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カテゴリー「ジャズ(2019年の記事)」の記事

2019年10月15日 (火)

よく出来ていて当たり前だと思って聞く回数が少なかったアルバム:Gary Burtonの”Quartet Live”(笑)。

_20191012-2 "Quartet Live" Gary Burton(Concord)

端からこのメンツが集まっていれば悪いはずがないと思わせてしまうアルバムってあるものだ。そして聞いてみると,やっぱり質が高いんだけれども,何となくそこに漂う「予定調和」的なところに若干の反発を覚えてしまうのが,私のような天邪鬼なリスナーである。このアルバムなんて,その代表って気がする。

Pat Methenyがプロ活動を開始したのはGary Burtonのバンドであったと思うが,これまでもGary Burtonとはアルバムを残し,共演も重ねているPat MethenyにとってはBurtonは師匠のようなものだろう。そんな師匠との共演というか,Gary Burtonバンドのリユニオンに,MethenyはAntonio Sanchezを連れてきた訳だ。そしてやっている曲にはECM時代の"Passengers"や"Dreams So Real"収録の曲も含むというもの。

ECM時代からすれば,Pat Methenyは比べ物にないほどのビッグネームとなっており,このリユニオンもMethenyのアイディアによるものとGary Burtonはライナーに書いている。そもそも一回限りのはずが,日本や欧州のツアーも行い,このライブ・アルバムとして結実しているのだから悪いはずはないのである。

そうしたことを踏まえてもなぜこのアルバムのプレイバック回数が少ないのか。やはり「よくて当たり前」と思ってしまうことが一番大きな要因だとしか思えないのである。しかし,こうして今回のようにたまに聞くと,"Walter L."のような曲におけるPat Methenyの珍しくもロック的なアプローチも聞けて面白いと思ってしまうのだから私もいい加減なものである。ちなみに,この"Walter L."という曲はMethenyがBurtonのバンドのライブにシット・インして初めてジャムった曲らしいから,その当時の所謂「ジャズ・ロック的」アプローチを引き継いだものと言ってよいように思う。この演奏はどちらというと例外的であり,その他の曲はいかにもGary Burtonらしいリリシズムを感じさせる。

今回聞き直してみて,これならもう少しプレイバック回数を増やしてもいいかもなぁと思ったが,今やApple Musicにも"Pat Metheny: Complete Collection"なんてプレイリストがあって,このアルバム込みで,ほぼ彼のアルバムが気楽に聞ける状態になっているので,そっちでマメに聞けばいいか(笑)。改めてGary Burtonのアルバムにははずれがないと思ったのも事実であり,反省も込めて星★★★★☆。

Recorded Live at Yoshi's on June 10 & 11, 2007

Personnel: Gary Burton(vib), Pat Metheny(g, g-synth), Steve Swallow(b), Antonio Sanchez(ds)

2019年10月12日 (土)

久々に聞いたBill Stewartの"Telepathy":90年代の新主流派的サウンドって感じ。

_20191012 "Telepathy" Bill Stewart(Blue Note)

これを聞くのは実に久しぶりである。取り出そうと思えば,結構簡単に取り出せる場所にはあるのだが。いかんせんどこにしまったかをおぼえている訳ではない(爆)ので,気まぐれでその場所を漁らないと出てこない(苦笑)。

このアルバムがリリースされた頃は,リーダーのビルスチュが30歳前後,CarrothersとGrenadierがほぼリーダーと同年代,Steve Wilsonがちょっと上,Seamus Blakeがちょっと下みたいな年代構成だが,Seamusを除けば,若手から中堅への狭間みたいな年齢なので,アルバム制作には相応の気合が入るってところだろうか。"Rhythm-A-Ning"と"Little Melonae"以外はビルスチュ・オリジナルってのもそういう気概の表れのようにも思える。

聞こえてくるのは主題の通り,1990年代に新主流派的な音楽をやるとこんな感じになるのではないかというところであるが,フロント2管の醸し出すややダークな雰囲気は,いかにもという感じではあるが,ジャズ的な魅力に溢れた音と言ってもよい。但し,昨今の飲み屋で有線から流れるジャズのようなコンベンショナルな響きではなく,ダークな中にももう少し尖った感覚を持ち合わせたものと言ってよい。

こういう音ってのはジャズ聞きの中でも,魅力的に感じる人もいれば,何のことやらわからないと思うリスナーに分かれるのではないかと思うが,私には全く抵抗なし。更に変拍子主流と化した昨今のジャズ界から比べると,まだまだ全然行き過ぎ感もなく,十分に楽しめる佳作。星★★★★。

Recorded on September 29 & 30, 1996

Personnel: Bill Stewart(ds),Steve Wilson(as, ss), Seamus Blake(ts), Bill Carrothers(p),Larry Grenadier(b)

2019年10月10日 (木)

"3 Nights in L.A.":コンベンショナルなセッティングではここ暫くで最もしびれたかもしれないアルバム。

_20191008”3 Nights in L.A." George Garzone / Peter Erskine / Alan Pasqua / Darek Oles (Fuzzy Music)

Peter ErskineがFBにアップしていて,これは気になるということで,ストリーミングでチェックしたら,実に素晴らしい演奏だったので,急ぎ米国から飛ばした3枚組である。リリースはPeter Erskineが主宰するFuzzy Musicからだが,私としてはここ暫く聞いた現代のストレート・アヘッドなジャズ・アルバムとしては屈指の作品と思えてしまった。

私がこのアルバムが気になったのは偏にメンツゆえである。Peter Erskineのレギュラー・トリオに加わるのがGeorge Garzoneなのだ。そもそもPeter ErskineのトリオはベースにDave Carpenterを加えたアメリカン・トリオと,John Taylor,Palle Danielssonから成るヨーロピアン・トリオがあったが,どちらも捨て難い魅力を持っていた。前者はDave Carpenterが亡くなった後をDarek Olesが埋めているが,後者はJohn Taylorに代わる人なく,もはや再編の余地はないというところか。

アメリカン・トリオはベースが変わっても,基本的な質の高さは不変であるものの,私としては結構ご無沙汰感があった。だが,今回はGeorge Garzoneが加わることによって,何らかの化学変化を来すと思っていたら,これが大当たりである。George Garzoneという人はトレーン・ライクな演奏もすれば,ほぼフリーのようなFringeだったり,ストレートな演奏もこなすオール・ラウンド・プレイヤーと言ってよいかもしれないが,本作での味わいの深さは半端ではない。メンバーのオリジナルも含めながら,全編に渡って4ビートでの演奏が展開され,おぉっ,これはいいと思わせる快演の連続である。

_20191008-2

このライブがレコーディングされたSam FirstというクラブはLA空港のそばに最近開いた店らしいが,およそジャズ・クラブらしからぬ内装に驚かされる。キャパも60~70人というインティメートな空間でこんな演奏を生で聞けた聴衆は幸せと言いたくなるが,とにかくこれは聞いてもらえばわかると言いたくなるライブ演奏である。一晩に2セット,3日間に渡って行われた演奏のいいとこ取りなのだろうが,それにしてもこれはええですわぁ。各々の日の演奏を各々のディスク3枚に分けて収録していて,全てのディスクに"Have You Met Miss Jones?"が収められているのが面白いが,それ以外は曲の重複はない。いずれにしても,ゆっくり時間を掛けて楽しみたい傑作。星★★★★★。

Recorded Live at Sam First on January 17-19,2019

Personnel: George Garzone(ts), Peter Erskine(ds), Alan Pasqua(p), Darek Oles(ds)

2019年10月 9日 (水)

話題沸騰必至。John Coltraneの未発表音源。

_20191006-2"Blue World" John Coltrane(Impulse)

今年の発掘音源の最大の話題作はMiles Davisの"Rubberband"か,本作と言って過言ではないと思うが,"Rubberband"が現代的なアドオンを行っているのに対し,こっちは何も手を加えていないところが大きな違い。テナーの聖地,新橋のBar D2が健在であれば,絶対リリース直後から大音量で聞いていたはずのこのアルバムを,まずはストリーミングで聞いて,そして現物が届いてCDで聞いていることにはある種の感慨を覚えずにはいられないが,それはさておきである。

ここに収められた音源は映画に使用することを目的として吹き込んだものということであるが,録音された時期が「クレッセント」と「至上の愛」の間という時期を鑑みれば,Coltrane絶頂期と言ってもいい時期であり,映画音楽用とは言え,どういう演奏を展開しているのかが関心の中心になる。この音源が使われた映画そのものはストリーミングでも見られる(https://www.nfb.ca/film/cat_in_the_bag/)が,ちょっと見た感じの音楽の使われ方からして,既発音源を使ったと思われても仕方がないかなってところであり,それが本作が長年に渡って埋もれてきた理由かもしれない。しかし,ディスクで改めて聞いてみて,おぉっ,やっぱりColtraneだと思ってしまうようなしょうもない見解しか述べられない演奏が収められている。

"Naima"は2テイク,"Village Blues"は3テイク含んだ全8曲,36分余りという収録時間の短さはあるが,こういう未発表音源が出ること自体が重要であるのに加え,1959年以降のColtraneはスタジオでは常に新しいレパートリーに取り組んでいて,過去の作品をスタジオで再録することがなかったらしい中,本作は例外的な位置づけにあるということであり,実に珍しい演奏集なのである。

いずれにしても,演奏は紛うことなきJohn Coltrane Quartetのものであり,短い時間ながら過去の遺産に触れられる至福を時間を過ごせる。歴史的な価値を含め星★★★★★としてしまおう。

Recorded on June 24, 1964

Personnel: John Coltrane(ts), McCoy Tyner(p), Jimmy Garrison(b), Elvin Jones(ds)

2019年10月 8日 (火)

Mike SternとJeff Lorber Fusionの共演とあっては聞かない訳にはいかない。

_20191006"Eleven" Mike Stern / Jeff Lorber Fusion(Concord)

私にとってはMike SternもJeff Lorber Fusion(JLF)も贔屓にしている人たちである。そんな彼らが共演するとなれば,聞かない訳にはいかない。よって,このアルバムのリリースがアナウンスされてから,本作を楽しみにしてきたし,媒体が届くまではストリーミングで聞いていた私である。

このアルバムが楽しみだったのはもちろんなのだが,その一方で彼らの共演が合うのかなぁという漠然とした不安もあったのは事実である。音楽性としてはマイキーの方がはるかにヘヴィである。JLFはタイトなリズムに乗りながらも,マイキーほどヘヴィな感覚はなく,前にも書いたことだが,いい意味で「中庸」なのだ。即ち,スムーズ・ジャズではないし,ハード・フュージョンでもないが,その中間を行く,いかにもフュージョンというサウンドが彼らの良さと思っている。

ストリーミングで聞いていても明らかだったのだが,どれがマイキーの曲で,どれがJLFの曲かはすぐわかってしまうのがある意味おかしい。マイキーの曲はほぼ既発曲なので,そういうところも影響しているかもしれないが,それにしてもやはり個性というのは出るのねぇと思ってしまった。マイキーにとっては,フル・アルバムでの別のバンドとの共演というのはYellowjackets以来だと思うが,Yellowjacketsとのアルバムが意外なフィット感を示していた(記事はこちら)のに対し,こっちはどうかと言うと,よく言えば双方の個性を活かしながらの共演って気がする。

彼らは私の贔屓であるから,彼らのやっている音楽に対しては全然文句はない。それはそうなのだが,彼らがせっかく共演するならば,もう少しシナジーが効いた感じを打ち出して欲しいって気もするのである。そうは言いつつ,マイキーは相変わらずのマイキーだし,JLFは相変わらずのJLFなので,やっぱり好きなのだが...。でももう少しできることがあったかもしれないというところもありながら,彼らにはついつい甘くなってしまい星★★★★。

ついでに言っておくとこのジャケは...と思うのは私だけではないだろう。微笑ましいのは事実だが,もう少しセンスをよくして欲しいなぁ。尚,彼らはこのアルバム・リリースを受けてライブ活動も行うが,是非この組み合わせ,日本でも見てみたいということは強く言っておきたい。

Personnel: Mike Stern(g, vo), Jeff Lorber(key, b, g), Jimmy Haslip(b, vo), Vinnie Colaiuta(ds), Gary Novak(ds), Dave Weckl(ds), Dave Mann(horn), Bob Fransechini(sax), Leni Stern(harp), Chelsea Maull(vo)

2019年10月 7日 (月)

家人がいるところでは聞けない(笑)正調フリー・ジャズのコンピレーション。

Inspiraiton-and-power "Inspiration & Power: 14 Free Jazz Festival 1" Various Artists(Trio原盤)

1972年の6月から7月収めたに掛けて開催された「フリー・ジャズ大祭」の演奏からセレクトした演奏をコンピレーション・アルバム。まさにアバンギャルドからノイズまで何でもありの正調フリー・ジャズである。正直言って,こういうアルバムはボリュームを上げて聞くべきものと思いつつ,家人のいるところではそういうプレイバックはありえないと思わせる激しさである。特に高柳昌行率いるNew Direction for the Artsはノイズの極致みたいな音楽であり,プレイバックした瞬間,クレームが上がること必定(爆)。

しかし,よくよく考えてみれば,この「フリー・ジャズ大祭」というイベント,2週間も同じ会場でフリーをやりまくるってのが時代を感じさせると言えばその通りだし,コンピレーションとは言え,よくもアルバムとしてリリースしたものだと感じる私である。一方ではフリーは今でも脈々と引き継がれているので,こういう音楽って同時代性とかは関係ないもののようにも感じられ,そんなに古臭さを感じさせないよなぁとも思ってしまう。

演奏としてはなんだかなぁってのもあることは否めず,トータルでのクォリティに影響を与えたセレクションもある。中でもNow Music Ensembleの"Introduction~C de F"は全く面白いと思えないのが私にとってのこのアルバムの最大の瑕疵。しかし,総体としては当時の日本のフリー・ジャズ・シーンに思いを馳せるには十分なものであり,実に面白いアルバムであった。星★★★★☆。

だが,音が音だけに,家でプレイバックする機会は極めて限定的なので,次に聞くのはいつのことやら...(苦笑)。

Recorded on June 30, July 5, 6, 7, 8, 11 & 12, 1972

kPersonnel: 宮間利行とニューハード,吉沢元治(b),沖至(tp),高木元輝(ss),徳弘晃志(b),中村達也(perc),ジョー水木(perc),藤川義明(as),片山広明(as),吉田正(tp),角張和敏(tp),翠川敬基(p, b, cello), 田中保積(ds),富樫雅彦(perc),佐藤允彦(p, el-p, synth),高柳昌行(g),井野信義(cello),山崎弘(perc),山下洋輔(p),坂田明(as),森山威男(ds)

2019年10月 5日 (土)

"Zawinul":これってあんまり聞かないんだよなぁ。

_20191004 "Zawinul" Joe Zawinul(Atlantic)

”Music for Two Electric Pianos, Flute, Trumpet, Soprano Saxophone, Two Contra Basses and Percussion"という記述がライナーにあるが,ほぼその通りの編成で演奏されたWeather Report結成前のJoe Zawinulのリーダー作。このアルバムをそんなにしょっちゅう聞かないのは偏にこのジャケのせい(爆)って話もあるが,実際にあまり取り出して聞くことがないアルバム。全体的に実にゆったりした感覚のアルバムなのも影響しているかもしれないが,それでもよくよくメンツをみると面白い。

そもそもJoe ZawinulとWoody Shawってのが意外な組み合わせではあるが,激しいブロウって感じの吹きっぷりではないので,ちょっと印象が違うというのが正直なところ。"Double Image"は例外的にやや激しい響きを持つが,このリズム,間違いなくWayne Shorterの"Super Nova"を想起させるパーカッションの響きである。やはり彼らの音楽の源流は結構近いものがあったのかと思わせる。そういうところには惹かれる部分もあるのだが,やはりアルバムを通しで聞こうって気になかなかならないのも事実。その辺りがWeather Reportのアルバムと異なるところ。音楽としてはよく出来ているとは思いつつ,食指が伸びないってやつだなぁ。

それでも星★★★★には値するとは思うが,才気が勝ってしまったような印象は否めないのだ。

Personnel: Joe Zawinul(el-p), Herbie Hancock(el-p), George Davis(fl), Woddy Shaw(tp), Earl Turbinton(ss), Miroslav Vitous(b), Walter Booker(b), Joe Chambers(perc), Billy Hart(perc), David Lee(perc), with Jimmy Owens(tp on 3), Hubert Laws(fl on 4), Wayne Shorter(ss on 4), Jack DeJohnette(melodica on 3, perc on 4)

2019年10月 3日 (木)

今やOmar Hakim夫人のRachel Zの女性ピアノ・トリオ作。

_20190929-2 "First Time Ever I Saw Your Face" Rachel Z(Venus)

Rachel Zが初リーダー作”Trust the Universe”をリリースしたのは1992年だから,もう四半世紀も前のことである。その後,彼女はSteps Ahead等にも参加しながら,リーダー作をリリースしているが,私も何枚か保有している中の一枚がこれである。そして,今やRachel Zはその後共演するOmar Hakimと結婚して,現在はRachel Z Hakimと名乗って活動を続けている。

これも随分久しぶりに聞くアルバムだが,"In the Wee Small Hours"と「枯葉」のほかは現代のロック/ポップ・フィールドの曲を集めているのが特徴。そういう企画のアルバムを当時の彼女のレギュラー・トリオと思しき女性トリオで演奏している。ベースは現在は歌って弾けるベーシストとして,今やこの時のリーダー,Rachel Zよりずっと多くのアルバムをリリースしているNicki Parrotが務めている。

このアルバムで注目すべきものはそのカバレッジの広さであろう。上述の2曲以外はNirvana,Smashing Pumpkins,Sting,Roberta Flack版がおそらく一番有名なEwan MacColl,Nine Inch Nails,Andrea Bocelli,そしてPeter Gabreielなのだが,グランジ/オルタナ系が3曲含まれているところに彼女の嗜好が表れていると考えるべきか。

まぁ,こういう曲を選んでいるので,もう少しコンテンポラリーな味付けがあってもよさそうに思えるが,結局はレーベルがVenusだからねぇ。ここでも増幅過剰感たっぷりなピアノ音で,演奏はさておき,そこがどうしても好きになれない。バランスが悪いのである。とてもピアノ音楽の本質を理解しているとは思えない悪趣味なミキシングがこのアルバムの不幸なところである。Rachel Zに罪はないが,やはりこれは出したレーベルが悪かったと言うべきだろう。このアルバムの翌年には,Tone CenterレーベルからベースをTony Levinに代えて"Everlasting"という同じような趣向のアルバムを出しているが,音の趣味はそっちの方がはるかにまし。やっぱり私はVenusレーベルを好かんということに尽きるな。星★★★。

Recorded on April 4 & 5, 2003

Personnel: Rachel Z(p), Nicki Parrot(b), Bobbie Rae(ds)

2019年10月 2日 (水)

久々のブート・ネタ:John McLaughlinのギター・ソロ。

_20190929 "Solo Now" John McLaughlin(Megadisc)

このブログにも何度か書いているように,極力このブログにはブートレッグは取り上げないつもりでいるのだが,これは聞いてみたいなぁと思わせるものについては,記事にしたことがある。このブート盤は実は長年保有しているものなのだし,録音は1972年と古い。しかし,John McLaughlinの完全ソロ・ライブってのは,Super Guitar Trioでソロでやる局面はあったとしても,アルバム単位というのはないはずである。そんなJohn McLaughlinのアコースティックによる完全ソロ演奏を収めたブートレッグがこれ。

ここでもJohn McLaughlinの技が炸裂していて,しかも47年も前の録音にしてはいい音で残っていて,それが実にめでたい。冒頭にChick Corea作"Waltz for Bill Evans"を演奏しているほか,”Blue in Green"やら”Goodbye Pork Pie Hat"をやっているのも購入の動機であったが,いかにもJohn McLaughlinらしいギターの響きを楽しめると思う。まぁ,あくまでもコアなMcLaughlinファン向けの音源ではあるが,これはなかなか貴重なブートだと思う。

Recorded Live in Munich on August 19, 1972

Personnel: John McLaughlin(g)

 

2019年9月30日 (月)

歌うBensonか,歌わぬBensonか...。

_20190927-2 "Tenderly" George Benson (Warner Brothers)

"Breezin'"がヒットしてから,George Bensonのヴォーカルの傾斜は更に強まったって感じだろうが,彼が歌った方がいいか,ギタリストに徹した方がいいかってのは議論があるところだと思う。このアルバムを久しぶりに聞いても,冒頭の"You Don't Know What Love Is"とか3曲目の"Stardust"を聞いていて,私は「う~む」となってしまったのだが,甘~く歌うのはいいとしても,これじゃさすがにイージー・リスニングではないかと突っ込みを入れたくなる。その間に挟まれて,軽くバウンスする”Stella by Starlight"の方がはるかにいいと思うのはきっと私だけではないだろう。

基本的に全編を通じての甘々な感じをどう捉えるかによって,このアルバムへの評価は極端に変わるはずだが,George Bensonのヴォーカルにある意味での軽薄な響きすら感じる私のようなリスナーにとっては評価できないアルバム。まぁ,"Here, There and Everywhere"のような曲はまだ許せるとしても,こういうアルバムにMcCoy Tynerを客演に迎えるまでもないのである。ギターももう少し弾いてくれればよかったのだが。星★★。結局のところ,私は歌わないGeorge Benson派ってことで。

Personnel: George Benson(vo, g), McCoy Tyner(p), Ron Carter(b), Herlin Riley(ds), Louis Hayes(ds), Al Foster(ds), Lenny Castro(perc)

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