2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

2015年おすすめ作

2015年おすすめ作(本)

無料ブログはココログ

カテゴリー「ブルーズ」の記事

2017年3月 6日 (月)

Susan姉さんのカヴァー集を久しぶりに聞いた

"Hope and Desire" Susan Tedeschi (Verve Forecast)

_20170304_2今や,Tedeschi Trucks Bandのと言った方がよさそうなSusan Tedeschiであるが,バンド結成前には自身の名義でアルバムをリリースしていて,このブログでもバンド結成前の"Back to the River"を取り上げたことがある(記事はこちら)。その時から「姉御っ!」と言いたくなると書いている私だが,予想通り,その後は夫婦バンド結成を果たし,ライブ活動に明け暮れている感じである(近々,またもライブ盤がリリースされる)。

本作は"Back to the River"より前の,2005年にリリースされたものであるが,注目はJoe Henryのプロデュースということである。Joe Henryは自身のアルバムも渋いが,プロデュースした作品にもしびれるような作品が多い。Loudon Wainwright III然り,Ramblin' Jack Elliott然り,Allen Toussant然りである。もちろん,Hugh Laurieのようなダメダメ盤もあるが,平均点は極めて高く,信頼するに値する人である。

そのJoe Henryがプロデュースするのだから,期待するのが当たり前なのだが,私にとってはこれがちょっと微妙である。バックのサウンドとSusan Tedeschiの声がちょっとアンマッチな感じがするのである。こういう感覚はTedeschi Trucks Bandでは感じたことがないものだ。ここには旦那のDerek Trucksや,バンド・メイトと言ってもよいDoyle Bramhaul IIもいるにもかかわらずなのである。これはおそらく,レパートリーがSusan Tedeschiの声に余り合っていないのではないかと思わせる。

ここで取り上げられたような曲は,もう少し渋いというか,枯れた声で歌われた方が魅力的だと思わせる部分がどうしても残ってしまう。現在のSusan Tedeschiが歌えば,もう少し違った感覚があるかもしれないが,やはりこれはちょっと青臭い感覚が残るのが残念。ということで,新作のライブ盤を期待することにしよう。星★★★。

Recorded on April 1-14, 2005

Personnel: Susan Tedeschi(vo), Derek Trucks(g), Doyle Bramhall II(g),David Palmer(p, el-p, org), Jebin Bruni(org), Paul Bryan(b), Jay Bellrose(ds, perc), Jean McCain(vo), Niki Harris(vo), The Blind Boys of Alabama(vo)

2016年12月17日 (土)

Rolling Stonesによる真正ブルーズ・アルバム

"Blue & Lonesome" Rolling Stones(Rolling Stons/Polydor)

Blue_lonesomeブルーズがロックの源流であることは間違いない事実であり,Rolling Stonesにとってもその事実は当てはまる。もはやベテランと呼ぶのもおこがましいRolling Stonesがその音楽的ルーツと言ってよいブルーズに真正面から取り組んだアルバムである。

ライナーにMick Jaggerはこう書いている。"We could have done this album in 1963 or '64 but of course it would not have sounded like this. It's the interesting thing about a record that is made really quickly. It reflects a moment in time, a time and a place."

表層的にブルーズをプレイすることは50年以上前にもできただろうが,音楽の成熟があってこそこのサウンドになったというMickの自信の表れと捉えてもいい発言だろうが,Stomesがブルーズ・バンドとしても一流であるということを実証した作品になっているのは実に大したものである。

彼らがこれだけのどブルーズを演奏するのは"Love You Live"のC面以来と言ってよいと思うが,全然枯れたところがなく,聞き手を興奮させるに十分な演奏。そして,演奏される曲は50年代から70年代初頭にかけての古い曲ばかりであるが,全然古びたところがないのがブルーズの魅力ってところだろう。ゲストで加わるEric Claptonの余裕のプレイぶりも楽しい。やっぱりスライドうまいよねぇ。

ということで,彼らにとっての温故知新かもしれないが,本当に強力なパワーを持つアルバムとなっている。もちろん,彼らの最高傑作と言うつもりはないが,ブルーズ・アルバムだからと言って決して侮ってはならない作品。こういうのが3日でできてしまうってのもブルーズ的(笑)。星★★★★☆。

Recorded on December 11, 14 & 15, 2015

Personnel: Mick Jaggar(vo, harp), Keith Richards(g), Ronnie Wood(g), Charlie Watts(ds), with Darryl Jones(b), Chuckk Leavell(p, org), Matt Clifford(el-p, org), Eric Clapton(g), Jim Keltner(perc)

2015年12月 7日 (月)

ブルージーでソウルフルな兄貴もまたよし。

Bluenote_cafe"Bluenote Cafe" Neil Young & Bluenote Cafe (Reprise)

兄貴ことNeil Youngの活動はSSW/ロックの世界を超越してしまうところがあって,全部が全部いいとは言えない部分もあると思う。だから,私は結構な兄貴のファンだとは言っても,アルバムを全作保有しているわけではない。そんな気まぐれな兄貴の音楽を全て愛してこそ,本当のファンだと言われれば返す言葉はないが,そこまでの余裕は時間的にも金銭的にもないのである(きっぱり)。

本作は,そんな私が無視していた"This Note's for You"期のライブ音源を収めたお馴染みのアーカイブ・パフォーマンス・シリーズの最新作である。知らぬこととは言え,出てきた音を聞いてびっくりである。ブルーズとソウル風味のNeil Youngなのである。だが,これが悪くない出来である。食わず嫌いとはまさにこれのことだと思ってしまった。

ここでの演奏は87年から88年にかけて複数の場所で録音されているが,曲の並びは時系列になっているのが面白い。Disc 1の1曲目が87年11月7日の演奏,Disc 2の最後(11曲目)の"Tonight's the Night"が1988年8月30日となっていて,Crazy HorseのFrank Sanpedroは全曲に参加しているが,87年収録の2曲についてはCrazy HorseのBilly TolbotとRalph Molinaも加わっている。有名曲はそれこそ"On the Way Home"と"Tonight's the Night"ぐらいのものながら,歌いながら,ギターを弾きまくる兄貴のはじけっぷりが心地よい。それを支えるのが分厚いホーン・セクション(tp*2,tb, ts, as, bsの6管)というのが兄貴としては極めて異色な響きながら,兄貴はどうやっても兄貴なのである。そしてこの6管ホーンがなかなか強力に演奏をプッシュしていて,この演奏の成功要因の一つはホーンだと思えてしまうから不思議なものである。まぁ,"On the Way Home"なんてイメージが随分違うが...。

もちろん,これまでのアーカイブ・シリーズの中で,私にとってこれが最高だと言うつもりはないし,兄貴の楽歴においては先に聞くべきアルバムは多々あるが,これはこれで見逃せないアルバムだと思う。確かに異色作ではあるが,やっぱり兄貴の音楽って人を惹きつけるよねぇ。星★★★★。

Recorded Live at Various Venues between November 7, 1987 and August 30, 1988

Personnel: Neil Young(vo, g), Rick Rosas(b), Chad Cromwell(ds), Frank Sampedro(key), Steve Lawrence(ts), Ben Keith(as), Larry Cragg(bs), Claude Cailliet(tb), Tom Bray(tp), John Fumo(tp), Billy Talbot(b), Ralph Molina(ds)

2014年9月24日 (水)

ジャケの雰囲気が前作と全然違ってびっくりのRuthie Foster

Promise_of_a_brand_new_day "Promise of a Brand New Day" Ruthie Foster(Blue Corn Music)

一昨年リリースされたRuthie Fosterの"Let It Burn"はジャケの雰囲気からしてもいいだろうと思わせ,内容も優れた一作であった(記事はこちら)。そのRuthie Fosterの新作がリリースされたのだが,前作と全くジャケの雰囲気が違っていて,それで面食らってしまった。何てたって,前作はモノクロの渋いジャケだったが,今回は「お花畑のRuthie Foster」なのだ。びっくりして当たり前である(笑)。だが,前作であれだけ素晴らしい作品を作った人である。やや不安はあったものの,勇気を出して購入である。

そして,現物が届いて驚いたのが,本作をプロデュースしているのがMe'Shell Ndegéocelloなのである。彼女は全編でベースも弾いており,どういう付き合いなのかは知らないが,才能には才能が吸い寄せられるってことだろうか。Me'Shell NdegéocelloはJason Moranの新作のプロデュースにも関わっていて,最近,プロデューサー業に精を出しているのかと思えてしまうが,Ruthie Fosterとの邂逅がどういう効果を生み出すのかについては,クレジットを見て俄然期待が高まった私である。

音楽に関しては,魅力的なブルーズ・アルバムであり,フォーク・タッチも含むソウル・アルバムであることは間違いない。2曲目にゲストで参加するDoyle Bramhall IIのギターもカッコいい。しかし,私には前作の方がインパクトが強かったし,よりディープな魅力を感じたのも事実である。ジャケットの印象通り,やや前作よりはライトな感覚が強いように思えるが,あまりヘヴィーになり過ぎてもねぇというリスナーにはこれぐらいの方が丁度いいのかもしれない。多分,これは伴奏陣にもよる部分もあるように思えるが,結局こうなるとリスナーの個人的な好き嫌いに依存するかもしれない。私の場合は前作の方が好みだったように思えるが,これはこれで評価したいと思わせる佳作。星★★★★。前作も久しく聞いていないから,また聞いてみるとするか(爆)。

Personnel: Ruthie Foster(vo), Me'Shell Ndegéocello(b), Chris Bruce(g), Ivan Edwards(ds), Jebin Bruni(key), Nayanna Holley(vo), with Doyle Bramhall II(g), Toshi Reagon(vo)

2014年3月29日 (土)

Tinariwenの新作が相変わらずよい。

Tinariwenemmaarjpeg "Emmaar" Tinariwen(Anti)

早いもので,私が初めてTinariwenの音楽に接してから4年半近くの時間が経過した。その間に彼らは順調にアルバムをリリースしているが,その新作がこれである。今回の注目要素はは米国録音ってことになるだろうが,音楽としてはいつもと大して変化はないように思える。だが,今回,新作を聞いていて非常に強く思ったのが,何とも魅力的なギターの音が聞けるということである。

世の中,うまいギタリストはほかにもいるし,彼らよりテクニックに優れたギタリストだっていくらでもいるというのは事実である。しかし,今回のアルバムを聞いていて,これほど魅力的なギターの音ってなかなか聞けないのではないかと思い続けていた私である。普通のギタリストにはこのドライな感覚は出せるものではない。しかもおそらくは太いゲージを使っているであろう彼らのブルージーなギターの音を聞いていているだけで,私は痺れてしまったのである。ヴォーカルこそアフリカ的な感覚が濃厚に出るが,私はそのバックに流れるギター音に耳が釘付けって感じと言えばいいだろうか。

これは彼らのアルバムを聞いている場合,常々感じることではあり,このブログで彼らの"Aman Iman"を取り上げた時もほとんど同じようなことを書いている(記事はこちら)。私の文筆による表現力の乏しさとも言えるが,その一方で,彼らの音の魅力については私は一義的に反応しているということにもなるだろう。まぁ,いつも同じに聞こえると言えばその通りかもしれないが,この何とも言えないグルーブに身を委ねていることの幸せの方が私には勝っているのである。Tinariwen,やはり素晴らしいバンドであり,全く侮れない。星★★★★☆。

Personnel情報は改めて。

2013年8月22日 (木)

音楽シーズンの幕開けって感じでTedeschi Trucks BandとJohn Mayerの新譜が到着。今日はTTBから。

Madeupmind "Made Up Mind" Tedeschi Trucks Band (Sony Masterworks)

欧米の音楽シーズンの幕開けは9月なので,8月後半ぐらいから新譜のリリース・ラッシュが続くのはいつものことである。今年もこれから続々と新譜が届くことになっているが,その端緒として届いたのがTedeschi Trucks Bandのスタジオ第2作とJohn Mayerの新作である。どちらもアメリカン・ロック好きには不可欠,必聴のアルバムだと思うが,今日はTedeschi Trucks Bandについて書こう。

私はこのブログでも旦那のDerek Trucksについては相当贔屓にしてきたわけだが,やはりここでも彼の素晴らしいギターの腕を堪能できるということはまず言っておかねばならない。とにかくこのスライド,誰が聞いたって凄いってわかるだろうってぐらいうまい。いつもながらのことだが,本当に素晴らしいギタリストである。

そして,バンドはベースのOteil Burbridgeが脱退して,Allman Brothers Bandに軸足を移したしたようだが,そこはPino Paladino等を迎えて対応しており,特に大きな影響はない。Allman Brothers Bandと言えば,Derek Trucksはどうなるのだという話もあるが,ツアーには参加しているようだから,彼もTTBに専念しているというわけではないのだ。

それはさておき,ここで展開されている音楽は,これぞアメリカン・ロックという感じの音がしていて,この手の音楽が好きな私のようなリスナーはそれだけでOKって話もある。曲もよくできているし,バンドはタイト,そしてTrucksのギターは素晴らしいということで,何の文句もない。Susan Tedeschiだってちゃんとした仕事をしている。だが,そろそろ男声のバックでギターを弾くDerek Trucksが聞きたいと思い始めている自分がいるのも事実である。次はAllman Brothers BandのアルバムでのTrucksを聞いてみたいものである。

そうは言いつつ,タイトルの如き激しさを持つ"The Storm"からTedeschiとTrucksの二人だけで演じられる"Calling Out to You"のアルバム終盤を聞いていると,やっぱりこれはえぇわ~と思ってしまった私であった。結局,私はDerek Trucksの魅力に抗うことはできないということである。星★★★★☆。

Personnel: Derek Trucks(g), Susan Tedeschi(vo, g), Kofi Burbridge(p, key, org, fl), Tyler Greenwell(ds, perc), J.J. Johnson(ds, perc), Mike Mattison(vo), Mark Rivers(vo), Kebbi Williams(sax), Maurice Brown(tp), Saunders Sermons(tb), Pino Paladino(b), Dave Monsey(b), Bakithi Kumalo(b, perc), George Reiff(b), John Leventhal(g), Eric Krasno(g), Doyle Bramhall II(g), Jim Scott(clap)

2013年7月 9日 (火)

祝11月来日,ってことでBoz Scaggsの新譜を聞いた:こりゃ渋い。

Boz_scaggs_memphis "Memphis" Boz Scaggs (429 Records)

昨年The Dukes of September Rhythm Revueの一員として来日し,楽しいショーを見せてくれたBoz Scaggsであるが,今年の11月には単独で来日ということで,早速チケットはオーダーしたのだが,その前に,やはり新譜は聞いておかねばということでの購入である。

Boz Scaggsと言えば,我々の世代には"Silk Degrees"か"Middle Man"ということで,AOR的なサウンドを期待する向きもあろうが,この人のルーツには間違いなくソウル・ミュージックがあるということは昨年のライブでも,前述の作品の後にリリースされたアルバムを聞いてもわかっていたことである。だから,今回,BozがWillie Mitchellが保有するRoyal Recording Studiosでレコーディングしたと聞けば,こういうトーンになるだろうなぁというのはある程度想像はついたのだが,それにしてもこれは渋い,渋過ぎる。

今回のアルバムはバックを務めた面々からすると,もう少しハードなサウンドであってもよさそうには思えるが,むしろそうしたサウンドとは対極にある落ち着いたアルバムであり,Bozの歌のうまさが見事に引き出されていると言ってよいように思う。Ray Parker, Jr.がこんなバッキングをするなんて予想外と言ってもよいのだが,そうした意味ではプロデュースを行ったSteve Jordanはよくわかっている。ということで,歌よし,演奏よしのアルバムであり,評価としては星★★★★☆に十分値すると言える作品となった。特にKeb' Mo'のスライドが聞ける"Dry Spell"のカッコよさが私にはしびれるサウンドであった。

The Dukes of September Rhythm Revueでも枯れていないところを十分に示したBozであったが,この作品により,まだまだ現役としていけているところを改めて実証したことには敬意を表したい。いいねぇ...。

だが,11月のライブではどうなんだろうということも考えたくなる私である。もちろん,このアルバムをリリースしたことによるライブ・ツアーであるはずなので,このアルバムに収められた曲の演奏も結構行われるだろうが,聴衆の期待は彼の以前のヒット曲であろう。そうした意味ではどういうバンドを連れてくるかによるが,Michael Landauを逸早くバックに採用したBozのことである。きっと間違いなくいい演奏を聞かせてくれると今から期待したい。

Personnel: Boz Scaggs(vo, g), Steve Jordan(ds, perc, vo), Ray Parker, Jr.(g), Willie Weeks(b), Keb' Mo'(slide dobro), Rick Vito(g), Charles Hodges(org), Jim Co(p, key), Lester Snell(key), Spooner Oldham(p, el-p, org), Jack Ashford(vib), Charles Musselwhite(hca), David Hungate(b), Sannon Forrest(ds), Monet Owens(vo), Clatoven Richardon(vo), Jessie Munson(vln), Beth Luscome(vla), Wen-Yih Yu(vln), Barrie Cooper(vln), Jennifer Puckett(vla), Mark Wallace(cello), Jonathan Kirkscey(cello), Ben Couley(tp), Jim Horn(bs), Jack Hale(tb), Lonnie McMillan(ts)

2013年5月 8日 (水)

Pops Staples:レイドバックってのはこういうもんだ

Pops_staples "Peace to the Neighborhood" Pops Staples(Point Blank)

CDの整理をしていて,久しぶりに見つけて聞いたアルバムである。私の記憶が正しければ,私が本作を購入したのは在米期間を終えて帰国した直後ぐらいのはずである。それ以来,この作品はこの手のサウンドが好きな私にとっての愛聴盤だったはずだが,いつの間にか「一軍」をはずれて,聞く機会が減っていたもの。しかし,今回,久々に聞いてみたのだが,やっぱりこれはいいわ。

本作を聞いていて思うのは,本当の「レイド・バック」したサウンドとはこういうものであろうということである。ここでのPopsによる歌唱全く力が入っていないのだが,リスナーに訴求する力は非常に強いという稀有な体験ができてしまうのが凄い。

本作は,一般のリスナーからすれば,Jackson BrowneとBonnie Raittが参加した冒頭の"World in Motion"とRy Cooderプロデュース/参加の2曲に注目が集まるのは当然だろう。もちろん,それらの曲が優れていることは言うまでもないのだが,それ以外の曲のクォリティも非常に高い。このアルバムが吹き込まれた当時のPopsは,70代も後半に突入していた頃だが,年というのはこういう風に取りたいと思わせるような歌いっぷりなのである。この力の抜け具合は,ある意味達観した境地とも言うべき次元に達していると言ってもいいかもしれない。

私も十分に歳を取ったわけだが,このPopsのようにはなれないことは明らかで,まだまだ若輩者よのぉと言われれば一言も反論できない(爆)。そういうことを反省させるにも十分な「教育的」ブルーズ/ソウル・アルバム(笑)。とても若い人たちには薦められるような作品ではないが,私にとっては老後の指針のようなアルバムとして星★★★★★。

尚,クレジットをよくよく見ていると,ベースにBuell Neidlingerなんて意外な名前が見て取れる。まさしく意外である

Personnel: Pops Staples(vo, g), Thomas Bingham(g), Bonnie Raitt(vo, g), Jackson Browne(vo, g), Ry Cooder(g), Michael Toles(g), Lester Snell(key), Milton Price(b), Hutch Hutchinson(b), Buell Neidlinger(b), Dywane Thomas(b), Steve Potts(ds), Rickie Fataar(ds), Jim Keltner(ds), James Robinson(ds), Debra Dobkin(perc), Wayne Jackson(tp), Andrew Love(sax), William Brown(vo), Bertran Brown(vo), Jackie Reddock(vo), Jackie Johnson(vo), Terry Evans(vo), Arnold McCuller(vo), Willie Greene(vo), Mavis Staples(vo), Yvonne Staples(vo), Cleotha Staples(vo), William Brown(vo)

2012年6月27日 (水)

そう言えばこれもアップしてなかった!Tedeschi Trucks Bandのライブ盤はええですわぁ~。

Ttb_live "Everybody's Talkin'" Tedeschi Trucks Band(Sony)

リリースされてから随分時間が経ってしまったが,忘れた頃にTedeschi Trucks Bandのライブ盤である。彼らが2月に来日した時には,私もライブの場に足を運んで大いに楽しんだ(記事はこちら)のだが,その時の記憶がよみがえるような好ライブである。

ライブに行った時も,このバンドの演奏能力,更にはソウル・ミュージックへのシンパシーなどを強く感じさせたわけだが,それを追体験するにはもってこいの内容である。冒頭のタイトル・トラック「うわさの男」は日本ではやらなかったと思うが,意外な選曲ながら,ここからSusan姉御のヴォーカル炸裂である。ここからぐぐっと惹きつけられるが,Derekのスライドも相変わらずのキレまくりである。全編を通じてこれだけ弾いてくれれば大概の人間は満足するはずである。とにかくうまい。本当にびっくりするぐらいうまい。そしてElmore Jamesの"Rollin' & Tumblin'"と"Nobody's Free"でのSusan姉さんの物凄い気合に触発されて,旦那Derekも燃えるのだった。何と麗しい夫婦愛(笑)。

そして彼らを支えるバックの面々も相当の実力者である。インプロヴィゼーションも堂に入っていて,これは大した人の集まりだと思わざるをえない。2枚組の長丁場でも全然飽きることなく聞けてしまうこのライブは,彼らの能力と魅力を的確にパッケージしたものとして,評価できると思う。長尺の演奏が多くても冗長感がないというのがその出来のよさの証と言ってもよいが,やはりこの夫婦,いいですわ。これからもこのバンドで継続してもらってもいいし,たまにはDerek Trucks Bandを復活させてもらってもよい。とにかくDerekのスライドが聞ければそれで私は満足である。ここでも十分満足させてもらったので星★★★★☆。

但し,ホーン・セクションに関して言えば,明らかにこちらの3人の方が上。彼らのここでの貢献度も大だと言っておこう。それにしても素晴らしいバンドである。

尚,本作,国内盤も出ているが,ボートラが入っているのは魅力だが,あの値段はないだろう。あまりにも価格差大き過ぎなので,輸入盤に走るオーディエンスが多いはずである。商売下手というか,足元見過ぎなのがいやらしいねぇ。こんなことをしているから,ソフトが売れなくなるのである。自業自得。

Recorded Live on October 25, 28 & 20, 2011

Personnel: Derek Trucks(g), Susan Tedeschi(g, vo), Oteil Burbridge(b), Kofi Burbridge(key,  fl), Tyler Greenwell(ds, perc), J.J. Johnson(ds, perc), Mike Mattison(vo, g), Mark Rivers(vo), Kebbi Williams(sax), Maurice Brown(tp), Saunders Sermons(tb, vo)

2012年6月16日 (土)

Renegade Creation:パーマネントに活動するのか?

Renegade_creation_bullet "Bullet" Renegade Creation(Blues Bureau International / Sharpnel Records)

Michael LandauとRobben Fordが組んで,Renegade Creationの1stアルバムをリリースした時も当ブログに記事をアップし(記事はこちら),「完全なブルーズ・ロック・アルバム」と評した私であるが,まさか彼らが2ndアルバムをリリースするとは思わなかった。これはパーマネントな活動をするということなのだろうか?結構濃いメンツ,そして多忙な連中が集まっているから,定常的に活動するのは難しいのではないかと思っているのだが,それでも不定期にはバンドとしての活動をするというのであれば,それはそれで歓迎したい。

私は常々言っているようにMichael Landauのギタリストとしての手腕を高く評価している。だが,彼のリーダー作はどうも面白みに欠けるのも事実であるものの,このバンドではRobben Fordという相方を得て,ギタリストとしての魅力を強烈に打ち出しているところが前作では感じられていて,私は嬉しくなってしまったのだが,今回も前作同様に相応に楽しめる作品である。

だが,ここでも彼らが目指したのは「ブルーズ・ロック」であって,ジャズ/フュージョン的なアプローチではない。よって,ジャズ的なものを期待して聞くと,それは間違いなく梯子をはずされる作品である。更には歌手としての比重もLandau,Fordには掛かっているから,ギターを弾きまくるって感じでもない。前作でそうした点は明らかになっているから,そうした期待値を持つリスナーが本作を購入することはなかろうが,彼らの徹底ぶりはある意味で潔ぎよささえ感じてしまう。

しかしながら,私がこのアルバムを全面的に支持するかと言えばそれは微妙である。このアルバム,悪くない。だが,一作目で受けたような感覚はやはり薄れてしまったと言わざるをえない。もちろん,これだけのメンツであるから,おかしな演奏ではないし,それなりに聞きどころはあるが,この活動をパーマネントで行うのかと言えば,私には疑問である。言葉は悪いが,このような「中庸な」ブルーズ・ロックをやるならば,ほかにこの人たちにやることはあるはずだと言いたいのだ。嫌いではないのに,手厳しくなってしまうことには私自身もアンビバレントな部分があるのは事実だが,でもこれは彼らの一つの側面としてやってもらいたい。特にLandauにはロック系のアルバムで切れたソロを弾いて欲しいと思ってしまうのである。そこが微妙に影響して星★★★☆。

彼らの名誉のために言っておくが,このアルバム,絶対悪い出来ではない。これはこれとして認めればいいのだが,やはりこれは本質的な活動ではなく,あくまで傍系のプロジェクトなのだということである。

Personnel: Michael Landau(g,vo), Robben Ford(g, vo), Jimmy Haslip(b), Gary Novak(ds, perc)

Amazon検索

2016年おすすめ作

2016年おすすめ作(本)