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2019年10月29日 (火)

もの凄いテンションに加え,暗く,救いのない物語の「ジョーカー」

Joker

「ジョーカー("Joker")」(’19,米/加,Warner Brothers)

監督:Todd Phillips

出演:Joaquin Phoenix,Robert De Niro,Zazee Beetz,Frances Conroy,Brett Cullen

この映画がヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を取ったということも話題になったが,この暴力に満ちた映画を評価することは実は決して容易ではない。一時の衝動が暴力を生み,それが連鎖し,当たり前のように人を殺すようになり,とんでもない悪を生み出す過程を描いたこの映画は,見ているものを金縛りにしてしまうほどのパワーがあると思えた。それが約2時間に渡って継続するのだから,このテンションに耐えるのは結構きついものがあった。そしてジョーカーと言えば,バットマンの悪役だが,バットマンのストーリーにはどうしても暗さがつきまとうが,この映画の暗さと救いのなさはこれまでの「バットマン」映画に輪を掛けたものと言ってよい。そして,後にバットマンとなるBruce Wayneの父,Thomas Wayneも登場させて,ちゃんと「バットマン」への布石は打っているが,次があってもJoaquin Phoenixが出るとは思えないなぁ。それほどの決定的な怪演である。ある意味,「ダーク・ナイト」におけるHeath Ledgerを越えていると言っては言い過ぎか。しかし,映画の内容が内容なだけに,オスカーにノミネートされるかはわからないが,Joaquin Phoenixの個性を活かした名演技である。

シナリオとしては描き方が中途半端に終わっている部分もあるように思うが,そこは暗示,あるいは見ている方の解釈に委ねるという部分はあるだろう。多分こういうことなんだろうなと想像を巡らせるのもまた楽しからずやである。だが,ストーリーはあまりに暗く,あまりに救いがない展開のため,世の中の暗部ばかりを見せつけられたような気分になるから,決してデートには勧められない(きっぱり)。

一方,ここで描かれるゴッサム・シティを見ていると,1990年代前半までのNYCに近い感覚を思い出させるが,この映画のように権力対反権力の対立が暴動を生むところまでは行っていなかったから,ここまでひどいものではない。だが,地下鉄の落書きを見ているとついつい昔を思い出してしまった私であった。

結論としては実によくできた映画ではあるが,本当に殺伐とした気分になるから,見る側の精神状態もある程度健康なものでないと,結構危険かもしれないなぁ。星★★★★☆。

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