2020年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

2018年おすすめ作

無料ブログはココログ

« 2019年12月 | トップページ

2020年1月27日 (月)

Anita O'Dayのブルージーな歌唱にはまる。

_20200125-2 "Waiter, Make Mine Blues" Anita O'Day(Verve)

いつも書いているが,私は決してジャズ・ヴォーカルの熱心な聞き手ではないが,たまに聞きたくなることもあるのだ(笑)。そんな折に結構聞く機会が多いのが実はAnita O'Day。たまにしか聞かないから,これも保有していたことさえよく覚えていなかった(爆)のだが,まぁいいや。

これを聞くのもいつ以来かって感じだが,Russ Garciaのアレンジに乗って,ブルージーに歌うAnita O'Dayの歌唱はやっぱりいいねぇと思ってしまう。ソロイストとしてはBud Shankが活躍するのだが,面白いと思ったのが,4人のトロンボーン・セクションが加わる4曲。管楽器がトロンボーン4本だけというのはなかなかユニークな編成だと思うが,これがなかなかいいのである。派手派手しいかたちでなく,どちらかと落ち着いた演奏となりながらも,ブルージーな感覚は十分。かつBud Shankのソロとの連動も素晴らしい。この4曲以外はBarney Kessellのギターとオーケストラが伴奏となるが,Bud Shankがソロイストとして加わるというのは同様。そして,このBud Shankのソロがいいのだ。

こういう小音量でも楽しめるCDをたまに聞くことも,精神衛生上大事だよなぁなんて思ってしまったが,本当にいい感じでくつろぐことができた。星★★★★。

Recorded on August 1, October 4&7,1960

Personnel: Anita O'Day(vo), Russ Garcia(arr), Bud Shank(as, fl), Barney Kessell(g), Dicky Wells(tb), Frank Rosolino(tb), Harry Betts(b), Kenny Shroyer(tb), Jeff Clarkson(p), Al Hendrickson(g), Al McKibbon(b), Mel Lewis(ds)

2020年1月26日 (日)

やっぱりWayne Krantzの真骨頂はライブにありだと思わせた新作CD。

Write-out-your-head

"Write Out Your Head" Wayne Krantz(自主制作盤)

先日のWayne Krantzのライブの印象も冷めやらぬ中,リリースされたばかりの新譜を聞いた。今回の新譜にはKeith Carlockに加えて,クリポタことChris Potterも全面参加ということで,期待が高まる中でのリスニングとなったのだが,ライブとだいぶ印象が違う。その要因は,このアルバムではKrantzがギターに加えて,Rhodesも弾いているのだが,むしろギターの音が控えめになっている感じがするからのように思える。なので,ビシビシとギターを炸裂させたライブの印象よりも,はるかにルースな印象を与えている。これまでのWayne Krantzのアルバムとも雰囲気が違うとも言えるし,こうした路線をどう評価するかだろう。

正直言っていしまうと,私はせっかくクリポタも入っているのだから,もっと激しく,ブイブイやって欲しかったというところだ。スピード感,あるいは疾走感があってもよかったように思う。まぁそうは言っても,Wayne Krantzも還暦を過ぎているから,多少の変化はあるのだろうが,ライブとのギャップにはやはり戸惑うというのが正直なところである。

もちろん,相応にカッコいい曲もあるからちゃんと楽しめることは楽しめるのだが,Wayne Krantzがライブで放出するエネルギーをスタジオに持ち込むことの難しさもあるのかなぁなんて思ってしまった。それでもKrantz本人に加えて,Keith CarlockとTim Lefebvreのサインももらってきて,ご満悦の私なのだが...(笑)。それにも免じて(?)星★★★★。それにしても,8曲31分ってのはやっぱり短いなぁ。

Personnel: Wayne Krantz(g, rhodes), Chris Potter(ts), Keith Carlock(ds), Orlando Le Fleming(b), Pino Palladino(b), Will Lee(b), Tim Lefevbre(b), Gabriela Anders(vo, perc) 

2020年1月25日 (土)

最強にして最凶だったWayne Krantz~Keith Carlock~Tim Lefebvre。

Kcl-at-cotton-club

私は長年のファンとして,Wayne Krantzが日本に来れば必ずライブに行くようにしている。しかも今回はKeith Carlock,そしてTim Lefebvreとのトリオという,Wayne Krantzにとっての理想とでも言うべき編成である。更にはブログのお知り合いのSuzuckさんも参戦するとあっては,1stセットから通しで行くだろうってことで行ってきた。

_20200124 思えばこのトリオで日本に来たのはもはや10年前に遡るってことだが,私は幸いにして,NYCの出張中にもこの編成だけでなく,ほかのメンツでの演奏も55 Barで聞いているが,それでもこのメンツはやはり格別なのだ。

いきなりのフィードバック炸裂から始まった1stセットであったが,それ以降はどう聞いてもWayne Krantzの音楽そのものであった。いずれにしても,彼らが生み出したグルーブは本当に最高だったと言わざるをえない。Krantzのギターだけ見ていても楽しいのだが,そこにTim Lefebvreのヴィヴィッドな反応,そしてKeith Carlockの爆発的なグルーブが加われば,これこそ最強にして最凶なのだ。はっきり言ってしまえば,これで身体が揺れない奴はモグリだ。そこまで私に言わしめる強烈な演奏だったと言ってよい。私も加齢により,ライブでも随分おとなしくなったと思っているが,この演奏の前では箍が外れたとしか言いようがない。

どうしてこんなライブがフルハウスにならないのかと思ってしまうが,1stが6割,2ndが7.5割ぐらいの集客ってのがWayne Krantzの日本での立ち位置あるいは限界なのかと思わざるをえないが,55 Barに出演するときの人気ぶりを考えると,私としては「なんでやねん?」と言いたくもなる。しかし,Krantzの音楽はCotton Clubのようなこじゃれたヴェニューよりも,55 Barのような場末感を出す場こそ相応しいのだと実は思っていた私である。だが,そんなことはどうでもいいと思えるような演奏を聞かせてくれた3人であった。

Wayne-and-i-cotton-club-mosaic 残念ながら,今回はニュー・アルバムも出たばかりなのに,サイン会も開催しなかった彼らだが,私はWayne Krantzのお知り合いのIさんのご厚意で,終演後バックステージにお邪魔することができたのは本当に幸運であった。「お~,お前は覚えているぞ」みたいに言われても,「ほんまか?」とは思いつつも,私が保有するWayne KrantzのCDにはほぼ全て彼のサインが入っているぐらいだから,まぁそういうことにしておこう。でもやっぱり好きなのよねぇ,Wayne Krantz。Iさん,本当にありがとうございました。ってことで,当日の戦利品といつものように「Wayne と私(モザイク付き)」ってことで。上の写真はCotton Clubから拝借。

それにしても,Keith Carlockのドラムスは今回も歌っていた。まさにあれこそ彼の真骨頂だな。

Live at Cotton Club東京 on January 23, 2020,1st/2ndセット

Personnel: Wayne Krantz(g, vo), Tim Lefebvre(b), Keith Carlock(ds)

2020年1月22日 (水)

ジャケは?だが,サウンドはいけているTribal Tech第2作。

_20200121 "Dr. Hee" Scott Henderson & Tribal Tech(Passport)

私が初めてTribal Techの音楽に接したのは1991年にリリースされた”Tribal Tech"だったが,それ以前のアルバムは入手しておらず,デビュー・アルバムを除く初期3枚(本作,"Nomad",そして”Tribal Tech”)のベスト盤的な"Primal Tracks"で聞いてきただけであった。まぁ,でもいつか全編聞いてみたいなぁと思っていたのだが。そこで入手したのがこのアルバムであった。結構市場に出回ってこないのだが,この手の音楽にしてはちょい高めのプライシングながら,中古でゲットしたものである。まぁ,「マグマ大使」のアース様みたいなジャケだけ見ていると,購買意欲は高まらないが,それはさておきである(笑)。

91年のアルバムは私にとっても衝撃的な響きを持っていたが,それに先立つこのアルバムの響きは,後のTribal Techの音楽ほどはヘヴィーではない感じがする。それでも十分にメカニカルではあるが,まだ後のサウンドよりはややソフトで聞きやすい感じがする。そして,このアルバムまではサックスが入っているところが,注目されるところであろう。そのサ ックスを吹いているのはBob Sheppardだが,かなりハードなプレイぶりである。

まだこの頃はScott Henderson and Tribal Techとなっており,Gary Willisとの双頭ユニット化はしていないが,プロデュースもHendersonとWillisのコンビでやっているのだから,まぁ名義だけの問題って気もする。そして懐かしやWill Boulwareが2曲提供して,参加もしている。Will Boulwareと言えば,Rainbow名義の"Crystal Green"であるが,あれとはずいぶん感じが違う音楽って気がする(”Crystal Green"も久しく聞いていない...)。そうした意味も含めて,後のTribal Techとは多少雰囲気が違うところがあっても仕方がないのだが,実はこれはこれでよく出来たフュージョンだと思える。最後の"Ominous"辺りはアルバム"Tribal Tech"でも感じさせたWeather Reportライクな感じもあって,既にそういう兆候はあったのねぇと思わs出た。

私としてはTribal Techの音楽は徐々にパターン化,あるいは過度にハード化したところがあって,後期のアルバムを聞く機会は減っているのも事実なのだが,この初期のアルバムは結構新鮮な気持ちで聞けた。星★★★★。久しぶりに彼らのアルバムを聞き直してみることにするか。

Personnel: Scott Henderson(g), Gary Willis(b, prog), Bob Sheppard(sax, fl), Pat Coil(p, key), Will Boulware(key), Steve Houghton(ds), Brad Dutz(perc)

2020年1月21日 (火)

完全ノーマークだったToots ThielemansとThierry Langのライブ音源。

_20200118-3"Toots Thielemans Presents the Thierry Lang Trio, Cully 1989 &1990" (TCB)

本作は昨年Swiss Radio Days Jazz Seriesの#44としてリリースされていたものだが,先日までは全然その存在にすら気づいていなかったアルバム。Swiss Radio Days Jazz Seriesは本ブログでも何枚か取り上げているが,本来であれば,Keith Jarrett入りのCharles Lloyd盤を取り上げるべきところが,まだアップできていないところに,こっちが先になってしまった。

Toots ThielmansとThierry Langの共演盤は1995年に"The Blue Peach"というアルバムがリリースされているが,それに先立ってライブでも共演していたのねぇってのがわかるアルバム。そして,2年連続でCully Jazz Festivalに出演していた時の音源だが,本作には89年が4曲,90年が3曲収められている。

ライナーにはTootsの言葉として”Our meeting was almost inevitable result of our common admiration for Bill Evans' harmonic and melodic world. And Bill is still a mentor whose influence Thierry never hides."と書かれていて,なるほどと思わせるが,ここでもTootsがBill Evansと共演した"Affinity"から「酒バラ」,"I Do It for Your Love",そして"Sno' Peas"をやっているのもむべなるかなってところか。因みにこの時のThierry Lang Trioのメンツはあの"Private Garden"の時と一緒である。

ここでの演奏もBill Evansへのシンパシーに溢れたものと言ってよいだろうが,Toots Thielmansはいつもながらの味わい深さである。Thierry Langとの共演も"Blue Peach"よりこちらの方がいいように思えるが,"The Blue Peach"も久しく聞いていないので,これを機に改めて聞いてみることにしよう。多分そう感じるのは選曲がこっちの方が魅力的に思えるからかもしれないが,それは別の機会に確認してみたい。

いずれにしても,こうした音源が眠っているSwiss Radio Days Jazz Series,やはり侮れないということで,本作も大いに楽しんでしまった。星★★★★☆。

Recorded Live at Cully Jazz Festival on March 11, 1989 and on March 31, 1990

Personnel: Toots Thielmans(hca), Thierry Lang(p), Ivor Marherbe(b), Marcel Papaux(ds)

2020年1月20日 (月)

Peter Brötzmannの咆哮。たまりまへん。

_20200118-2"Fifty Years After" Brötzmann / Schlippenbach / Bennink(Trost)

昨日,坂田明のアルバムを取り上げたところで,今日はPeter Brötzmannである。私はBrötzmannの咆哮を聞いているだけで,身体がむずむずしてくるところがあるのだが,その興奮をピークに持っていたのが,佐藤允彦,森山威男との"Yatagarasu"で,あれこそ興奮の極致と言った感じで,フリーの快感を徹底的に味合わせてくれたものであった。そして今回は楽器編成は同じであるが,Alexander von SchlippenbachとHan Benninkとのトリオという,これまた強烈なパワー・トリオである。

本作はアルバム"Machine Gun"のレコーディングから50年という節目で録音されたものらしいが,録音時Peter Brötzmannは77歳,Schlippenbachが80歳,そしてHan Benninkが76歳って一体どういうこと?とさえ言いたくなるような老人たちが繰り広げる音楽の激しさに身をよじってしまう。とにかく,こうした音楽を繰り広げる彼らの体力には脱帽としか言いようがないぐらいの激しさなのだ。

このアルバムも坂田明同様に,家人がいるところでのプレイバックは厳しいものであるが,Peter Brötzmannたちの生み出すフリーには精神を解放してくれる効果すら私は感じてしまうのだ。まぁ,このアルバム,決して音がいいとは言えないレベルだが,クリアな音質よりも,この人たちの音楽にはこれぐらいのくぐもった感じが丁度いいのかなぁなんてさえ思ってしまう。私としては"Yatagarasu"のより破壊的なパワーの方が上だと思うが,それでもこの3老人の激しい音楽に敬意を表し,星★★★★☆としよう。リリースされたのは昨年だが,まだ3か月ぐらいしか経っていないので,併せて新譜扱いとさせて頂く。

Recorded Live at the Lila Eule Bremen on May 26, 2018

Personnel: Peter Brötzmann(ts, cl, tarogato), Alexander von Schlippenbach(p), Han Bennink(ds)

2020年1月19日 (日)

中古でゲットした坂田明の初リーダー作。

Counter-clockwise-trip "Counter Clockwise Trip" 坂田明(Frasco)

長年欲しいなぁと思いつつ,全然手に入れることができなかったアルバムである。先日,出張先の帰りにショップに立ち寄ったら,これがあるではないか。ここで入手しておかないと,いつ再会できるかわからないということで,ほかのアルバム(ECMばかり)と一緒に購入してきたものである。

本作は坂田明の初リーダー作。1975年のレコーディングであるから,坂田明もまだ30歳になった頃である。山下洋輔トリオとしては「キアズマ」をレコーディングしたのとほぼ同時期であるが,ここでは山下トリオから,山下洋輔に代わってベースのAdelhard Roidingerが加わった編成であるが,実にこれが爽快なフリー・ジャズである。

私は若い頃(高校生の頃)は山下洋輔や坂田明のやっている音楽をほとんど理解できなかったと言ってもよいが,それがある時期から彼らの音楽になんとも言えない爽快感をおぼえるようになってしまったのだから,人間どう変わるかわからない。そうしたスタンスは今になっても全然変わらないが,そうした中で,長年このアルバムは買い損なっていたものであった。

そしてここで展開される音楽も,こちらが期待する坂田明であり,そして森山威男であった。これってPeter Brotzmannが激しくやった時に感じる快感と同一の要素を持っていると思うが,結局,こういう激しいのも好きなのだ。ようやくゲットして実に嬉しい。家人がいるところでは決して大音量でプレイバックできないが,留守を狙って聞いて一人快感に浸っていた私である(爆)。入手できた嬉しさも込みで星★★★★★としてしまおう。

Recoded between July 3 and 5, 1975

Personnel:坂田明(as, cl), Adelhard Roidinger(b),森山威男(ds)

2020年1月18日 (土)

実に味わい深いと思わせるMilton Nascimentoのアルバム。

_20200116

"Miltons" Milton Nascimento (Columbia)

更新が新年から滞ってしまった。まぁいろいろあるのだ(苦笑)。そんな中で今日はMilton Nascimentoである。

昔から雰囲気のあるジャケットだと思っていたアルバム。ほかのアルバムとの抱き合わせで発注したのだが,今更ながら,これが実に痺れるような美しさに満ちた作品であった。私が購入したのは国内廉価盤だが,こんな音楽が1,000円で買えるなら大歓迎だ。まぁ,詳しいクレジット情報はないので,下のミュージシャン情報はネット頼みだったが(苦笑)。

とにかく,曲よし,歌よし,演奏よしって感じのアルバムで,何とも心地よく,味わい深い。ある意味,Milton NascimentoとHerbie HancockとNana Vasconcelosのコラボ・アルバムと言ってもよいが,どちらもMilton Nascimentoの歌の魅力をわかっていると言いたくなるような素晴らしい助演ぶりである。実にいい気分にさせてもらった。星★★★★★。

Personnel: Milton Nascimento(vo, g, p), Herbie Hancock(p, key), João Baptista(b, vo), Robertinho Silva(ds), Naná Vasconcelos(perc, vo), Arthur Maia(vo), Maria de Fátima(vo), Túlio Mourão(vo), Rique Pantoja(vo, prog)

2020年1月14日 (火)

ようやく入手したBobby Hutchersonの“The Kicker”。

_20200111-2 "The Kicker" Bobby Hutcherson(Blue Note)

これは今は亡き新橋のテナーの聖地,Bar D2でたまに聞かせて頂いていて,欲しいなぁと思っていたアルバム。なかなか中古市場にも顔を出さないアルバムだが,ようやくゲットすることができた。まぁ値段はそれなり。なんでこれを私が欲しいと思ったか,そしてBar D2でプレイバックされていたかは,やはりJoe Hendersonによるところが大きい。Michael Cuscunaが書いているライナーでも,やたらにJoe Hendersonの名前が出てくることからしても,やはりJoe Hendersonが気になるのである。Bobby Hutchersonにとっても,これが本当は初リーダー作になるはずだったにもかかわらず,お蔵入りとなってしまっていたもので,そういう意味ではBobby Hutchersonにとっても重要なアルバムなのである。

このアルバムがレコーディングされた1963年はJoe Hendersonのデビューからまだ間もない頃だと思うが,素晴らしいメンツに囲まれて,しかもオリジナルを2曲提供しているところからしても,その実力は早くから認められていたということだろう。冒頭は珍しやミュージカル"Camelot"から,"If Ever I Would Leave You"である。"Camelot"ってオリジナル・キャストにはJulie Andrewsがいたんだよねぇなんて思いつつ聞いていた(彼女の1977年の初来日公演でも,1曲歌っていたなぁ...)が,ここでは極めて真っ当なジャズ・ヴァージョン。Joe Hendersonのソロが終わるまで,リーダーであるBobby Hutchersonが登場しないという珍しい構成。それに続くのがJoe Chambersの"Mirrors"だが,ここでのサウンドはまだ新主流派的な響きというよりも,まだまだコンベンショナルな感じがする。そして,前半を締めくくるのがBobby Hutchersonのオリジナル”For Duke P."。タイトルからもわかる通り,ピアノで参加したDuke Pearsonに捧げた実に軽快な曲である。

後半はJoe Hendersonの"The Kicker"で幕を開けるが,この曲は後にJoe Henderson自身の初リーダー作でも取り上げたもの。後半の3曲はGrant Greenが加わるが,このメンツであれば,この曲にはギターは敢えて入れなくてもよかったようにも思えるのだが...。それに続くのがまたまたJoe Hendersonオリジナルの"Step Lightly"だが,このブルージーな感覚は実にいいねぇ。こういうところでのGrant Greenのフィット感は"The Kicker"とは全然違うと思ってしまう。そして最後を締めるDuke Pearson作の"Bedouin"でもGrant Greenはちゃんとはまっているから,"The Kicker"のアレンジがいけていないってことかもしれない。だが,そうした点を含めても,このアルバムがお蔵入りしなければならなかった理由は見当たらない。それだけBlue Noteレーベルからは次から次へと優れた作品が生まれていたということだろうし,新人を世に出さなくても商売はうまくいっていたってことの裏返しだろう。

いずれにしても,入手できてよかったと思えるアルバム。星★★★★。

Recorded on December 29, 1963

Personnel: Bobby Hutcherson(vib), Joe Henderson(ts), Duke Pearson(p), Grant Green(g), Bob Cranshaw(b), Al Harewood(ds)

2020年1月13日 (月)

イージー・リスニング的な感覚で聞くToots Thielemansもまた味わい深い。

_20200111 "Collage" Toots Thielemans (Sony)

またの名を"Quiet Evenings"とも呼ばれるToots Thielemansのアルバムである。これは今や1,000円の廉価盤として入手可能だが,実に心地よく時を過ごせるイージー・リスニング的なサウンドである。

Toots Thielemansの音楽に何を求めるかってのは人によって違うだろうが,私にとっては「真夜中のカーボーイ」のような映画で印象的な音楽を残すTootsやQuincy Jonesのアルバムで一発で場をさらうTootsも同じように感じている。私は別にゴリゴリのジャズでなければならないとは思っていないので,ここでToots Thielemansが聞かせてくれるような音楽も大歓迎である。曲は結構よく知られている曲が多いが,例外がオランダの作曲家,Rogier Van Otterlooの2曲。だがこの2曲うちでも特に"That Misty Red Beast"が実は非常によいと思わせるのだ。逆に一番平板なのが冒頭の"Killer Joe"かもしれない。この辺りはやはりQuincy Jonesとの演奏を前提にしてしまうとやはり厳しい部分もある。

バックにオーケストラもついているが,録音は1973年,78年,80年と長きに渡るにもかかわらず,バックを支えるメンツは同じのようだし,本当にそれだけの時間的な間合いが空いていたのかとさえ思わせるアルバムである。ただねぇ,"Sensualist"では明らかにエレクトリック・ベースなんで,それをNiels-Henning Ørsted Pedersenが弾いているとは思えないので,メンバーのクレジットは結構怪しいと思っている私である。

それにしても,TootsのハーモニカでCarpentersの”I Won't Last a Day without You(愛は夢の中に)"が聞けるなんて思わなかった。こういうのを聞いていると,まじで染みるねぇと思いたくなる。いずれにしても,様々なシチュエイションにマッチしてしまいそうな音楽として,大いに楽しんだ私である。もちろん歴史に残るようなアルバムではない。しかし,密かに(あくまでも密かに)これ実は好きなんだよねぇと独り言ちたくなるようなアルバム。星★★★★。

Recorded in 1973,78 and 80

Personnel: Toots Thielemans(hca, g, whistle),  Niels-Henning Ørsted Pedersen(b), Alex Riel(ds)

2020年1月12日 (日)

週末に「スター・ウォーズ」最終作を見た。

Star-wars-ix 「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け("Star Wars: Episode IX - The Rise of Skywalker")

監督: J.J. Arbrams

出演: Carrie Fisher, Mark Hamill, Adam Driver, Daisy Ridley, John Boyega, Oscar Issacs

エピソードIVから始まった「スター・ウォーズ」の物語もこれで終了ということで,劇場へ行ってきた私である。ストーリーとしては,決着をつけるにはこうしかないだろうという感じではあったのだが,それをよしとするか,そうでないかによって,この映画に対する評価は変わるだろう。私は後者である。

この映画の決定的な問題点は,都合のよ過ぎるシナリオにある。ネタバレを避けるためにはあまり詳しく書けないが,やはりこの映画,大団円に向けての無理矢理感が強過ぎる。馴染みのキャラが総登場みたいなところもあって,長年のファンにとっては落涙ものの展開とも言えるだろうが,やはり私には納得のいかない部分が多過ぎた。登場するキャラの多さも「アベンジャーズ」的かなぁってところもあり,このシリーズならではのよさが希薄になったようにも思える。Carrie Fisherが亡くなってしまっている中でのストーリー作りに難しさがあったのもわかるが,私としては,最後がこれか...って感じが強いのだ。

とか何とかいいながら,私も一部のシーンで落涙していたクチではあるのだが,それが続かない。最新三部作では一番出来が悪いと思えたのは,ひとえにシナリオにあると断言したい。「フォースの覚醒」も「最後のジェダイ」もそこそこ評価した私だが,この映画は星★★★が精いっぱい。結局「ローグ・ワン」って無茶苦茶面白かったのではないかと改めて思ってしまった私である。

2020年1月 9日 (木)

Jon Cowherd@Cotton Club参戦記とその時の戦利品。

Jon-cowherd-cds

今年最初のライブは先日もちらっとご報告の通り,Jon CowherdのMercy Projectであった。私は約2年ちょっと前の彼らのライブを,NYC出張中に見ているが,その時のドラムスはNate Smithであったのに対し,今回はJon Cowherdの盟友,Brian Bladeに代わっているほかは,NYCの時と同一のメンバーでの来日となった。

そもそもJon Cowherdのバンドって集客力があるのかと思いつつ,Cotton Clubへ向かったのだが,一般的な企業での仕事始めの日ということもあり,出足は鈍い感じだったが,演奏開始時には7割ぐらいは埋まったっていうところだろうか。

今回は,日本のみでCD化された"Gateway"のリリースに合わせるようなかたちでの来日となったが,そのアルバムのトーンを踏襲した,静かな演奏が多かったように思う。例外は冒頭の新曲とアンコールで演奏された”Mercy Suite"(だったと思う)だが,私としてはビートが効いた方がカッコいいかなぁなんて思っていたし,スローな曲調では若干の睡魔に襲われたのも事実である。しかし,演奏としては実に質が高いもので,ちょっと聞くと,ピアノがリーダーのPat Metheny Groupみたいな感じもあったのは,Steve Cardenusのギターのサウンドによるところも大きいだろう。いずれにしても,リーダーのピアノはフレージングもよかったし,Steve Cardenusのギターもいいソロを展開していた。

しかし,このバンドを聞いていて,やはりBrian Bladeの存在感の大きさを感じさせたのも事実である。前回見た時のNate Smithとの演奏は,Jon Cowherdがエレピに専念していたこともあるが,もう少しアップビートな感覚が強かったが,Brian Bladeは違う個性でこのバンドをプッシュしていた。とにかくニュアンスの塊のような演奏で,”Subtle"という言葉はBrian Bladeのドラミングを示すためにあるようにさえ感じさせるものだったと言ってよいだろう。

こうしたバンドの演奏を東京で聞けるとは思わなかったが,年始一発目の演奏としてはちょうどいいって感じの大人な演奏であった。ライブの後,Jon Cowherdとちらっと話をしたのだが,NYCでの演奏の写真を見たら,「おぉっ,Nubluだな」なんて覚えていて,やっぱりミュージシャンは演奏に関しての記憶がいいんだねぇと改めて感心し,上の2枚にサインをもらってきた私である。

Live at Cotton Club東京 on January 6, 2020, 2ndセット

Personnel: Jon Cowherd(p), Steve Cardenus(g), Tony Scherr(b), Brian Blade(ds)

2020年1月 8日 (水)

昨年後半にリリースされたE.S.T.の未発表ライブ音源。

Est-gothenburg "Live in Gothenburg" E.S.T.(ACT)

私は決してE.S.T.の熱心なリスナーではない。彼らのアルバムで持っているのは"Live in Humburg"だけのはずである。そんな私が新年のショップ詣で仕入れた1枚である。

E.S.T.は私の中ではいかにも北欧的な美的な感覚と,サウンド・エフェクトを用いた一般的には北欧には感じることがないようなグルーブをうまく組み合わせた音楽を奏でる人たちだったと思っている。そうした特性はこのライブ・アルバムにも明確に表れていて,こういう音楽を日夜展開していたのだなぁということを改めて感じさせられた。

私は彼らのライブに触れる機会はなかったが,このアルバムを聞いていると,この人たちはライブにおける盛り上げ方をよくわかっているという感じである。私の感覚からすれば,美的なるものと,ある種の「毒」さえ感じさせる音のバランスによって,聴衆はトランス状態に入っていくのではないかと思えた。アルバム最後に収めれらた"Dodge the Dodge"なんてまさにそういう感じである。

情報によれば,今は亡きEsbjorn Svenssonはこの時の演奏を彼らのベスト・ライブの一つと捉えていたらしいが,確かによく出来たアルバムであり,優れた演奏。私がもう少し早い時期に彼らの音楽に触れていれば,もっとはまっていたかもしれないが,その一方で彼らのやっていた音楽は「パターン化」という壁にぶつかっていたのではないかという想像も成立してしまう。だが,レコーディングされてから20年近く経過しても,音楽的な魅力は毀損されていないということからすれば,私の想像は間違っていると言われても仕方がない。星★★★★☆。尚,本作がリリースされたのは昨年だが,まだ3か月も経っていないので,新譜扱いとさせて頂こう。

甚だ余談だが,このアルバムが録音されたGothenburgは仕事で行くチャンスがあったのに,結局行くことができなかったのは実に残念である。多分ほかの仕事とのバッティングだと思うが,惜しいことをしたと言わざるをえない。結局,その後もスウェーデンを訪れるチャンスには恵まれていない私である。

Recorded Live at Gotherburg Concert Hall on October 10, 2001

Personnel: Esbjorn Svensson (p), Dan Berglund (b), Magnus Ostrom (ds)

2020年1月 7日 (火)

Jon Cowherdと私。

Jon-and-i 今年の初ライブはJon CowherdのMercy Project@Cotton Clubであった。詳しくは改めてのご報告とするが,リーダーもよかったが,Brian Bladeのニュアンスに満ちたドラミングは実に印象的であった。ってことでいつものようにモザイク付きの写真をアップ。

2020年1月 6日 (月)

"Undercurrent":これを聞くのは何十年ぶり?(笑)

_20200103 "Undercurrent" Bill Evans & Jim Hall (United Artists / Blue Note)

これ,昔は持ってました(笑)。最初にこのアルバムを買った頃,どうしてこんなに音が悪いのだろうと思っていた私である。私が聞いていたのがそもそも廉価の国内盤だったということもあるかもしれないが,このアルバムの音には全然納得していなかった記憶がある。そんなことであるから,いつしか売却対象となり,その後,この音源を耳にすることはほとんどなかったはずだ。まぁ,それでも冒頭の"My Funny Valentine"のインパクトだけは強烈に記憶に残っていたが...。

今回,新年早々家族の買い物に付き合っている合間にショップに寄って,中古盤で仕入れて久々に聞いたこの音源,やっぱり音は大したことはないのだが,聞いた印象は随分違った。それはおそらく私の加齢による部分が大きいように思える。私が初めてこのアルバムを買った頃は,こういう音楽に魅力を感じるには若過ぎたということだ。あまりこういうことばかり書いていると,老け込んでいってしまうような気もするが,この音楽の魅力を理解できる年になったということか。もちろん,それはもう少し早い時期に来ていたのかもしれないが,このアルバムをスルーし続けて幾星霜なので,その機会がなかったということである。逆に言えば,もう少し早く聞いていれば,このアルバムの魅力の再発見ももっと早かったと思うとちょっと悔いも残る。そんなアルバムである。

ここでの演奏をインタープレイと呼ぶのは容易であるが,それはぶつかり合いによって生まれるシナジーではなく,寄り添うことによるインティマシーという感じである。そこにはBill EvansとJim Hallというミュージシャンの間のシンパシーを強く感じる。いずれにしてもこの音楽が小音量で流れているバーがあれば,すぐに通っちゃうだろうなぁ。

ジャズの歴史においても最もユニークな(換言すればジャズっぽくない)ジャケットの一つと言ってよいであろうこのアルバムを,再び聞くことができたことは,新年早々の出来事としてはよかったのではないかと思う。これまで昔の印象にとらわれて,スルーしてきた振る舞いも反省して星★★★★★としよう。

Recorded on April 24 and May 14, 1962

Personnel: Bill Evans(p), Jim Hall(g)

2020年1月 5日 (日)

Michael Franksで更にくつろぐ。

_20200102-4 "Rendevous in Rio" Michael Franks(Koch)

早いもので年末年始の休みも今日で終わりだ。これから年度末に向けてあっという間に時間が過ぎ去っていくことになるが,記事としてアップする休み中のくつろぎ音楽として選んだのがこれである。

私は何だかんだと言ってMichael Franksのアルバムも結構保有しているのだが,最新作"The Music in My Head"は購入していないのはなぜなのか全くわからない。ストリーミングで済ませてしまったってことのなのかどうかも記憶が曖昧である。前々作"Time Together"は記事にしているのだが...(笑)。いずれにしても,この人のサウンドってのは正直言ってどれを聞いても同じように聞こえてしまうというのは事実だが,それでもこっちの期待する音を出してくれるのだから,全然文句はない。

このアルバムは2006年にリリースされたアルバムだが,タイトルからもうかがえるように,ブラジリアン風味が強いと言えば強い。しかし,Michael Franksの音楽には多かれ少なかれボサ・ノヴァ的な部分が感じられるから,これが特にって感じでもないのだが,どうやってもくつろげてしまう音楽だなぁと思ってしまう。これまでのアルバム同様,複数のプロデューサーが関与しているが,出てくる音はどうやってもMichael Franksのものってのはある意味立派だと思う。本作でもChuck Loeb,Charles Blenzig,Scott Petito,Jeff Lorber,そしてJimmy Haslipの5人がプロデューサーとして名を連ねていても,アルバムとしてはどうやってもMichael Franksのものと感じさせる。そしてこっちの期待するくつろぎ音楽が出てくる。

私はこのブログでよく書いているが,ワン・パターンで何が悪いってところである。聞いてる方がそれでいいというのだから全然問題ないのである。星★★★★。バッキング・ヴォーカルにRobbie Dupreeなんて懐かしい名前を見つけてちょっと嬉しくなってしまった。

Personnel: Michael Franks(vo),Chuck Loeb(g, p, key, prog), Romero Lubanbo(g), Marc Shulman(g), Dwight Sills(g), Mike De Micco(g), Charles Blenzig(key, prog), David Sancious(key), Jeff Lorber(key, prog), Roger Burn(key, p), Sergio Barandan(b), Scott Petito(b, key), Alex Al(b), Jimmy Haslip(b), Wolfgang Haffner(ds), Brian Dunne(ds), Jerry Marrotta(ds), Michael White(ds), Vinnie Colaiuta(ds), Cafe(perc), Chris Hunter(sax, fl), Gary Meak(ts, fl), Eric Marienthal(as, ts), Andy Suzuki(woodwinds), Carmen Cuesta Loeb(vo), Veronica Nunn(vo), Robbie Dupree(vo), Leslie Ritter(vo), Beth Reinke(vo), Pamela Driggs(vo), Larry Hoppen(vo)

2020年1月 4日 (土)

新年のくつろぎはArt Farmerで。

_20200102-3

”Live at the Half-note" The Art Farmer Quartet Featuring Jim Hall(Atlantic)

新年早々刺激的な音を求めていない私としては,何を聞こうか悩むところもあるのだが,今回ピックアップしたのがこのアルバム。正直言って私がArt Farmerの本質的な魅力を理解しているかには?が付くのだが,East Windに吹き込んだ”The Summer Knows"なんてかなり好きだったなぁなんて思ってしまうが,それ以外のアルバムって実は大して聞いていないのだ。本作だって,後年になって廉価盤としてリリースされた時に購入したもので,実はそれまではほとんど聞いたこともなかったものだ。

だが,Art FarmerがJim Hallと共演すれば,だいたいどういう音になるのかはわかると言っても過言ではない。後年,彼らはCTIに"Big Blues"というアルバムを吹き込むが,それを以前聞いているからってのもあるし,Art FarmerとJim Hallという看板を見れば予想がついてしまうのも「年の功」である(笑)。

それでもってArt Farmerだが,やはりというか,熱くはならないねぇ。急速調のソロ・フレーズを聞かせても,決して「火を吹く」感じにはならないのである。こういうところが,ゴリゴリのジャズを好む向きからは大して評価されないところではないかと思うが,そこは音楽に何を求めるかによって,この音楽に対する受容度は変わるはずだ。この軽快感,洒脱感,そして適度なリラクゼーションを聞かされれば,ついつい酒が進むって話になってしまう(飲むための言い訳)。

また,それを支えるJim Hallが,この人にしかこういう音は出せんだろうというような伴奏ぶりである。それでもそこはかとないテンションを感じさせるのが,この人のギターの特徴と言ってもよいかもしれない。だからと言って,1963年に例えばJohn Coltraneが繰り広げていた音楽とは対極と言ってもよい音楽かもしれないが,こういうのもたまに聞くにはいいし,リラックスしたい時には丁度よいのである。いずれにしてもリリカルだよねぇ。星★★★★。

Recorded Live at the Half-note on December 5-7, 1963

Personnel: Art Farmer(fl-h), Jim Hall(g), Steve Swallow(b), Walter Perkins(ds)

2020年1月 3日 (金)

今年最初の音楽鑑賞はEgberto Gismonti。

_20200102-2 "Solo" Egberto Gismonti(ECM)

新年最初に何を聞こうかって思いながら,手に取ったのがこのアルバム。今や,ECMの保有アルバムの枚数も結構増えた私だが,私が最初期に購入したECMのアルバムのうちの一枚である。本作は,当時受験生だった私が,予備校の夏季講習の帰りに確か京都の輸入盤屋で購入したような気がする(遠い目...)。だが,何でこれを買う気になったのかは全く記憶から飛んでいる(爆)。

それから月日を経ても,相変わらずEgberto Gismontiのアルバムがリリースされると購入している私だが,購入した当時に彼の音楽の魅力に本当に気づいていたかと問われれば,「否」と答えざるをえないかなぁなんて思う。血気盛んな高校生がこの音楽に魅かれるようなことがあれば,逆にそれもおかしいのではないかとさえ思ってしまう。

だが,年齢を重ねて改めて聞いてみると,ここで展開されるEgberto Gismontiのギターとピアノの音色には惚れ惚れとしてしまう私がいるというのが実態である。特にGismontiのピアノの美感は実に素晴らしく,こういう音楽を聴いていると,今年一年も何とか乗り切れてしまうような気がしてしまう。ソロ演奏だけに刺激的な感じはしないが,穏やかに新年を過ごすにはちょうどいいって感じなのである。しかも,ここで聞かれる8弦ギターは,私が愛してやまないRalph Townerからの借り物らしいが,ギターもピアノもうまいというところに,Ralph Townerとの同質性も感じさせるところに私は魅かれるのかもしれないなぁなんて思ってしまった。

実はこのアルバムを聞くのも久しぶりのことだったのだが,非常に楽しめてしまった私である。星★★★★★。

Personnel: Egberto Gismonti(g, p, vo, bell)

2020年1月 1日 (水)

本年もよろしくお願いします。

Sunrise

リアル・ライフにおいて喪中なので,今年は新年のご挨拶はなしとさせて頂きますが,このブログも14年目に突入です。だんだん還暦も近づいてきた身としては,いつまで続けるのか,あるいは続けられるのかという感覚も持ちながらのブログ運営となっていくと思います。それより,いつまで仕事を続けるのかって方が重大なんですが(苦笑)。

ともあれ,本年もよろしくお願いします。

« 2019年12月 | トップページ

Amazon検索

2019年おすすめ作