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2018年1月22日 (月)

やっぱりEd Bickertは渋いのだ。

"Out of the Past" Ed Bickert Trio(Suckville)

_20180114_3私がギタリスト,Ed Bickertを長年に渡って贔屓にしてきたことはこのブログにも何度か書いてきた。もちろん,それはPaul Desmondとの共演によるところが大きいのは事実だが,Desmond抜きでのBickertのアルバムもかなり好きなのだ。そんな中で,この作品は既に10年以上前にリリースされたEd Bickertの未発表スタジオ音源である。当然,私は出てすぐ買ったはずである。

Ed Bickertは通常テレキャスターを弾いているのだが,どうしてこういう音がテレキャスから出てくるのかは「世界の七不思議」とは言わずとも,かなり不思議なことである。テレキャスはソリッド・ボディで,かっちりした音が出てくるのが通常だが,Ed Bickertが弾くとセミアコ的な,あるいはそれ以上にマイルドな音に聞こえるのだ。そして,それが非常に心地よい。この音にPaul Desmondが惚れたことは間違いないだろう。

そして,ここでのトリオは,晩年のDesmondを支えたあのカナダ人トリオなのだから,悪いはずがない。ジャズによるリラクゼーションとはこういうのを言うのだ。こうした音源がリリース時には30年の時を経て公開されたのだから,これは実にめでたいことである。今やEd Bickertは引退状態(既に現時点で85歳になっているはずである)であり,復帰は望むべくもないが,こうしたアルバムで往時の彼らの演奏に触れることができるのは大いにありがたい。

テンションとは対極にあるようなこういう音楽を必要とすることもあるということで,久しぶりに聞いたこのアルバムでも,Ed Bickertのよさを再確認した。よく知られたスタンダードが並んでいるが,この人はDuke Ellingtonの珍しい曲を演奏することが結構あって,本作でも"I'm Just a Lucky So and So"なんて曲をやっている。こういうところにもミュージシャンとしての見識が表れるよなぁって思うのは贔屓目かもしれないが,いずれにしても趣味のいい人たちである。ということで,星★★★★。

Recorded on January 26 & 27, 1976

Personnel: Ed Bickert(g), Don Thompson(b), Terry Clarke(ds)

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