2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

2015年おすすめ作

2015年おすすめ作(本)

無料ブログはココログ

カテゴリー「ロック」の記事

2017年11月20日 (月)

Joe Henryによる一発録りアルバムがこれまた素晴らしい。

"Thrum" Joe Henry(e.a.r.)

Joehenrythrumこのアルバムがリリースされたことに全然気がつかずにいたのだが,某サイトで情報をゲットして即発注した私である。国内の流通はあまりよくなかったようなので,海外のサイトから飛ばしたが,私が出張中にデリバリーされていたものである。

最近はCD購入のペースが落ちている私でも,無条件に発注するミュージシャンは少なからず存在するが,Joe Henryもそうしたミュージシャンの一人である。前にも書いたことがあるが,彼のプロデュースするアルバムも概ね素晴らしいので,たまに失敗はあるものの無条件発注対象だが,本人のアルバムとなると尚更なのである。

そして,今回,スタジオで一発録り,かつその場でミックスされた演奏は,いつもながらのJoe Henryのアルバムのように響くが,比較的穏やかなサウンドに詩的かつ直接的にではないが,政治的なメッセージを込めているのが特徴的である。それにしてもこの味わい深さは素晴らしく,やはりこの人は信頼に値する人だということを改めて感じさせるに十分なアルバムである。

録音及びミキシングの方式としてしてはかなりチャレンジングなことをやっているにもかかわらず,全然そういう風に感じさせないのは凄いことだと思うが,この音に身を委ねていれば,私は出張で疲れた身体を癒すことができると感じてしまう。そんなアルバムである。先日出たばかりのJoe HenryプロデュースによるLizz Wrightの"Grace"も本年屈指のアルバムの一枚だと思ったが,それと比肩しうる傑作。星★★★★★。素晴らしい。

Recorded on February 21, 22, March 29 and 30, 2017

Personnel: Joe Henry(vo, g), Jay Bellrose(ds, perc), Levon Henry(reeds, whistle), David Piltch(b), John Smith(g, vo), Patrick Warren(p, org, key), Ana Brosius(pedal steel), Joey Ryan(vo) with the Section Quartet: Eric Gorfian(vln), Daphne Chin(vln), Leah Latz(vla), Richard Dodd(cello)

2017年11月10日 (金)

超懐かしいTom Robinson Band:パンクはほとんど聞かない私が最初に認めたのは彼らだな。

"Power in the Darkness" Tom Robinson Band (EMI)

_20171105私はパンクをほとんど聞かない。アルバムもほとんど保有していないはずだ。Sex Pistolsにも興味はなかったし,Clashもほとんど聞いたことがない。例外はThe Pop Groupぐらいか。とにかく,私の趣味に合わないのである。パンクなるものが出てきたのは,それこそ私が中学生とか高校生とかの頃であるから,血気盛んな若者としては,パンクにはまっても当たり前のような年ごろだった訳だが,それでも私がパンクに走ることはなく,プログレだの,ジャズだの,渋いアメリカン・ロックだのを聞いていた。ある意味若年寄だった(苦笑)。

そんな私が唯一例外的に認めていたのが,このTom Robinson Bandである。本作のタイトル・トラックを聞いた時,純粋にカッコいいロック・ミュージックだと感じていたはずである。FMとかでTom Robinson Bandの曲を聞いて,これなら自分でもいけるなぁなんて感じていたのも懐かしい。ただ,アルバムとして保有するまでは至っていなかったのだが,大幅なボーナス・トラックを追加して再リリースされた時に,懐かしいねぇと思って購入したはずである。

改めて,今回聞いてみて,歌っていることは確かにパンクっぽいメッセージが感じられるが,それでも音楽として成立している感じは今でも変わらない。そしてタイトル・トラックは今聞いてもいけていると思った。イントロのカウベルを聞くとGrand Funkの"American Band"みたいにも感じられるが,それもいいのである。

まぁ,そういう時代だったのだと言ってしまえば,その通りだが,むしろこの時代にゲイであることを堂々とカミングアウトしていたTom Robinsonの姿勢こそパンクなのではないかと思える。まぁ"Glad to Be Gay"という曲に関しては,大した曲ではないが...(苦笑)。時代を切り取りつつ,音楽性も確かなものを感じさせたのは,プロデュースしたChris Thomasの手腕もあるだろうが,面白いアルバムであった。星★★★★。

尚,タイトル・トラックの古いライブ映像がYouTubeにアップされていたので,貼り付けておこう。歌詞は過激と言えば過激だが,音楽的な部分がちゃんと感じられるところがこのバンドのいいところだった。

Personnel: Tom Robinson(vo, b), Dolphin Taylor(ds, vo), Danny Kustow(g, vo), Mark Amber(p, org)

2017年11月 8日 (水)

Michael McDonaldからのDan Fogelbergって何の脈絡もないが(笑)。

"Dan Fogelberg Live: Greeting from the West" Dan Fogelberg(Epic→Friday Music)

_20171104_2昨日Michael McDonaldを取り上げたが,何の脈絡もなしにDan Fogelbergである(爆)。だって聞きたくなったんだもん(笑)。しかし,この二人,全く関連性がないかというとそうでもない。間もなくリリースされるDan Fogelbergへのトリビュート盤にはMichael McDonaldが参加しているからだが,だからって紐づけるのはやや強引だな(笑)。

私はDan Fogelbergと言えば,"The Innocent Age"ってことになってしまうが,ラスト・アルバム,"Love in Time"もどこかにあるはずである。でもやっぱり。私にとっては,"The Innocent Age"の人である。だから私はDan Fogelbergの熱烈なファンってこともないが,高校時代,Tim Weisbergとの"Twin Sons of Different Mothers"を友人から借りて,ダビングしたものをよく聞いていたのも懐かしい。

それでもって,なんでこのライブ盤を買う気になったのかは全く記憶にないのだが,ここにはDan Fogelbergの書く曲のよさが詰まっていて,久しぶりに聞いて嬉しくなってしまった。途中に「悲しき雨音」~Beatlesの"Rain"の一節で締めるという演奏が入っていたのは全く認識していなかったのは,ちゃんと聞いていない証拠だが,こういうのをたまに聞くと実に味わい深いのである。特に彼の弾き語りは本当に素晴らしい。"A Cry in the Forest"なんてマジでしびれる歌唱である。

更にDisc 2の冒頭にはTim Weisbergがゲストとして登場し,"Twin Sons"からの曲を演奏している。演奏はライブだけにちょいと粗いなぁと思わせるが,これは本当に懐かしかった。同作から演奏した"The Power of Gold"は今聞いてもいい曲である。

そんなDan Fogelbergが亡くなって,間もなく10年になるが,つくづく惜しい人を亡くしたと改めて思わされたアルバムであった。こういうアルバムはちゃんといつでも取り出せるところにおいておかないといかんと反省した次第。星★★★★。

余談ながら,バックバンドには懐かしやJim Photogloがベースで参加していることすら,全く認識していなかったってのも,私の音楽の聞き方のいい加減さと言わざるをえないな。

Recorded Live at the Fox Theater, St. Louis on June 25, 1991

Personnel: Dan Fogelberg(vo, g, key), Tim Weisberg(fl), Michael Botts(ds, perc), Vince Melamed(key, vo), Jim Photoglo(b, vo), Robert McEntee(g, key, vo), Louis Cortelezzi(fl, sax, woodwinds, key, perc)

2017年11月 7日 (火)

正しいタイトルだと実感させるMicheal McDonaldのベスト盤

"The Voice of Michael McDonald" Michael McDonald(Warner Brothers/Rhino)

_20171104世の中には一聴してその人だとわかってしまう人がいる。アルトならDavid Sanbornだし,RhodesならRichard Teeである。声という観点ではMichael McDonaldなんてその筆頭と言ってもよいかもしれないが,スモーキー・ヴォイスと言うか,この人の声はバック・コーラスで出てきてもすぐにわかってしまう強烈な個性があると思う。

キャリアからすれば,Steely Danあたりから注目度が上がり,Doobie Brothersでメジャーになり,ソロ・キャリアもしっかりしたかたちで進めたということでは,シンガーとしては大きな成功を収めたことは間違いないだろう。最近は加齢で,声が苦しくなってきているが,このベスト・アルバムが出た2000年頃はミュージシャンとしても脂も乗っている頃である。

Doobie Brothersのヒット曲をはじめ,自身のアルバム,更には別のアーティストの曲への客演まで収めた本作は,まさにタイトルに偽りなし。Michael McDonaldの声を大いに楽しめる。まぁ,これだけ個性的な声なので,何でもかんでも歌えるというタイプの歌手ではない。だが,ソウルフルな曲には本当にフィットする声だと思う。

Doobie Brothers時代もいいが,私は彼のソロのファースト,"If That's What It Takes"が相当好きなので,あの手のAOR路線も捨て難い。ミュージシャンとしてのピークは過ぎたとは言え,これだけの作品を残していることはやはり認めなければならないと思う。星★★★★。尚,ベスト盤なので,パーソネルは省略。

ちなみに,Michael McDonaldは先日,約9年ぶりとなる新作"Wide Open"をリリースしたが,そこでの声はだいぶ低くなった気がした。全部聞いた訳ではないので,改めてApple Musicでチェックすることにしよう。

2017年10月29日 (日)

Tangerine Dreamの新作:亡きEdgar Froeseが遺したもの。

"Quantum Gate" Tangerine Dream(Eastgate)

_20171028私の中ではTangerine Dreamはあまりにも孤高の世界(と言うか,リスナーを突き放す感覚さえある)に行ってしまっている"Zeit"のイメージがある(記事はこちら)のだが,その後のVirginレーベル時代にもう少しわかりやすくなったと思っている。その後のTangerine Dreamの音楽はフォローしていない(私が保有しているのはライブ盤"Encore"だけのはず)が,Tangerine Dreamの音楽的支柱,Edgar Froeseが2015年に亡くなり,Tangerine Dreamの音楽がどうなるのかは興味深いところである。

本作はEdgar Froese在命中の音源を,残されたメンバーで完成させたものと考えられるが,一聴してTangerine Dreamの音楽はこんなに聞き易かったかと思ってしまったのは"Zeit"ゆえであるが(苦笑),それにしてもこれは聞いていて心地よい音楽である。ビートも結構はっきりしているし,私はこれを決してアンビエント・ミュージックだとは思わないが,リスナーとの間に決して壁を立てるような音楽ではなく,リピート・モードでずっとプレイバックされていても,何の問題も感じないであろう。それがアンビエントの基本だって言われればその通りだが。

私が本作を購入したのはPledge Music経由であるが,実はジャケット・デザインと同じTシャツが欲しくて,音源も残された3人のメンバーのサイン入りというCDをゲットしたわけだが,ここに収められた音楽を聞くと,改めてTangerine Dreamが展開していた音楽を聞きたくなってしまった。

私の中ではエレクトロニカのジャンルでは,ポップな感覚のあるKraftwerkと,よりハイブラウなTangerine Dreamという感覚だったのだが,このアルバムを聞いて,Tangerine Dreamはアンビエント度は増しながら,気持ちのよい音を出し続けるバンドだなぁなんて思ってしまった。まぁ,私が不勉強なだけとは言え,いいものを聞かせてもらった。身体を揺らしたくなる感覚に溢れていたと言っては,私の変態がバレバレか。いずれにしても,今は亡きEdgar Froeseの遺志は十分に引き継がれたと思う。甘いの承知で,星★★★★★としてしまおう。

ということで,本作から"Tear Down the Gray Skies"がYouTubeにアップされているので,貼り付けておこう。

Recorded between August 2014 and June 2017

Personnel: Edgar Froese(synth), Thorsten Quaeschning(synth, g), Ulrich Schnauss(synth), 山根星子(vln)

2017年10月11日 (水)

渋さの極致とはこれのこと:J.J. Caleのライブ盤

"Live" J.J. Cale(Delabel/Virgin)

_20171008_2J.J. Cale,渋いお人である。Eric ClaptonあるいはMark Knopflerに明確な影響を及ぼしてはいるが,本人自体は渋い道を歩み続けた人と言ってよいだろう。今日は彼のライブ盤が急に聞きたくなった。

本作はいろいろな場所での演奏を収録しているが,何曲かはあの音楽の殿堂,カーネギー・ホールでの録音である。カーネギーという会場にJ.J. Caleがいたということ自体がある意味信じがたいところがあるが,逆の感慨を生むことも確か。見てみたかったなぁ。

私がJ.J. Caleの音源を買っていたのは"Number 8"ぐらいまでで,その後に購入したのはこのライブと,Claptonとの共演作"Road to Escondido",そして未発表音源を集めた"Rewind"ぐらいだろう。そこにClaptonとの共演ライブも加わったが,あれはあくまでもゲスト出演である。ライブという意味では本作を聞くのが筋ということになろう。

このアルバムもそんなにしょっちゅう聞くわけではないのだが,J.J. Caleのキャリア全体を見通した曲が聞けるので,彼のアルバムの中でのプレイバック回数は多い方だと思う。そして,カーネギーだろうが,ロンドンのハマースミス・アポロであろうが,当たり前のことではあるが,音楽は何も変わらない。気負いなどゼロである。これこそある意味究極のレイドバックって気もするが,Claptonが魅かれたのはこういうJ.J. Caleの姿勢であり,音楽だったのだと思う。ただ,ロンドンの聴衆の盛り上がり方は尋常でないのは,やっぱりClaptonの影響かもしれないなぁ。

ということで,やっぱりこの人の音楽はいいですわ。2013年に亡くなってしまったのは惜しいが,彼の音楽はちゃんとこうして残っていることに感謝しよう。星★★★★☆。

Recorded Live at Various Venues between 1990 and 1996

Personnel: J.J. Cale(vo, g), Christine Lakeland(vo, g), Jimmy Gordon(hca), Steve Douglas (sax), Rocky Frisco, Spooner Oldham(key), Doug Bell, Tim Drummond, Bill Raffensperger(b),  Jim Karstein, James Cruce(ds, perc)

2017年10月 2日 (月)

またも激しいSimon PhillipsのProtocolによる新作

"Protocol 4" Simon Phillips(Phantom)

Protocol_4先日,Mike Sternと来日し,見事なまでに煽るドラミングを聞かせたSimon Phillipsであるが,自身のバンド活動でも来日して,多くのリスナーを興奮させてくれた。Protocolによる前2作も楽しめただけに,この新譜のリリースにも期待していた私である。

本作では2名のメンバー・チェンジがどういう影響を与えるかが注目である。これまでバンドのフロントを支えたギターのAndy TimmonsとキーボードのSteve Weingartが抜けたのは意外であったが,彼らからGreg HoweとDennis Hammへのスイッチはどうだったのかということになる。

私としてはこのバンドは,Simon Phillipsのタイトなドラミングがあってこそ成り立つと思っているので,今回のメンバー・チェンジはそう大きな影響を与えているとは思わないが,Andy Timmonsはもう少しポップな感じがあったかなって感じか。それでもテクニカルな感覚なハード・フュージョンは聞く者を燃えさせるに十分。私はこれなら大いに満足である。それにしても,Simon Phillipsはカッコいい曲を書くねぇ。ドラムスだけでなく,作曲面も大したものである。

このバンドはCDリリース後のライブで,NYCのIridiumに12月に出演することになっているが,私の12月のNYCへの出張日程とは合わず,見られないのは残念。しかし,ライブに触れたら燃えてしまうこと必定。来日を期待しよう。但し,Simon PhillipsのWebサイトでは,ProtocolのメンバーとしてキーボードはOtmaro Ruizがクレジットされているのだが,ライブではDennis HammとRuizのどっちが出るんだろうか?と行けもしないのに,そんなことを気にしている私である。

いずれにしても,今回もSimon Phillipsのタイトなドラミングは十分に堪能できる作品として,大いに楽しんだ。甘いの承知で星★★★★☆。

Personnel: Simon Phillips(ds), Greg Howe(g), Dennis Hamm(key), Ernest Tibbs(b)

2017年10月 1日 (日)

やっぱりカッコよかった"Purple Rain"

"Purple Rain" Prince and the Revolution(Warner Brothers)

Purple_rain私はPrinceのアルバムを何枚か保有しているが,このPrinceが本当にブレイクしたアルバムを敢えて聞かずにこれまで過ごしてきた。これはNirvanaを聞くまで相当の時間を要したのと同じで,無茶苦茶売れたアルバムは敢えて避けるという,完全に天邪鬼な私の性格ゆえである。

しかし,今回,3CD+DVDというヴァージョンが発売されるに当たってもすぐ飛びついた訳ではなかったが,付属のDVDは,昔レーザー・ディスクで保有して,大いに楽しんだ映像で,Princeが嫌いな訳ではないのである。本当の天邪鬼に過ぎないのだ。

だが,こうして聞いてみると,このアルバム,売れて当然と思わせるし,無茶苦茶カッコよかった。30年近く前,映像をレーザー・ディスクで見ながら,結構燃えていた頃を思い出してしまった。曲も粒ぞろいで,やっぱりPrinceは素晴らしいミュージシャンであったということを今更ながら再認識。星★★★★★。ボーナス・ディスクはゆっくりと楽しむことにしよう。

Personnel: Prince(vo, g, etc), Lisa Coleman(key, vo), Wendy(g, vo), Bobby Z(perc), Brown Mark(b, vo), Matt Fink(key, vo)

2017年9月25日 (月)

ちょいと地味めと思わせる部分もあるが,いつまでもいけているSteve Winwood。

"Greatest Hits Live" Steve Winwood(Wincraft)

_20170924私がSteve WinwoodとEric Claptonのライブを見たのも,もう6年近く前のことになる。その時にもSteve Winwood目当てで行ったと書いたが,一方でClaptonのギターの集中力が高まるという副次的な効果もあるライブであった(記事はこちら)。それ以来,あまり音沙汰のなかったSteve Winwoodのライブ盤がリリースされると聞いては,これは買わない訳にはいかない。

そして,"Greatest Hits Live"と名付けられた通り,Winwoodのキャリアを俯瞰する曲が,満遍なく(むしろ,これでもかっ?てぐらい)収められていて,古くからのファンも満足できるものと思う。

まぁ,Claptonとのライブに比べれば,レギュラー・メンバーと思しきバンドとの演奏はやや地味になるのは仕方のないところではあるし,アレンジにもいまいち感のある曲もあるにはあるが,まとまりは十分に感じさせるものだし,違和感はない。来年古希を迎えるWinwoodゆえ,激しいドライブ感や勢いのようなものは強くは感じさせないが,Winwoodのオルガン,ギター,そしてヴォーカルを楽しむ分には全然問題ないのだ。

それにしても,改めてWinwoodの曲を聞いていると,本当にいい曲が多い。ハモンドB3でロックと言ったら,Winwoodを思い出してしまうと言ってもいいぐらいの個性を発揮しつつも,ギターもマンドリンもうまいんだから元祖マルチ・ミュージシャンのような人である。それにしても,ベーシスト抜きで,こういう演奏に仕立てるというのもある意味凄いことである。

こんな演奏ができるんだったら,もっとアルバムをリリースすればいいと思うのがファン心理だが,それでも本作でまだまだ現役だと感じさせてくれたのは嬉しかった。ということで,ちょっと甘めの星★★★★☆としてしまおう。

Personnel: Steve Winwood(vo, org, g, mandolin), Jose Neto(g), Richard Bailey(ds), Paul Booth(sax, fl, org),Edson 'Cafe' Da Silva(perc)

2017年9月19日 (火)

Gregg Allmanの白鳥の歌。素晴らしき置き土産と言うべきか。

"Southern Blood" Gregg Allman (Rounder)

Southern_bloodGregg Allmanが惜しくも亡くなったのは今年の5月のことだったが,そのGregg Allmanの遺作がリリースされた。Don Wasがプロデュースしたこの作品は,おそらくは死期を悟ったGregg Allmanが歌いたいと思った曲を歌ったアルバムと思える。そして,Don Wasの感動的なライナーによれば,これらの曲はGregg Allmanの人生を投影したものであったとのことである。こんなライナーや家族から寄せられた言葉を見てしまっては,涙なくして聞けない作品である。

今やBlue Noteレーベルの社長を兼ねるDon Wasがプロデュースしていることが,このアルバムがスペシャルなものであることを物語っているが,Don Wasは2014年に開かれたGregg Allmanのトリビュート・コンサートでも,バック・バンドのバンマスを務めていたので,付き合いは相応にあったのだろうが,本作の制作においてもひと肌脱いだというところだろう。素晴らしきミュージシャンの友情である。

Don Wasのライナーにはこんなことが書いてある。"He spent his final night listening to the latest mixes and closed eyes for the last time knowing that his vision had been realized." この一文を読んでしまっては,もうこのアルバムには文句をつけてはいけないということである。まさにGregg Allmanの白鳥の歌であり,辞世の句。マジでJackson Brownとの"Song for Adam"は泣ける。星★★★★★以外にはありえない感動作。

Personnel: Gregg Allman(vo, org, g), Steve Potts(ds), Ronald Johnson(b), Scott Sharrard(g), Peter Levin(key, p, el-p, vib), Mark Quinones(perc), Jay Collins(ts, bs, fl), Mark Franklin(tp), Art Edmaiston(ts, bs) with Greg Leisz(pedal steel), Jackson Brown(vo), Buddy Miller(vo), The McCrary Sisters(vo), Stephanie Brown(vo), Val McCallum(g)

より以前の記事一覧

Amazon検索

2017年おすすめ作

2016年おすすめ作

2016年おすすめ作(本)