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カテゴリー「ロック」の記事

2017年3月 6日 (月)

Susan姉さんのカヴァー集を久しぶりに聞いた

"Hope and Desire" Susan Tedeschi (Verve Forecast)

_20170304_2今や,Tedeschi Trucks Bandのと言った方がよさそうなSusan Tedeschiであるが,バンド結成前には自身の名義でアルバムをリリースしていて,このブログでもバンド結成前の"Back to the River"を取り上げたことがある(記事はこちら)。その時から「姉御っ!」と言いたくなると書いている私だが,予想通り,その後は夫婦バンド結成を果たし,ライブ活動に明け暮れている感じである(近々,またもライブ盤がリリースされる)。

本作は"Back to the River"より前の,2005年にリリースされたものであるが,注目はJoe Henryのプロデュースということである。Joe Henryは自身のアルバムも渋いが,プロデュースした作品にもしびれるような作品が多い。Loudon Wainwright III然り,Ramblin' Jack Elliott然り,Allen Toussant然りである。もちろん,Hugh Laurieのようなダメダメ盤もあるが,平均点は極めて高く,信頼するに値する人である。

そのJoe Henryがプロデュースするのだから,期待するのが当たり前なのだが,私にとってはこれがちょっと微妙である。バックのサウンドとSusan Tedeschiの声がちょっとアンマッチな感じがするのである。こういう感覚はTedeschi Trucks Bandでは感じたことがないものだ。ここには旦那のDerek Trucksや,バンド・メイトと言ってもよいDoyle Bramhaul IIもいるにもかかわらずなのである。これはおそらく,レパートリーがSusan Tedeschiの声に余り合っていないのではないかと思わせる。

ここで取り上げられたような曲は,もう少し渋いというか,枯れた声で歌われた方が魅力的だと思わせる部分がどうしても残ってしまう。現在のSusan Tedeschiが歌えば,もう少し違った感覚があるかもしれないが,やはりこれはちょっと青臭い感覚が残るのが残念。ということで,新作のライブ盤を期待することにしよう。星★★★。

Recorded on April 1-14, 2005

Personnel: Susan Tedeschi(vo), Derek Trucks(g), Doyle Bramhall II(g),David Palmer(p, el-p, org), Jebin Bruni(org), Paul Bryan(b), Jay Bellrose(ds, perc), Jean McCain(vo), Niki Harris(vo), The Blind Boys of Alabama(vo)

2017年3月 4日 (土)

先日取り上げたGrace Jonesの"Hurricane"のダブ・ヴァージョン。

"Hurricane Dub" Grace Jones(Wall of Sound)

_20170226先日,このブログでも取り上げたGrace Jonesの"Hurricane"であるが,オリジナルのリリースからやく3年後,このオリジナルにこのダブ・ヴァージョンを加えた2枚組としてリリースされており,今や2枚組の方が安く手に入る場合もあるという不思議な状態になっている。ジャケはオリジナルと全く違うものになっているが,こっちはこっちでGrace Jonesっぽいよねぇ(笑)。

まぁ,ダブ・ヴァージョンと言えば,歌を極力排除したリミックスみたいなものなので,これをGrace Jonesの音楽と言ってよいかどうかは微妙なところもあるが,オリジナルに対するオマケだと思えば腹も立たないし,そもそも安いからいいではないか。

本作は,オリジナルのプロデュースも行っていたIvor Guestが中心となって作り上げたヴァージョンであるが,なぜ3年後?という疑問は残る。違う形で,自身のプロデュース作品を残そうという欲求でも働いたのかもしれないが,真相は謎である。

こういうタイプの音楽は,家で聞くというよりも,我ながらワンパターンな表現だが,NYCのイースト・ヴィレッジ辺りにあるこじゃれたバーでかかっていると丁度いいのではないかというものであって,ある意味,環境音楽と言ってもよいと私は思っている。なので,本記事のカテゴリーにもアンビエントを加えたのはそのためである。

私としてはこういう音楽を評価対象とするのかどうかというと,これはあくまでも派生的なものであって,音楽の本質ではないということで,あくまでも聞き流すためのものだと思う。だが,こういう音がフィットする環境もあるだろうし,適切なロケーション,時間帯,あるいは雰囲気でプレイバックされていたら,なんかいい感じだよねえって思うんだろうなぁ。但し,家でこれを大音量でプレイバックしたら,家人から「また訳の分からない音楽の垂れ流し」(爆)と顰蹙を買うこと必定であろう。

でも嫌いじゃないけどね(笑)。

2017年2月28日 (火)

Grace Jones:本作が出たのも10年近く前か~...。

"Hurricane" Grace Jones(Wall of Sound)

_20170220本作がリリースされたのは2008年のことだったので,もう10年近い歳月が流れている。本当に月日の経過は日に日に早くなっている気がする。そして,本作はGrace Jonesにとってはほぼ20年ぶりぐらいの新作だったわけだが,それこそ80年代に一世を風靡したと言っても過言ではない存在だった。だって,見た目もインパクト強いしねぇ。

そんなGrace Jonesが21世紀において,どういう存在足りえるかというのはなかなかに興味深いテーマであるが,本作に参加しているメンツ(なんとBrian Enoも"The Band"の一員として参加している。つまりゲストではない)を見ると,今でも音楽シーンにおいては一目置かれていると考えてもいいのではないかと思える。

本作リリース時には,既に還暦を迎えていたGrace Jonesであるが,枯れたところは一切なし。相変わらずのグルーブを聞かせているのは,そのほかの高齢ミュージシャン(StonesやらPaulやら)が全然枯れていないのと一緒である。しかし,Sly & Robbieのリズムに乗った彼女の音楽が再び聞けるとは思っていなかったので,本作が出た時にはかなり早いタイミングで入手していたはずである。だが,不思議なもので,その時はあまりピンと来ていなかったのだが,本作のダブ・ヴァージョンとの2枚組がリリースされていることを知って,本作を改めて聞き直したら,結構よかったというのが実際のところである。

その時に,なんでピンと来ていなかったを考えると,こうした音楽がある程度の音量を必要とするがゆえということになるのではないかと思える。小型のスピーカー経由であっても,ある程度のヴォリュームで聞くと,結構これがいいのである。十二分にいけている。やっぱり音楽はちまちました音量で聞いていてはその魅力をとらえそこなうこともあるということを改めて実感したのであった。星★★★★。それにしても,Grace Jonesをかたどったチョコレートをジャケ写真に使うって,センスが面白いねぇ(ブックレットの写真の徹底ぶりも笑える)。

ということで,そのうち,新たにゲットした本作のダブ・ヴァージョンも取り上げることにしよう。

Personnel: Grace Jones(vo), Sly Dumber(ds), Robbie Shakespeare(b), Uzziah 'Sticky' Thompson(perc), Adam Green(g), Mikey 'Mad' Chung(g), Leopold Ross(g), Barry Reynolds(g), Martin Slattery(p, org), Wally Badarou(key), Ivor Guest(key, prog), Brian Eno(ky, treatment, vo), Paul Goude(key, marimba, vo), Don-E(key, vo), Ant Genn(key, vo), Bruce Wooley(key, vo), Ladonna Harley-Peters(vo), Tricky(vo) with Tony Allen(ds), Tom Hooper(ds), Bonga(perc), Leo Abrahams(g), John Justin Stewart(g), Ed Baden-Powell(g), Robert Logan(drone, ds-edit), Pamela Kurstin(theremin), Phillip Sheppard(cello), Alex Balanescu(vln), Thomas Bowes(vln), Chris Jones(vo), Marjorie Jones(vo), Goran Lazarevic Ilicic(vo)

2017年2月23日 (木)

超懐かし~:"Frampton Comes Alive!"

"Frampton Comes Alive! 25th Anniversary Deluxe Edition" Peter Frampton(A&M)

_20170219_2_2私もいろいろなCDを保有しているものだと思うのが,たまにこういうCDをプレイバックした時である。ちなみに私が保有しているのは2枚組のデラックス・エディションである。

本作については,どうこう言うまでもない,大ヒット・アルバムである。全米で800万枚以上が売れているというのだから凄いものである。このアルバムが突然のように超ヒットしたのが1976年。私がPeter Frampton及びこのアルバムを意識したのは,シングル・カットされた"Show Me the Way"が流行っていた頃である。同じころ,Kissの"Hard Luck Woman"も流行っていたような記憶がある。英語の勉強がてら,この2曲の歌詞を見ていた記憶があるのも懐かしい。

そして,このアルバムを久しぶりに聞いて,"Baby, I Love Your Way"とかも入っていたのねぇって今頃になって改めて気が付く私である。ということは真面目に聞いていない証拠である(爆)。ポップな"Show Me the Way"もいいが,曲としては"Baby, I Love Your Way"の方が好きだなぁ。と言っても,私がこの曲を最初に聞いたのはBig Mountainヴァージョンだったのではないかと思うが,それでも,このPeter Frampton版(Framptonのオリジナルだが...)も,米国在住中に軽めのロックをエアプレイしているステーションでは,よく聞いたような気がする。今聞いてもいい曲である。

今回,プレイバックしたのは何年ぶり?みたいな感じであるが,とにかく難しいところ一切なしで,非常に楽しめるアルバムであったということを再認識した。また,途中挿入されるアコースティックの演奏もなかなかよかった。渋さとか深みとかはないかもしれないが,これも私が同時代を過ごした音楽として,ちょっと甘酸っぱい思いさえしてしまったアルバム。星★★★★☆。

Recorded Live at Various Locations in June, August and November, 1975

Personnel: Peter Frampton(vo, g), John Siomos(ds), Bob Mayo(g, p, key, vo), Stanley Sheldon(b, vo)

2017年2月17日 (金)

今更ながら,本当にいいアルバムだと思える"Songs in the Attic"

"Songs in the Attic" Billy Joel (Columbia)

_201702111970年代後半から1980年代前半が,アーティストとしてのBilly Joelのピークだったと思えるが,ミュージシャンとしての人気がブレイクしている時に,それまであまり知られなかった曲を集めたライブ盤という,コンセプト・アルバムである。現在,私が保有しているBilly Joelのアルバムはベスト盤を除けば,本作と"The Stranger"だけという感じだが,やはり最も脂の乗っている時期に,こうしたレパートリーで構成された本作の位置づけは非常に重要だと思える。

とにかく,大ブレイクする前のアルバムからの曲とは言え,そこそこは売れていたものであったとしても,改めてここに収められた曲のクォリティの高さは驚異的だと言ってよい。1980年6月~7月の各地での演奏を集めたものだが,当初から,こうしたアルバムをプロデュースするために録音していたと考えて然るべき見事なライブ盤。このクォリティを前にしては,多言は無用。傑作である。星★★★★★。

Recorded Live in June and July, 1980 at Varous Locations

Personnel: Billy Joel(vo, p, synth, hca), Liberty DeVito(ds, perc), Doug Stegmeyer(b), Russell Javors(g), David Brown(g), Richie Connata(sax, fl, org)

2017年2月 1日 (水)

追悼,John Wetton

John_wetton_2

John Wettonが亡くなってしまった。昨年,Keith Emersonが逝き,Greg Lakeがこの世を去った。その時は追悼記事は書いていない私だが,EL&PとJohn Wettonが在籍したKing Crimson(Greg LakeもCrimsonのオリジナル・メンバーであるから,こういう書き方をさせてもらう)では,私の中で占める位置が違う。もちろん,EmersonもLakeも偉人であることは事実であるが,John Wettonがいた頃のKing Crimsonは歴代のCrimsonの中でも,最も私を興奮させてくれるラインアップであったがゆえに,この訃報は本当に悲しい。

まだ67歳だったので,まだまだ活動はできただろうが,結腸癌であっさりと亡くなってしまった。しかし,闘病のためツアーもキャンセルしていたようであるから,相当症状は重かったのだろう。Crimson以降,Uriah Heep,Brian Ferry Band,U.K.,Asiaと様々な活動を続けたWettonであったが,私にとっては,同時代で聞いたAsia第1作も思い出深い。今にして思えば,佳曲の揃ったアルバムであった。しかし,やはり私にとってはやっぱりKing CrimsonのJohn Wettonである。この記事を書いているのは深夜なので,これからCrimson音源を聞いて追悼ってわけにはいかないが,通勤時間帯は当面John Wetton在籍時のKing Crimson漬けになって,彼を追悼したい。

R.I.P.

2016年12月29日 (木)

2016年の回顧:音楽編(ジャズ以外)

今年の回顧の3回目。今回はジャズ以外の音楽である。このブログにも何度も書いている通り,Apple Musicのようなストリーミング・サービスを利用することによって,CDを買うこと自体が減っているのは事実である。よほどひいきにしているミュージシャンは別にして,基本的には,Apple Musicで試聴してから購入するということにしているので,失敗の数は減っている。その結果として,新譜として紹介したものの中でも,推薦に値する★★★★☆以上の作品の比率が非常に高くなってしまっている。逆に言えば,Apple Musicで試聴して,全然魅力を感じなかったものについては,このブログにもアップしていない。今年,新譜としてこのブログにアップしたものは80枚程度ではないかと思うが,結局それでも100枚以上は購入していることにはなるはずなので,普通の人に比べれば,まだまだ買っている方だということにはなろうが,以前に比べれば,かなり減ったという感覚が強い私である。

Blackstarそんな中で,今年の音楽を回顧する場合,多くの有能なミュージシャンがこの世を去ったということが私の意識には強く残存している。その代表が新作"★"のリリース直後(2日後)に亡くなったDavid Bowieである。そのタイミングにあまりに驚かされ,そしてショックを受けたことは1年近く経った今でも変わらない。ある意味ではカッコよ過ぎるが,遺作となった"★"も枯れたところを全く感じさせなかっただけに,その死への驚きが増してしまうのである。Bowieの死のインパクトが強過ぎて,Glenn FreyやPrinceも亡くなったという重大な事実がかすんでしまうところに,David BowieのDavid Bowieたる所以がある。

Leonard_cohen同じように,新作をリリースして間もなく亡くなったLeonard Cohenも同様である。彼の音楽は決して取っつきやすいものではないと思うが,彼が亡くなったというニュースに接して,彼の新作のタイトル・トラック,"You Want It Darker"をネットで試聴して,そこに宗教的なものを感じてしまった私が,そのアルバムを購入し,更に強烈な印象を受けたことは事実である。死期を悟った人間が作った2枚のアルバムが今年を代表するものというのもいかがなものかと思わせるが,それでもこの2枚に関しては,私はどうしても優劣はつけられないのである。"★"については,前作"The Next Day"の方が上だと書いた私でも,Bowieの死と結びついた段階で,評価を越えてしまった。ということで,今年を代表する2枚は"★"と"You Want It Darker"ということにせざるをえない。

Believersこれらの2枚の前で,ほかのアルバムがどうしても分が悪いものとなってしまうのは仕方がないが,私の印象に残っているものとして,瑞々しさという意味でDeacon Blueの新作,"Believers"を挙げたい。どうしてこんないいアルバムがほとんど話題にならないのか,私にとっては不思議で仕方がないが,Ricky Rossのポップ職人としての技は,もはや匠の領域としか言いようがない。ここのところ,彼らの新作("The Hipsters","A New House",そして本作)が出るたびに,私はその年のベスト盤に選んでいるが,私の琴線をとことんくすぐってくれるバンドである。より多くの人に聞かれるべき音楽として,改めて強く推薦したい。

Fever_dreamそして今年,Deacon Blueと並ぶ瑞々しさを感じさせたのがBen Wattの新譜"Fever Dream"である。ライブの回顧でも取り上げたBen Wattであるが,一時期のDJ三昧の生活から,ミュージシャンとしての生活に軸足を移してくれたことは本当に歓迎すべきことである。前作"Hendra"も2014年のベスト盤に選んでいるし,その年にはDeacon Blueの"A New House"も選んでいて,いつもお前のチョイスは変わらないではないかと言われるかもしれないが,いいものはいいのである(きっぱり)。私としては"Hendra"よりも"Fever Dream"の方が更にいい作品だと思っている。ライブとの合わせ技もあり,今年もBen Wattを選出である。

Otis_reddingソウルやクラシック,そしてブラジル音楽は今年はあまり縁がなかった年であった。クラシックでは年末にAndras Schiffのベートーベンのピアノ・ソナタ・ボックスもリリースされているが,あれは純粋新譜ではないので,ここには選びづらい。現代音楽では今年の新譜ではないが,Kate Mooreの"Dances and Canons"を演じた Saskia Lankhoornのアルバムが印象に残った。そして,ソウルは新作はあまり聞いていない中で,Corrine Bailey Raeの久々の新作もよかったのだが,それを上回るインパクトを持っていたのはOtis Reddingの"Live at the Whisky a Go Go: The Complete Recordings"の6枚組である。Corrineには申し訳ないが,Otisと比べられてはこっちを取らざるをえない。ブラジル音楽ではRoberta Saぐらいしか購入していないが,彼女の"Delírio"は実にいいアルバムだったと言っておきたい。

そのほかにもRachael Yamagataの新作もよかったし,King Crimsonのライブ2作品は,彼らが現役バリバリであることを実証したものであった。そのほかにも印象に残るものは多々あるが,私としては順当なチョイスってところだろうな。

2016年12月24日 (土)

超久々に聞いたB-52's。このアホっぽさ加減がいいのよねぇ。

"Cosmic Things" The B-52's(Reprise)

Cosmic_thing今どき,B-52'sと言っても,どれぐらいの人が反応するか全くわからないのだが,私がアメリカに在住している頃,よく"Love Shack"がMTVで放映されていたなぁなんて,懐古モードに入る私である。

私が彼らのアルバムで保有しているのはこれだけだが,まぁ"Love Shack"で盛り上がりたくて買ったようなものである。これ以外の音源は聞いたことがないので何とも言えないが,もとはニューウェイブのバンドだったと言われる彼らである。しかし,このアルバムに収められている曲を聞いていると,ニューウェイブって感じは全然しない。私にはポップなロック・バンドである。

今回,久しぶりにラックから取り出してみて,驚いてしまったのだが,本作のプロデュースはNile RogersとDon Wasが分け合っているではないか。そこに乗ってくるKate PiersonとCindy Wilsonの女性ヴォーカル陣と,何ともバカっぽい(いい意味で)Fred Schneiderの歌を聞いていると,世の中の憂さなんて存在するのかと思いたくなるほどの軽さである。やっぱりその中で"Love Shack"だろう。日本語にすれば,「ラブホ」と言い換えてもよい2語を連呼するこの歌の能天気さ,軽薄さがたまらん。とにかく笑える。

そして,ずっと笑いながら聞いていればいいと思えるアルバムである。歌もアホなら,ビデオもアホだが,同じアホなら踊らにゃ損,損。ときたもんだ(笑)。星をつける必要もないって感じだが,さぁみんなで"Love Shack"で盛り上がろう!ってことで,ビデオを貼り付け。ほんまにアホや~。

2016年12月19日 (月)

2016年の回顧:ライブ編

年の瀬もだいぶ押し詰まってきて,そろそろ今年の回顧をしなければならない時期となった。今年,もう行く可能性がないのはライブなので,まずはライブの回顧からしたいと思う。

ここ数年,私がライブに出掛ける回数が増えていて,一昨年,昨年は22本ずつ行ったが,今年はそれを上回る25本ということになった。これはNYCに2回出張して,各々3回ずつライブを見たのが大きいと思うが,それにしても月2本以上行っていることになるから,結構な頻度なのは間違いない。まぁ,その分,CDを買う枚数は大きく減少しているから,まぁいいってことにしよう。

そして,今年もいろいろなライブに行ったわけだが,回数からすれば,Wayne Krantzである。NYCで2回,東京で1回の都合3回見ているわけだから,私も好きだなぁと思うが,いつも興奮させてくれるので,Krantzは見るに値する人なのである。東京での客入りの悪さは本当に同情したくなるレベルだったが,その分,NYCでの大人気ぶりを見て,安堵した私である。そして,今年最後のライブとなった55 BarにおけるKrantz~Lefebvre~Carlockの凶暴なライブは,出張先での最後の夜を記憶に残るものにしてくれた。ということで,MVPはWayne Krantzである。

一方,今年最高のライブと思えたのはPatti Smithのビルボードでのライブであろう。私は従来からPatti Smith教の信者であると書いてきたが,彼女の歌の持つパワーは半端ではなく,ライブの場で本当に涙してしまったのである。そして,彼女と一緒に歌った"People Have the Power"の記憶は今でも鮮明だ。今,思い出しても,感激に打ち震えるだけのライブだったと思う。

それに次ぐのがBen Wattだろうか。非常にインティメートな環境で聞くBen Wattの音楽は非常に瑞々しく,バンドもタイトな演奏で楽しめるものであった。

もちろん,このほかにもFred Hersch Trio,Joshua Redman~Brad Mehldau,Billy Childs,Jeff Lorber Fusion,五十嵐一生~辛島文雄,Pat Metheny,Mike Stern,Egberto Gismonti等,素晴らしいライブは何本もあった。しかし,いろいろな点を考慮して,どれがよかったかと言えば,Patti Smith,Ben Watt,Wayne Krantzってことになると思う。さすがにPatti SmithのBillboardでの映像はないが,ノーベル賞のセレモニーで歌った"A Hard Rain's A-Gonna Fall"の映像(歌詞を忘れるPatti様)と,私がスマホで撮影したWayne KrantzとBen Wattの映像を貼り付けておこう。Krantzは不完全ながら結構激しい(このKeith Carlockを見よ!),Ben Wattの方は,ほぼ1曲"Nathaniel"を完全に撮影できている。こちらは当ブログでは初公開のものだが,お楽しみ頂ければ幸いである。

2016年12月17日 (土)

Rolling Stonesによる真正ブルーズ・アルバム

"Blue & Lonesome" Rolling Stones(Rolling Stons/Polydor)

Blue_lonesomeブルーズがロックの源流であることは間違いない事実であり,Rolling Stonesにとってもその事実は当てはまる。もはやベテランと呼ぶのもおこがましいRolling Stonesがその音楽的ルーツと言ってよいブルーズに真正面から取り組んだアルバムである。

ライナーにMick Jaggerはこう書いている。"We could have done this album in 1963 or '64 but of course it would not have sounded like this. It's the interesting thing about a record that is made really quickly. It reflects a moment in time, a time and a place."

表層的にブルーズをプレイすることは50年以上前にもできただろうが,音楽の成熟があってこそこのサウンドになったというMickの自信の表れと捉えてもいい発言だろうが,Stomesがブルーズ・バンドとしても一流であるということを実証した作品になっているのは実に大したものである。

彼らがこれだけのどブルーズを演奏するのは"Love You Live"のC面以来と言ってよいと思うが,全然枯れたところがなく,聞き手を興奮させるに十分な演奏。そして,演奏される曲は50年代から70年代初頭にかけての古い曲ばかりであるが,全然古びたところがないのがブルーズの魅力ってところだろう。ゲストで加わるEric Claptonの余裕のプレイぶりも楽しい。やっぱりスライドうまいよねぇ。

ということで,彼らにとっての温故知新かもしれないが,本当に強力なパワーを持つアルバムとなっている。もちろん,彼らの最高傑作と言うつもりはないが,ブルーズ・アルバムだからと言って決して侮ってはならない作品。こういうのが3日でできてしまうってのもブルーズ的(笑)。星★★★★☆。

Recorded on December 11, 14 & 15, 2015

Personnel: Mick Jaggar(vo, harp), Keith Richards(g), Ronnie Wood(g), Charlie Watts(ds), with Darryl Jones(b), Chuckk Leavell(p, org), Matt Clifford(el-p, org), Eric Clapton(g), Jim Keltner(perc)

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