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カテゴリー「ライブ」の記事

2017年9月15日 (金)

小曽根真"The Trio"@ブルーノート東京参戦記。

Ozone_the_trio

小曽根真がThe Trio名義で"Dimensions"をリリースした時,そのアルバムはあまり評価できなかった私である(記事は
こちら)。しかし,「夜の部活」メイトからのご要望もあり,ライブに行ってきた。

結論から言えば,アルバムよりずっとライブの方がよかったと感じる。新作,旧作からのレパートリーを交えて演奏される曲は,ダイナミズムを感じさせ,フレージングもよかった。そして,Clarence Pennのドラミングはサトルさとパワーを併せ持つ素晴らしいものであった。James Genusのベースも音,フレージングともにいけていて,このトリオ,そもそものレベルが高いということを再認識した。

ブルーノートは完全フルハウス状態で,小曽根真は終始ご機嫌だったし,最終日ということもあり,MCもノリノリな感じがしたが,ピアノ・トリオとしては非常に楽しめるライブだったことは間違いない。サイン会まであるとは思っていなかったが,丁寧な応対ぶりも好感度が高かったと言っておこう。

写真は客席からスマホで隠し撮りをして,若干の編集を施したものだが,画像は粗いが,なかなかのナイス・ショットである(自画自賛)。

Live at Blue Note東京 on September 13, 2017,2ndセット

Personnel: 小曽根真(p),James Genus(b),Clarence Penn(ds)

2017年9月14日 (木)

今日は戦利品だけ。小曽根真のブルーノート・ライブ。

Photo_2

今日は小曽根真のトリオ・ライブに行ってきた。本人たちは相当にご機嫌だったと思える。サイン会は期待していなかったのだが,機嫌のよさに助けられたのはラッキーであった。ってことで,今日は戦利品だけ。Clarence Pennは誰のCD?とかとぼけていたが,まぁいいや。私は「冗談はよせ!」と言っておいた(嘘)。

いずれにしても,この人たちはスタジオ録音より,ライブで価値を発揮すると思った(きっぱり)。

2017年9月 2日 (土)

Al Di Meola@ビルボードライブ東京参戦記

Di_meola1

私がAl Di Meolaの"Elegant Gypsy"を聞いたのはアルバムが出てすぐぐらいなので,高校1年ぐらいだったと思う。初めて聞いた時のショックというか,驚きは今でも覚えているぐらいのインパクトだったが,その頃の私は,とにかくどうやったらこんなギターが弾けるのか?としか思えなかったというのが実態である。

それから40年。Al Di Meolaは米国各地でその"Elegant Gypsy"40周年のライブを行っており,日本には来ないのかなぁとずっと思っていた私である。そしてようやく実現したのが今回のライブである。Di Meolaを見るのは,1983年のReturn to Forever再編時以来だからほぼ35年ぶり。その間にはDi Meolaに失望したこともあったし,持ち直したことを喜んだこともあった。ワンパターンだと思いつつも,それでも結局好きなのだ(爆)。

そして今回のヴェニューはビルボードライブ東京である。いつものようにカジュアル・シートに陣取ってライブを聞いていたのだが,まぁ,やっぱりワンパターンである。だが,これがDi Meolaの芸風なのだから,それを楽しめばよいと割り切っていた私である。"Elegant Gypsy"40周年ツアーと言っているのだから,同作の曲は全部やってくれと言いたいところだが,結局は3曲で,そのほかにRTFやアルバム"Casino",更には最新作"Elysium"からの曲も交えての約1時間半は相応に楽しめた。

ただ,バック・バンドはややリズムがぶれる感覚もあったし,いまいち感はあったが,Di MeolaがスカウトしたヴァイオリンのEvan Garrは,Di Meolaの音楽をよく理解しているのがわかって,非常に良かったと思う。つい数年前までは単なる素人,単なるファンだったとは思えない協調ぶりであった。

しかし,やはりファンとしてはもっと"Elegant Gypsy"の曲を聞きたかったのではないかとも思えるし,"Race with the Devil on Spanish Highway"は正直やって欲しかったが,まぁ贅沢は言うまい。Di Meolaの芸風を楽しんだことでよしとしよう。

いずれにしても,やっぱり黒のベストを着るのねぇと思ったのは私だけではあるまい。ってことで,客席から撮影した写真をアップしておこう。

Live at ビルボードライブ東京 on September 1, 2017,2ndセット

Personnel: Al Di Meola(g), Phil Magallanes(key), Evan Garr(vln), Elias Tona(b), Luis Alicea(ds),Gumbi Ortiz(perc)

Di_meola2

2017年8月26日 (土)

Mike Stern~Bill Evans Band@Cotton Club参戦記

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私はMike Sternのファンである。よって,彼が来日したら,基本的にライブには駆けつけるが,今回のメンツは強烈であった。

Mike Sternのバンドのドラマーと言えば,Dennis ChambersかDave Wecklが思い浮かぶが,基本はデニチェンだろう。マイキーの場合,ドラマーは超タイトな人選をすることの表れだが,そこに今回はSimon Phillipsが参加していることは,どう考えても注目度が高い。

Simon Phillipsについては彼のバンド,Protocolでのライブについても当ブログに記事をアップしている(記事はこちらこちら)が,ライブの場においても,強烈なドラミングを聞かせてくれるSimon Phillipsのことであるから,今回もマイキーを煽るに違いないと思っていたが,全くその通り。マイキーのみならず,Bill Evansも煽られて,今まで聞いた彼の生演奏では一番よかったと思わせた。また,Darryl Jonesがバックに徹する感じではありながらも,このファンク度はいいねぇと思わせるベースで支えるのだから,これは本当によかった。ほかの聴衆にとってもそうだったのだろうということは,自然なスタンディング・オヴェイションが物語っている。

驚いたことに,Bill Evansが歌ったのだが,これが結構いけていた。Kevin Hayesも歌がうまくて驚いたが,何でもできるのねぇと感じさせるに十分。キーボードはまぁオマケみたいなもんだったが,歌はへぇ~と思わせた。マイキーも歌ったり,鼻歌的にギターとユニゾンをしたりしていたが,歌はBill Evansの方がうまいな(笑)。

_20170824いずれにしても,強烈なバックにも恵まれて,今回のライブは非常に楽しめるものだった。2年前にWill Calhounを連れてきたときの違和感が嘘のような激烈ライブであった。やっぱりマイキーはドラマーによって変わる。今回のライブを見れば,Simon Phillipsとはまたやって欲しいと思うのは私だけではないだろう。ということで,先日の戦利品の写真をもう1枚アップしておこう。尚,上の写真はBlue Noteのサイトから拝借したものだが,当日のセットリストも掲載されており,おそらくは今回と同じだと思うので,そちらもアップしておこう。

1. Cool Eddie
2. Soulbop
3. All You Need
4. Kings and Queens
5. Untitled
6. Wing and Prayer
7. Chromazone
Encore: Red House

Lvie at Cotton Club on August 23, 2017, 2ndセット

Personnel: Mike Stern(g, vo), Bill Evans(ts, ss, key, vo), Darryl Jones(b), Simon Phillips(ds)

2017年8月24日 (木)

Mike Stern~Bill Evans Band@Cotton Clubの戦利品

Mike_stern_bill_evans_at_cotton_clu

久々にジャズのライブに行った。6月にはマレーシアで我が同僚,八木くん入りのNewSoundのライブは見ているが,日本では振り返れば5/25にPat Martinoを見て以来ということになるので,結構久しぶりである。

詳しくは改めて書くが,今回のライブの肝は,Darryl JonesとSimon Phillipsのリズム隊ということになるだろう。この超タイトなリズムに乗って,レベルの高いグルーブを聞かせてもらった。

ということで,今夜は取り敢えず今回の戦利品であるが,マイキーのCDを持参するのを忘れるという失敗を犯してしまったのは申し訳なかった。それでもマイキーとDarryl Jones入りのSteps Aheadのライブ盤はきっちり持って行っていたのだが(笑)。

しかし,今回,バンド・メンバーの中で,私が持って行ったCDに一番興奮していたのはSimon Phillipsだろうなぁ。写真のうち,下の2枚がSimonが参加したRMS(Ray Russell,Mo Foster,Simon Phillipsの頭文字を取ったもの)のアルバムだが,左のライブ盤も珍しいし,右側はGil EvansとRMSの共演という更にレアなアルバムなのだ。これを見て,Simonはマイキーと興奮気味に話を始め,サイン会の待ち行列を長くしてしまったのはほかのお客さんには申し訳なかった。でも,それは私のせいではなく,Simonがライナーをしげしげと見始めたからだもんね(爆)。

もう少し,ちゃんとメンバーと話ができればよかったのだが,正直時間切れって感じだったのは残念だったが,心地よい余韻とともに家路についた私である。

あぁ,楽しかった。

2017年8月 3日 (木)

Peter Serkin@すみだトリフォニーホール

Peter_serkin

クラシックのコンサートに行くのは3年以上前にKrystian Zimermanを聞いて以来のことである。その前はKyung-Wha Chungで,更にその前はRadu Lupuだった。滅多にクラシックのコンサートに足を運ばない私が,珍しくも行きたいと思ったのが今回のPeter Serkinである。

私は彼の弾く現代音楽のアルバムが非常に好きで,結構な頻度でプレイバックしているが,その一方で,彼の弾くバッハも評価している。思い起こせば,今回のリサイタルにおけるメイン・プログラムである「ゴルトベルク変奏曲」の私が長年聞いてきた演奏が吹き込まれたのはもう20年以上前のことである。時の流れは早いとつくづく感じるが,聞けばPeter Serkinも既に70歳。その方が正直言って驚きだった私である。

世の中に「ゴルトベルク変奏曲」が嫌いだなんてリスナーがいるのかと思えるほど,この曲は素晴らしいと私は思っている。しかし,一般的な印象はGlenn Gouldの演奏が強烈過ぎるわけだが,ピアノ演奏においては,Gould以外では私はAndrás Schiff盤とこのPeter Serkin盤が好きなのだ。だから,今回,Serkinがこの曲をリサイタルで演奏すると知った時には,勢い込んでチケットをゲットしたのであった。

そして,今回のプログラムは次の3曲。

モーツァルト/アダージョ K.540
モーツァルト/ピアノ・ソナタ第17(16)番 変ロ長調 K.570
J.S.バッハ/ゴルトベルク変奏曲 BWV988

第一部はモーツァルトだった訳だが,冒頭から何とも深い音楽を聞かせてもらった気分である。K.540とK.570を連続して演奏し,曲間の拍手もなしという緊張感溢れる展開だったが,そこで聞かせたSerkinのピアノの何とも素晴らしかったことよ。私には深遠という表現しか思い浮かばなかった。こうなると当然,メインの「ゴルトベルク変奏曲」への期待は高まろうというものであった。

そして,休憩後の「ゴルトベルク変奏曲」である。Serkinは冒頭のアリアから繰り返しを行ったが,演奏はかなり自由度が高いというか,繰り返しが行われたのは一部の変奏に留まり,どういう理由でそうなるのか考えていた私である。そして,演奏そのものも,同じ変奏の中でもテンポが変わる場面もあるとともに,右手と左手の動きも微妙なずれを感じさせるような,かなり面白いものであり,実はSerkinの「ゴルトベルク変奏曲」はこんな感じだったっけ?と思っていたのである。ある意味,非常にユニークな響きだったとも言えるが,私個人としては違和感がなかったわけではない。

だが,Serkinはインタビューに答えてこう言っている。『《ゴルトベルク変奏曲》はあまたの可能性を秘めています。思い返せば、私はこの作品を1度たりとも、以前と同じように演奏したことはありません。ただし、その都度あらかじめ「こう弾こう」とすべてを決めて舞台に立つわけではなく、だからと言って、一時の気分に振り回されて恣意的にさまざまな奏法を「でっちあげ」ているわけでもありません。それはまるで即興のように、その場の自発性に委ねることを意味します。』

自発性に委ねる。まさしくそういう感じの演奏だったと言ってもよい。94年録音の演奏は比較的コンベンショナルな響きがあったが,今回の演奏はそれと違って当然ということなのであり,それがPeter Serkinのこの曲のプレイ・スタイルなのだということを後になって知って納得した私である。そういう意味で,今回のリサイタルも一期一会と言うべきものであり,私が感じた違和感も,一回性ということを考えれば,それはそれでありなのだと思える。

そんな演奏をしてしまえば,アンコールに応えることはおそらく不可能ということだったであろうし,ゴルトベルク変奏曲の演奏終了後,暫くの間,静止していたPeter Serkinの姿もさもありなんってところであろう。でも,私は前半のモーツァルトにより感動したが...(苦笑)。八ヶ岳でも聞いてみたかったなぁなんて,今頃思っている私。尚,上の写真はすみだトリフォニーホールのサイトから拝借したもの。

Live at すみだトリフォニーホール on August 1, 2017

Personnel: Peter Serkin(p)

2017年6月25日 (日)

Return of 中年音楽狂とマレーシアの夜のご報告

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シンガポールからマレーシアへ周る出張を終了して,今朝,帰国した私である。今回は現地のグループ企業やクライアント,あるいはパートナー候補との打合せに加えて,シンガポールでのコンベンション参加等,結構忙しかった上に,ナイト・ライフも忙しく(爆),なかなか体力的にきつい出張であった。そもそも帰国当日の土曜日に,マレーシアで「芝刈り」なんかしてるから体力を更に消耗するという自滅行為もしているのだから,自業自得の部分もあるが...(苦笑)。

シンガポールについては記事を2本上げたが,マレーシアにおいては,金曜日の打合せの後,現地出向中の最強サラリーマン・サックス奏者にして,私の同僚でもある八木敬之君のライブ活動の場も見させてもらうことになった。

今回はマレーシア人ピアニスト,John Dip Silasがリーダーを務めるNewSoundというバンドのライブであったが,基本的にメンバーのオリジナルを演奏するコンテンポラリー・ジャズ・バンドによる演奏であった。まずは場所のAlexisであるが,写真の通り,結構こじゃれたイタリアン・レストランでライブをやるというヴェニューであった。ライブは金曜,土曜の開催が基本で,月曜日にはジャム・セッションをやっているようである。

そしてこのNewSoundというバンドであるが,サックス2本をフロントに,ピアノ,ギター,ベース,ドラムスから成るセクステットである。演奏するオリジナルの中にはBrad Mehldauに捧げた曲もあったし,ギターはクリーンなサウンドで,Kurt Rosenwinkelのような演奏をし,曲の中にはややメカニカルな曲も含まれること等から,大体の音は想像して頂きたい。フュージョンではないが,決してコンベンショナルではない。そして変拍子も交える,まさに今風のコンテンポラリー・ジャズである。

演奏の冒頭から,なかなかドラムスがうまいねぇと思っていたのだが,やはり興味はフロントのサックスに向いてしまう。スコットランド出身のScott Murphyと,わが同僚,八木君の個性の違いがどう出るかというところであるが,正直に言ってしまえば,八木君のフレージングの引き出しの多さが際立っていたと言っておこう。オリジナルも提供していたMurphyは,ソロについては,2ndセットの最後の曲はなかなかよかったとは思うが,やや直線的なフレーズが多いように感じた。そういう意味では,仲間うちの贔屓ってところもあるかもしれないが,ソロに関しては八木君に軍配が上がる。

そして,リーダーのJohn Dip Silasは,非常に高いソロの技量を聞かせていたが,彼らのサウンドであれば,何曲かエレピを使っても面白いと思えた。ただ,ソロのフレージングはいろいろなミュージシャンを研究,吸収しているところが強く感じられた。ギターのHor Chee Seng,ベースのIcco Elnoelにもソロ・スペースが結構与えられていたが,ギターはレパートリーを考えれば,もう少しエフェクターをうまく使ってもいいように思えたが,こういうスタイルが彼のやり方ということだろう。ただ,もう少しフレージングの文脈を増やしてもいいように思っていたというのが正直な感想である。ドラムスのTerrence Lingは,うまいのは事実だが,切れ味を発揮する曲と,必ずしもそうでもない曲が分かれるように思えた。しかし,全体を通して聞けば,非常にレベルの高いバンドであることは間違いないところである。

私は私で,現場で飲み過ぎて,最後は珍しく呂律が回らないような状態に陥っているのを自覚していたが,それは演奏(及びその他の要素:謎)を楽しませてもらったことの裏返しということにしておこう。

Live at Alexis, Kuala Lumpur, Malaysia on June 23, 2017

Personnel: <NewSound> John Dip Silas(p),八木敬之(ts, ss), Scott Murphy(ts), Hor Chee Seng(g), Icco Elnoel(b), Terrence Ling(ds)

2017年5月26日 (金)

Stanley Clarke@Blue Note東京,Pat Martino@Cotton Club連続参戦記

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今年はライブに行っている本数がかなり多いが,2日連続ってのは,海外出張中を除けば,一昨年のWayne KrantzとMehliana以来のことだろう。今回はStanley ClarkeとPat Martinoという全く毛色の違うライブの連荘となった。

まずはStanley Clarkeであるが,当初から予想できたこととは言え,ベースがリーダーだとこうなるよなぁって感じの演奏だったと言ってもよい。Stanley Clarkeだったらもう少し集客がよさそうなもんだと思えたのだが,7割程度の入りってところか。私は半額未満のクーポンを使っているというのにである。そんなものなのかなぁと思ったが,演奏を聞いていても,エンタテインメントとして十分かというと,やはりバンドのメンバーにもう少し華があってもいいってところだろう。特にドラムスのMichael Mitchellは若さゆえってところもあるかもしれないが,明らかに叩き過ぎである。加えて2キーボードであるが,ソロイストとしてのメインはRuslan Sirotaの方かもしれないが,私はCaleb McCampbellのグルーブの方が気持ちよかったと思う。

それにStanley Clarke本人も,エレクトリックよりも,アコースティックの方がずっといいではないかと思わせるのが,これまた意外であった。少なくとも,私が心地よさを感じたのは,アコースティック・ベースの方である。まぁ,Stanley ClarkeのAlembicのベースの音がしつこく感じる(あるいは飽きる)からだとも言えるが,これは本当に意外としか言いようがない。いずれにしても,Stanley Clarkeはもう少し強力なソロイストがいないと,バンドとしては今一つ感があるというのは仕方がないところか。

ちなみに上の写真は,客席からスマホで隠し撮りしたものに編集を加えたものだが,我ながらなかなかいけている(爆)。

Pat_martino_at_cotton_clubそしてその翌日に行ったのがPat Martinoである。私は2009年のNYC出張中にPat Martinoのライブを,現地のBirdlandで見ている(その時の記事はこちら)が,それ以来のMartinoのライブである。今回はギター,オルガン,ドラムスのトリオであるが,ネットで見てみると,このメンツでの活動は相当長いようである。

今回は2日間限りということもあるのかもしれないが,非常に集客もよく,ほぼフルハウスの中演奏が始まった。Pat Martinoは相変わらずで,見た目は学者か,哲学者かって感じだが,その風貌から,あのフレージングが出てくるのだから,ギャップが激しい。若干"Footprints"で緩んだかなぁって気もするが,全編を通してMartino節全開と言ってもよかった。そして何よりも笑ってしまったのが,オルガンのPat Bianchiがソロを取っていようがなんだろうが,ギターのボリュームを下げることなく,コードで煽るのである。これこそ,ギタリスト・リーダーの鑑である(笑)。完全にリーダーはわしじゃ!モードであった。Pat Bianchiは,やや弾き過ぎ感もあるが,それなりに受けていた。むしろ私はドラムスのCarmen Intorreに感心していた。ステディなのだが,無駄はないし,ソロもなかなか行ける。これは結構いいドラマーだと思っていた私である。

そうは言っても,やっぱりこのバンドはPat Martinoである。今年で73歳になるので,今後何度来日できるかはわからないが,まだまだ現役で行けるって感じである。今回はサイン会もなかったが,チャンスがあれば,是非本人と話してみたいと思っている。なので,またの来日を期待したいところである。

この2日間のライブを振り返れば,間違いなくPat Martinoの圧勝であったと言っておこう。

Live at Blue Note東京 on May 24, 2017

Personnel: Stanley Clarke(b), Ruslan Sirota(p, key),Caleb McCampbell(key), Michael Mitchell(ds)

Live at Cotton Club on May 25, 2017

Personnel: Pat Martino(g), Pat Bianchi(org), Carmen Intorre(ds)

2017年5月21日 (日)

Gordon Goodwin's Big Phat Band@Blue Note東京参戦記

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私はBlue Note東京のJam Session会員っていうのになっているのだが,7回ライブに行くと,招待状がもらえるということで,今回のライブに参戦となった。この招待状では本当はBlues Brothers Bandに行きたかったのだが,出張日程と重なってしまい,Big Phat Bandのライブをチョイスとなった。たまにはビッグ・バンド・ジャズもいいかってことで(笑)。

Big Phat Bandはコンテンポラリーな響きを持つビッグバンドという印象が強いが,メイン・ソロイストにEric Marienthalを擁するからそういう感じも強くなるってことである。今回はBuddy Richの生誕100年を記念してのパートも含むということであるが,私としてはコンテンポラリーな感じが強い方がいいなぁと思っていたので,その辺は若干微妙というところもあったが,まぁよかろう。

ライブを見ていて,やはりハード・ドライビングな演奏の方が楽しめるのは間違いないところで,私はそういう曲調の方が楽しめたのは事実である。今回はBuddy Rich記念プログラムというところで,ドラムスのRay Blinkerの活躍が大きかったが,結構歳は喰っていそうなのに,パワフルなドラミングには圧倒された。メンバーも相応の実力者が揃っていて,ソロの力量も感じられたのはなかなかよかった。

Bpb_at_bnt_verticalそれにしても,今回は私の予約番号は#28ということもあり,出遅れ感があったのだが,客席(自由席)はそれほどの混雑ぶりでなかったのはなぜなのか?大量にキャンセルが出た可能性もあるが,結果的にはステージ至近の席についた私である。あまりにステージが近いので,見ていて音量に負けるのではないかと思っていたが,それほどではなかったのはよかった。ちなみに私の席とステージの距離感はこんな感じ。

尚,上の写真はBlue Note東京のWebサイトから拝借したもの。

Live at Blue Note東京 on May 18, 2017

Personnel: Gordon Goodwin(band leader,p,ts,ss), Eric Marienthal(as,ss,piccolo,fl), Sal Lozano(as,piccolo,fl,cl), Brian Scanlon(ts,fl,cl), Jeff Driskill(ts,fl,cl), Adam Schroeder(bs,bcl,fl), Wayne Bergeron(tp), Mike Rocha(tp), Jamie Hovorka(tp), Dan Savant(tp), Francisco Torres(tb), Charlie Morillas(tb), Eric Hughes(tb), Craig Gosnell(b-tb), Justin Smith(g), Ray Brinker(ds), Joey DeLeon(per)

2017年5月17日 (水)

Wolfert Brederode Trio@武蔵野スイングホール参戦記

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ECMからリリースした"Black Ice"も素晴らしかったWolfert Brederodeのトリオを見るために,会社から結構遠いのだが,武蔵境にある武蔵野スイングホールに行ってきた。

アルバムそのものも素晴らしく,このブログにも「美しくも青白く光る炎のような音楽であり,いかにもECM的なアルバム。」と書いた(記事はこちら)。そして,ライブで展開された音楽も,ほぼアルバムのイメージを踏襲したものであり,新曲もやったが,基本的には"Black Ice"からのレパートリーを演奏していた。

このトリオは,ソロ回しなどにはほとんど関心がないというような,リーダーのピアノを中心としながら,ベースとドラムスが絡みつくような演奏を繰り広げるというパターンで,まさに三位一体とでも言うべき演奏方法であったと思う。そこに聞かれるWolfert Brederodeのピアノの美しいことよ。美的で繊細,時にアブストラクト,そして時にダイナミズムも感じさせる非常にいい演奏であった。そして,彼を支えるリズム隊もうまい。ベースの音もよいし,ドラムスの切り込みはかなり鋭い。そうして作り上げられた音場はまさにインタープレイだったのである。

演奏を聞きながら,誰かに影響を受けているのかなぁなんて思いながら,誰ってのが思い浮かばない。ちょっとEnrico Pieranunzi風に聞こえる瞬間もあったが,全体を通して聞いていると,オリジナルなスタイルなんだろうなぁっていうのが結論。

Wolfert Brederodeはこれまでも何度か来日しているようであるが,私が彼の音楽の魅力に接したのは去年が初めてだった。その感覚を忘れず,告知が出た瞬間にチケットをゲットし,今回のライブに行けたのは非常に良かったと思う。ECMらしい音をライブで聞く喜びって感じか。ということで,今回の戦利品も写真をアップしておこう。

Live at 武蔵野スイングホール on May 16, 2017

Personnel: Wolfert Brederode(p), Gulli Gudmundsson(b), Jasper van Hulten(ds)

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