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2018年5月26日 (土)

Joey Calderazzoの"Secrets":久しぶりに聞いたらナイスなアルバムであった(爆)。

"Secrets" Joey Calderazzo (Audioquest)

_20180521昨日アップしたAlan Pasquaのアルバムの記事でもちらっと触れたJoey Calderazzoのアルバムを改めて聞いてみた。ライナーでもJoey Calderazzo本人が語っているように,これはまさに"Speak Like a Child"の路線を狙ったものと言える。そのアレンジを手掛けるのはBob Beldenである。

実はこのアルバムを聞くのも結構久しぶりのことなのだが,だがこれがなかなかよくできているアルバムであることを再認識した私である。Joey Calderazzoの初期リーダー作はBlue Noteレーベルでぶちかまし系のアルバムとなっていた(私はぶちかまし三部作と呼んでいる)訳だが,Blue Noteを離れてのこのアルバムは心機一転なのか,あるいは新しい路線へのチャレンジだったのか。いずれにしても,Joey Calderazzoにとっては間違いなく新機軸であったはずである。

アレンジメントは"Speak Like a Child"同様,室内楽的な感覚を持っているが,そこに乗ってくるJoey Calderazzoのピアノは,結構ハード・ドライビングな部分も残している。特に2曲目にトリオで演じられる”No One Knows I'm Here"等は従来の路線そのもので,ワクワクてしまうようなピアノを聞かせるが,アンサンブルに乗ってもピアノの粒立ちは魅力的なのだ。その一方で,Vince Mendozaが書いた"Scriabin"ではクラシカルな響きさえ感じさせて,このあたりの対比が非常に面白い。

全編を通して,Calderazzoはリーダーとして見事なピアノ・プレイを聞かせており,これはBob Beldenのアレンジによるところも大きいと思える。彼のピアノが光るようなアレンジであり,かつ演奏であったと思える。だが,このアルバムで聞かれる2曲のトリオによる切れ味鋭い演奏を聞いてしまうと,このJames Genus~Clarence Pennを従えたトリオ(そう言えば,小曽根真のThe Trioのリズムではないか)でもう一作吹き込んでもよかったのではないかとさえ思ってしまった。

リーダーとしてのCalderazzoは,私の中では90年代前半が一番輝いていたなぁと改めて思った私である。もちろん,Branford MarsalisのプロデュースでColumbiaに吹き込んだセルフ・タイトル作もよかったし,その後のアルバムにも佳作はあるにはあるのだが,往時の魅力を改めて発揮することはなかったように思う。それでもこの頃のCalderazzoのアルバムの価値が下がることは決してない。星★★★★☆。いや~,ええですわ。

それにしても,最後にトリオで演奏される曲のタイトルが"ATM"ってなんでやねん(笑)。

Recorded on January 26 & 27, 1995

Personnel: Joey Calderazzo(p), James Genus(b), Clarence Penn(ds), Bob Belden(arr), Tim Hagens(tp, fl-h), John Clark(fr-h), Earl McIntyre(b-tb, tuba), Tim Ries(ss, fl), Charlie Pillow(ts, b-cl. eng-h), Fareed Haque(g), Tomas Ulrich(cello)

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