2020年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

2018年おすすめ作

無料ブログはココログ

« イージー・リスニング的な感覚で聞くToots Thielemansもまた味わい深い。 | トップページ | 実に味わい深いと思わせるMilton Nascimentoのアルバム。 »

2020年1月14日 (火)

ようやく入手したBobby Hutchersonの“The Kicker”。

_20200111-2 "The Kicker" Bobby Hutcherson(Blue Note)

これは今は亡き新橋のテナーの聖地,Bar D2でたまに聞かせて頂いていて,欲しいなぁと思っていたアルバム。なかなか中古市場にも顔を出さないアルバムだが,ようやくゲットすることができた。まぁ値段はそれなり。なんでこれを私が欲しいと思ったか,そしてBar D2でプレイバックされていたかは,やはりJoe Hendersonによるところが大きい。Michael Cuscunaが書いているライナーでも,やたらにJoe Hendersonの名前が出てくることからしても,やはりJoe Hendersonが気になるのである。Bobby Hutchersonにとっても,これが本当は初リーダー作になるはずだったにもかかわらず,お蔵入りとなってしまっていたもので,そういう意味ではBobby Hutchersonにとっても重要なアルバムなのである。

このアルバムがレコーディングされた1963年はJoe Hendersonのデビューからまだ間もない頃だと思うが,素晴らしいメンツに囲まれて,しかもオリジナルを2曲提供しているところからしても,その実力は早くから認められていたということだろう。冒頭は珍しやミュージカル"Camelot"から,"If Ever I Would Leave You"である。"Camelot"ってオリジナル・キャストにはJulie Andrewsがいたんだよねぇなんて思いつつ聞いていた(彼女の1977年の初来日公演でも,1曲歌っていたなぁ...)が,ここでは極めて真っ当なジャズ・ヴァージョン。Joe Hendersonのソロが終わるまで,リーダーであるBobby Hutchersonが登場しないという珍しい構成。それに続くのがJoe Chambersの"Mirrors"だが,ここでのサウンドはまだ新主流派的な響きというよりも,まだまだコンベンショナルな感じがする。そして,前半を締めくくるのがBobby Hutchersonのオリジナル”For Duke P."。タイトルからもわかる通り,ピアノで参加したDuke Pearsonに捧げた実に軽快な曲である。

後半はJoe Hendersonの"The Kicker"で幕を開けるが,この曲は後にJoe Henderson自身の初リーダー作でも取り上げたもの。後半の3曲はGrant Greenが加わるが,このメンツであれば,この曲にはギターは敢えて入れなくてもよかったようにも思えるのだが...。それに続くのがまたまたJoe Hendersonオリジナルの"Step Lightly"だが,このブルージーな感覚は実にいいねぇ。こういうところでのGrant Greenのフィット感は"The Kicker"とは全然違うと思ってしまう。そして最後を締めるDuke Pearson作の"Bedouin"でもGrant Greenはちゃんとはまっているから,"The Kicker"のアレンジがいけていないってことかもしれない。だが,そうした点を含めても,このアルバムがお蔵入りしなければならなかった理由は見当たらない。それだけBlue Noteレーベルからは次から次へと優れた作品が生まれていたということだろうし,新人を世に出さなくても商売はうまくいっていたってことの裏返しだろう。

いずれにしても,入手できてよかったと思えるアルバム。星★★★★。

Recorded on December 29, 1963

Personnel: Bobby Hutcherson(vib), Joe Henderson(ts), Duke Pearson(p), Grant Green(g), Bob Cranshaw(b), Al Harewood(ds)

« イージー・リスニング的な感覚で聞くToots Thielemansもまた味わい深い。 | トップページ | 実に味わい深いと思わせるMilton Nascimentoのアルバム。 »

ジャズ(2020年の記事)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« イージー・リスニング的な感覚で聞くToots Thielemansもまた味わい深い。 | トップページ | 実に味わい深いと思わせるMilton Nascimentoのアルバム。 »

Amazon検索

2019年おすすめ作