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カテゴリー「ライブ」の記事

2018年11月16日 (金)

中年音楽狂の出張最終日。

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昨晩はNYC最後の夜なので,いつもの出張なら当然のごとく夜遊びに出るはずだったのだが,午後から降り始めた初雪がかなり激しく,今朝のニュースではセントラル・パークの積雪は15センチとか言っているから,全く半端ではない。そうした状態ではWind Chillもきつく,持参した服では耐えられないような状態になってしまった。ということで,急遽マフラーと手袋を入手したものの,夜遊びは自粛かなぁと思っていた。

昨晩は毎度お馴染み55 BarにはWayne Krantzが出ていたのだが,10月にも見ているので,今回はおとなしくしていようかなぁと思っていた。しかし,夜も更けるに従って,雪はだいぶおさまってきたし、22時過ぎになってやっぱり行くかってことで,久々にBirdlandに出掛けてきた。

今回はJoe Lovano Nonet Plusということで,11人編成のバンドでの出演だったが,今回BirdlandをチョイスしたのはGeorge Garzoneがバンドに加わっていたからである。私はこれまでGarzoneの生の演奏に接したことがなかったので,ちょうどいいやってのもあったし,Birdlandはミッドタウンなので比較的行きやすいということもあった。

それでもって,このバンドだが,特大級のスター・バンドではないが,実力者が揃っていて非常に楽しめるものであった。昔で言えば,Benny Carterのオールスターズに近い感じか。Cleveland出身のLovanoは同郷のTadd Dameronのレパートリーを中心に演奏し,Coltrane的なサウンドを交えていたのも面白かった。

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そして,今回の私にとっての目玉のGeorge Garzoneはナイスなフレージングを連発して,完全に期待に応えてくれた。私が足を運ぶライブは美的な感じか,コンテンポラリー系が多いが,たまにはこういう感じもいいねぇと思ってしまった。尚,もう一本のテナーとトランペットにはトラが入っていたが,名前を聞き取り損なってしまった。テナーは顔には覚えがあるのだが,名前を思い出せない。ラッパは若いミュージシャンだったが,実力は十分だったと言っておこう。トロンボーンはそもそもWebでもEd Neumeisterという人が告知されてて,ブックレットとは異なった人だったが,この人も上手いものだった。とにかくミュージシャンの質が高いわ。

いずれにしても,ロンドン→NYCと巡った世界一周出張もほぼ終了で,あとは帰国するだけだが,JFKが昨日の積雪の影響で混乱していないことを祈るのみである。

2018年11月 6日 (火)

Paul McCartney@両国国技館参戦記

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Paul今年もPaul McCartneyが日本にやって来て,さすがに今回はいいかなぁってと思っていた。そこへ知り合いから,突然の国技館ライブへのお誘いである。お嬢さんの代打が私でよければってことで,お言葉に甘えて両国に行ってきた。国技館の周りには幟が立っていて,思わず受ける~って感じであったが,よくやるねぇ(この写真はネットから拝借)。

今回,チケットには座席番号が書かれておらず,当日席番入りのチケットを入場時に発券というシステムには不安を覚えていたのだが,案の定というか,入場するのにえらく時間が掛かった。ダフ屋排除のためなのだろうが,だったら開場時間を早めるとか,もう少し工夫があってもよさそうだと思えた。長蛇の列とはあれのことだ。

それはさておき,着席すべく席を探すと,枡席で場所はステージ右後方ということで,視野は決してよくないが,それでもバンドとの距離はかなり近く,ライブを楽しむ分には問題ないという感じである。それでもドーム公演のようなド派手なディスプレイはない(だろう)し,比較的こじんまりとしたステージ・セッティングという感じであった。

プログラムはこれまでの来日公演をほぼ踏襲したものだが,新譜を出したばかりということもあり,新曲を交えるという構成はこれもまぁ想定内。その中で,私は"From Me to You"のような曲に思わず「懐かし~」と言ってしまったのであった。そして,私が今回最も鋭く反応してしまったのは"I've Got a Feeling"だったかもしれない。そして,アメリカの公民権を守るために歌いたいと言って歌った"Blackbird"に落涙。く~っ。

アンコールを入れて,約2.5時間のステージをこなすPaul McCartney,今年で76歳とは思えぬ元気さである。Stonesと言い,Paulと言い,本当に元気で凄いねぇと思わざるをえない。さすがに年齢ゆえに,声はだいぶ厳しくなっているところはあるが,それでもキーは変えないし,声もしっかり出ていることにはいつもながら驚かされる。

さすがにドームと違って,「死ぬのは奴らだ」での火炎放射はないのかと思っていたら,あった,あった。ついでに大音響の爆竹も炸裂して,耳がキンキンしていた私であった。いずれにしても,いつもながらの見事なパッケージ・ショーであるが,今回はホーン・セクションが加わったのが新機軸であるが,出番は少なめってはご愛敬。

早くも国技館ライブのセット・リストがネットに上がっているので,コピペしておくが,今回もウクレレで"Something"を歌い始めて,ギター・ソロから展開を変えるといういつもながらの演出に,またも涙腺が緩んだ私であった。いずれにしても,まだまだ日本にやって来そうなPaulだが,次はどうするかなぁ...。ってことで,ついでに"Let It Be"に合わせて光るスマホ・ライト群の写真もアップしておこう。

いずれにしても,今回,ご招待頂いた友人には改めて感謝したい。持つべきものは友である(きっぱり)。

Set List:

A Hard Day's Night
Hi Hi Hi
All My Loving
Letting Go
Come On to Me
Let Me Roll It
I've Got a Feeling
My Valentine
1985
I've Just Seen a Face
In Spite of All the Danger
From Me to You
Love Me Do
Blackbird
Queenie Eye
Lady Madonna
Fuh You
Being for the Benefit of Mr. Kite!
Something
Ob-La-Di, Ob-La-Da
Band on the Run
Back in the U.S.S.R.
Let It Be
Live and Let Die
Hey Jude

Encore:
I Saw Her Standing There
Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)
Helter Skelter
Golden Slumbers
Carry That Weight
The End

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2018年10月11日 (木)

NYC出張中の夜遊びを振り返る(笑)。

先般の出張後半はNYCで過ごすことになっていたので,都合がつく限り,現地でのナイト・ライフを満喫しようと思っていた。モントリオールからの移動当日こそ,体力的に限界かなぁと思って,夜遊びは回避したのだが,当日,55 BarにはAdam Rogers,Oz Noyという2ギターがFima Ephron,そしてGene Jacksonというメンツで出るのがわかっていて,大いにそそられていたのだが,それはやっぱりもったいなかったなぁと帰国した今も思っている。やっぱり行くべきだったなぁ(苦笑)。

Chris_dave_at_bn_v1まぁ,それは仕方ないとして,NYC滞在2日目は,出張前から予約を入れておいたRobert Glasper Trioを見るために,Blue Noteへ出向いた。Robert Glasperは10月は24日間,48公演を様々なフォーマットでこなすという荒技に対応しているが,今回はChris Dave,Derrick Hodgeというメンツであった。私の目当ては,Chris Daveだったのだが,目の前で見たChris Daveはやはり強烈なドラマーであった。ブラシを使ってもファンク・フレイヴァーを醸し出すそのグルーブ感はたまらないものがあった。トリオとしての演奏は,Glasperのジョークが長過ぎて,もう少しまじめに演奏しろよと言いたくなる部分もあったが,当日Herbie HancockがBlue Noteに来ていたらしく,Herbie Hancock的なフレージングを交えたエレクトリック・サウンドを聞かせて,楽しめるものだった。でもやっぱりこの日はChris Daveである。彼を見るために予約したようなものだったが,正解であった。しかし,やっぱりNYCのBlue Noteブルーノートは狭過ぎである。隣のテーブルとの間隔がこんなに狭くては,身動き一つ取れない。音楽はさておき,アメニティという観点では最悪のクラブであることは,今も昔も変わらない。だからここは前から嫌いなんだよなぁ。 

Wk_at_55_bar_100418_3そして,Blue NoteのGlasperが1stセットだったのは,せっかくVillageまで行くのであれば,はしごも狙えるだろうという考えもあった。体力的には正直この日も厳しかったのだが,なかなか告知されなかった55 BarにはWayne Krantzが出ることがわかったので,これは行くだろうということで行ってきた。今回は久しぶりにバーの隅っこから聞いていたが,バーの真ん中で立っている長身の兄ちゃんがいて,ちょっと視覚的には厳しいところがあった。まぁ,視覚的な部分はさておき,音が聞ければいいのだからいいのだが,今回は前にも書いた通り,Bill Frisellとの共演が多いTony Sherr,Kenny Wollesenというリズムを従えての演奏だった。セット終了後,Wayneとちらっと話したのだが,半年ほど前に,彼らと共演したのが初めてで,今回は2回目の共演だったらしい。その割には,Wayne Krantzが日頃やっている音楽と何も変わらんと思わせて,やはり有能なミュージシャンは何でもできるのねぇと妙な感心の仕方をしてしまった。写真はバーの横から撮影したものなので,暗い上に,かなりフォーカスも厳しいが,まぁ雰囲気ってことで。

NYC3日目は,これも予約を入れておいたKenny Werner Quartet@Jazz Standardである。先日も書いた通り,これはDave Liebman,Esperanza Spalding,そしてTerri Lyne Carringtonというメンツに惹かれたところが大きい。当日,Esperanzaは風邪のため欠場し,Dimitri なんとか(名前を聞き取れず)というベースがトラで入っていたが,演奏自体に破たんはなかった。今回はあくまでもKenny Wernerのバンドであるから,Dave Liebmanが入っていると言っても,Liebman節はやや抑制され,リリカルなWernerのオリジナルにトーンを合わせていたって感じに聞こえた。今回,Liebmanはずっと座ったまま,テナー,ソプラノ,そして木製の笛を吹いていたが,フレージング自体はLiebmanそのもので,あぁ,変わらないねぇと思わせた。バンドはやはり質が高く,Terri Lyne Carringtonのドラムスなんて見事なバッキングぶりと思わせたのも素晴らしかった。演奏自体には文句はないのだが,隣に座った明らかにデート中のアメリカ人中年カップルの女性の方が,演奏中に品のない笑い声を上げるのにはまいってしまった。しかし,Jazz Standard,音楽に対するポリシーがしっかりしていて,すかさず店側から件のカップルに警告が入ったのはよかった。途端に静かになったのはよかったが,あの警告がなかったら,私が注意をしていただろうっていうぐらいの下品さだった。

店のポリシーゆえ,Jazz Standardでは演奏の模様は撮影できていないので,先日もアップしたように,開園前にDave Liebmanとは写真を撮ってもらったわけだが,その時にも暫く日本に来てないねぇって話をしたら,「日本には行きたいのだが,10年ぐらい行ってない。誰も呼んでくれないんだ。」とこぼしていた。その時にも私は「私が貴方を見たのはパリのSunsideだったぜ。Plays Ornette Colemanの頃だったなぁ。」と言ったら,「そいつは随分前だな」と言われてしまった。振り返ってみればほぼ8年前である。無茶苦茶久しぶりだったわけだ。それでも,Dave Liebman,何も変わらない。70歳を過ぎても元気なものであった。まじで誰か日本に呼んでくれないものかねぇ。

ということで,NYCに行ったら,やはり夜遊びは欠かせないってことで(爆)。不良サラリーマンだよね。来月もロンドン経由でNYCという世界一周出張が控えているが,その時はどうなることやら...。乞うご期待ってことで。

2018年10月 6日 (土)

中年音楽狂の夜遊び日記 in NYC(その2)

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今回の出張も本日で最終日となった。ということで,今回はほかの出張者も現地出向者もいないのがわかっていたので,東京にいる時から予約していたライブに参戦である。今日は27丁目というジャズ・クラブとしては珍しいロケーションのJazz Standardにおいて、Kenny Werner Quartetであった。なんでKenny Wernerなのかと聞かれれば,メンツがDave Liebman,Esperanza SpaldingにTerri Lyne Carringtonとあっては,行かずにはおれぬ!ってことで,1stセットに参戦してきた。

残念ながらEsperanzaは風邪とかでトラが入ったが,今回の目的はLiebmanだからまぁいいや。詳しくは改めてとするが、今回はKenny Wernerのオリジナルを中心とした演奏で,Liebmanはやや抑え気味って感じだったように思う。それでも,やっぱり抑えきれないって感じが徐々に出てくるのがLiebmanらしい。

Jazz Standardはポリシーが明確で,演奏中の撮影は禁止なので、今日はLiebmanとモザイク付きの私の2ショットだけ。開演前にバーで佇むLiebmanを目ざとく発見し,ちょいと話をしたついでに撮影してもらった。ミーハーだと思いつつ,これを逃すとなかなか機会もないので許してもらおう(笑)。ってことで,明日には帰国の途につく私である。やっぱりI Love New Yorkだと痛感した出張であった。

2018年10月 5日 (金)

中年音楽狂の夜遊び日記 in NYC

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モントリオールからNYCへの出張中の私である。相変わらず時差ボケに悩まされているのは、時差の調整能力を失った年齢ゆえって感じだが、それでもNYCまで来たら夜遊びせぬ訳には行かぬ(爆)。前回のNYC出張は2泊4日の強行スケジュールだったので,ナイト・ライフを楽しむ余裕はなかったが、今回は計画的犯行である。

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日本で予約しておいたのがRobert Glasper Trio@Blue Noteだったのだが,今回のキモはChris Daveの参加である。私はRobert Glasper Experimentのライブを日本でも見ているが,Mark Collenbergというイモ・ドラマーのせいで非常に印象が悪かった。私としては映画「シェーン」になぞらえて,“Chris Dave、Come Back!”の気分だったが,ようやく今回Chris Dave入りのGlasperを見ることができた。詳細は改めてとするが,やはりChris Dave,只者ではなかった。今回はChris Daveを見るためのライブであったと言っても過言ではない。

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そして、同じ日に,なかなかアナウンスされなかった55 Barの出演者にWayne Krantzの名前があるではないか。Blue Noteからなら歩いて5分である。これはハシゴをしなければってことで、行ってきました55 Bar。今回はTony Sherr,Kenny WollesenというBill Frisellのバックを務めるメンツを従えた珍しい構成だったのだが,メンツが代わっても,音楽はどうやってもKrantzってのが凄いよねぇ。ってことで,今回もWayneとちょいと話して写真を撮ってきた私である。

こんな夜遊びができるNYC。やっぱりいいねぇ。永住したい。ってことで、何枚か写真をアップしておこう。

2018年9月29日 (土)

Pat Martino@Cotton Club参戦記

Pat_martino期末はやはり忙しい。イベントや飲み会が続いて,全く記事が書けなくなってしまった。ストック記事も尽きてしまったので,改めて記事を書くことにしよう。今日は先日Cotton Clubで見たPat Martinoのライブである。

もともと数カ月前に来日予定だったものが,御大の病気で延期になっていたものなので,健康状態が心配されたが,演奏自体は元気なものであったことは非常に喜ばしい。様々な局面でPat Martinoらしいフレージングを炸裂させ,ファンも納得できる演奏であったと思う。バックを支えるオルガンのPat Bianchi,ドラムスのCarmen Intorre,Jr.も非常に質の高い演奏ぶりでPat Martinoを盛り立てていたのは印象的であった。

ただ,今回のライブ,演奏には文句はないのだが,御大のギターのPAがあまりに音がこもった感じだったのは,フレージングが強烈なPat Martinoだけに,あまりにもったいない。はっきり言ってニュアンスに乏しい感じになってしまったのである。リハーサルやサウンド・チェックをしてあの音ってのは,Pat Martino納得の音なのか?と首を傾げてしまった。そこが何とも惜しい。そんな音でも"Mac Tough"とかは燃えてしまったが(笑)。

それにしても,Pat Martinoぐらいのプレイヤーのライブであれば,もっと聴衆を集めてもよさそうなものだが,客席は6割程度の入りってのはちょっと信じがたい部分があった。まぁ,世の中も期末で,会社勤めの人間は私同様飲み会続きで,ライブに行く余裕もなかなかないところもあるのかもしれないが,それにしてもちょっともったいない気がした。

来週はモントリオール~NYCの出張なので,後半のNYCでは「隙を見て(笑)」ライブに参戦することにしよう。とか言いながら,もう予約は入れてるんだが(爆)。それは追ってご報告ってことで。

Live at Cotton Club東京 on September 26, 2018

Personnel: Pat Martino(g), Pat Bianchi(org), Carmen Intorre, Jr.(ds)

2018年9月14日 (金)

Arturo Sandoval@Blue Note東京:まさにエンタテインメントですな。

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Blue NoteにはJam Session会員というメンバーシップがあるが,今回のライブは会員+1名が半額で入場可ということもあり,私としては極めて珍しいタイプのライブに足を運んできた。元はIrakere出身のArturo Sandovalバンドに,ゲストとしてJane Monheitを迎えるというプログラムである。

As_blue_note最初からなんともエンタテインメントなジャズで,非常に楽しいライブではあるのだが,日頃私が行っているタイプのライブとは全然毛色が違って,やっぱり嗜好って出るよなぁと思ってしまった。

Arturo Sandovalは私が初めてNYCを訪れた1983年の8月に,Sweet BasilのGil Evans Orchestraに参加しているのを見て以来だと思うが,その時も超絶ハイノートを吹きまくっていて,聴衆には受けていたが,私としてはやり過ぎ感があったのも事実。だが,それから35年も経つと,Arturo Sandovalも私も年を取った。しかし,あっちは元気なものである。ラッパだけでなく,ピアノ,キーボード,パーカッションにヴォーカルと,まぁよくやるわって感じの69歳であった。まぁ,とにかく聴衆を盛り上げるのはうまいものだと思わせるが,"Bye Bye Blackbird"の一節を聴衆に歌わせるのは,ちょっと日本では厳しいかなぁって気もした。だが,キューバ出身らしいラテンのノリが,驚きのほぼフルハウスに近い聴衆を喜ばせていたのは間違いないところ。ラッパはちゃんと音も出てたしねぇ。立派なものである。

ゲストのJane Monheitはややコンテンポラリーな感じの曲を中心にしていて,やっぱりうまいよねぇと思わせるものの,世代の近い歌手で言うと,私はRoy Hargrove Big Bandで見たRoberta Gambariniの方が上かなと思っていた。今回の選曲が彼女に向いていたかどうかは判断できないが,ヴォーカルをあまり聞かない私の第一印象はそういう感じだったのである。まぁ,でも演奏に華を添えるという意味では,ちゃんと役割を果たしていた。

だが,むしろ私はテナーのMike Tuckerが,Breckerライクなソロを展開していて,うまいもんだと思わせたところに感心したし,あまり知った名前ではないバックの面々が,相当の実力を持つ人たちだということに驚かされたのも事実であった。

私の行った2日目はアンコールなしではあったが,オフ・ステージに行かないでやった"Seven Steps to Heaven"がアンコール代わりって感じだったのかもしれない。まぁ,私がリーダーだったら,Jane Monheitにスタンダードか,ラテン系の曲を歌わせたかもしれないが。

いずれにしても,エンタテインメントとしては大いに楽しめるが,たまにはこういうのもいいとも思うものの,やっぱり半額だからこその参戦だったと思う私である。ラテンもいいが,やっぱり私はより美的か,メカニカルか,ファンクか,あるいはロックかって感じの方が好みってことである。正直言って客層も,私がいつも行くライブとは明らかに違っていたしねぇ。

いずれにしても,今回はギックリ腰を抱えての参戦であったが,何とか乗り切れたのはよかった。尚,上の写真はBlue NoteのWebサイトから拝借したもの。

Live at Blue Note東京 on September 12, 2018, 2ndセット

Personnel: Arturo Sandoval(tp, vo, key, p, perc), Jane Monheit(vo), Mike Tucker(ts), Max Haymer(p, key), John Belzaguy(b), Johnny Friday(ds), Tiki Pasillas(perc)

2018年9月 7日 (金)

Kurt Rosenwinkel@Cotton Club参戦記

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Kurt RosenwinkelのCotton Clubでの3日間のライブの中日を観に行ってきた。当初,セカンドだけを観るつもりで,大混雑を予想してちょっと早めに並びに行ったのだが,誰もいない。ってことで,待っててもしょうがないから,財布には痛かったが,ファースト・セットからの参戦となった。で,中に入ってみると,半分ぐらいしか埋まっていない。まぁ,当日は関西地方を襲った台風の影響で,東京も強風が吹いていたから,家路を急いだ人も多い中でのライブなので,多少集客力の低下があったかもしれない。まぁ,それでもセカンドは7~8割方埋まったってところか。

一言で言えば,この人の演奏は淀みがなく,流れるようなフレーズが次々と出てくる。変態的な超絶技巧とは感じさせないが,マネできそうでも実際にはマネは難しいって感じがするなぁとずっと考えていた。まぁ,それでもファーストでやった”Confirmation“なんて崩しまくりで,十分変態だったが。

オリジナルはファーストの1曲目だけだったと思うが,これが結構コンテンポラリーな感じでぞくぞくしてしまったが,それ以外は先人のジャズ・オリジナルやスタンダードで固めるというかたちだった。これはベースに急遽,須川崇志が入るということで,妥当な対応だったと思うが,Kurtの足元には,曲目が書いたリストがあって,そこからその場で弾く曲を選んでいるって感じだったのは,Fred Herschと同じだろう。

今回,象徴的だったのは,ファースト,セカンドともにMingusとジョーヘンをやったことか。ファーストではそれぞれ”Self-portrait in Three Colors”と“Punjab”,セカンドでは“Goodbye Pork Pie Hat”と”Serenity“をやったはずだ。その辺にRosenwinkelの志向が感じられる。“Goodbye Pork Pie Hat”は結構ストレートにやっていて,ついついJeff Beckと比較したくなった私。

今回,ドラムスは父親はギターのMark Whitfield, Jr.だったのだが,血筋を感じさせるドラミングは実に大したものであった。リーダーが作曲者を思い出せないでいると,すかさずBenny Golson(”Along Came Betty“)だ,John Lewis(”Milestones“)だとすかさずサポートするところは,勉強熱心だねぇと思わせた。ドラムスを叩いている時の笑顔とか,好感度の高い人であった。また今回シットインの須川崇志はよく頑張ったが,ソロのクォリティにばらつきがあったのはちょいと惜しい。それでもトラの役割は十分果たしていたとは思う。

尚,今回は終演後のサイン会はなかったが,来場者にはお土産にピックが渡されていた。でもSong X Jazzとしてはサイン会をやって,売上と印税に貢献した方がいいように思うけどなぁ。まぁ,私は以前,国立でサインはゲット済みだからいいんだけど。

Live at Cotton Club東京 on September 4, 2018,1st & 2ndセット

Personnel: Kurt Rosenwinkel(g), 須川崇志(b),Mark Whitfield, Jr.(ds)

2018年8月21日 (火)

Jonathan Kreisberg at Cotton Club参戦記

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先だってのDr. Lonnie SmithのバンドでのJonathan Kreisbergの演奏が非常によかったので,その約3週間後という短いインターバルでの再来日となったJonathan Kreisbergのトリオのライブを観に,Cotton Clubへ出向いた私である。

ライブの後に,どうしても欠席のできない電話会議があり,いつもとは違って1stセットの参戦となった私であるが,今回もJonathan Kreisbergの恐るべきテクニックを堪能したと言ってよいだろう。えげつない感じはしないのだが,彼の弾いているフレーズは半端なものではなく,今回のライブを観ながら,Jack Wilkinsとテクではいい勝負ではないかなんて思っていた私だった。とか言いつつ,Jack Wilkinsのライブは観たことはないが...(苦笑)。

冒頭の"Gone with the Wind"で繰り広げられたソロ・フレーズなんて,一体どうなっているのかと思わせるようなめくるめくようなフィンガリングだったと思うし,この人,まじで半端ではないと思ってしまった。更に"Until You Know"という曲だったと思うが,もはやプログレではないかと思わせるような演奏まで,技のデパートみたいな感じである。だが,それがいかにも技術をひけらかすようなかたちではなく,普通に演奏している中で出てくるところがこの人の凄さであった。

今回はオルガンのGary Versace,そしてドラムスにColin Stranahanを迎えての演奏であったが,同じ編成でもDr. Lonnie Smithの時とはかなり感じが違う。今回の演奏においては,私はどちらかと言えばコンベンショナルなタイプの演奏の方がよかったと思える。しかし,アンコールでPat Methenyの"Secret Story"から"Tell Her You Saw Me"をやってしまうことからもわかるように,コンテンポラリーな曲想も取り入れながらの演奏なので,Jonathan Kreisbergもいろいろやりたいんだろうなぁというのはよくわかるし,ちゃんとできる人である。それでも,好みは好みとして言っておこう。

以前,同じくCotton ClubでEric Marienthalを観た時もそうだったのだが,今回,リーダーとしての来日ということで,Jonathan Kreisbergが非常に嬉しそうにMCをやっていた。思うに,バンドを引き連れて演奏するということには,ミュージシャンならではの喜びがあるということだろうが,それも実に微笑ましかった。

演奏終了後は,1stセットでありながらもサイン会もちゃんとやっていて,「ギターやってます」的なお兄ちゃんたちの列(女子率ゼロだったように思える)ができていた。かく言う私もその一人だが,ちょっと失敗だったのは新譜のNelson Verasとのデュオ作にサインをもらったのはいいものの,黒のペンではよく見えないってこともあり,金色のペンでダブルでサインしてもらったら,案の定,金色のペンがにじんでしまって,何のことだかわからなくなってしまったのは痛い。まぁ,これも記念ってことでよしとしよう。前も似たような経験をしたことがあるが,懲りないねぇ。

しかし,次のライブはKurt Rosenwinkel,その次はArturo Sandovalを挟んで,Pat Martinoの予定である。やっぱりギター好きなのねぇ,私も(笑)。おっと,Arturo Sandovalの前にはNYC出張だから,またどこかに行っちゃうかもな。

Live at Cotton Club東京 on August 20, 1stセット

Personnel: Jonathan Kreisberg(g), Gary Versace(org), Colin Stranahan(ds)

2018年8月 6日 (月)

遅くなったが,先日のライブ2本の模様を。

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仕事での飲み会が続いており,ライブの記事をアップする余裕がなかったので,記憶が風化しないうちにレポートしておこう。今回,行ったのはMarc Ribotのバンド,Ceramic Dogと,Dr. Lonnie Smithのトリオであった。場所はともにBlue Note東京であったが,この全く違うタイプのライブに行ってしまうところが,私も変態だと思うが,どちらも非常に面白いライブであった。

Marc Ribotのバンド,Ceramic Dogは既に3枚のアルバムリリースしているが,Blue Noteの後にはフジロックにも出演したはずである。場所としては,間違いなくBlue Noteよりもフジロックの方がフィットしていると思われる,強烈なパンク的な感覚さえ感じさせる演奏は,彼らの最新作を予習として聞いた時からわかっていたことだが,完全に魂はロックだよなぁなんて聞きながら思っていた。やっている音楽は激しいのだが,演奏終了後のサイン会での対応は,真っ当な人間そのものであり,非常に好感度が高い人々であった。上の写真はBlue Noteのサイトから拝借したもの。尚,ドラマーのChes SmithのECMにおけるリーダー作を持って行かなかったのは失敗だったなぁ。すっかりそのことを忘れていた。まぁ,バンドのサインは揃っているからいいんだけど。

Lonnie_smith_and_iそれに比べるとDr. Lonnie Smithのトリオは,オーセンティックな響きが強いが,ややリーダーはお疲れ気味だったのに対し,ギターのJonathan Kreisbergは好調そのもの。素晴らしいソロ・フレージングのみならず,バッキングのカッティングもうまいし,いやはや実力あるわと思わせる人であった。ドラムスのXavier Breakerは初めて聞く名前であったが,この人もバッキングは的確で,腕もよい人だった。

Jonathan_kreisberg_and_iアンコールにおいては,フリー一歩手前みたいな展開になったのには驚かされた(かつあまり面白くなかった)が,それでも全体的にはファンク風味も楽しいライブであったと思える。とにかくこのらいぶにおいてはリーダーよりもJonathan Kreisbergへの注目度が一気に上がってしまった私であった。そして,Jonathan Kreisbergが8月に自身のバンドでの来日も控えているだけあって,ロビーでの宣伝にも余念がなかったが,いずれにしてもナイス・ガイであった。彼のバンドでの来日時にも行きたいと思わせるに十分な演奏だったと言えよう。それにしても,Dr. Lonnie Smithの杖が楽器(パーカッシブに叩くと,叩く位置で音階が変わるって感じ)だとは思わなかったぜ(笑)。

ということで,ライブの写真の模様,戦利品と,Dr. Lonnie Smithと私,そしてJonathan Kreisbergと私ってことで,モザイク付きでアップしておこう。彼らも気さくなナイスな人たちであった。Dr. Lonnie Smithが「眠い~」を連発していたのには笑えたが。

Live at Blue Note東京 on July 25, 2018

Personnel: Marc Ribot(g, vo), ShahzardIsmally(b, g, perc, vo), Ches Smith(ds, perc, vo)

Live at Blue Note東京 on July 30, 2018

Personnel: Dr. Lonnie Smith(org, stick), Jonathan Kreisberg(g, stick), Xavier Breaker(ds)

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