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カテゴリー「ロック」の記事

2018年9月 8日 (土)

古希を過ぎてもいまだ現役のJeff Beckの99年作"Who Else!"

"Who Else!" Jeff Beck(Epic)

_20180902_270歳を過ぎても現役を続け,現在も尖ったギターを聞かせてくれるJeff Beckである。昨今のアルバムはストリーミングで聞けばいいやってレベルの聞き方になってしまった私であるが,このアルバムぐらいまでは結構ちゃんと聞いていたかなぁって気がする。

私は「ギターの鬼」としてのJeff Beckが好きなので,基本的にインスト・アルバムを中心に買っている。そんな私がJeff Beckのアルバムはもう買わなくてもいいかなぁなんて思ったのは"Emotions & Commotions"であったが,それまではインスト中心のアルバムはせっせと買っていた。Ronnie Scott'sでのライブなんて,映像にびっくりさせられていたしねぇ。

そんな聞き手である私にとっても,このアルバムは舞の海ではないが,ギターの「技のデパート」のような感じで,久しぶりに聞いても,おぉ~っと何度も唸ってしまった。電車で聞いていたら確実におかしな目で見られていたであろう反応をしてしまった(爆)。とにかくハード・ボイルド。恐るべきギター・フレーズの数々である。もちろん,"Blow by Blow"や"Wired"を凌駕するとは言わないが,これはこれでJeff Beckの変らぬ尖り具合を大いに楽しめるアルバム。現在のJeff Beckのライブの演奏のひな型になっているのはこの辺りだったのかもなぁと改めて感じた一枚。

ライブ音源である"Brush with the Blues"を聞いて何も感じなければ,Jeff Beckとは一生縁はないと思ってよい。星★★★★☆。いやはや凄いよねぇ。

Personnel: Jeff Beck(g), Jennifer Batten(g), Steve Alexander(ds), Randy Hope-Taylor(b), Tony Hymas(key), Pino Palladino(b), Manu Katche(ds, perc), Jan Hammer(key, ds), Clive Bell(fl), Bob Loveday(vln), Mark John(g), Simon Wallace(synth)

2018年8月12日 (日)

コレクターはつらいよ(22):Louis Coleの新譜に1曲客演及び長年の疑問について。

"Time" Louis Cole(Brainfeeder)

_20180811本作に関しては先日,ミュージックマガジン誌を読んでいて,情報を入手したもの。ここでの主役のLouis Coleとのインタビュー記事が載っていて,そこにBrad Mehldauの名があるではないか。

そもそもLouis Coleの名前は,Brad Mehldauのディスコグラフィでも上がっていたので,それがなければ今回も見逃しは確実であっただろう。そもそもLouis Coleの音源がBrad Mehldauのディスコグラフィに本当に関係があるのかという話はあった。Jens Linge氏が運営する世界で一番詳しいMehldauのディスコグラフィに掲載された時も,そもそもその掲載アルバムがダウンロード・オンリーということもあり,詳しい情報の入手が難しかった。そして,Brad Mehldauが参加しているという"Motel Sadness"を聞いても,そこで聞こえるピアノがそうだと言われればそうかもしれないが,本当にそうだという確信は持てなかった。

だが,今回のミュージックマガジンの記事には次のような記述がある。「友だちが僕の昔の曲("Motel Sadness")をBrad Mehldauに送ったことがきっかけなんだ。Mehldauはその曲を気に入ってくれたようで,キーボードとマックのガレージバンドで音を付け加えて,8~9年前にネットに上げてくれた。」

記事の内容を額面通りに受け取れば,ダウンロード・オンリーのアルバム"Louis Cole"の"Motel Sadness"にBrad Mehldauが参加していたという明確な情報はここにもなく,Brad Mehldauはネット上に"Motel Sadness"を素材として,音を付け加えてアップしたことがあるというのが正しい解釈だろう。その音源というのは多分下に貼り付けたものである。そもそもLouis Coleのアルバムの同曲は4分程度だが,貼り付けた音源は6分を越えている。おそらくはここで聞かれるMehlianaを彷彿とさせるシンセがそれってことになるだろう。

ということで,長年,喉に刺さっていた魚の小骨のような状態だったLouis Cole音源に関してはそれで解決ってことになるが,そこへLouis Coleの新譜にBrad Mehldauが参加である。確かに5曲目"Real Life"にはFeat. Brad Mehldauと書いてあるし,これは間違いない。これ1曲ってのがつらいところだが,この曲,ファンク及びロック・フレイヴァーの中で,Brad Mehldauが実にカッコいいピアノ・ソロを聞かせていて,イメージはいつもの彼とは明らかに異なる。ちょっと聞いた感じでは,Kenny Kirklandが弾きそうなソロ・フレーズのようなイメージすら与えるのである。どんな音楽にでも同調できてしまうというのが,Brad Mehldauというミュージシャンの凄いところであり,他流試合の多さの反映って気がする。

これ1曲のために本作を買ったのは間違いない事実なのだが,Louis Coleの曲作りのセンスや,ほぼすべてを自分でこなすマルチなタレントぶりも楽しめて,これはなかなかよかったと言っておこう。 

2018年8月 6日 (月)

遅くなったが,先日のライブ2本の模様を。

Marc_ribot_at_blue_note

仕事での飲み会が続いており,ライブの記事をアップする余裕がなかったので,記憶が風化しないうちにレポートしておこう。今回,行ったのはMarc Ribotのバンド,Ceramic Dogと,Dr. Lonnie Smithのトリオであった。場所はともにBlue Note東京であったが,この全く違うタイプのライブに行ってしまうところが,私も変態だと思うが,どちらも非常に面白いライブであった。

Marc Ribotのバンド,Ceramic Dogは既に3枚のアルバムリリースしているが,Blue Noteの後にはフジロックにも出演したはずである。場所としては,間違いなくBlue Noteよりもフジロックの方がフィットしていると思われる,強烈なパンク的な感覚さえ感じさせる演奏は,彼らの最新作を予習として聞いた時からわかっていたことだが,完全に魂はロックだよなぁなんて聞きながら思っていた。やっている音楽は激しいのだが,演奏終了後のサイン会での対応は,真っ当な人間そのものであり,非常に好感度が高い人々であった。上の写真はBlue Noteのサイトから拝借したもの。尚,ドラマーのChes SmithのECMにおけるリーダー作を持って行かなかったのは失敗だったなぁ。すっかりそのことを忘れていた。まぁ,バンドのサインは揃っているからいいんだけど。

Lonnie_smith_and_iそれに比べるとDr. Lonnie Smithのトリオは,オーセンティックな響きが強いが,ややリーダーはお疲れ気味だったのに対し,ギターのJonathan Kreisbergは好調そのもの。素晴らしいソロ・フレージングのみならず,バッキングのカッティングもうまいし,いやはや実力あるわと思わせる人であった。ドラムスのXavier Breakerは初めて聞く名前であったが,この人もバッキングは的確で,腕もよい人だった。

Jonathan_kreisberg_and_iアンコールにおいては,フリー一歩手前みたいな展開になったのには驚かされた(かつあまり面白くなかった)が,それでも全体的にはファンク風味も楽しいライブであったと思える。とにかくこのらいぶにおいてはリーダーよりもJonathan Kreisbergへの注目度が一気に上がってしまった私であった。そして,Jonathan Kreisbergが8月に自身のバンドでの来日も控えているだけあって,ロビーでの宣伝にも余念がなかったが,いずれにしてもナイス・ガイであった。彼のバンドでの来日時にも行きたいと思わせるに十分な演奏だったと言えよう。それにしても,Dr. Lonnie Smithの杖が楽器(パーカッシブに叩くと,叩く位置で音階が変わるって感じ)だとは思わなかったぜ(笑)。

ということで,ライブの写真の模様,戦利品と,Dr. Lonnie Smithと私,そしてJonathan Kreisbergと私ってことで,モザイク付きでアップしておこう。彼らも気さくなナイスな人たちであった。Dr. Lonnie Smithが「眠い~」を連発していたのには笑えたが。

Live at Blue Note東京 on July 25, 2018

Personnel: Marc Ribot(g, vo), ShahzardIsmally(b, g, perc, vo), Ches Smith(ds, perc, vo)

Live at Blue Note東京 on July 30, 2018

Personnel: Dr. Lonnie Smith(org, stick), Jonathan Kreisberg(g, stick), Xavier Breaker(ds)

Lonnie_smith_at_blue_note_2

_20180730

2018年7月31日 (火)

Ray Lamontagneの新作は穏やかな響きって感じか。

"Part of the Light" Ray Lamontagne (RCA)

_20180729このブログには,アルバムに関して記事を必ずしもアップしている訳ではないのだが,私はRay Lamontagneという歌手を結構贔屓にしていて,出したアルバムは全部買っているはずである。これまた私が絶対的に贔屓にしているRachael Yamagataのアルバムにも参加したことがあるので,やはり通じるところがあるのだろう。

Ray Lamontagneはロック色を強めたアルバムもあった(と記憶する:笑)が,今回のアルバムは実に穏やかな感じがする。だが,この世知辛い世の中において,この穏やかな響きは貴重に思える。そして,この人の声,そしてソング・ライティングはやはり魅力的である。そして,ほぼ固定メンツで作り上げた音楽には安定感がある。そうした中で”As Black as Blood Is Blue"のような曲は,ロック・タッチのイントロにびっくりさせられるが,歌自体は,当然ハード・ロックのようにはならない。

米国においてはそこそこ人気もあると思われるRay Lamontagneだが,日本でこの人の名前を聞くことは実に稀なのはなんでなのか。やっぱりこの時代にこういう音楽はフィットしないということなのかもしれないが,私のようなオッサンには訴求力高く迫ってくる。改めて,彼のアルバムを聞き直したくなった私である。そんなこともあって,ちょっと甘めの星★★★★☆としてしまおう。

尚,このアルバム,最初に届いた時は,プレス・ミスで後半が再生できないディスクが届いたのだが,私が仕入れた海外のセラーは,交換に迅速に応じてくれて,非常に好感度が上がってしまった。ネット・セールスってのはこういう対応が必要だよなと改めて思ったことを付記しておこう。

Recorded between June 19 and July 7 and between September 23 and October 2, 2017

Personnel: Ray Lamontagne(vo, g, synth), Dave Givan(ds), John Stirratt(b, g, vo), Seth Kauffman(g, b, synth), Carl Broemel(g, vo), Bo Koster(synth, org, p, el-p), Kevin Ratterman(synth, perc)

2018年7月30日 (月)

てっきりブートだと思っていたらオフィシャル音源だったNeil Young,1973年のライブ。

"Roxy: Tonight's the Night Live" Neil Young (Reprise)

 _20180728ジャケだけ見てると,ブート音源のリリースかと思わせるものなのだが,れっきとしたオフィシャル盤であった。思い込みはいかんねぇ(苦笑)。

"Tonight's the Night"がリリースされたのは1975年のことだが,音源としてはこのライブが行われる前にはレコーディングされていたものであり,それをライブの場で再現したものと言ってよいだろう。

この時期のこのメンツの演奏である。Neil Youngが好きな人間が痺れない訳はないのだ(きっぱり)。そして,ライナーには"Tonight's the Night"の録音の様子が書かれていて,なぜこのバンドがSanta Monica Flyersと呼ばれるかについても書いてあるのが面白い。いずれにしても,"Tonight's the Night"の曲を,当時オープンしたばかりのL.A.のRoxyで演奏したライブは,長年のファンも納得間違いなしの素晴らしい発掘音源である。星★★★★★。

ところで,アルバムのジャケには,Neil Youngがテレキャスを抱えている姿が写っているが,バタやんみたいな抱え方だなぁ,なんて思って笑っている私はやはりアラカンである(爆)。でも多分,私自身もテレキャスを弾く時はこんな感じになっているはずだな(苦笑)。尚,Neil Youngが"My name is Glenn Miller."とかしょうもないジョークを言っているが,完全にすべっているのはご愛敬。

Recorded Live at Roxy on September 20-22, 1973

Personnel: Neil Young(vo, g, p, hca), Ben Keith(pedal steel, vo), Nils Lofgren(p, g, vo), Billy Talbott(b), Ralph Molina(ds, vo)

2018年7月28日 (土)

Nicolette Larsonの人徳を感じさせるトリビュート・ライブ。

”A Tribute to Nicolette Larson: Lotta Love Concert" Various Artists(Rhino)

_20180722_3Nicolette Larsonが亡くなったのは1997年の12月16日のことであった。それから約2か月後,サンタモニカで開催されたトリビュート・ライブの模様は,開催から約8年を経過して,このアルバムとしてリリースされた。

Nicolette Larsonはこのアルバムでも冒頭を飾る"Lotta Love"のようなヒット曲もあるが,彼女のバッキング・ヴォーカルに支えられた人々は多数存在して,このライブは,彼らが彼女の夫,Russ Kunkelともども演奏した曲を収めている。Nicolette Larson自身のキャリアは,決して華々しいものであったとは思えないが,彼女の訃報に接して,これだけの人たちが集うところに,私は彼女の人徳を強く感じて,ついつい涙腺が緩んでしまう。

このオールスター・トリビュートで歌われる曲でNicoletteの曲は"Lotta Love"だけで,それ以外は参加したミュージシャンの持ち歌である。それでも,彼らのNicollete Larsonを想う気持ちが強く感じられるように聞こえてしまうのは,私の感傷が先走っているかもしれない。しかし,どの歌も,相応に感動を呼ぶものだと思える。そして,ライナーに寄せられたミュージシャンたちのコメント(おそらくはライブの場で語られたものであろう)は涙なしには見られない。本当に人から好かれるミュージシャンであり,人間だったということの証がここにある。Carol Kingのコメントをここに書いておこう。

"When you lose a light in this sometimes dark world, it is disturbing. When you lose a light like Nicolette - it is incredibly sad."

このCDからの売り上げは,Nicolette Larsonの小児科基金,UCLAの小児科病院等に寄付されるとのことである。Nicolette Larsonは亡くなっても,その精神と,子供たちをいたわる気持ちは永遠ということである。そうした事実に触れ,本当に惜しい人を亡くしたと改めて思う。ということで,こうしたアルバムには採点は不要である。本人はいなくても,Nicolette Larsonの人となりに触れられる素晴らしいライブ・アルバム。そして,ジャケを飾る彼女の写真が素晴らし過ぎて,また涙を誘う。

Recorded Live at Santa Monica Civic Auditorium February 21 & 22, 1998

Personnel: Carol King(vo, p), Bonnie Raitt(vo, g), Valerie Carter(vo), Rosemary Butler(vo), Dan Forgelberg(vo, g), Joe Walsh(vo, g), Little Feat<Paul Barrere(vo, g), Fred Tackett(g), John Cleary(key, fl), Kenny Gradney(b), Richie Hayward(ds, vo), Sam Clayton(perc, vo)>, Michael Ruff(vo, p), Jackson Brown(vo, p, g), Emmylou Harris(vo, g), Linda Ronstadt(vo), David Crosby(vo, g), Stephen Stills(vo, g), Graham Nash(vo, g, hca), Jimmy Buffett(vo, g), Waddy Wachtel(g), Steve Farris(g), Craig Doerge(p), John Giluten(org), Leland Sklar(b), Freebo(b), Russ Kunkel(ds), Lenny Castro(perc), Mary Kay Place(vo), Sherry Kondor(vo)

2018年7月26日 (木)

Marc Ribotのライブの戦利品。

_20180726_2

昨日,Marc RibotのCeramic Dogのライブに行ったのだが,絶対こいつら変態やっ!と思わせるに十分なライブであった。久しぶりにロックを感じさせる人たちの演奏を聞いたって気がする。

やってる音楽は変態でも,終わった後のサイン会の所作は極めて普通。ミュージシャンの鑑だよねぇ。ってことで,今日は戦利品のみだが,ドラマーのChes SmithのECMのアルバムは持って行けばよかったなぁって反省する私。

2018年7月24日 (火)

Marc Ribotでもやってること違い過ぎ(笑):Robert PlantとAlison Kraussの"Raising Sand"

"Raising Sand" Robert Plant and Alison Krauss(Rounder)

_20180721_4_2昨日,Lucinda Williamsのアルバムを取り上げて,オルタナ・カントリーっぽいアルバムはなかったかなんて思って取り出してきたのがこのアルバムである。Led ZeppelinのRobert Plantがカントリー畑のAlison Kraussとアルバムを出すということでも驚きだったが,その出来のよさに改めて驚かされるアルバムである。

どこから聞いてもアメリカっぽい音がしているが,Robert Plantはもともとブルーズを歌っていたらしいから,アメリカ音楽に対する素養はあったのかもしれないが,それにしても,Led ZeppelinのRobert Plantとの歌唱とは当たり前ではあるが,全く違う。とにかく渋い。渋過ぎる。選曲もTom Waitsやら,Everly Brothersやら,Gene Clarkやら,Towns Van Zantやらと,好き者が見たらそれだけでも嬉しくなるような名前が並んでいる。2曲目に入っている"Killing the Blues"はどこかで聞いたことがあるなぁと思って,何だったっけなぁと思っても思い出せず,ネットで調べてみれば,あぁ,Mud Acresの"Woodstock Mountains"に収録されていたかぁなんて発見もあった。アルバムに関する記憶は曖昧でも,この曲は知っているという感覚は生きていたということで,嬉しいような,悲しいような...(苦笑)。

こんなアルバムに仕上げたのは,プロデューサーとしてのT Bone Burnettの手腕と言ってもよいが,素晴らしい歌唱,演奏に,2曲では名手Norman Blakeがギターで華を添える(特に最後の曲の音は,これぞNorman Blakeって感じがする)って,何て素敵なアルバムなんだと思ってしまった。この渋くも素晴らしい音楽には星★★★★★しかないが,こういう作品はもっとまめにプレイバックしないといかんと思ってしまった。反省,反省。

それにしても,本作でT Bone Burnettともどもギターを弾いているのはMarc Ribotなのである。先日取り上げたCeramic Dogのアルバムでは,越境超越型音楽とギターを聞かせたMarc Ribotがここでは楚々としたバッキングを聞かせることが何とも驚きである。どこまで何でもできるのよ?と半ば呆れてしまうが,これもMarc Ribotの個性の一つと捉えるべきなのだろう。恐るべし,Marc Ribotである。

Personnel: Robert Plant(vo), Alison Krauss(vo, fiddle), T Bone Burnett(g, b), Marc Ribot(g, banjo), Norman Blake(g), Riley Baugus(banjo), Mike Seeger(autoharp), Patrick Warren(p, key), Dennis Crouch(b), Jay Bellrose(ds)

2018年7月22日 (日)

来日ライブ目前:Marc Ribot Ceramic Dogを予習する。

"YRU Still Here?" Ceramic Dog (Northern Spy)

_20180721_2来日して,フジロックにも出演するMarc Ribotのバンド,Ceramic Dogのアルバムである。私は彼らに合っているのかよくわからないヴェニューであるBlue Note東京でのライブに参戦することになっているので,それに向けての予習として,このアルバムを聞いている。

Marc Ribotという人は,Tom WaitsやJoe Henryのバックで渋いギターを聞かせることもあるが,基本的には尖ったイメージが強い。なんてったって,Lounge LizardsではArto Lindsayの後任である(笑)。John Zornとの共演も多いしねぇ。そんなMarc Ribotがバンドとして展開するこのCeramic Dogを私は初めて聞いた訳だが,基本はロックだが,様々なジャンルを包含した面白い音楽である。時にファンク,時にパンクって感じが強い。そこにワールド・ミュージック的なフレイヴァーを感じさせたり,Marc Ribotのイメージに合致したノイズをアドオンするってところである。

こうした音楽をライブの場ではどういう感じでやるのか,実に興味深いが,やっぱりBlue Noteって感じではないなぁ(笑)。このジャケだし(爆)。Marc Ribotのアクティビストらしい歌詞も感じられ,やっぱり激しいわ。怒ってるねぇ。一体どういう客層が集まるのか? 本当にいいのか,Blue Note?(笑)

だが,この人たちの場合,こういうレコーディングより,ライブの方が更に激しく,更に面白い可能性も高く,実はちょっとビビりながらも,期待もしている私である。まぁ,アルバムとしては星★★★★ってところだろうが,ライブでの暴れっぷりを期待している。

Personnel: Ceramic Dog<Marc Ribot(g, requinto, farfisa, b, e♭ horn, vocoder, vo), ShahzardIsmally(b, moog, perc, vo), Ches Smith(ds, perc, electronics, vo)> with Rea Dubach(vo), Lukas Rutzen(vo), Curtis Fowlkes(tb), Maurico Herrera(conga), Briggen Krauss(sax), Neel Murgai(sitar), Doug Wieselman(sax, fl)

2018年7月 9日 (月)

Ry Cooderの新譜:どこまで渋いのか

"The Prodigal Son" Ry Cooder(Fantasy)

_20180707_2Ry Cooder,6年ぶりのスタジオ作だそうである。そうは言っても,2013年には素晴らしかったライブ盤をリリースしている(記事はこちら)から,そんなに久しぶり感はない。だが,今回はRy Cooderのオリジナル(息子との共作も含む)は3曲で,そのほかは古い曲が揃っている。それも教会で歌われていたような曲が多いようである。だからと言って,極端にスピリチュアルな感じはしないし,ゴスペル,ゴスペルした感じではない。

基本的にはRy Cooder自身と息子のJoachim Cooderのドラムスで演奏は構成され,そこに若干のゲストが加わるというかたちになっているが,親子でこういうアルバムを作ってしまうってのは,実に羨ましい感じがする。

Ry Cooderという人は,昔から様々な音楽的なフレイヴァーに深い理解を示すとともに,古い曲に光を当てる活動をしていたので,今回のアルバムに関しても,そうした彼の志向は何も変わっていない。そして,昔から渋いなぁと思わせる部分もあったが,それも変わらない。71歳になった現在,更に声は渋みが増し,味わいが更に深まったってところか。

まぁ,現代において,Ry Cooderのやっている音楽は,幅広いオーディエンスに訴求する訳ではなかろうが,こういう音楽を好む私のようなリスナーにとっては,まさに聞いているだけで極楽みたいに感じるものである。そして,Ry Cooderのスライドの腕には全く衰えはない。もちろん,Derek Trucksのような切れ味はないが,Ry Cooderならではの音色は健在である。やっぱりいいねぇ。

ということで,実はこのアルバムも買うか買うまいか,あるいはストリーミングでよしとするか悩んでいたが,これは買って正解と言えるアルバムであった。星★★★★☆。この渋さを理解するのに最適な映像がYouTubeにアップされているので,貼り付けておこう。

尚,ライナーにも書かれているが,長きに渡って,Ry Cooderのアルバムに参加し,ここにも参加しているTerry Evansは今年1月に亡くなっており,これが彼にとっての遺作となるだろう。R.I.P.

Personnel: Ry Cooder(vo, g, mandolin, banjo, b, key), Joachim Cooder(ds, perc), Robert Francis(b), Aubrey Haynie(vln), Terry Evans(vo), Arnold McCuller(vo), Bobby King(vo) 

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