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2019年4月 2日 (火)

くすっと笑える一方,しんみりもさせてくれる「続 横道世之介」。

Photo_14 「続 横道世之介」吉田修一(中央公論新社)

久しぶりの本のネタである。本作に関しては,前作での展開を知る人間にとっては,まさかの続編の登場であった。本編の「横道世之介」は私も好きな本で,2010年のベストにも選んでしまったぐらいだ。吉田修一という作家は面白くて,実にシリアスな本を書くかと思えば,「横道世之介」のような本も書いてしまうところがユニークである。あまりに「悪人」や「さよなら渓谷」等とのトーンの違いは,本当に同じ作家かと思わせる(記事はこちら)。

今回も前作のトーンは引き継ぎながら,本の中にも出てくる「善良」なるキャラクターとしての横道世之介の姿が淡々と描かれるが,くすりと笑わせてくれる一方,本の後半なんて,私はカフェで読みながら実はしんみりとしてしまっていた。これは時節柄というか,私個人の現在の心象を反映してしまったかなと思えるところもあるが,それでもこれは面白い本であった。

この本の魅力は出てくる登場人物が全て善良に思えるという,性善説に則ったようなところにあって,自分で言うのもなんだが,強面の割にお人好しな私の性格に訴求してきてしまうのである。過去と現在が交錯する描き方となっているが,ここでは経緯が描き切れていない部分があるのも事実であるが,そこは読者の想像力で補えってことと解釈しておこう。

実に爽やかな読後感を与えてくれるこういう書物は,殺伐とした現代にとって実に貴重なものだと言いたい。大いに楽しんだ私である。星★★★★☆。好きだなぁ,こういう本。って前作にも同じような感想を書いているが,やっぱり好きなのだ(笑)。

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