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カテゴリー「ロック」の記事

2019年6月23日 (日)

発掘音源2枚目はNeil Young。Stray Gatorsとのライブってのがいいねぇ。

_20190622-2_20190622154101"Tascaloosa" Neil Young & Stray Gators(Reprise)

発掘音源の2枚目は兄貴ことNeil Youngである。彼が1972年に"Harvest"をリリースした後のライブ活動の記録ってことになるだろうが,Stray Gatorsとのライブと言えば"Time Fades Away"である。以前から"Time Fades Away 2"的なアルバムを出す,出すと兄貴は言っていたようだが,ついに先日リリースされたのが本作である。

何と言ってもこのアルバムのポイントは曲である。"After the Gold Rush"やら"Heart of Gold"やら"Old Man"やら"Don't Be Denied"をやっていることからしてポイントが高い。やはりこの頃のNeil Youngの音楽は実に魅力的である。ストリーミングで聞いた時は,ちょっと軽く響いたように感じたが,CDで聞くといい感じに響くから不思議である。やはり通勤途上に「ながら」で向き合っているのと,部屋で聞くのでは環境が違うってことだろうなぁと思うが,いずれにしてもこれは実にいい。グランジのゴッドファーザー化したNeil Youngもいいが,往年のファンってやっぱりこの辺を最も好んでしまうのだろうと言わざるをえない。

実に瑞々しいフォーク・ロックとでも言うべきアルバムだが,私の初期の音楽体験にかなり大きな影響を与えたのがCSN&Yの”4Way Street"だったことからしても,そこから45年近く経過しても,こういう音楽に対するシンパシーは全然変わらないってことだ。私も芸がないと思うが,こういうのは星★★★★★しかつけようがないのだ(笑)。それが惚れた弱みってことだ(と開き直る)。久しぶりに"Time Fades Away"のLPでも聞いてみるかね。

Recorded Live at University of Alabama on February 5,1973

Personnel: Neil Young(vo, g, p, hca), Ben Keith(pedal steel, vo), Jack Nitzche(p, vo), Tim Drummond(b), Kenny Buttrey(ds)

2019年6月22日 (土)

発掘音源の嵐。一発目はKing Crimson。

_20190622 "Live in Newcastle" King Crimson(DGM Live)

昨今,いろいろな発掘音源がリリースされており,私のような年寄りは,新しい音楽も聞きたいと思うものの,古い音源に郷愁を感じてしまうことはよくある話だと思う。ということで,最近,私が購入する音源のうち,こうした発掘音源が占める比率が高まっているのだが,今日はそのうち,King Crimsonである。

私はKing Crimsonの遅れてきたファンと言ってよく,昔はYesの方が好きだったということはこのブログにも書いたことがある。しかし,今やYesがヨイヨイ・バンドと化したのと対照的に,King Crimsonは今でも現役感満々の演奏を聞かせていて,それらは近年のライブ盤でも聞くことができる。そうしたKing Crimsonのアルバムの中でも,私は"Live in New Castle"Lark's Tangues in Aspic"(太陽と戦慄)が一番好きで,その時のラインアップのアルバムに魅力を感じている。なので,後年リリースされたライブ盤も結構持っているし,”Larks’ Tongues in Aspic"15枚組ボックスも保有しているのだから,そのボックスの間隙を埋めるようなこうした音源までフォローしなくてもいいんじゃないの?と言われてしまえばその通りである。しかし,この時期,このメンツ(Jamie Muir入り)というこの音源には抗い難い魅力があり,ついつい買ってしまうのが「性」と言うやつである。

そして,この音源,やはりアグレッシブなKing Crimsonの本質を捉えていて,実に嬉しくなってしまう。ほとんどフリー・ジャズみたいな展開を示す瞬間すらあり,この人たち,完全にロックのカテゴリーを超越してしまっていると思わせるのだ。このアルバムは途中に挿入される"Improv"2曲を覗いて,"Larks' Tongues in Aspic"の通りの曲順で演奏されるが,演奏はほぼ完成レベル。そして"The Talking Drum"における完璧なグルーブを聞けば,興奮しないリスナーはいるまい。残念ながら最後の”Larks’ Tongues in Aspic Part 2"は,ここから盛り上がるというところでフェード・アウトとなるのが実に惜しいが,それでもこの音源は,アルバムが完成に向かっていく姿を捉えていて,かなり貴重と言ってよいと思う。

いずれにしても凄い人たちである。星★★★★★しかあるまい。改めてボックスの音源も聞いてみるか(大変だけど...)。

Recorded Live at Odeon in Newcastle on December 8, 1972

Personnel:Robert Fripp(g, mellotron), David Cross(vln, mellotron), John Wetton(b, vo), Bill Bruford(ds), Jamie Muir(perc, allsorts)

2019年6月 3日 (月)

久々に聞いたWarren Zevonの”Sentimental Hygiene”。こんなにヘヴィなアルバムだったか...。

_20190602 "Sentimental Hygiene" Warren Zevon(Virgin)

先日,このブログでWarren Zevonの"The Envoy"を取り上げた時,今度はVirginレーベルのアルバムも聞き直してみるか,みたいなことを書いた(その時の記事はこちら)。このアルバムは私がまだNYCに在住していた頃に現地で購入したもののはずである。NYCにいた頃は手持ちのCDの数も限られていたので,結構な頻度で聞いていたような気もするが,最近は全然聞いていなかったように思う。そして久々に聞いてみると,かなりヘヴィなテイストを持ったロック・アルバムであった。

そもそも冒頭のタイトル・トラックからして,Neil Youngのギター・ソロがいかにも兄貴な感じの激しさなのだが,アルバムのトーンとしても一貫して激しさを感じさせるものだったのは,何とも意外な気がしてしまった。こんな感じだったっけ?って思うのは,いかにこの音源から離れていたことの裏返しだが,これは純粋なロック・アルバムとしていけていると思ってしまった。よくよく見てみれば,バックはほとんどの曲でR.E.M.のメンバーが支えているから,ロック・テイストが強いのも当たり前なのだが,そんなことに今更気づいている私もどうなのよって感じである。

本作は"The Envoy"後にAsylumレーベルとの契約を打ち切られて,レーベルをVirginに移しての第1作になる。アルバムとしては"The Envoy"から5年も経っているから,Warren Zevonにも再起に向けた意気込みが強く,それがこうしたアルバムのトーンに影響を与えたと言えるのではないかと思える。Warren Zevonの声とかには全然変化はないが,間違いなく激しさは増している。感覚的に言えば,Iggy Popの”Brick by Brick"にさえ近い感覚をおぼえてしまった。それは決して悪い意味ではない。私は”Brick by Brick"も相当好きなので,私の好みってことである。だが,最後の"Leave My Monkey Alone"に関しては,テイストが違い過ぎて,これは...って気がする。この曲だけGeorge Clintonがアレンジを施しているが,そういうことならさもありなんだが,やっぱり浮いている。

いずれにしても,せっかく再起を期するのに,この地味なジャケはどうだったのかねぇと思ってしまう。これじゃ音楽が刺激的でも,購入意欲が上がらない人多数ではなかったのか。ということで,このアルバムが売れたという話もあまり聞いたことがないなぁ。しかし,これはなかなか
いいアルバムだと思う。星★★★★。

Personnel: Warren Zevon(vo, g, p, key), Peter Buck(g), Neil Young(g), Waddy Wachtel(g), Brian Setzer(g), Blackbird McKnight(g), Mike Campbell(g), Rick Richards(g), David Lindley(lap steel, saz), Darius(sitar), Jai Winding(key), Amp Fiddler(key), Jorge Calderon(b, vo), Mike Millls(b), Tony Levin(b), Leland Sklar(b), Flee(b), Bill Berry(ds), Craig Krampf(ds), Bob Dylan(hca), Don Henley(vo), Stan Lynch(vo), Michael Stipe(vo), Jennifer Warnes(vo)

 

2019年5月12日 (日)

Warren Zevon: 商業的成功とはあまり縁のない人だったが...。

_20190504 "The Envoy" Warren Zevon(Asylum)

Warren Zevonという人は,批評家やミュージシャンからは高く評価されながら,全然売れなかった訳ではないとしても,大きな商業的な成功とは縁がない人だったと言っていいだろう。確かに普通のアメリカン・ロックやSSWの感覚で言えば,多少癖のある人だとは思う。しかし,音楽の質は十分高いことは間違いないと思っている。それまでのプロデュースだって,Jackson BrowneやWaddy Wachtel等が行っていることだけでもポイントが高い。本作もWarren Zevon本人とWaddy Wachtel,そしてDon Henleyのソロ・アルバムにも関わったGreg Ladanyiがプロデュースなのだから,それだけで好きものはよしと判断してしまうようなものだ。

そして,私がリアルタイムでこの人のアルバムを購入したのは,本作"The Envoy"が初めてだったはずである。本国では全然売れず,その結果Asylumとの契約を切られたって話だが,私はこのアルバムを売らずにいまだに手許に置いている。リリースは82年なので,私は大学生になっているが,帰省中に京都か神戸の輸入盤屋で買ったような気がする。

一聴して,冒頭のタイトル・トラックなんかは,アメリカン・ロックの典型からは随分と離れた感じがする。ほかの収録曲と比べても,特にこの曲の異色さが際立っているように思う。そのほかの曲もロック・テイストあり,ハワイアン・テイストあり,SSWっぽい曲ありと,実に多様な感覚がある訳だが,その辺りに戸惑いを感じるリスナーがいても不思議はない。しかし,バックにコーラスで参加している面々を見れば,この人の音楽界における立ち位置のようなものもわかるような気がする。それでも売れないものは売れないのだから仕方がないが,少なくとも誰かに媚びるような音楽ではない。

この人の持つ骨太さゆえにセールスに結びつかなかったような部分も多々あるとは思うが,質が高いだけにもったいないと思う。まぁ評価としては星★★★★ぐらいが妥当とは思うが,もっと知られてよいアルバムだと思う。今度はVirginレーベル時代のアルバムでも久々に聞いてみることにしよう。

Persoonel: Warren Zevon(vo, g, p, synth), Waddy Wachtel(g, vo), David Landau(g, vo), Steve Lukather(g), Danny "Kootch" Korchmar(g), LeRoy Marinell(g), Kenny Edwards(g), Leland Sklar(b), Bob Glaub(b), Jeff Porcaro(ds), Rick Marotta(ds), Russell Kunkell(ds), Jim Horn(recorder), Don Henley(vo), Lindsay Buckingham(vo), Jordan Zevon(vo), Jorge Calderon(vo), J.D. Souther(vo), Graham Nash(vo)

2019年5月 9日 (木)

Hall & Oates:懐かしい~!

_20190504-2 "Private Eyes" Daryl Hall & John Oates(RCA)

私が学生時代の70年代後半から80年代前半に次々とシングル・ヒットを放ったのがHall & Oatesであった。正直言ってしまえば,私にとってはベスト盤を聞いていればOKって感じの人たちな訳だが,廉価盤シリーズ”Original Album Classics"で出た彼らの全盛期に当たるRCA在籍中の5枚組は保有している。だからと言って,しょっちゅう聞くわけでもないのだが,今回も完全に気まぐれ。やっぱりアルバムとしての印象は私の中では薄いので,保有はしていてもちゃんと聞いていない感じだな(苦笑)。

Hall & Oatesの特徴と言えば,ロックとソウルをうまく混ぜ合わせたような感じってことになるだろうが,このアルバムでもそういう彼らの特性がよく表れている。このアルバムからは"Private Eyes"と”I Can't Go for That (No Can Do)の2曲の全米No.1ヒットを生んだが,それだけに限らず,なかなかアルバムとしてもよくできていたと改めて感心した私である。

何よりも曲のクォリティが私が思っていたより高いってことがあったが,やはり当時の勢いそのままってところなんだろうと思える充実度を示している。バンドとしてはどうしてもリード・ヴォーカルを取る頻度が高いDaryl Hallの方に注目が集まってしまうのは仕方ないところだが,John Oatesがリードを取る曲も結構いけているのだ。

そんな彼らに失速感が出てきたのは,シングル・ヒットが出なくなってからだと思うが,この人たちはシングル・ヒットをトリガーにした活動をする人たちだったということに改めて思い至る私である。今となっては保有せずともストリーミングで十分かなぁって気もするが,意外な発見にも満ちたアルバムであった。Peter Gabrielと共演にしていたLarry FastやJerry Marottaの参加も,Hall & Oatesの音楽性を考えると実に意外だと思う。星★★★★。

それにしても,本作ももはや40年近く前のアルバムってところにこれまた時の流れを感じるねぇ。歳をとる訳だ(爆)。

Personnel: Daryl Hall(vo, mandlin, g, key, synth, vib, perc), John Oates(g, vo, key), Larry Fast(prog), G.E. Smith(g), Ray Gomez(g), Jeff Southworth(g), John Siegler(b), Mickey Curry(ds), Jerry Marotta(ds), Chuck Burgi(ds), Jimmy Maelen(perc), Charles DeChant(sax), John Jarett(vo)

2019年5月 2日 (木)

Dire Straitsのデビュー・アルバム:これが70年代後半にイギリスから現れたことの驚き。

_20190429-3 "Dire Straits" Dire Straits (Vertigo)

このブログにおいて,Dire Straitsについて記事を書いたことがなかったのはなんでなんだろうなぁと思いつつ,久々にこのアルバムを聞いた。主題の通りであるが,このアルバムが1978年に英国から登場したことにはまさに驚きを感じざるをえない。もうそれも既に40年以上前というところに,私も加齢を実感する訳だが,誰が聞いても,これを最初に聞いて,彼らがイギリスのバンドだと思う人間はほとんどいなかったのではないか。

かく言う私が初めて彼らのサウンドを聞いたのは,ほぼリアルタイムで,米国のチャートを上がってきた頃だったと思うが,一聴してなんだかBob Dylanみたいだなぁと思った記憶がある。後々になって,J.J. Caleの音楽に触れてしまえば,Dylanと言うよりJ.J. Cale色の方が濃いってことはわかる訳だが,私もまだまだ高校生であるから,J.J. Caleには直接は到達していない。当時はEric Claptonの"After Midnight"や"Cocaine"を通じてその名前を知っていたぐらいのものだから,まぁそれも仕方がない。だが,ClaptonがJ.J. Caleに感じたであろうシンパシーを,Dire Straits,特にMark Knopflerが感じていたとしても,不思議はない。英国には英国の音楽があるとしても,米国音楽に強い憧れを隠さないミュージシャンも存在することはEric Claptonに限った話ではないのだ。

それにしてもである。パンク全盛,あるいはテクノが出てきている頃の音楽シーンにおいて,Dire Straitsのような音楽が現れたことは,まさに突然変異的と言ってもよかったようにも思える。もちろん,それと並行して,J.J. Caleは相変わらずど渋い音楽をやっていたのだから,そっちにはそっちの世界があったとしても,この音楽がチャートの上位に上がってきたこと自体が驚きだったとしか言いようがない。

その後,Dire StraitsはMTV全盛期に"Money for Nothing"を大ヒットさせ,更にメジャー化するが,彼らのやっている音楽がメジャーなものになることには若干の違和感がない訳ではない。どちらかと言えば,趣味の世界を拡張させたような音楽であったものが,ビジネス化の道をたどるというのは今にしてみれば実に興味深い事象だったと思う。

いずれにしても,私自身はその後J.J. Caleの世界にはまっていくし,このアルバムそのものを通しで聞いたのは随分後年になってからことだとしても,ここでの音楽は今でも結構魅力的に響く。でもやっぱりこれは本来ニッチなオーディエンスに受ける音楽ではなかったのかなぁと言っては言い過ぎか。それでも,この手の音楽に縁のないリスナーにも接点をもたらしたということでは,このバンドの果たした意義は大きいと思う。「歴史的な意義」と言ってはここでの音楽にしてみれば大げさかもしれないが,相応の価値を認めて星★★★★☆にしよう。

Personnel: Mark Knopfler(vo, g), David Knopfler(g), John Illsley(b), Pick Withers(ds)

2019年4月27日 (土)

更に感動的だった映像版”Joni 75”

_20190324_2 "Joni 75: A Birthday Celebration" Various Artists(Rhino)

韓国から帰ったら,アメリカから飛ばしたDVDがデリバリーされていたので,早速見てみた。そうしたら,これがマジで素晴らしい出来である。この時のライブの音源がリリースされた時にも,私は「どの歌唱にもリスペクトが感じられる」と書いた(記事はこちら)が,映像で見ると,そのリスペクト具合がよりヴィヴィッドに伝わってきて,感動してしまったのである。

どの歌唱も真剣にJoniの生誕75周年を祝うだけでなく,彼女へのリスペクトが如実に表れているのである。マジでチャラチャラしたところは皆無であり,ステージに立ったミュージシャンがそれぞれ真剣に取り組んでいる姿が捉えられていて,私は映像を見ながら大いに感動していたのであった。CD音源の時にも,お祭り騒ぎにするよりも,こうした取り組みの方が好ましいと思ったが,それこそ出演している歌手陣,伴奏陣は極めて誠実かつ真面目にこのライブに取り組んだことが手に取るようにわかってしまうのである。

DVDにはCDに収録されなかった音源も入っているが,それにも増して,ここに参加したミュージシャンの取り組みを見るだけで感動できることを保証したい。私が特に映像版で素晴らしいと思ったのがDiana Krall。本当にJoni Mitchellの音楽への敬愛をにじませた素晴らしいパフォーマンスであった。

そして,先日Chick Coreaとのライブを観た時も思ったが,Brian Bladeは本当に楽しそうにドラムスを叩く。そしてそれが的確な演奏なのだから,やはりこの人半端ではない。

いずれにしても,いいものを見せてもらった。私は音楽については映像よりも音源指向だと思うが,これに関しては,映像の凄さがCDを上回った稀有な事例として挙げたい。こんな映像を見せられたら星★★★★★以外ありえない。DVDはリージョン・フリーなので,さぁ皆さん,これは買いましょう(笑)。

2019年4月20日 (土)

これまた久々に聞いたTom Jans。いいねぇ。

Tom-jans "The Eyes of an Only Child" Tom Jans(Columbia)

私はブラックホークの99枚として挙げられているアルバムの中でも,アメリカ,カナダ系のシンガー・ソングライターの音楽がずっと好んできた。それはジャズを聞き始めるのとほぼ同時期からだったようにも思うが,どちらかと言えば,SSWのアルバムでも渋いアルバムを偏愛してきた。このTom Jansのアルバムは,そうした中では渋さというよりも,ややロック・フレイヴァーの強い中での,曲のよさにずっと魅かれてきたアルバムである。今では本作もCDで簡単に手に入るというのが日本というマーケットの凄いところであるが,私は本作については長年LPで聞いてきたが,CDで改めて購入するところまではいっていない。でも相当好きなアルバムであることは間違いない。

上述の通り,このアルバムのよさはTom Jansの書く曲の質の高さにあるが,それに加えて,Lowell Georgeをエグゼクティブ・プロデューサーに据え,「その筋」のミュージシャンが集結した感のあるタイトなバッキングも実に魅力的。そしてこのジャケである。ジャケの暗い部分には煙草を片手に座り込む子供の姿が...。今の時代であれば許されないであろうこうしたジャケには時の流れを感じさせるが,何とも雰囲気のあるジャケットではないか。音楽とジャケが相俟って強い印象を残すというアルバムなのである。B面に入って,1曲目の"Out of Hand"からカントリー色が強くなり,やや感覚が異なってくるが,それでも本作は全編を通して実に楽しめるもので,私をSSW系アメリカン・ロックの道に誘ったものの一枚と言ってもよい。ラストに収められたタイトル・トラックなんて実にしみるねぇ。

Tom Jansは1983年には交通事故により腎臓に重傷を負い,更にはドラッグのオーバー・ドーズで1984年に36歳で亡くなってしまったが,生前彼のアルバムが売れることはなかったとしても,今でも彼の音楽は魅力を放っている。星★★★★☆。やっぱり好きだなぁ,これ。

Personnel: Tom Jans(vo, g, p), Bill Payne(p, synth), Mike Utley(org), Fred Tackett(g), Lowell George(g), Jesse Ed Davis(g), David Lindley(g, slide-g), Jerry McGee(g), Colin Cameron(b), Chuck Rainey(b), Jeff Porcaro(ds), Jim Keltner(ds), Harvey Mason(ds), Sam Clayton(congas), Valerie Carter(vo), Lovely Hardy(vo), Herb Pedersen(vo)

2019年4月18日 (木)

Kraftwerk@オーチャード・ホール! いやぁ,楽しかった。

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Kraftwerkのライブを観るためにオーチャード・ホールに行ってきた。私が若い頃はKraftwerkの何がいいのか全然わかっていなかったのだが,それが突然変化したのは在米中に"The Mix"を買って,彼らの音楽にはまって以来だということはこのブログにも書いた(記事はこちら )。それ以来,何かにつけて彼らの音楽はiPodとかで再生してきたが,これまで彼らのライブを観る機会はなかった。そして今回が初の彼らのライブ体験となったが,いや~,実に楽しかった。

ほぼベスト的な選曲で,過不足なしであったが,なぜ彼らが3-Dツアーと呼ぶかは,現場に行かないとわからない。3-D眼鏡をかけて観るステージ後方のスクリーンには立体画像が投影され,それこそ目が回るような気分さえ味わいつつ,Kraftwerkの音楽の持つノリを満喫した私であった。

面白かったのは,演奏はライブ感が強かったことだが,特に”Tour de France"のあまりのカッコよさには悶絶した私である。ちゃんと聞き直さねば。あと,あれだけ結構な重低音を響かせる中で,私はウトウトした瞬間があったことは告白しておかねばならない。それは退屈だからでなく,心地よかったからなのは言うまでもない。

今回のライブを観て,Kraftwerkの面々はステージ上での動きが少ないのを映像で補うってのはよくわかるものだが,それにしても面白かった。いや、面白過ぎであった。買ったまま,開封もしていない"3-D The Catalogue"のBlu-rayで復習することにするか。

上の写真はネットから拝借したものだが,全く同じ映像が使われていたので,雰囲気は感じられると思う。

Live at オーチャード・ホール on April 17, 2019

Personnel: Kraftwerk<Ralf Hütter, Fritz Hilpert, Henning Schmitz, Falk Grieffenhagen>

2019年3月12日 (火)

Bryan Ferry@なんばハッチ。楽し過ぎた大人のロック。

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Bryan Ferryがソロで来日するのは17年ぶりぐらいだそうだ。だとすれば日本のファンにとって待望,3/13のオーチャードの公演がSold Outになるのも首肯できる。私も東京で行ってもよかったのだが,大阪のVenueがなんばハッチでは,どうやっても大阪で観たいと思ってしまった私である。詳しくは改めて書くが,キーは多少下がっても,これぞBest of Bryan  Ferryだという選曲を大いに楽しませてもらった。

Ferryを入れて9ピースのバンドは優秀だが,中でもChris Speddingは最高であった。気持ちよく時間を過ごした大人のロックの時間としか言いようのない至福の90分。オーチャードに行かれる皆さんも確実に楽しめると思う。乞うご期待。セットリストはこちらと同じはず。

https://www.setlist.fm/setlist/bryan-ferry/2019/spark-arena-auckland-new-zealand-b92cdee.html

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