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2018年6月14日 (木)

久しぶりに聞いたら非常に面白かったHelen Merrillの"Brownie"。

"Brownie: Homage to Clifford Brown" Helen Merrill (Verve)

_20180613クロゼットの奥深く(笑)から取り出してきたアルバムである。保有していることはわかっていても,近年,全然聞く機会がなかったこのCDを気まぐれで取り出してきたのだが,久しぶりに聞いたら,これが結構味わい深くてびっくりしてしまった。保有しているCDでこういうのって,実は結構あるのではないかと思うのだが,だからたまにはちゃんと聞かないといかんのである(きっぱり)。

本作は企画アルバムながら,筋の通った制作ぶりが実によい。タイトル通り,Clifford Brownに捧げたアルバムであるが,これが録音されたのは,EmarcyレーベルにHelen MerrillがClifford Brownと吹き込んだアルバムから40年目という節目であった。それもあって,Clifford Brownゆかりの曲や,二人の共演アルバムにおけるClifford Brownのソロを採譜して,トランペット・アンサンブルで演奏させてしまうという演出も行われている。

このアルバムには4人のトランぺッターが参加しているが,一番いけていないのがWallace Roneyであることは誰が聞いても明らかだろう。ほかの3人と技量が違うというか,イマジネーションに欠けるのである。Tom HarrellやRoy Hargroveと比べれば,歌心においても違いがあり過ぎる。Lew Soloffはアンサンブル・リードって感じの役割が主だったと言ってよいと思うが,ソロに関してははTom HarrellとRoy Hargroveが本当にいい仕事をしている。だからこそ,Wallace Roneyとの落差を感じる私である。

そして,このアルバムを評するとすれば,まさに「味わい」ということであろう。これほどの味わい深さを持っていたという印象はなかったのだが,久しぶりに聞いて自分の審美眼のなさを通過してしまった。まぁ,正直言ってしまうと,Clifford Brownのソロをアンサンブルでなぞるってのは大した魅力を感じないのだが,それでもHelen Merrillの渋い歌唱もあって,このアルバムは私が思っていたよりずっとよいアルバムであった。反省も込めて星★★★★☆としよう。このアルバムが吹き込まれてから四半世紀近くが経過しているが,これこそ温故知新であった。

Recorded on January 21, 22 and 23, 1994

Personnel: Helen Merrill(vo), Tom Harrell(tp, fl-h), Lew Soloff(tp), Roy Hargrove(tp, fl-h), Wallace Roney(tp), Kenny Barron(p), Torrie Zito(key), Rufus Reid(b), Victor Lewis(ds)

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