カテゴリー「Brad Mehldau」の記事

2008年11月 4日 (火)

コレクターはつらいよ(5)

Ample_sampler ゛Ample Sampler゛ (Warner Brothers Promotional CD)

久々の「コレクターはつらいよ」である。このプロモCD,Brad Mehldauの参加アルバムを集める上で,かなり苦戦をしたというか,非常に入手に時間が掛かってしまったアルバムであるが,めでたくこの度eBayでゲットした。

Warner Brothersがプロモーションで配給している"Ample Sampler゛にはもう一種類,ほぼ同じデザインで,ブルーの゛Ample Sampler゛があることはわかっており,そちらはeBayにも結構出品されることはあった。しかし,Brad Mehldauの未発表曲を収めたこのオレンジの゛Ample Sampler゛は全くと言ってよいほどお目に掛かることがなかったものである。今回,最後の最後に値を吊り上げられたのは想定外(安くはないとは言え法外な値段ではなかったのが幸い)だったが,ようやく入手できたことをまずは喜びたい。

このCDで重要なのはピアノ・ソロで演じられるNick Drake作゛Things Behind the Sun"である。この曲はその後,すみだトリフォニーでのライブでも再演されることになるが,ここでは゛Largo゛録音時のアウトテイクだという記述がカバーにはある。しかし,゛Largo゛の曲とこのピアノ・ソロには関連性があまり感じられないので,まぁこの曲はBradが手慣らしで弾いた演奏か,セッション終了後にちょっと弾いたかのどちらかと思って差し支えあるまい。

そうは言ってももともとが魅力的な曲だから,それをソロで弾かれては悪いわけはない。この一曲のために大枚はたくのはどうなのよという気もするが,コレクターなのだから仕方がないとしても,この演奏は結構よかった。まぁすみだトリフォニーでのライブとそんなに大きな違いはないかなという気もするが,今回はこのCDをゲットしただけでよしとしよう。

あとはまだ対応していないNonsuchサイトでのVanguard LiveのMP3版をさっさとゲットせねば。

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2008年8月27日 (水)

旅の道連れ:Brad Mehldau

Aot3 "The Art of the Trio Vol.3" Brad Mehdalu (Warner Brothers)

旅から戻ってきて,またまた音楽の話である。私はiPodにBrad Mehldauの主要なアルバムを突っ込んでおり,海外出張や旅行のときにはiPodを持参するというパターンであるが,今回の旅の道連れもBrad Mehldauであった。

私がBrad Mehldauにはまるきっかけとなっとのは「トリオの芸術」シリーズ第1弾、それも冒頭の”Blame It on My Youth"であったが、本当にずっぽしMehldauの世界に入ってしまったのはこのアルバムである。何がいいか、と問われれば、この「間」がいいとしか言いようがないのだが、とにかくこうしたピアノを30前のピアニストに弾かれるということが私にとっては信じ難がったということである。

いずれにしてもRadioheadやNick Drakeをジャズの世界に昇華せしめることができるということ自体がMehldauのピアニストとしての魅力を物語っていることは間違いない。私には、こうした曲がスタンダード以上に魅力的に聞こえるのだが、皆さんにはどうだろうか。ライナーには小難しいことがいろいろ書いてあるが、ここはそんなことは無視してこのピアノ世界に身を委ねるべきであろう。オルゴールと連動した"Young at Heart"のような演出過剰な曲がなければ完全に星★★★★★だったのだが、この過剰演出を私は好まないので星★★★★☆である。しかし、それを除けばこのアルバムは素晴らしい。ECMファンも納得しうる傑作として評価したい。

Personnel: Brad Mehldau(p), Larry Grenadier(b), Jorge Rossy(ds)

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2008年4月27日 (日)

コレクターはつらいよ(4)

Rentree99 "Les Inrockuptibles Presentent Musiques Rentree 99゛ (Promotional)

以前,この(Brad Mehldauの)「コレクターはつらいよ」シリーズ(そんなもんあるんかいっ!?)の第3弾(コレクターはつらいよ(3))でチラッと書いた「注目のアルバム」を欧州の友人の協力をもらってようやくゲットした。

このアルバムはフランスの雑誌"Les Inrockuptibles゛の付録とおぼしきアルバムなのだが,ここにBrad Mehldauのソロ・ピアノ未発表曲が収録されているのである。しかも弾いているのがJames Taylor作゛Fire And Rain゛である。MehldauもTaylorも好きな私の目の色が変わるのは当然だが,これが何とも美しいピアノ・ソロで奏でられるのだからこれはたまらん。おそらくこの演奏はラジオ出演時の演奏と思われるが,CD収録の演奏は大変残念なことにあっという間にフェイド・アウトしてしまうのである。この編集は無粋極まりないと文句も言いたくなるし,もっと聞かせてくれーと叫びたくなるのは私だけではないだろうが,まぁ雑誌のオマケゆえ仕方ないか。

このCD,フランスのオークション・サイトでは結構見かけるのだが,発送がフランスに限るとか書いてあって泣く泣く諦めていたものを,欧州の友人に頼んだら親切にも現地でゲットして日本へ送ってくれたものである。あぁ何とも美しい友情,持つべきものは友人である。PayPal使ってさっさと送金せねば!

しかし,こんなものまで集めだしたら本当に大変なことになってしまうが,だからこそ「コレクターはつらいよ」なのである。もはやここまできたら引き下がることが出来ない境地と言えよう。ますますビョーキ度を増す私である。

Recorded on September 21, 1999

Personnel: Brad Mehldau(p)

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2008年3月31日 (月)

待望のBrad Mehldau Trioの新作(2)

Brad_live_2 "Live" Brad Mehldau Trio(Nonesuch)

昨日に続いて本日はディスク2である。ディスク2は冒頭の"Buddah Realm"から比較的オーセンティックなモダン・ジャズ的響きで始まり,全体的にディスク1よりそうした印象が強い。最初の3曲がMehldauのオリジナルで,後半3曲がスタンダード/有名オリジナルというセッティングだが,ディスク1のように驚くような選曲がないところは,ある意味意図的にそうしたプログラムにした可能性も高い。

演奏は全編を通じて快調である。オリジナル然り,スタンダード然りである。こうした快調な響きに身を委ねれば,Brad Mehldauファンは満足するはずである。

オリジナルについては曲も演奏もよく出来ているが,後半のスタンダードはどうか。"C.T.A"はおなじみJimmy Heathのオリジナルで,Mehldauにしてはかなりストレートな表現でスイング感も十分である。ちょっと問題かなと思うのは次の"More Than You Know"である。何ともディスク1の"Very Thought of You"に近い表現形式で,どうせならミディアム・スローの曲ぐらいを選んだ方がよかったような気がしないでもない。この演奏だけならそれはそれでよかったが,1枚目に似たような"The Very Thought of You"があるだけに割を食うように思える。この辺りにはプロデューサーとしてのMehldauの成長の余地があるかもしれない。そして最後は懐かしや,John Coltrane作"Countdown"である。この曲はMehldauのWarner第1作に収められ,"Art of the Trio Vol.2"の最後も飾った曲である。久々の再演となったが,それらの作品との比較をするほどまだ聞き込んでいないので何とも言えないが,演奏自体は好調である。

以上のように,私としては演奏に対してはほとんど文句のないところなのだが,以前の演奏と比べてどっちが好きという点も含めると,全編トータルで星★★★★。

そこで昨日の記事にも書いたドラマーの交代の影響であるが,前任者Jorge Rossyと現在のJeff Ballardの違いはシンバルの響きとタムの使い方にあるのではないかと思う。また,Ballardがブラシをほとんど使っていないことにも原因があるかもしれないが,繊細さという点でのMehldauとのコンビネーションとしてはRossyの方がいいと思う人が多くても仕方がないかもしれない。ただ,アルバム"Day Is Done"の1曲目゛Knives Out゛のような曲はBallardでなくてはならないと思うし,どちらがいいのかはまだよくわからない。ただ,単純に好みだけで言えば,私はRossyの方が好きかなぁ。

こんなことを書いていて,Mehldauの旧作を順繰りに聞きたくなってしまった。今一度腰を据えて全作と対峙するのもいいかもしれない。しかし,そうするとほかのミュージシャンが...。やっぱり無理か。

Recorded Live at the Village Vanguard, NYC on October 11-15, 2006

Personnel: Brad Mehldau(p), Larry Grenadier(b), Jeff Ballard(ds)

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2008年3月30日 (日)

待望のBrad Mehldau Trioの新作(1)

Brad_live "Live" Brad Mehldau Trio(Nonesuch)

私にとっては待望のと言うべきBrad Mehldauのトリオによる新作である。タイトルが物語るとおり,四度名門Village Vanguardにおける実況録音盤となっている。

昨年のBrad Mehldauの活動は,Pat Methenyとの演奏が中心で,このトリオでそのツアーに参加していたとは言え,トリオとしての活動は棚上げになっていた。しかし,これまで繰り返し述べてきたように,私はMetheny~Mehldauの共演には大きな成果を見出せず(理由は既に書いたが,MehldauがMethenyに遠慮し過ぎて,彼の個性を発揮できなかったと感じる),日に日にこのトリオでの演奏への渇望感だけが増してきていたのである。そこへ2枚組のライブ盤登場である。今回は気合を入れてこのアルバムについて書こうと思うので,ディスク1,2を2回に分けて書こうと思う。

本日はディスク1であるが,冒頭は何とOasisの"Wonderwall"である。MehldauはこれまでもRadiohead,Nick Drake,Beatles等ロック畑の曲のジャズ・アダプテーションに取り組んできているので特に驚きはないが,それにしてもOasisと来たかぁという感じである。しかし,演奏は快調そのもの。いきなる嬉しくなる出来である。2曲目はMehldauのオリジナル"Rudy's Rub"でスリリングな4ビートで迫る。3曲目はこれまた何とと言うべきChico Buarqueの"O Que Sera"である。Buarqueはブラジルの知識人ミュージシャンと言ってよい人だが,結構インテリなMehldauがシンパシーをおぼえても不思議はない。このあたりにMehldauの音楽的な嗜好も見て取れる。

続くMehldauのオリジナル"B Flat Waltz"も軽快に楽しめる出来。そして最大の驚きは次の"Black Hole Sun"である。この曲はグランジ・バンドであるSoundgardenのオリジナルである。Mehldauがこんな曲まで聞いているというのはある意味驚きであるが,ここでの演奏が,Mehldauとしてはかなりフリーに傾斜したアプローチなのも驚きである。Larry Grenadierが執拗に同じフレーズを繰り返す中,Mehldauがこれまでにないタッチを聞かせるのは驚きである。しかし,この曲,Grenadierをフィーチャーしているということがあるにしても,23分超はやや冗長に響く。このアルバムの収録曲は全体的に演奏時間が長いのだが,ライブという点は差し引いても,もう少しコンパクトにしてもよいように感じさせる部分がある。

そしてディスク1の最後を締めくくるのは"The Very Thought of You"であるが,こうした一音一音を紡ぐようなバラードを弾いたときに,Mehldauの真骨頂を感じる。何とも美しい表現である。演奏の最後はMehldauのソロ・パートとなるが,途中で出てくるゴスペルのようなタッチはKeith Jarrettの影響か。しかしそれも一瞬だけだが,相変わらずのMehldauタッチである。いずれにしてもライブでなければ,こうしたソロ・パートはなくてもよかったものだろう。

ディスク1を通して聞いてみて,私の彼らの音楽への渇望感はかなり満たされたと言ってよい。もちろん,私はMehldauのファンであるから贔屓目もあるが,やはり現代を代表するピアノ・トリオの一つと言ってよいだろう。ドラムスのJeff Ballardは前任のJorge Rossyのような繊細さとは違う持ち味を醸し出しているように思うが,ディスク2を聞いてから,改めて書くことにしよう。

Recorded Live at the Village Vanguard, NYC on October 11-15, 2006

Personnel: Brad Mehldau(p), Larry Grenadier(b), Jeff Ballard(ds)

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2008年3月13日 (木)

これが本当の婦唱夫随?

Fleurine_san_francisco "San Francisco" Fleurine(Sunnyside)

Brad Mehldauの奥方,Fleurineのアルバムが出た。今回も旦那のMehldauが3曲のみながら参加しているので,早速聞いてみた。今回のアルバムはブラジリアン・テイスト溢れるものであり,ある意味Fleurineにとっては新機軸と言ってもよいだろう。要はブラジルの曲に,Fleurineが英詞を付けて歌うというのが今回のコンセプトである。それもかなり編成を絞ったブラジリアン・アルバムなので,リズム的な興奮を求めると肩透かしを食うが,そんな編成でもブラジルのフレイバーが出てくるところが,ブラジル音楽の凄いところである。

Fleurineには申し訳ないのだが,正直なところ,私の関心はあくまでもBrad Mehldauのプレイということになってしまっていたのだが,Mehldau参加の3曲が一番ブラジルっぽくないというのがこのアルバムの特徴と言えるかもしれない。ある意味,ここでの演奏はまさにMehldauぽいのであるが,"The Roses"以外の2曲はブラジルと全然関係ないかのように響くのはやや問題があるようにも思える。Mehldauとブラジルと言えば,Vinicius Cantuariaのアルバムにも参加していたが,そこでも確かにブラジル風味は乏しかったようにも思えるしなぁ。ということで,Brad Mehldauはブラジル音楽(あるいはリズム)の演奏が苦手なのではないかという仮説も成り立つのであるが,まぁ何でも器用にこなす万能プレイヤーよりも,際立つ個性を見せる方がいいかということにしておこう。こういうのをファンの贔屓目と言う(と開き直る)。

むしろ,このアルバムではFleurineがちゃんとブラジル音楽と向き合っていることに好感をおぼえてしまい,これをまさしく「随」と呼びたくなってしまったのである。Fleurineの頑張りを評価して星★★★★。プロデューサーと渋いバッキングを見せたChico Pinheiroにも拍手。

Recorded on February 12-14, 2007

Personnel: Fleurine(vo), Brad Mehldau(p), Chris Potter (sax, a-fl), Freddie Bryant(g), Chico Pinheiro (vo, g), Doug Weiss(b), Gilad (perc), Erik Friedlander (cello)

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2008年3月 3日 (月)

Brad Mehldauのソロ・ライブ:日本盤か米国盤か?

Mehldau_live_in_tokyo "Live in Tokyo" Brad Mehldau (Nonesuch)

私はBrad Mehldauのファンであることはこのブログでも何度も書いてきた。それもかなりのコアなファンである。Mehldau参加アルバムのコレクションという観点では,相応のレベルにはあるはずである。だからと言って,既発音源を収録したコンピレーションまでありがたがって収集するつもりもないし,彼が参加したアルバムを盲目的に褒めちぎるということはしたくない。あくまでも,彼の参加した音源に興味があるのであって,そういう意味ではコレクターとしては大したことはない。また,私にも好みがあるし,アルバム全てが最高だなどということはありえないのである。

そうした私にとって評価するのに微妙なのが,すみだトリフォニーで収録されたこのソロ・ライブである。このアルバムは日本盤に限って収録曲がほぼ倍という拡大盤がリリースされているのだが,これは日本のファンにとっては誠に嬉しいことであることに異議はないし,私も当然日本盤を購入したクチである。少なくともオフィシャルな音源全てを聴きたいという欲求を持つ私のような人間にとっては当然の判断である。

しかしである。CDとして聴いた場合,2枚組がいいのか米国盤のように1枚ものがいいのかが実に難しいのである。私は次のような評価をAmazonのレビューにも書いたことがある。「演奏としては明らかにDisc2(特に後半)に収められた曲の方が優れており,Disc1には演奏に若干の生硬さが感じられる。また,プロデューサー(Brad本人である)としての視点に立てば,ともにNick Drake作の"Things Behind the Sun"で始まり,"River Man"で締める米盤の選曲,配列の方がおそらくは望ましかったのではないかと思える。収録された演奏はそれぞれ優れているものの,実際のライブと異なる鑑賞音楽としてのCDメディアでは,ピアノ・ソロで2枚組は冗長な感はぬぐえないというのが正直なところである。Brad Mehldauのコンプリート・コレクターを目指す評者は,立場上迷わず国内盤を購入したが,一般的なリスナーには米盤を推すべきと考える。 」

今となっては負け惜しみなのだが,私はこのライブの場に行っていない。何で行かなかったのかはよく覚えていないのだが,多分仕事の都合がつかなかったということであろう。私はBrad Mehldauのソロ・パフォーマンスは,確か100 Gold Fingersで来たときのソロ公演で,東京岩本町のTUCで見たことがあるのだが,私がMehldauのディープなファンと化したのはそのときのライブ以来だから,すみだトリフォニーに行かなかった(行けなかった)のには「それなり」の理由があったはずである(すみだとTUCの落差ゆえに行かなかったのかもしれないが...)。それでも,2枚組の日本盤に収められた音源を聞いていると,上記のような感想になってしまうのである。

たとえそうだとしても,このアルバムにはBrad Mehldauらしい音楽が十分発揮されているのは勿論のことであるし,日米盤のどちらを買っても損することはない。ちなみに私は日米盤の両方を保有しているが,これも家人からすれば病気だと言われるのだろうなぁ。星★★★★。

Recorded Live at すみだトリフォニー・ホール on February 15, 2003

Personnel: Brad Mehldau (p)

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2007年12月30日 (日)

コレクターはつらいよ(3)

Jazz_for_a_hot "Jazz for a Hot Cold Sunny Cloudy, Day Night on a Train Plane or Automobile, Alone or with Others..." (Warner Brothers)

おそらく世界で最も詳しいBrad MehldauのディスコグラフィをおさえているドイツのJens Linge氏に教えてもらったアルバムである。これは2000年に出たプロモ・アルバムで,何と言ってもこのジャケ,このタイトルであるから,よっぽどのことがない限り行きつくことのなさそうなものである。

しかし,このアルバムの4曲目にはBrad Mehldau Trioによる"Non Album Track"を堂々と謳った"In the Wee Small Hours of the Morning"が収録されている。同曲はライブなどで演奏していたから,アルバムにも入っているものと思っていたが,正式なレコーディングはここに収められたものだけのようである。詳しいクレジットはないので何とも言えないが,メンツはベースがLarry Grenadier,ドラムスがJorge Rossyで間違いないだろう。

幸いこのアルバムは世の中のEコマース・サイトで入手が容易なので助かったが,こういうのが出てくると,本当にコレクターは辛い。

実はLinge氏のサイトでもう一枚注目のアルバムを発見しているのだが,これがなかなかの曲者で,フランス版オークション・サイトのようなところでブツは大量に出ているのだが,サイトは全部フランス語(仏→英の翻訳ツールを使っても,理解するのに時間が掛かって大変である)だし,発送もフランス国内のみばかりなのである。うーん,これは困った。それについては機会を改めて報告したいと思う。

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2007年12月15日 (土)

ホリデイ・シーズンにはジャズを聞こう(その2)

Warner_jazz_christmas "Warner Bros. Jazz Christmas Party゛ (Warner Brothers)

前回紹介したMarian McPartlandのアルバムがしっとりと楽しむべきクリスマス・アルバムだとすれば,こちらはタイトル通り,よりパーティ・ライクに楽しむべきアルバムである。

これは1997年当時のWarner Brothersレーベル所属のアーチストが会して制作されたクリスマス・アルバムであり,さすがメジャーの力と言うべき豪華な作りになっている。私はBrad Mehldauコンプリート・コレクターを目指す身であるから,4曲もMehdauが参加しているこのアルバムは無条件で買いであったわけであが,このアルバムもMarian盤同様,Mehldau云々抜きでも十分楽しめるアルバムである。

全体を通して言えば,ストレートな4ビートもあれば,フュージョン的なものもあり,バラエティに富むという表現がぴったりである。何と言っても冒頭がJoshua Redmanだと思ったら,次にはAl Jarreauという具合である。演奏としては驚くようなものはあまりないが,珍しいと言えば,Larry GoldingsのハモンドとMehldauのピアノのデュオで演じられる"Silent Night"とBela Fleckのバンジョーがまるでシタールのように響くと思ったらシタール・バンジョーという楽器(どんなんやっ?)を弾く゛White Chirstmas゛ぐらいだろうか。

いずれにしても安心して聞いていられるコンピレーションである。まぁそうは言っても,フュージョン系を聞きたいならGRPのクリスマス・アルバム3枚をを聞いていればいいような気もするので,私にとってはやはりMehldauを聞くために存在するのだろうなぁ。

Personnel: Joshua Redman(ts), Mark Turner(ts),  Boney James(ts), Kirk Whalum(ts), Brad Mehldau(p), Bob James(p), Lary Goldings(org), Bela Fleck(banjo, sitar-banjo), Nick Moroch(g),  Peter Bernstein(g), Larry Grenadier(b), James Genus(b), Billy Kilson(ds), Jorge Rossy(ds), Jeff Ballard(ds), Bashiri Johnson(perc), Al Jarreau(vo), Michael Franks(vo), Gabriela Anders(vo), Kevin Mahogany(vo), and Others

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2007年12月14日 (金)

ホリデイ・シーズンにはジャズを聞こう

Npr_jazz_christmas  "An NPR Jazz Christmas with Marian McPartland and Friends" (NPR)

世の中はクリスマス・シーズンである。クリスチャンでない人がクリスマスがどうこう言うのには違和感があるので,ここはやはりホリデイ・シーズンと言いたいところであるが,アメリカの公共ラジオの長寿番組の"Piano Jazz゛で堂々と"Christmas"と言っているので,まぁ堅いことは言うまい。このアルバムはその番組から生れたものだが,これは結構知っている人が少ないと思われるので紹介しておきたい。

実は私はクリスマス・アルバムを結構保有している(鞄にはロザリオを忍ばせているという驚くべき事実もあるが...)方だと思うが,なぜこのアルバムを保有しているかと言うと,1曲だけながらBrad Mehldauが参加しているからにほかならない。ここでのMehldauはMcPartlandとのピアノ・デュオで"O Tannenbaum゛を弾いているが,わずか2分45秒のこの曲のためにこのCDを買うのには結構苦労したのも懐かしい。

Npr_2 しかし,このアルバム,実はそれだけではなく,結構なメンツ(地味といえば地味だが...)が参加しており,Mehldau抜きで聞いても楽しめるのである。詳しくは下記のパーソネルを見て頂ければよいが,ほとんどの曲がピアノ・ソロで演奏されており,ほのぼのとした感覚で静かにクリスマスを迎えるには結構お薦めのアルバムと言えよう。尚,上に掲示したジャケットが1997年発売時のオリジナルであるが,現在は→のようにジャケを変えて発売されている。ご参考までに現在のジャケもアップしておくが,実はこの作品には続編が2作あるので,ご関心のある方はNPRの商品販売用のWebサイト(http://shop.npr.org/product/show/28941)をご覧あれ。

Personnel: Marian McPartland(p), Keith Ingham(p), Brad Mehldau(p), George Shearing(p), Jon Weber(p),. Bob James(p), Frank Kimbrough(p), Marcia Bell(p, vo), John Eaton(p), Michael Weiss(p), Renee Rosness(p), Darrell Grant(p), Freddie Cole(p, vo), Phil Mackowitz(p), Jon Faddis(tp), Peter Washington(b), Nnenna Freelon(vo), Joe Locke(vib), Roseanna Vitro(vo), J.J. Johnson(tb)

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2007年10月13日 (土)

コレクターはつらいよ(2)

Vinicius ゛Cymbals゛ Vinicius Cantuaria(Naive)

Caetano Velosoのバックでも鳴らしたVinicius Cantuariaの新作がなぜかフランスのNaiveレーベルから発売になったが,本作にはBrad Mehldauがピアノで2曲だけだが参加している。Mehldauのコンプリート・コレクターを目指す私としては買わないわけにはいかない。

ViniciusとBrad Mehldauの共演はこれが初めてではなく,2001年にTransparentmusicから発売された゛Vinicius゛でも2曲の共演経験があるから,今回のアルバムにMehldauが参加することに大きな驚きはない。しかしながら,彼らがどういう経緯で共演に至ったかは全くわからないのだが,こういうアルバムは結構フォローするのが厳しいので,今回も危うく見逃すところであった。

で,結果はどうなのよということになるが,全体としてはコンテンポラリーなボサノバ・アルバムとして楽しめるが,ここでの2曲のピアノの客演がMehldauでなければならないかと言うと,決してそんなことはないという程度のものである。Mehldau節が爆発している訳でもない(というよりごく普通なのだ)ので,こういうアルバムはコレクター泣かせということになると思う。

それでも,私はViniciusの結構なファンなので,Mehldau抜きでも買ったかもしれないが,こういうアルバムを聞くと,いずれにしてもやっぱりコレクターは辛いのだとつくづく思わざるをえない(そんならやめればええやんと言われても仕方ないが...)。星★★★☆。

Recorded in 2007

Personnel: Vinicius Cantuaria(vo, g, perc, others), David Binney(ts), Eric Frielander(cello), Michael Leonhart(tp), Brad Mehldau(p), Marc Ribot(ac-g), Marivaldo Dos Santos(perc), Jenny Scheinman(vln)

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2007年8月16日 (木)

コレクターはつらいよ

Hottest_state ゛The Hottest State: The Original Motion Picture Soundtrack" (Hickory)

私はBrad Mehldauのコレクターとして,彼の参加しているアルバム(ブートレッグは除く)は全て入手しようと日夜頑張っているのだが,こうしたコレクターの財布泣かせなのが,1曲だけ参加のアルバムということになる。発行枚数の少ないプロモ盤に比べれば,入手ははるかに楽ではあるが,こうしたアルバムをきっちりフォローしていくのもなかなか楽ではない。

このアルバムは1週間ほど前に発売されたものだが,これもあやうく見逃しかねないアルバムであった。たまたま入ったCDショップでのポップで発見,即購入である。Ethan Hawkeが監督したこの映画については内容はよくわかっていないが,音楽をJesse Harrisが全面的に担当し,Brad Mehldauはそのうち1曲(この映画のテーマ曲と思しき゛Never See You゛)をピアノ・ソロで美しく決めている。

この1曲のためだけにこのサウンドトラックを買わなければならないとすれば,確かに辛いところもあったのだが,このアルバム,Willie Nelson,Emmylou Harris,Bright Eyes等に加え,Norah JonesやJesse Harris本人の本アルバムのための演奏も収められており,アメリカン・ミュージック好きにとっては結構お買い得なアルバムとも言える。

ただ,サウンドトラック盤の例で言えば,Brad MehldauはStanley Kubrickの"Eyes Wide Shut゛にも1曲収録されているが,これは゛Art of the Trio, vol.1"からの借用というパターンなのだが,それは買って,ライナーをチェックしてみないとわからないので,私にとっては一番困るのである。私はコレクターだが,同じ音源をいくつも集める趣味はない。あくまでも彼の公的なオリジナル演奏を全て収集したいだけなのである。そうした意味で,無駄な出費を避けるためにもコレクター間の情報ネットワークは重要であり,私としては同好の志大歓迎である。

閑話休題。このアルバムに関しては,私の音楽の嗜好とあっているので大いに結構である。詳しいパーソネルは省略するが,Jesse Harrisファンは買って損はない。星★★★★。

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2007年8月 5日 (日)

久々にBrad Mehlldauの入手困難盤シリーズ:その4

Deregulating_jazz ゛Deregulating Jazz゛ Brad Mehldau(Warner Brothers)

Pat Methenyとの来日も迫ってきたMehldauであるが,その入手困難盤シリーズを久々に書いてみたい。Mehldauのディスコグラフィ上,入手が難しいのはプロモーション盤での未発表演奏ということになる。Joshua Redmanのプロモーション盤然り,Warnerの゛Ample Sampler゛然りである。後者については私も未だにゲットできておらず,これは気長に待つしかない。

そのプロモーション盤の中でも,Brad Mehldauというミュージシャンに的を絞ったアルバムが,本作である。本作は全7曲であるが,うち5曲はWarner Brothersのアルバムからの既発音源なので,それが本作を探すことの理由ではない。本盤の価値は2曲のアルバム未収録音源である(2)の"Paranoid Android゛と(6)の゛Bottle Up And Explode"ということになる。但し,前者はStarbucksを通じて発売されたチャリティ・アルバム゛Groundwork - Act to Reduce Hunger゛にも収録されており,発売されたのはそちらの方が先のはずである。ということでは貴重度は全て(6)に起因するということになる。

その(6)だが,米国のFM(KRCW)の番組,"Morning Becomes Eclectic゛の出演時の演奏を収めたもので,Mehldauは美しいピアノ・ソロを聞かせている。同番組の出演時の記録としては”Morning Becomes Eclectic゛(まんまや!)というアルバムにこちらもソロによる゛Exit Music゛が収録されているが,こちらはちゃんと市販されているので,入手は容易である。この番組,ロック系が中心だが,素晴らしいミュージシャンが目白押しで出演しており,ここでの音源を収録したアルバムはお宝揃いである。同番組のWebサイトは一見の価値ありということで紹介しておく。http://www.kcrw.com/music/programs/mb

話がやや脱線したが,本盤はMehldauのプロモ盤としてはよく出来たものであり,彼の魅力をコンパクトにまとめたものだと思う。プロモ盤ということは割り引く必要があるが,それでも星★★★★☆。私はこのCDをeBayで入手したが,その後もたまに見掛けるので,入手希望者は気長にチェックしよう。

それにしてもMehldauコンプリートを狙うコレクターは辛いというのが正直な感想である。私自身,このエネルギーがいつまでキープできるか心配である。それでも,これからもBrad Mehldauはフォローしていきたいと思わせるミュージシャンである。

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2007年5月17日 (木)

感動的なMichael Breckerの遺作

Brecker "Pilgramage" Michael Brecker (WA/Emarcy)

去る1月に亡くなったMichael Breckerの遺作が発売された。メンツ的にはバラード・アルバム"Nearness of You"に近いが,それにしても豪華なメンバーが集ったものである。病魔と戦っていたBreckerを励まそう(あるいは鼓舞しよう)という美しいミュージシャンシップが感じられるではないか。

私がこのCDを聞いた環境にもよるのかもしれないが,Breckerのフレージングそのものには大きな変化はないように聞こえるものの,サックスの音圧がやや弱々しく聞こえるのは,Breckerの体調を考えれば致し方のないことかもしれない。また,これまでならBreckerのソロ・スペースがもっとあったであろうところに,共演者のソロが長くなっているのも仕方のないところである。しかしながら,死期の迫った人の音楽とは到底思えない出来を示しているのはさすがである。普通ならもっと「白鳥の歌」的な静謐な世界を演出してもよいようなものだが,敢えて急速調の曲を多くするところに私は強くBreckerの矜持(あるいは生への強い意思とでも言うべきか)を感じる。

いずれにしても,もう二度とBreckerのサックスを聞くことはできないと覚悟していたファンに,Breckerは命を削りながら大変大きな遺産を残したと言うこともできよう。そこに私は感動する。

バックを支えるメンバーもこれがBreckerとは最後かもしれないという気持ちがあったのだろう。相当気合の入った演奏を聞かせており,長尺曲の多いアルバム全体を盛り上げている。近年のJack DeJohnetteでは最も激しく叩いたのではないかと思わせるドラム,相変わらずのHancock,Mehldau,Methenyの強力なソロ,目立たないが素晴らしいバッキングを展開するPatitucciとどれもがBreckerに対するリスペクトを感じさせるものとして,ある意味音楽以上に感動を与える。

やや感情的になってしまったが,音楽に加えて,ミュージシャンたちが与えるくれる感動を含めてこのアルバムには星★★★★★を謹呈し,改めてMichael Breckerに対する哀悼の意を表したい。

尚,私はBrad Mehldauのコレクターなので,Mehldau参加アルバムは無条件に購入しているが,本アルバムへのMehldauの参加は,このアルバムのプロデューサーにMethenyが名を連ねていることから,おそらくはMethny/Mehldauプロジェクトの延長線上でのものではないかと想像している。BreckerとMehldauは既にCharlie Hadenの"American Dream"で共演経験はあるが,やはりここでは上記の経緯と考えるのが妥当のように思う。

Recorded in August, 2006

Personnel: Michael Brecker(ts), Herbie Hancock(p, key), Brad Mehldau(p), Pat Metheny(g), John Patitucci(b), Jack DeJohnette(ds)

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2007年3月28日 (水)

Brad Mehldau,長寿番組出演時の記録

Piano_jazz ゛Marian McPartland's Piano Jazz" Marian McPartland & Brad Mehldau (Jazz Alliance)

Recorded on September 12, 1996

Marian McPartland(p), Brad Mehldau(p)

今でも続くラジオの長寿番組,"Marian McPartland's Piano Jazz"にBrad Mehldauが出演した時の記録である。この番組,既に25年ぐらい続いているらしいが,いくつかの音源は商品化されており,多分一番売れているのはSteely Dan出演時のものであろう。いずれにしても,今から10年以上も前の音源が発売されたのはMehldauファンの私としては大変嬉しい。

このプログラムが録音された96年と言えば,Mehldauがブレイクした"Art of Trio゛の第1作が録音された年だが,二人の会話からすると,同アルバム吹きこみ直後の録音であることがわかる。

ここではMehldauのソロ,Marianのソロ,ご両人のデュエットの3パターンの演奏が収められているが,Mehldauがソロで弾く゛From This Moment On゛とデュエットで演奏される゛Stella by Starlight゛が特に素晴らしい出来を示している。

こうした番組が今でも放送されているところに,米国音楽文化の懐の深さを感じるが,同番組のWebサイト(http://www.npr.org/programs/pianojazz/)では,本日のところ,Keith Jarrett(!)出演回等がダウンロードできる。Keithファンはそちらも必聴であるが,それにして何とも凄い番組である。こうした番組への敬意も含めて星★★★★(純粋音楽CDではないので...)。

尚,蛇足ながら,本CDに収録されたMarianとBradの英語は大変発音がクリアなので,リスニングの教材にもいいかもしれない。

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2007年3月14日 (水)

待望のMetheny/Mehldau第2作だが...

Mmq ゛Methny Mehldau Quartet゛ Pat Metheny & Brad Mehldau (Nonesuch)

Recorded in December 2005 in NYC

Personnel: Pat Metheny(g), Brad Mehldau(p), Larry Grenadier(b), Jeff Ballard(ds)

待望のPat MethenyとBrad Mehldau共演作の第2弾である。タイトルにQuartetとある以上,第1作で2曲だけだが素晴らしい演奏を聞かせたこの4人のフル・アルバムとして,期待が高まることは当然のことである。かつ,私はBrad Mehldauのコンプリート・コレクターを目指すほどのMehldau好き,更にはPat Methenyの大ファンであるから,このCDへの期待は人並みはずれたものがあったと言っても過言ではない。

しかし,結果はと言えば,私が過剰な期待を掛け過ぎたと恨み言の一つも言いたくなるような出来に留まっているのは誠に残念である。問題その1:あまりにも演奏のテンションが低く,私が期待するような丁丁発止のインタープレイをついぞ聞くことはできず,全体的にスリルに乏しい。問題その2:Mehldauがプロデューサーを兼ねるMethenyの顔を立て過ぎて,いつもの個性が聞かれず,Metheny色が強く出過ぎている。問題3:曲が面白みに欠けるとともに,リズムの観点でもアルバム全体にメリハリがない。問題4:優秀なリズム隊をほとんど活かせていない。問題5:クァルテットでの演奏よりもデュオの方がよく聞こえるのでは,看板に偽りありである。

もちろん,彼らの演奏であるから,当然のことながら相応のクォリティは保っているが,上記のような理由で私にとってはかなり「ガックリ感」が強いアルバムとなってしまった。一体,プロデューサーとしてMethenyはどういう音を作りたかったのか。私としてはかなり裏切られた思いが強いので,いくら私の思い入れのあるご両人が揃っていても,星★★★が一杯一杯である。9月に予定されている来日公演では,彼らが私を興奮させてくれるような演奏を展開してくれることを願ってやまない。

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2007年1月12日 (金)

Brad Mehldauの入手困難盤(3)

Groundwork "Groundwork - Act To Reduce Hunger" Various Artists (Starbucks)

Recorded Live at the Orange County Performing Arts Center on December 4, 1999

Personnel: Brad Mehldau (p), on Track 8 "Paranoid Android" Only

本作は国連食糧農業機関による飢餓対策に対するベネフィット・アルバムとして,2001年に米国のスターバックスを通じて発売されたものである。おそらくはスタバの店頭でも販売されていたものと思うが,ネットでの注文に対しては,米国,カナダのみの配送が可能ということで,米国の友人に依頼してようやく入手したCDである。Brad Mehldauは上記の1曲のみの参加であるが,このほかにはEmmylou Harris,Madonna,Bll Frisell,Tom Waits,Youssou N'Dour,Moby,Daniel Lanois,Joe Henry,Sheryl Crow等のレア音源(リミックス,別テイク,ライブ等)が含まれているので,好事家には要注意のアルバムである。残念ながら,このCDはスタバのネット通販でももはや流通していないようなので,今後の入手はこちらもオークション・サイトをチェックする以外にはないなかなかの難物である。尚,このMehldauの音源であるが,後にWarnerからのプロモ盤"Deregulating Jazz"に収録されることとなり,音源としてのレア度は下がったし,プロモ盤を持っていれば,Mehldauのディスコグラフィー的には"Groundwork"は不要という話もあるが,上記のような理由によって,"Groundwork"の意義が下がることはない。コンピレーションしての作品の評価は難しいが,稀少度込みで星★★★★ぐらいとしておこう。

"Deregulating Jazz"に関しては,こちらもプロモ盤ゆえなかなかに入手は難しいが,eBayではたまに見かけることがある。こちらにもここでしか聞けないレア音源(放送録音)が含まれているので,"Deregulating Jazz"については改めて述べることとしよう。

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2007年1月 4日 (木)

Brad Mehldauの入手困難盤(2)

Joshua_redman_france_musique_1

"Joshua Redman Live" (Warner Brothers Promotional Copy)

Recorded on January 4(track 3/4) and 7(track 1/2), 1994

Personnel: Joshua Redman(ts),Brad Mehldau(p),Larry Grenadier(b),Brian Blade(ds)

Brad Mehldauの入手困難盤シリーズ第2弾として,Joshua Redmanのプロモーション盤を紹介しよう。収められているのは,パリのVirgin Megastoreにおける当時のJoshuaのレギュラー・クァルテット(Redman,Mehldau,Larry Grenadier,Brian Bladeという今にして思えば凄いメンツである)によるライブ2曲と,ラジオの放送音源と思われるBradとJoshuaのデュオ2曲である。特にデュオというセッティングでの演奏は珍しいところで,Bradのピアノを楽しめるという点ではこちらの方がはるかにいい。演奏としては相応に楽しめるが,そこはプロモ盤ゆえ,それほどの完成度を求めるべきものでもないが,オマケで星★★★★ということにしよう。

このCDの入手を難しくしているのは,1000枚限定という枚数の少なさに尽きる(ご丁寧にシリアル番号まで振ってある)が,恐らく流通したのもフランスが中心と思われるので,これを日本で入手するには気長にeBayのサーチに引っ掛かってくるのを待つしかないだろう。私もeBayでドイツのセラーからゲットした口であるが,結構厳しいバトルの末の入手であった。

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2007年1月 3日 (水)

Brad Mehldauのディスコグラフィと入手困難盤

Warner_jams_post

"Warner Jams - A Tribute to the Jazz Masters" (Warner Brothers, Promotional Copy)

Recorded Live on March 14-15, 1995 at the Village Vanguard, NYC

Personnel: Kenny Garrett(as),Joshua Redman(ts),Wallace Roney(tp), Larry Goldings(p),Brad Mehldau(p),Clarence Seay(b),Lewis Nash(ds),Brian Blade(ds)

早いもので,Brad MehldauがChristopher Hollydayの"The Natural Moment"でデビューしてから2007年で16年ということになるが,今やジャズ界を代表するピアニストの1人に成長したのは誠に喜ばしい限りである。そのBrad MehldauのディスコグラフィはドイツのJens Linge氏がまとめているものが,最も網羅的なものであり,好事家は参考にされたい(http://www.linge.de/music/records/mehldau/)。

私もJens Linge氏の協力者の1人となっているが,Brad MehldauのCDは彼のキャリアがまだそれほど長くないということもあり,比較的入手しやすいものの,コレクター泣かせの盤も存在する。入手の困難さからすると,Joshua Redmanのプロモ盤2枚,Warner Brothersのプロモ盤"Ample Sampler" 及び米国のジャズマン切手のオマケでついてくる"Warner Jams: A Tribute to the Jazz Masters"に収録された4曲ということになるだろうか。特に切手のオマケのWarner JamsはeBay等のオークション・サイトでもCDでサーチする限りはめったに見かけないが,これはCDよりも「切手」のカテゴリーで探す方が早いかもしれない(ちなみに私はその手で入手)。このCD,"Warner Jams Vol.1"に参加していた有能な(当時の)若手が大挙して参加しているだけでなく,切手にデザインされたジャズ界の偉人のレパートリーを中心に演奏しており,プロモにしては結構内容の濃いアルバムとなっており,見かけたら即「買い」であろう。とういうことで,このアルバムは収められた演奏にはやや荒さも感じるが,稀少度も含めて星★★★★☆。

これだけに限らず,今後もBrad Mehldauについては珍盤を含め紹介していきたいと思っている。

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