する人なのである。東京での客入りの悪さは本当に同情したくなるレベルだったが,その分,NYCでの大人気ぶりを見て,安堵した私である。そして,今年最後のライブとなった55 BarにおけるKrantz~Lefebvre~Carlockの凶暴なライブは,出張先での最後の夜を記憶に残るものにしてくれた。ということで,MVPはWayne Krantzである。

一方,今年最高のライブと思えたのはPatti Smithのビルボードでのライブであろう。私は従来からPatti Smith教の信者であると書いてきたが,彼女の歌の持つパワーは半端ではなく,ライブの場で本当に涙してしまったのである。そして,彼女と一緒に歌った"People Have the Power"の記憶は今でも鮮明だ。今,思い出しても,感激に打ち震えるだけのライブだったと思う。

それに次ぐのがBen Wattだろうか。非常にインティメートな環境で聞くBen Wattの音楽は非常に瑞々しく,バンドもタイトな演奏で楽しめるものであった。

もちろん,このほかにもFred Hersch Trio,Joshua Redman~Brad Mehldau,Billy Childs,Jeff Lorber Fusion,五十嵐一生~辛島文雄,Pat Metheny,Mike Stern,Egberto Gismonti等,素晴らしいライブは何本もあった。しかし,いろいろな点を考慮して,どれがよかったかと言えば,Patti Smith,Ben Watt,Wayne Krantzってことになると思う。さすがにPatti SmithのBillboardでの映像はないが,ノーベル賞のセレモニーで歌った"A Hard Rain's A-Gonna Fall"の映像(歌詞を忘れるPatti様)と,私がスマホで撮影したWayne KrantzとBen Wattの映像を貼り付けておこう。Krantzは不完全ながら結構激しい(このKeith Carlockを見よ!),Ben Wattの方は,ほぼ1曲"Nathaniel"を完全に撮影できている。こちらは当ブログでは初公開のものだが,お楽しみ頂ければ幸いである。

2016年12月17日 (土)

Rolling Stonesによる真正ブルーズ・アルバム

"Blue & Lonesome" Rolling Stones(Rolling Stons/Polydor)

Blue_lonesomeブルーズがロックの源流であることは間違いない事実であり,Rolling Stonesにとってもその事実は当てはまる。もはやベテランと呼ぶのもおこがましいRolling Stonesがその音楽的ルーツと言ってよいブルーズに真正面から取り組んだアルバムである。

ライナーにMick Jaggerはこう書いている。"We could have done this album in 1963 or '64 but of course it would not have sounded like this. It's the interesting thing about a record that is made really quickly. It reflects a moment in time, a time and a place."

表層的にブルーズをプレイすることは50年以上前にもできただろうが,音楽の成熟があってこそこのサウンドになったというMickの自信の表れと捉えてもいい発言だろうが,Stomesがブルーズ・バンドとしても一流であるということを実証した作品になっているのは実に大したものである。

彼らがこれだけのどブルーズを演奏するのは"Love You Live"のC面以来と言ってよいと思うが,全然枯れたところがなく,聞き手を興奮させるに十分な演奏。そして,演奏される曲は50年代から70年代初頭にかけての古い曲ばかりであるが,全然古びたところがないのがブルーズの魅力ってところだろう。ゲストで加わるEric Claptonの余裕のプレイぶりも楽しい。やっぱりスライドうまいよねぇ。

ということで,彼らにとっての温故知新かもしれないが,本当に強力なパワーを持つアルバムとなっている。もちろん,彼らの最高傑作と言うつもりはないが,ブルーズ・アルバムだからと言って決して侮ってはならない作品。こういうのが3日でできてしまうってのもブルーズ的(笑)。星★★★★☆。

Recorded on December 11, 14 & 15, 2015

Personnel: Mick Jaggar(vo, harp), Keith Richards(g), Ronnie Wood(g), Charlie Watts(ds), with Darryl Jones(b), Chuckk Leavell(p, org), Matt Clifford(el-p, org), Eric Clapton(g), Jim Keltner(perc)

2016年12月15日 (木)

Elton Johnのベスト盤。これを聞くのは一体何年ぶりのことか(笑)。

"Greatest Hits 1970-2002" Elton John(Universal)

Elton_johnNYCでの興奮も冷めやらない私だが,普通の記事も書かねばってことでこれである。2002年にリリースされたElton Johnのこのベスト・アルバムは,彼の2002年までのキャリアを総括するベスト・アルバムとして,非常に重宝するものだと思う。私が保有しているのは米国盤のボーナス・ディスク付きのバージョンだが,今にしても思えば,英国盤の方がボーナス含めて魅力的にも思えるが,それでもこのアルバムの価値が下がることはないと思う。

とにかく,曲がよいのだ。どこから聞いても名曲揃いとしか言いようがない。Elton Johnは今でも現役ではあるが,やはり彼の音楽のピークは90年代までかなぁと思わせる。私にとっては,Elton Johnは"Reg Strikes Back"における"A Word in Spanish"あたりが,リアルタイムでElton Johnに魅かれた最後になるかもしれない(その後もアルバムは何枚か買っているが...)が,それからもう30年近くの時が経過しているというのも驚きである。その曲は,ここには収められていないが,そんなことは問題にならないぐらいの名曲選である。

振り返ってみれば,私が初めてElton Johnというミュージシャンを意識したのは,深夜放送で聞いた"Saturday Night's Alright for Fighting(土曜の夜は僕の生きがい)"だったはずだから,私が小学6年の頃である。その次が多分"Yellow Brick Road"で,そこから"Your Song"とか,"Daniel"を聞いたと思う。そういう意味では,もう40年以上,彼の音楽とは付き合ってきたわけだが,やっぱり凄い歌手であり,作曲家だと思わせる。今でもアルバム"Yellow Brick Road"はたまに聞きたくなるし,本作のボーナス・ディスクに収められたGeorge Michaelとの共演による"Don't Let the Sun Going Down"によって,カラオケでこの歌を唸るようになってしまったのである(爆)。

今となっては,彼の音楽を定常的に,熱心に聞いているとは言えない私だが,私の音楽鑑賞において,あるいは洋楽好きの性向を強めさせた理由として,Elton Johnが存在することは否定できない事実だと思う。そうした点も考慮すれば,やっぱりこれは星★★★★★しかないと思う。こういう音源をたまに聞くと,温故知新も大事だとつくづく思う。

2016年11月14日 (月)

Sting,13年ぶりのロック・アルバムだが...。

"57th & 9th" Sting(A&M)

StingStingは昨今はDowlandの曲を歌ってみたり,オーケストラとの共演作を出したりと,純粋なロックからはやや離れた活動をしてきたという気もするが,オーケストラと共演した"Live in Berlin"は結構よかったと思っている(記事はこちら)。だが,彼の音楽を長年聞いている人間(そして,アルバムをほぼすべて保有している人間)としては,ロック的な活動もして欲しいと思っていたのも事実である。そうは言っても,Stingももはや65歳を越え,若い時と同じにはやってられないってことも理解できないわけではない。

しかし,今回のアルバムを聞いていて,私には何とも言えない違和感が残ったことは正直に書いておかなければならないだろう。曲は確かにSting的な感じなのだが,これまでの私が知っているStingの曲に比べると,曲としての魅力に乏しいのである。冒頭のギターなんて,J-Popか?と思ってしまった。更に,私の違和感を増幅させたのが,Stingのヴォーカルのキーの低さである。もちろん,加齢とともに声がハイトーンが出なくなるのは自然なことであるが,ロック的なサウンドに彼の声が乗らなくなってきているような気がしてならない。

これは私がStingにイメージするものとの乖離が生じているだけのことかもしれない。だが,Stingがどうしても無理をしているような気がしてしまい,没入できない感覚が残ってしまうのである。だからこそ,7曲目でDominic Millerとのデュオで演じられる,トラッド的な響きを有する"Heading South on Great North Road"のような曲にシンパシーを感じてしまうのではないかと思える。そして,一番Stingらしいと思えるのが"Inshallah"かなぁ。ボートラ版のエキゾチックな"Inshallah"も魅力的なだけにう~むって感じなのだ。

もちろん,そうは言ってもStingである。一定以上のレベルは確保していると思うが,私が彼に期待するレベルはもっと高いものであるがゆえに,年月の経過というものの残酷さを痛感したと言ってはStingに対して失礼か。もう一点言っておくと,このアルバムのミキシングによりそういう感覚が強まっているように思える。本作のミックスは,Stingの声を生々しく響かせようという感じがするのだが,ロック的なフレイヴァーの曲ではそれが逆の効果をもたらしているように思えてならない。ボートラとして最後に収められたライブ・トラック,"Next to You"のようなミックスであれば,まだ聞けたのではないかと思えてならない。

期待が大きいだけにちょっと残念だった。ということで星★★★。

Personnel: Sting(vo, g, b, p), Dominic Miller(g, shaker), Lyle Workman(g), Micheal Kierszenbaum(org, p, mellotron), Rob Mathes(p), Vinnie Colaiuta(ds), Josh Freese(ds), Zach Jones(ds), Rhani Krija(perc), The Last Bandoleros<Jerry Fuentes(vo, g), Diego Navaira(vo, b, g), Derek James(vo, g), Emillio Navairo(vo, ds), Percy Cardona(accor)>, Hazem Nassreddine(turkish zither), Nabil Alchami(cl), Salam Alhassan(perc), Accad Alsaad(perc), Thabet Azzawi(oud), Marion Enacchescu(vln), Joan-Baptiste Moussarie(g), Razan Nassreddine(vo), Nadam Sarrouh(oud)

2016年11月 8日 (火)

ようやく記事をアップ:King Crimsonが完全現役バンドであることを改めて感じさせるライブ盤。

"Radical Action to Unsear the Hold of Monkey Mind" King Crimson(DGM)

Radical_actionもはや新譜と呼ぶにはリリースから時間が経ち過ぎているが,ようやく本作の記事をアップである。ここのところ,多忙な生活を送っていたこともあるが,こうした多忙な状態で,King Crimsonのようなハイ・テンションの音楽を聞くことにはやや抵抗があったのも事実である。しかし,"Live in Toronto"でも素晴らしい演奏を聞かせた彼らである。ディスク3枚にBlu-rayというてんこ盛りの内容では,私としても即発注せざるをえなかったことは改めて言っておかねばなるまい。本当にファンの心理につけ込むRobert Frippである(苦笑)。

複数のヴェニューでのライブの模様を収めたディスクであるが,一貫性に問題はなく,ここでも強烈な演奏を聞かせる彼らには驚かされる。特に,彼らの年齢を考えれば,こんな音楽をいまだに普通に演奏していることは,まさに驚異的と言わざるをえない。

とにかく,このテンション,半端ではないので,ディスク3枚を聞き通すには相当の覚悟と体力がいると言わざるをえないが,それでもこの演奏のクォリティを聞けば,彼らが完全に現役のバンドであることは実証される。もちろん,レパートリーは昔のものが含まれているのも事実だが,それでも「昔の名前で出ています」的なぬるま湯度を示す今のYesと大違いである。こんな演奏をしていては,血圧が上がらんか?と余計な心配をしたくなるが,それにしてもである。

いつまで,彼らがこうした演奏を続けられるかはわからないが,それにしても,恐るべき高齢者軍団である。この物量作戦に完全にやられてしまった立場として,星★★★★☆としてしまおう。半星減点の要因はJakko Jakszykの声の線の細いことと,"Schizoid Man"のイマイチ感。それでもまじで濃い~わ。これが本当の濃厚King Crimsonである。

Personnel: Mel Collins(sax, fl), Robert Fripp(g, key), Gavin Harrison(ds), Jakko Jakszyk(vo, g, fl), Tony Levin(b, stick), Pat Mastelotto(ds), Bill Rieflin(ds, key)

King_crimson

2016年10月29日 (土)

今回も瑞々しいという表現しか思いつかないDeacon Blue。そして,超お買い得だったそのボックス・セット。

"Believers" Deacon Blue (ear Music)

BelieversDeacon Blueの新作がリリースされた。新作リリースについて,全く認識していなかった私だったが,ブログのお知り合いのEVAさんが取り上げられていて,その存在を知り,すかさず発注したのであった。

Deacon Blueについては2012年に出た"The Hipsters"(記事はこちら)も,2014年に出た"A New House"(記事はこちら)も,その年のベスト盤に選んでいる。それぐらい素晴らしいアルバムを出してくれる人たちなのだ。だから,新作が出れば,当然買う(笑)。今回も前作同様,約2年という短めのインターバルでのリリースとなったが,曲作りに一切の手抜きなどない。

今回も,リーダー,Ricky Rossの頭の中は一体どうなっているのかと思わせるほど,甘美なメロディ・ラインに溢れていて,Deacon Blueによるポップ/ロックは今回も健在だと思わせてくれる。まじで素晴らしいのである。英国的なウェットな感覚というよりも,本当に優れたポップ職人って感じのメロディばかりなのだ。今,この手のバンドで,最も私が信頼することができるのはDeacon Blueを置いてほかにないと言いたくなるような優れたセンスには,今回も見事に打ちのめされた。こんな素晴らしいバンドが日本ではマイナーなままなのか,どうしても納得がいかない私だが,本国では人気のはずだから,まぁいいか。でもどうしてもより多くの人に聞いてもらいたいという思いも込めて星★★★★★。

ところで,私が発注したのはLimited Box Editionというものでありながら,私の購入サイトではなんと1,765円という破格の安値で販売していたのである。ボックスには本体CDにボーナスCDに加え,更には1988年のライブ音源を収録したカセット(!),そしてポスト・カードが付いているから,常識的に言えば,1,765円という価格はありえない。Deacon Blueのサイトで確認しても,£35の値段がついているのである。これは間違いなく,購入サイトが,CD単体の価格と取り違えてサイトにアップしてしまったものと考えるが,それにしてもいい買い物であった(ちなみに,現在は5,000円を越す値段になっている)。カセットはどうやって再生するんだ?とご心配の向きもあろうが,ちゃんとダウンロード・カードが付いていて,彼らのサイトからカセットに収録されたライブ音源は入手できてしまうのだ。いやぁ,至れりつくせりとはこのことである。しかし,この地味なジャケはなぁって感じだが,これが本当の"Bird on a Wire"だな。

Photo尚,Deacon Blueは来年,デビュー30周年とのことであるが,それを記念して地元スコットランドはエジンバラ城でライブをやるらしい。行ってみたいなぁ。写真は昔,仕事でスコットランドに行ったときに撮影したエジンバラ城。

Personnel: Ricky Ross(vo, p, key), Lorraine McIntosh(vo, perc), James Prime(p, org, key), Dougie Vipond(ds, perc), Gregor Philp(g, key, prog, vo), Lewis Gordon(b), The Pumpkinseeds(strings), Colin Steele(tp), David McGowan(pedal steel)

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