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2019年4月30日 (火)

Branford Marsalisのアルバムは相変わらずレベルは高いが,もう少しハード・ドライヴィングにやって欲しい。

_20190429-2 ”The Secret Between the Shadow and the Soul" Branford Marsalis Quartet (Marsalis Music/Okeh)

前々からこのブログには書いてきたが,私はWynton Marsalisの才能は評価しつつも,音楽としては兄貴であるBranford Marsalisの方が圧倒的に好きである。クラシックまでやってしまうのは弟同様だが,兄貴の方がいろいろな音楽への目配りがされていて,原理主義的な弟よりも好感度が高いし,アルバムの出来もだいたい間違いなく高いと言ってよい。思えば,Branfordのキャリアも初レコーディングから40年近くになるってところに時代の流れを感じるが,初リーダー作,"Scenes in the City"から一貫してレベルの高い音楽をやってきたことを否定する人はいないだろう。そもそもの存在感は弟の方が上だったかもしれないが,私はやっぱり兄貴であるBranfordがやっていることの方が好きだなぁ。とは言え,このブログでBranfordのアルバムを取り上げた回数はそれほど多くないので,「なんでやねん?」と突っ込まれたら返す言葉はない(爆)。

それでもって今回のアルバムだが,メンバーのオリジナルに加え,Andrew Hillの"Snake Hip Waltz",そしてKeith Jarrettの"Belonging"からThe Windup"という意表を突いた選曲である。冒頭の"Dance of the Evil Toys"から実に激しい演奏で,私は嬉しくなってしまった。しかし,その後がややルースな曲調もあったりして,私としてはよりハード・ドライヴィングが演奏にこそ,Branford,そしてJoey Calderazzoの魅力が表れると思うだけに,そこがちょっと惜しい。演奏のレベルは高いので,相応に楽しめることは事実だが,"Dance of the Evil Toys"や,5曲目"Nilaste"後半に聞かれるような高揚感がもっとあってもよかったと思う。そして,最注目は"The Windup"ってことになるだろうが,アレンジもオリジナルをほぼ踏襲した結構ストレートな演奏と言ってよいだろう。彼らならではの仕掛けを施してもよかったようにも思うが,Keithの音楽はそれを受け入れない力を持っていたってことか。

ところで,本作は録音がオーストラリアの大学ってのはツアー中に機運が盛り上がったってことなのだろうが,メンバーを固定して結構な時間が経っているので,コンビネーションは練れているのは当然なのだが,リスナーなんて勝手なもので,私は彼らにはもう少し動的な感覚,換言すれば「イケイケ感」を求めてしまうのである。いい演奏なんだけどね。星★★★★。

Recorded on May 28-30, 2018

Personnel: Branford Marsalis(ts, ss), Joey Calderazzo(p), Eric Revis(b), Justin Falkner(ds)

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