2018年7月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

2016年おすすめ作

無料ブログはココログ

« 2017年11月 | トップページ | 2018年1月 »

2017年12月31日 (日)

皆さん,よいお年をお迎え下さい。

今年も大みそかである。加齢とともに,時間の経過がどんどん早くなる今日この頃であるが,私も四捨五入すれば還暦の「アラカン」なのだから,こればかりは仕方がない。そろそろ「中年音楽狂」というハンドル・ネームも見直す必要があるかもしれないが,なんと呼称すればいいものやら...。

それはさておき,今年の後半は海外出張が続き,体力的にきつかったのは事実だが,その裏でNYC出張においては,きっちりナイト・ライフは楽しんでいるのだから,人に同情を求める立場にはない(きっぱり)。

今年は私個人にとっては大きな変化はなかったが,ここにはほとんど書いていない仕事面では,なんだかんだで忙しかった一年であった。何よりも急速なメディア対応の増加(ある意味ニッチな世界なので,一般の方には認知されているわけではない)にはびっくりしたが,それは時代の要請だったということにしておこう。

ということで,来年はどういう一年になるのかまだ見通せない状態であるが,公私ともども充実した一年になることを期待したい。

ということで,当ブログにアクセス頂きました皆さんには改めて御礼を申し上げます。皆さん,よいお年をお迎え下さい。

2017年12月30日 (土)

2017年の回顧:音楽ージャズ編

今年の回顧も今日で最後である。いつも通り,ジャズ関係のディスクで今年も締めたい。いつも書いているが,Apple Musicで試聴してからディスクを購入することが多くなって,ディスク購入で失敗はあまりしなくなった。だから,新譜として紹介したディスクでも,駄盤というのはあまりなくなった。逆にアップするアルバムに対する評価はそこそこ高くなるというのが普通になってきて,昔ほどぼろくそにけなすっていう機会は減ったなぁ(爆)。

Far_from_overそんな中で,今年のナンバーワン・ディスクと思っていたのがVijay Iyerの"Far from Over"である。ジャズの持つスリルを見事に体現した音楽は興奮度満点。Vijay Iyerは基本的には理知的なピアニストだと思うが,それだけではないところを実証した傑作。これがECMレーベルから出たというところも意外とは言え,Manfred Eicherの目配りには感心せざるをえない素晴らしい作品である。とにかく,アンサンブルやユニゾンから生み出される強烈響きが何とも素晴らしい作品であった。

Passion_of_charlie_parker意外性という点では,私はLarry Kleinプロデュースによる"The Passion of Charlie Parker"を挙げておきたい。これは非常にユニークなかたちでCharlie Parkerの音楽を現代的にアダプテーションしたものであるが,ある意味奇をてらったと思われても仕方ないトリビュート作が実に楽しめてしまったというところを評価したい。こういうやり方もあるのかぁというのが正直なところであるが,ヴォーカリストを据えながら,現代にParkerの音楽を蘇らせるというのは実に面白い試みであった。

Jaco発掘音源としてはBill Evansの音源もあったが,それよりも全盛期のJaco Pastoriusの凄さを感じさせた"Truth, Liberty & Soul"を挙げておきたい。まぁ,"Twins"と同様と言ってしまえばその通りだし,ここにMichael Breckerでもいてくれたらと贅沢を言いだしたらきりがない(私はBob Mintzerが苦手なのだ)が,Jacoの全盛期のもの凄さを改めて感じさせてくれるアルバムであった。こうしてJacoの演奏を改めて聞くと,実働期間の短さが本当にもったいないと思わせる。

Yesterdays発掘音源としてもう一枚,Mads Vindingの"Yesterdays"も忘れ難い。Enrico Pieranunzi,そしてAlex Rielという名作"The Kingdom"と同じメンツによるライブであれば悪いはずがないが,この時代のEnrico Pieranunziは高い抒情性を感じさせて,この手のピアノ好きにはたまらない響きを生み出している。私もこうした演奏に強く惹かれる一人であるが,それにしてもライブでも全然音楽の質感が変わらないのがこの人たちらしいと思った。

Invariantそして,今年も私は多くのECMレーベルの作品の持つ強力な磁力に引き寄せられてしまった。トップに掲げたVijay Iyer盤はECMっぽくないところが笑えるが,それ以外でもクリポタ,Ralph Towner,Bill Frisell/Thomas Morgan,Gary Peacock,更にはBenedikt Jahnel等々,優れた作品の目白押しである。そのECMがストリーミングを開始したのは大きなニュースであったが,これによりECMの生み出す音楽に触れるリスナーが増えると思えば,それはそれでいいことだと思う。もちろん,彼らはLPもしくはCDで聞いて欲しいとも述べているわけで,気に入った作品を買っていけばいいと思う。今年のECMを代表して,ここでは一番マイナーと思えるBenedikt Jahnelのジャケをアップしておこう。

このほかにもCharles Lloyd盤やらFred Hersch盤やらChris Thile / Brad Mehldau盤やら挙げたいものは何枚もあるが,彼らのアルバムは常連のように高く評価しているので,今回は言及するにとどめよう。でもFred Herschの来年2月の来日は大いに楽しみにしていることは強く申し添えておきたい。

いずれにしても,今年もいろいろな音源を聞いたが,CDへの依存度は下がる一方であり,今後,CDという媒体は,何らかの付加価値を持たない限り,徐々に減っていくのではないかと思えてならない。ということで,私も年末の片づけに併せて,久々のCD売却を行うべく,ディスクの選定作業中である。まぁ200枚ぐらいは処分ってことになるだろうなぁ...。今年,MilesのColumibiaボックスを中古でゲットしてしまったので,Milesは紙ジャケ含めて大量放出となること必定である。

2017年12月29日 (金)

2017年の回顧:音楽編(その1)-ジャズ以外

今年も大詰めが近づき,いよいよ今年の回顧も音楽に突入である。まずはジャズ以外の音楽について取り上げよう。私が高く評価したアルバム(★★★★☆以上)については,2017年のおすすめ作としてブログの右側に掲示しているので,大体予想がついてしまうという話もあるが,まぁそれはさておきである。

Vkingur_lafsson私が今年ジャズ以外の音楽で聴いて,最も感銘を受けたのはVíkingur ÓlafssonのPhilip Glassのピアノ作品集であることは疑いのない事実である。この清冽な響きには正直ノックアウトされてしまった。私は今年は現代音楽のピアノを結構聞いたと思うが,ほとんどはECMレーベルの作品であり,それはピアノの響きと演奏が一体化していて心地よいということがあるのだが,このVíkingur ÓlafssonはDeutsche Gramophoneからの作品であり,ECMでないということが重要なのだ。これはまじで最も感動した作品の一枚であった。

Graceそしてそれと双璧なのがLizz Wrightの"Grace"である。本作はジャズのカテゴリーに入れてもいいと思ったが,本質的にこれはルーツ・ミュージック,あるいはソウルの世界である。よって,ここに取り上げることにするが,記事を書いた時の「Cassandra Wilsonを越えた」という表現に私には揺らぎはない。Lizz Wrightはこれまでも優れた作品をリリースしてきたが,これこそこれまでの彼女にとっての最高傑作と言ってもよい出来である。傑作という表現以外思いつかないぐらいの超絶作品。素晴らしい。

Moonchild心地よさという点ではMoonchildの"Voyager"が最高であった。メロウ・グルーブっていうのはこういうのを言うのだと思わせるに十分なアルバム。音楽に何を求めるかっていうのはいろいろあるところではあるが,心地よさ,身体が揺れるという感覚を感じさせてくれるに十分なアルバムであった。彼らのライブを見逃したのは痛かったが,こうした演奏に触れる機会を与えて頂いたブログのお知り合い,kenさんには大いに感謝したい。本当に気持ちいいアルバムである。

Southern_blood_2こうした作品に加えて,今年涙なくして聞けなかった作品というのが一枚ある。それがGregg Allmanの遺作,"Southern Blood"である。作品としての質がどうこうということではなく,私は本作に純粋に感動してしまったのである。加齢により涙もろくなっているということも影響しているが,本作は死期を悟ったミュージシャンのまさに"Swan Song"である。ある程度年齢を重ねたリスナーにとっては,これはツボに入ってしまうこと確実な音楽と言える。私は決してAllman Brothers Bandに思い入れのある人間ではないにもかかわらずの感動なのだ。これは本物だと思っている私である。

そのほかにもいろいろ面白いアルバムはあったが,いずれにしても,先日発表された「ミュージック・マガジン」のベスト10とは見事なほどに全く無縁のセレクションになってしまったなぁ。まぁ,自分の嗜好で音楽を聞いているので,違うのは当たり前だが。いずれにしても,来年も自分の好みに忠実に過ごしていければと思っている。プロじゃないからね(笑)。だが,上に挙げた4枚はどれを聞いてもはずれはないと言っておこう。

ここに挙げていないアルバムにもいいものはあった。Joe Henry,Tangerine Dream,Rose Cousins等は無視するには惜しかったのだが,自分の中での感覚を重視したらこういうチョイスになったということである。おっと,忘れてはいけないが,今年入手して嬉しかったものはGeorge Harrisonの"All Things Must Pass"のアナログ再発盤とKraftwerkの3-D Box。我ながらオタクである(爆)。

2017年12月28日 (木)

2017年の回顧:映画編

Dunkirk今年の回顧の2回目は映画である。私はライブに通う本数が増えるに従って,映画館通いが減速しているのは間違いない。一時期は年間24本劇場に通いたいと言っていたのが,今年は劇場で見たのは7本に留まった。

そんな私なので,今年の映画を回顧する資格があるかと言えば疑問だが,その分,飛行機の機内エンタテインメントで映画は結構見ており,今年公開された映画は都合25本以上見たことになる。一部はまだ記事にもしていないが,結構な本数になってしまった。

そうした中で記憶に残っているのは「ローグ・ワン:スター・ウォーズ・ストーリー」の意外な面白さであった。スピンオフと言えども,決してバカにしてはいけないのがこの映画だと言える。今年最初に見た映画が「ローグ・ワン」で,最後に見たのが「最後のジェダイ」というのはある意味象徴的ではあるが,どちらかを選べと問われれば,私はシナリオがよく出来ていた「ローグ・ワン」を取るだろう。

「スター・ウォーズ」はそれはそれでよしとして,今年最も感銘を受けたのは間違いなく「ダンケルク」である。私はそもそもChristopher Nolanという人を高く評価しているが,今回は陸海空の視点を異なる時間軸で描くという映画であったが,飛行機で再見して,この映画が実によくできていることを改めて感じることができた。やはり私にとっての今年のナンバー・ワン映画はこれってことになる。キャスティングも素晴らしかった。

そのほかではこれも飛行機で見たものだが,「ラ・ラ・ランド」が非常に楽しかった。昔のMGMミュージカルを現代に蘇らせるとこういう感じなんだろうなぁと思いつつ,大いに楽しんだ私である。そして,いい映画だよねぇと思わせたのが,「ドリーム」なんてろくでもない邦題のついた"Hidden Figures"である。この映画が日本で公開されるかどうかは微妙だと思ったが,公開されて結構ヒットしたのはめでたい。あんまりいい映画だと思ったので,家人にも勧めたぐらいである。また,オスカーで作品賞を取った「ムーンライト」はいい映画だとは思うが,あの重苦しさは厳しいなぁという感じをおぼえた。だが,映画の表現としては素晴らしいものだったと言っておこう。重苦しさという点では「沈黙 -サイレンス-」も強烈であった。本当に真面目に撮られた映画であり,この映画が宗教感の薄い日本人の観客にどう捉えられたかが興味深い。

もう一本,バカにしてはいかんと思ったのが「ワンダー・ウーマン」である。荒唐無稽なストーリーと,コスチューム・プレイを組み合わせたような映画で,大人が見ても許せる映画であった。それに比べて「スパイダーマン」はお子様向けだと思えた私である。

今年後半の出張で見た映画では"A Ghost Story"の切ないストーリーが記憶に残る。また,Noomi Rapasが一人七役という離れ業に挑んだ「セブン・シスターズ」は無茶苦茶な話ではあったが,結構楽しんでしまった。そして,今年の話題作と言えば「ブレードランナー2049」だろうが,ちょっと長いなぁとは思いつつ,少なくとも美術には圧倒された映画だったと思う。

本来であれば,映画は劇場で見るのを基本としたいが,時間が許してくれない現状ではあるものの,出張のおかげで結構な本数の映画を見られたのはよかったと思う。だが,来年は月1本ぐらいは劇場に通いたいものである。

2017年12月27日 (水)

Marc Copland:今年最後の新譜はこれだろうなぁ。

"Nightfall" Marc Copland(Inner Voice Jazz)

_20171222_2ブログのお知り合いの工藤さんが記事にされていて知った瞬間,速攻で発注したものの,デリバリーには多少時間が掛かったものの,私が海外出張から戻ったらデリバリーされていたものである。

私はMarc Coplandのピアノが相当好きで,特にソロやベースとのデュオ,あるいはピアノ・トリオにおいてはこの人の魅力が倍増すると思っている。この人の紡ぐアドリブのメロディ・ラインやタッチの美しさは本当に素晴らしい。そんなCoplandの新譜はピアノ・ソロだけにこれは注目度が一気に高まってしまったのである。

ここ暫くMarc CoplandはPirouetレーベルからのリリースが多かったが,今回のアルバムをリリースしたInner Voice JazzレーベルはMarc Copland本人のレーベルである。流通に若干問題があるようなのはそのせいだと思えばいいだろうが,手に入ったから文句はない。

聞いてみれば,いつも通りのMarc Coplandのソロ・ピアノであるが,最終盤の2曲はJohn Abercrombieのオリジナルが2曲並んでいるのは,ジョンアバへの追悼も込めたと思われる。そして収録曲として並んでいるのが,Marc Coplandのオリジナル,ジョンアバに加え,Scott LaFaro,Ralph Towner,そしてGary Peacockとなれば,大体の響きはそれで想像がつくというものである。そして,想定通りの音が出てくる。最後のジョンアバ作"Greenstreet"に"Nardis"のような感覚を感じさせるように,非常に詩的なアルバムと言ってよいだろう。

こうしたサウンドは私の好物なので,今回のアルバムも気に入っているが,ソロとしてはこれを最初に聞かなくてもいいかなぁって感じである。もちろん悪くはないと思うが,例えばHat Hutレーベルでのソロ作"Time within Time"にどっぷり浸ると中毒性が高まるのではないかと思う。だが,やっぱりこの魅力には抗えない私である。ということで,星★★★★。

Recorded in July 2016

Personnel: Marc Copland

2017年12月26日 (火)

前作は一体何だったんだと言いたくなくなる大西順子の新作

"Glamorous Life" 大西順子トリオ(Somethin' Cool/Disk Union)

_20171223私は大西順子が前作"Tea Times"をリリースした時に酷評した(記事はこちら)。全く意味のないラップ,Robert Glasperをつまらくしたような音楽を聞いて,もう大西順子を聞くのはやめるかとさえ思っていた。しかし,今回の新作,ブログのお知り合いの工藤さんが今年のベストの1作に選ばれている。本作と同時発売された"Very Special"はApple Musicで聞いて,まぁ悪くはないと思ったものの,大西順子はバラッドじゃないよなってことで購入には至らなかったが,こちらは全編ピアノ・トリオということもあり購入した私である。

冒頭の"Essential"は,静かなスタートながら,途中からパワフルな演奏に変化し,おぉっと思わせる。昔から言われるように,現在にジャングル・サウンドを生み出せるのは大西順子だけではないかとさえ感じさせ,これはなかなかいいと思わせる。そして,2曲目の"Golden Boys"を聞いて,大西順子は力感溢れなければ面白くないと思っている私のようなリスナーも満足させる出来だと思えた。"Tiger Rag"のような曲を入れてくることも大西順子らしい。そして,そこから"Almost Like Me"になだれ込む展開を聞いて更に興奮度が上がる。一方,大いに期待させた"Fast City"があまり面白くないのはご愛敬。Weather Reportのパワーは大西順子を以てしても超えようがないってことだ。

本作の演奏は,"Wow"でシーンに登場してきた頃の大西順子を想起させるものとなっているので,"Tea Time"で奈落の底に突き落とされる感覚をおぼえたリスナーにとっても,納得いく作品といってよい。まぁ,昔に比べると,打鍵のパワーという観点では若干落ちている(ほんのわずかではあるが...)ように感じるのは,"Wow"からほぼ四半世紀経過していることを考えれば,ミュージシャンとしての成熟度が勝っているのだということと考えればいいだろう。

でもなぁ,あの強烈な"Baroque"が出たのはまだ7年前なので,まだまだ大西順子はピアニストとしても,ミュージシャンとしてもパワーを発揮できるはずだと思う。本作が十分にパワフルな作品であることは認めながらも,更に上を期待をしたいということで,本作は満点とはせず,星★★★★☆としよう。でも,これは楽しめる一作である。

Recorded on September 4 & 5, 2017

Personnel: 大西順子(p),井上陽介(b),高橋信之介(ds)

2017年12月25日 (月)

楽し過ぎるELOのライブ盤。

"Wenbley or Bust" Jeff Lynne's ELO(Columbia)

_20171222Electric Light Orchestraが,Jeff Lynne's ELOとして"Alone in the Universe"をリリースしたのがほぼ2年前のことである。その時には記事にしていないが,ポップな感覚に溢れていて,Jeff Lynne健在だなぁと思っていた。そんなJeff Lynne's ELOがロンドンのWembley Stadiumにて開催したライブの実況録音盤である。

これが,これでもかというほどELOのヒット・ソング揃いで,それがライブで再現されることには何とも言えない懐かしさと楽しさを感じてしまった私である。私はELOの単体アルバムは全然保有していないが,コンピレーション"Flashback"で彼らの音楽を聞いてきたクチである。そして,彼らがヒット曲を連発している頃はティーン・エイジャーで同時代を過ごしてきた世代だから,そうした感慨を持つのはある意味当然なのだ。

だが,ここで聞かれる曲群を聞けば,彼らの曲がポップな魅力に溢れた曲ばかりだったということを再認識させられてしまった。そして,その演奏の再現性にある意味驚嘆させられた。テクノロジーの進化もあるだろうが,見事な演奏ぶりなのである。

一方,同梱のBlu-rayを見るとわかるのだが,とにかく聴衆の平均年齢が高い。ELOというバンドのキャリアを考えれば,ファンの年齢層は想定できるが,ある意味,私より年長に見える爺さん,婆さんのような人たちが,バンドの演奏に合わせて踊り狂っているさまを見ているだけで,何とも言えない幸福感のようなものを覚えてしまった私である。

現代において,彼らの音楽がどう評価されるのかは私にはわからない。しかし,少なくとも約40年前から彼らの演奏に接している人間にとっても,古びた感覚がないというのが,Jeff Lynneという人の才能を改めて示したと思う。本当に楽しいアルバムであった。星★★★★☆。

来年には米国ツアーもやるようだから,いっそのこと日本にも来て欲しいと思うのは私だけではあるまい。

Recorded Live at Wembley Stadium on June 24,2017

Personnel: Jeff Lynne(vo, g), Mike Stevens(g, vo), Marcus Byrne(key, vocoder), Bernie Smith(key, synth), Donovan Henderson(ds), Milton McDonald(g, vo), Lee Pomeroy(b, vo), Jo Webb(key, vo), Ian Hornal(vo, g, perc), Melanie Lewis-McDonald(vo, perc), Rosie Langley(vln), Amy Langley(cello), Jessica Cox(cello)

2017年12月24日 (日)

そろそろ2017年の回顧を:まずはライブから。

Fred_hersch_at_national_sawdust

年末も押し詰まってきたので,そろそろ今年を回顧する記事も書き始めなければならない時期になった。まずは今年はもう予定のないライブだが,今年もよくライブに通ったと思わせる1年となった。最後の最後のNYCではしごの連続も効いているが,なんと今年は31本である。そのうち,最後のNYCで都合7本見ているので,平均すれば月2本強ってところである。以前だったら考えられないが,私も変わったものである。

そんな中で,今年もライブは玉石混交であるが,そんなにひどいってのはなかったってのが正直なところである。まぁ,Electric Miles Bandは全くいけていなかったが(苦笑)。そうした中で,一番強烈だったのは何かなぁと振り返ると,去年のPatti Smithみたいなのはなかったっていうのが正直なところである。

記憶に残るのはCharles Lloyd,Kendrick Scott,Chick Corea Elektric Band,Level 42,Mike Stern~Bill Evans,Rh Factor,Antonio Sanchez,そしてNYCでのWayne KrantzとFred Herschってところかなぁ。もちろん,東京ドームでのPaul McCartneyも,Blue NoteでのEsperanzaもよかったのだが,その辺は鉄板だけに正直言って驚きはない。そうした中で,やはり記憶がヴィヴィッドなだけにNYCで見たWayne KrantzとFred HerschのPocket Orchestraの印象が強い。特に後者については,まず日本で見るのは無理ということもあり,本当に貴重な体験だったと思う。

Fred Herschはアンコールで,最新作"Open Book"の最後に収められているBilly Joelの"And So It Goes"をソロで弾いたのだが,まさにこれこそ2月の来日公演を楽しみにさせるに相応しい演奏であったし,Pocket Orchestraの演奏も非常に面白かった。

加えて,相当に楽しめたのがLevel 42というのは自分としては意外だったが,エンタテインメントとしてのライブ演奏を垣間見た気がする。ということで,今年を代表して,Fred HerschのNYCでのライブにおけるアンコールでのソロ・ショットを掲載しておこう。かなりフォーカスが甘いが,そこはまぁご勘弁ということで

2017年12月23日 (土)

休みを利用して「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」を観た。

「スター・ウォーズ/最後のジェダイ("Star Wars: Episode VIII - The Last Jedi")」(’17,米,Lucasfilm/Disney)

Star_wars_episode_viii監督:Rian Johnson

出演:Mark Hammil, Carrie Fisher, Adam Driver, Daisy Ridley, John Boyega, Oscar Issacs, Laura Dern, Benicio Del Toro

私の勤務先は,国民の祝日が土曜日と重なると,その前の金曜日が振替で休みになるといういい会社である(笑)。こういう時には通常は混んでいるところに出掛けるのが正解ということで,「スター・ウォーズ」シリーズの最新作を観に行ってきた。

平日の午後にしては結構観客が多かったのが,この映画の人気ぶりを示すものと思うが,前作で最後に登場したMark Hammil演じるLuke Skywalkerが今回は大きな役割を果たすのは想定内。前宣伝では「驚きのストーリー」とか,ファン心理を煽っていたが,見てみれば,私としては安定感のある「スター・ウォーズ」のストーリーになっていたと思う。

iMDBのユーザー・レビューを見ると,罵倒するようなものが多いが,そこまでひどいかねぇ。私は「スター・ウォーズ」シリーズにそれほど強い思い入れを持っている訳ではないので,冷静にこの映画を見ることができると思うが,長年のファンにとっては,本作におけるLuke Skywalkerの造形が許せないんではないだろうかって勝手に想像している私である。

だが,魅力的なキャスティングもあって,ちゃんと見られる映画にはなっていると思える。今回の新作においては,中でもLaura Dernが儲け役って感じである。もちろん,ストーリーとしてこれはどうなのよってところがない訳ではないし,ちょっと長いと思わせる部分もある。それでも固いことは言わなくてもいいのではないかと思ってしまうのが見終わった感覚。私にとっては,Episode I~IIIよりはずっと楽しめる作品だったと思う。ってことで,今回も星★★★★。

それにしてもヨーダが出てきたのには驚いたなぁ(笑)。そして,エンド・クレジットの"In loving memory of our princess, Carrie Fisher."の一文には思わず目頭が熱くなった私であった。私はこの一文を見ただけでも,この映画を見る価値があったと思ったぐらいだ(きっぱり)。だが,次作はどうするんだろうと心配になってしまうが。

2017年12月22日 (金)

NYCの戦利品ほか

_20171221_2

Wayne_krantz_and_i_mozaic2今回のNYC出張にも何枚かCDを持って行って,隙あらばサインをもらおうなんて思っていた私である。相変わらずのマメさであるが,こういう情熱を仕事にも傾けなければなぁなんて反省したふり(爆)。ってことで,今回はWayne Krantz関係の2枚。持って行ったペンが水性で,Joe Martinのサインはにじんでしまったことを反省し,Krantzにはボールペンでサインしてもらったので,ちょっと見づらいが,雰囲気,雰囲気。左は"Long to Be Loose",右はNicholas D'Amatoの"Nullius In Verba"。後者はKrantzもこんなの持ってる奴は初めてや!みたいに言っていたが,Krantzらしい演奏が聞けるアルバムってことで,今回のチョイスである。ついでに恒例の"Wayne Krantz & I"をモザイク入りで(笑)。

Fred_hersch_and_i_2今回のNYC滞在中にはFred Herschの本,"Good Things Happen Slowly"も購入したが,その本にサインをしてもらうと同時に,Fred Herschと私の2ショットも撮影である。ここに写るFred Herschの表情を見ると,この人の人柄ってのを強く感じる。本当にナイス・ガイである。まぁ,ミュージシャンっていうのは基本的にファンを大事にしてくれるが,Fred Herschは本当にいい人なのである。ちゃんと本も読まねば。

しかし,今回の私のモザイクの掛かった顔はギャグだな。

何?モザイクが掛かってなくてもギャグやんけって?そりゃまた失礼しました。

 

2017年12月20日 (水)

出張終了。これから帰国。

NYCからソウルに飛び,今日はテジョン(大田)でひと仕事こなし.現在.金浦のラウンジで搭乗待ちである。とにかく今回は移動距離が長くて大いに疲れたが,間もなく帰国となった。ソウルはさすがに寒く,今日は−8度とかだった。NYCも十分寒かったが,ソウルはそれこそしびれる寒さであった。金浦への道すがらでも急に大雪となり,かなり慌てた私である。

ということで,今年の後半は海外にばかり出ていたような気がするが,帰国後暫くは落ち着いた生活が送れると期待したい。とか言いながら来週早々には松江に出張って,私も大変なのだ。まぁ,サラリーマンだから仕方ないんだけど。ってことで,次は日本から。

2017年12月18日 (月)

中年音楽狂のNY夜遊び日記:その4(最終回)

Bd5086b0d4dd45689005e8219569aa6a

NYC出張もあっという間に終了ということで,最終日は更に夜遊びに力がはいってしまった私である。まず,最初に訪れたのが,ブルックリンにあるNational Sawdustなるヴェニュー。出演はFred Hersch's Pocket Orchestraである。私はFred Herschのかなりのファンであるが,このPocket Orchestraについては,Sunnysideからアルバムも出ているのだが,今回はレコーディング・メンバーとは異なるメンツでの出演であった。アルバムについては,ちょっと聞いた感じではピンと来ていなかったのだが,この編成での来日はまずありえないということで,FBで出演情報を仕入れて,日本で予約を済ませていたものである。

今回のヴェニューの最寄り駅はユニオン・スクェアから地下鉄L線に乗って,イースト・リヴァーを渡ってすぐの,Bedford Avenueである。降りた瞬間から,マンハッタンとは異なる街の風情を感じさせるのがブルックリンだと思ったが,昨今のブルックリンは以前に比べると,明らかに小洒落た感じがする街に変貌を遂げている。今回のNational Sawdustも入った瞬間から,おぉっと思わせる内装のホールであった。だが,キャパとしては80〜100人ぐらいというこじんまりとした場所で,Fred Herschのピアノを聞けることを至福と言わず何と言うという感じであった。しかも,ピアノはベーゼンドルファー。く〜っ。

そして,今回の演奏を聞いて,私が思い起こしていたのがAzimuthである。今回のレパートリーにおいても,Norma Winstonが作詞で協力していたこともあるが,パーカッションが加わっているとは言え,編成もAzimuthに近いこともあり,これはFred Hersch版のAzimuthではないかと思えるような演奏であった。私にとって嬉しかったのは,私が抱いていたPocket Orchestraのアルバムのイメージと異なって,非常にリリカルな演奏が展開されたことである。Fred Herschのピアノは美しいが,そこに切り込むIngrid Jensenのトランペットが素晴らしいアクセントになるという感じだったのだ。そして,ヴォーカルのAubrey Johnsonはスキャットを中心とした歌唱で,インプロヴィゼーションも交え,ジャズ的なフレイヴァーを加えていた。それがまた,Azimuth的に感じさせるのである。

とにかく,Herschのピアノの美しさにまいっていた私だが,面白かったと言うか興味深かったのが,聴衆に黒人が一人もいなかったことである。Herschの音楽を聞く層は,やはり白人中心ということなのかもしれない。だが,そんなことは関係なく大いに音楽を堪能した私であった。終演後,Herschの本を購入し,サインもしてもらったが,2月のCotton Clubでのライブを楽しみにしていると伝えて,会場を後にした。

E1550c999e8643c6a489ee141d1c27d7

そこから2軒目として向かったのが,またもSmallsである。私が到着した時に演奏していたのはDuane Eubanksをリーダーとするクインテット。Robin Eubanksがゲストで加わったこのバンドは,オーセンティックなジャズの良さを感じさせるバンドで,聴衆の受けもよかった。ピアノのJames Hurtは肘打ちも交えて,大受けしていたが,技はしっかり持っている上でのライブならではのパフォーマンスという気がした。Robin Eubanksを生で聞くのは初めてだったが,さすがのテクニシャンぶりを感じさせてくれた。

A44dbf75453745eebcdc2302f6cf32e9

そして,NYC最後のパフォーマンスとして聞いたのが,Smallsにステイ・オーバーしての懐かしやOTBのRalph Bowenのクァルテットである。平日なら考えられないが、Smallsが入れ替え制を取っており,$20の余計な出費が必要だったのは予想外であったが,まぁいいや。

Ralph Bowenは大学教授みたいな風貌でテナーをメカニカルに吹いていたが,バンドのメンバーにも恵まれて,なかなか楽しめる演奏だったと思う。私が特に感心したのがベースのKenny Davisである。テクニック十分でありながら,歌心溢れるソロを聞かせるKenny Davisには思わず終演後声を掛けてしまった。それぐらい彼のベースはよかった。また,ピアノのJim Ridlは堅実ながら,いいソロを聞かせたし,ドラムスのCliff Almondはなんでも叩けるねぇって感じで,比較的コンベンショナルなセットでも十分にうまいところを聞かせてくれた。

ということで,ホテルに帰り着いたのは午前0時を過ぎていたが,十分にNYC最後の夜を堪能させてもらった。出張とは言え,これほど時間を有効に活用したのも珍しいということにしておこう。だからNYC出張はやめられないのである。

Fred Hersch‘s Pocket Orchestra Live at National Sawdust on December 16, 2017@7PM

Personnel: Fred Hersch(p),  Ingrid Jensen(tp), Aubrey Johnson(vo), Rogerio Bocatto(perc)

Duane Eubanks Quintet Live at Smalls on December 16, 2017@9PM

Personnel: Duane Eubanks(tp), Robin Eubanks(tb), James Hurst(p), Gerald Cannon(b), Chris Beck(ds)

Ralph Bowen Quartet: Live at Smalls on December 16, 2017@10:30PM

Personnel: Ralph Bowen(ts), Jim Ridl(p), Kenny Davis(b), Cliff Almond(ds)

2017年12月17日 (日)

中年音楽狂のNY夜遊び日記:その3

0d861c6a92684b33b033556a3b4b95e9

NYCでの仕事をほぼ終えて,3日目の夜に訪れたのが,アッパー・ウエストサイドのSmokeである。私はこのクラブには縁がなく,今回,初の訪問となった。NYCでの仕事はミッドタウンか,ダウンタウン,それもWall Street寄りの南のエリアが多いので,そもそもアッパーサイドに行くことが少ないのだから仕方がない。しかし,今回は仕事を終えて,地下鉄で103丁目の駅に向かったのであった。

そしてこのSmallsだが,チャージが妙に高い。1セットで$38,ミニマム・チャージが$20というのは,55 Barなどと比べると明らかに高い。まぁ,メンツがメンツだから仕方ないって気もするが,客層もダウンタウンとは明らかに異なるのが面白かった。

それで今回の出演はGary Bartzのクァルテットで“Coltrane Rules”と名乗るのだから,モーダルに決めてくれると思うのが筋である。しかし,演奏が始まって,最初の“Secret Love”はBartzがカーブド・ソプラノを使って,トレーン・ライクに吹いたのはよかったのが,その後はどう考えてもコンベンショナルな演奏が続き,これで“Coltrane Rules”は看板倒れだろうと思わせたのは残念であった。Lenny Whiteは破綻なく叩いていたし,Paul Bollennbackのギターはなかなか魅力的であったが,いかんせんBartzが中途半端なのである。輪を掛けて魅力がないのが,ベースのJames Kingであった。音もダメ,ソロもダメでは私としてはどんどん冷めていってしまった。

Smokeはレーベルも保有していて,相応数のアルバムもリリースしているのだから,もう少しプログラムの質は上げられると思うが,今回は完全に期待外れに終わったと言ってよい。まぁ,ライブには当たり外れがあるのは当然だが,ここでの演奏で疲れてしまって,3日目は梯子をせずに終わってしまった。まぁ,これも勉強だな。

Live at Smoke on December 15, 2017, 2ndセット

Personnel: Gary Bartz(as, ss), Paul Bollenback(g), James King(b), Lenny White(ds)

2017年12月16日 (土)

中年音楽狂のNY夜遊び日記:その2

4da7b0b84f124672aff32396c2bbe985

NYCに来て2日目から、昼は仕事になったものの,それで夜遊びが止まるわけではない。2日目は昨年に続いて55 BarでのWayne Krantzである。今回もドラマーはKeith Carlockのはずだったのだが,インフルエンザでダウンということで,ジャズ界のウラジミール・プーチンことNate Woodがトラで入り,ベースはアトランタを拠点とするKevin Scottが加わるという布陣であった。

昨年は大人気で2ndセットしか見られなかった反省も込めて,早めに55 Barに到着し,今回は1stセットからの参戦となった。1stセットはフルハウスという感じだったが,2ndは去年と違ってそのままステイ・オーバーできたので,得した気分になった私である。

Wayne Krantzの場合,メンツが変わろうが,音楽そのものには大きな変化はないので,今回もぶちかましモード炸裂という感じであった。今回はかぶりつきで見ていたので,バンド内のアイ・コンタクトやチェンジのタイミングが間近で見られたのはよかった。やはりKrantzを見るならば,55 Barこそが最適と思わされたが,今回も十分に燃えさせてくれたことに感謝しよう。

やっぱりKrantzは最高である。今回の戦利品についてはまた改めて。あ〜,楽しかった。

2017年12月15日 (金)

中年音楽狂のNY夜遊び日記:その1

832fcad32f2046bf9b2c52b7d61d546b

NYCに出張となれば,夜行性が高まる私としては,今回も初日から飛ばしてしまった。1軒目はSmallsでJochen Ruckertのクァルテットを見た。リーダーのRuckertはMarc Coplandとのトリオや自身のアルバムでも知られるが,今回はMark Turner(ts),Mike Moreno(g),Joe Martin(b)という魅力的なメンツであった。

このライブ,メンツもよければ演奏もよかったというのが実感だが,中でもMike Morenoのフレージングには感心させられた。コンベンショナルなリズムであろうが,変拍子であろうが,この人のフレージングは非常にコンテンポラリーな感覚が強く,しかも魅力的に感じられた。その他のメンバーも総じて好演であったが,Mark Turnerは指の怪我の影響を全く感じさせることなく,テナーを吹いていて安心した。また,演奏後,ベースのJoe Martinと話すチャンスがあったのだが,非常に紳士的な対応に好感度急上昇した私である。1stセットの最後に聞かせたベース・ソロも見事だったと付け加えておこう。

そこから2軒目として向かったのが,Avenue Cの9丁目と10丁目の間にあるNubluというヴェニューである。私がNYCに在住していた頃は行ってAvenue Aまでと言われて,必ずしも安全な場所とは言えなかった1st Avenueより更に東側のエリアである。正直言って,どこが入口なのか悩むような場所だったのだが,入ってみると内装は小洒落た感じである。オール・スタンディングのクラブって感じで,ジャズっぽさ皆無って感じなのだ。私が到着した時にはGraham HaynesがSynethtesiaというグループで超アンビエントな演奏をしていたのだが,聴衆が10人ぐらいしかいない。おい、おいとなってしまったが,私が聞きに行ったのはその次に出るJon CowherdのMercy Projectである。なんでと言われれば,そこにはドラムスにNate Smithが参加しているにほかならない。

結局,Jon Cowherdのグループが演奏を始めても,聴衆はせいぜい30人って感じだったが,ここでは実にいい演奏を聞かせてもらった。Nate Smithのドラムスはタイトこの上なく,ゾクゾクさせられるものだったが,リーダーのエレピから生まれるグルーブがカッコよかった。Brian BladeのFellowship Bandでの演奏とは随分違うと思わせたが,これも彼の音楽性の一つだろう。Steve CardenusはJohn PatitucciのElectric Guitar Quartetで聞いた時もよかったが,今回もいいフレーズ連発であった。これは本当に拾い物と言ってよいライブで,情報への目配りの大事さを感じさせる演奏だった。

ちなみに今回の演奏はNublu Jazz Festivalと銘打ったイベントの一つだった訳だが,この集客で大丈夫なのかと心配になりつつ,いい演奏が聞けたので文句はない。ということで,到着初日の夜も更けていったのであった。帰りには雪も降り出し,NYCの冬の厳しさを改めて体感。

尚,写真は上がSmalls,下がNubluでのものである。

806560bbda2f4a17a9bc989428652010

2017年12月14日 (木)

中年音楽狂 in NYC:Bryant Parkに行ってみた。

Ad8c6d2e54aa405195acd68a40614f71

NYC出張で現地に到着した。このところの海外出張では,時差の解消に苦しんでいるので,時差ボケ回避のために陽の高いうちに散歩がてらBryant Parkに行ってきた。PC版の当ブログに使われている写真は,そのBryant Parkから撮影された風景がテンプレートとして提供されたものなのだ。

せっかくなので,ほぼ同じアングルで写真を撮ってみたが,今は公園内にスケート・リンクも設置されて,全く違う季節感を生んでいる。ってことで雰囲気を感じて頂ければと思う。それにしても日陰に入ると途端に寒くなるNYCである。まぁ最高気温0℃では当たり前か。


兄貴,Neil Youngの未発表音源は味わい深い。

"Hitchhiker" Neil Young(Reprise)

Hitchhiker兄貴ことNeil Youngは多作な人である。新作もぼんぼん出すが,旧譜を再発したり,今回のように未発表音源は発掘したりと,ファンと言えども完全フォローって難しいのではないかと思う。そうは言いながら,私は比較的フォローしている方だが,ここのところのNeil Youngの新作はどうもピンとこないものが続いていた。近年の傑作は"Le Noise"だと思うが,どうもそれから後は,悪くはないとしてもやっぱりピンとこない。アーカイブ・シリーズはいいものが多かったが,新作がいかんせん私に訴求してこない。だから,最近のアルバムは記事にすらしていない。

その一方,前述の通り,アーカイブ・シリーズで出た音源は,結構魅力的なものが多いが,今回は新しいシリーズとして,Special Release Seriesと名付けられ,番号は「5」が振られている。ということはまだまだ出すぜという兄貴の意思だろうが,ファンも大変だなぁと思わざるをえない。

この音源は,ほぼ未発表の音源を集めているが,1976年にリリースを前提に録音された完全ソロ・アルバムである。曲としては,違うかたちでリリースされたことがあるものがほとんどだが,この音源は完全アコースティック・ソロで演じられるところに意義がある。そうした意味で,シンガー・ソングライターとしてのNeil Youngを回顧し,見直すにはいいアルバムだと思う。なんでこれをオクラ入りさせたかは全くの謎であるが,タイミングとしては"Zuma"と"Comes a Time"の間を埋める時期に録音されていたことになる。

グランジのゴッドファーザーとしてのNeil Youngも私は好きだが,それでもどちらかと言えばやっぱり"After the Gold Rush"や"Harvest"が好きな私にとっては,こういうアルバムはやはり味わい深い。33分強という収録時間もまさにLP時代のそれみたいな感じで,聞いていてしみじみしてしまった。

このアルバム,リリース後はなかなかネット上では入手ができない状態ができずにイライラさせられたが,ようやく今頃になって聞けて,こういうNeil Youngを懐かしむ自分がいた。ということで,もの凄い名曲揃いって感じでもないが,この味わいには抗えず,甘いの承知で星★★★★☆。

Personnel: Neil Young(vo, g, hca, p)

2017年12月13日 (水)

出張中に見た映画(17/11-12編):その3 は「ローガン・ラッキー」

「ローガン・ラッキー("Logan Lucky")」('17,米)

Logan_lucky監督:Steven Soderbergh

出演:Channing Tatum,Adam Driver, Daniel Craig, Katie Holmes, Seth McFarlane, Hilary Swank

出張中に見た映画として取り上げる最後がこれである。この映画を選んだのは,Steven Soderberghが監督であるからにほかならない。彼が2013年の「恋するリベラーチェ」を以て映画の監督業から引退すると発表した時には,私は本当に惜しいと思った。私はそちらは未見ながら,その前の「サイド・エフェクト」を見ていたのだが,その時にも引退すると言うことは発表されていて,その引退を惜しんでいた(その時の記事はこちら)。その時にもSteven Soderberghに翻意を促したいと言っていた私だが,何のことはない。約4年を経て監督業に復帰である。これは実にめでたいことである。

Steven Soderberghと言えば「オーシャンズ」シリーズでの知名度が日本では高いだろうが,彼の本質はあのシリーズだけにあるのではなく,実はそれ以外の映画の方が私を痺れさせてきたと思っている。「イギリスから来た男」然り,「トラフィック」然り,そして「サイド・エフェクト」然りである。今回の映画は,どちらかと言えば,軽く作ったって感じがするが,キャスティングの面白さもあって,なかなか楽しく見られる。

見終わった後の爽快感というのは,ある意味予定調和的なのだが,そこには親子愛も交えて,それが結構泣かせる。特に子役のFarrah Mackenzieが歌うシーンには目頭が熱くなってしまった私である。完全にSteven Soderberghの術中にはまってしまったが,我ながら単純である。

コメディ・タッチが強いが,映画としての見どころはちゃんと抑えているので,気楽に見られるとともに,ちゃんと楽しめる映画になっているのはSteven Soderberghの手腕と言ってもよいだろう。ということで,私としてはSteven Soderberghの復帰を大いに喜びたい。傑作とは言わずとも,楽しめる一作である。星★★★★。しかし,Hilary Swankが後半に出てきたのには驚いた。これもSteven Soderbergh復帰へのご祝儀みたいな感じなのではないかと思ってしまった。

2017年12月12日 (火)

Antonio Sanchez@Cotton Club参戦記

Migration_2

Antonio Sanchezが自身のバンド,Migrationを率いて来日するということで,Cotton Clubに行ってきた。前回,Sanchezが自身のバンドで来日したのは約2年半前であるが,その時はBen WendelがSeamus Blakeのトラで入り,ヴォーカルのThana Alexaは来なかった。だが,今回はMigration Bandが勢揃いということで,結構激しくやるだろうなぁと思ったのだが,なんと今回はこのバンドで吹き込んだ"Meridian Suite"をライブで再演してしまうという試みだったのである。

そもそも"Meridian Suite"に関しては,アルバムが出た当時,私は次のように書いている。

「とにかく,冒頭から熱い演奏が繰り広げられていて,何もここまで熱い演奏をしなくてもいいではないかとさえ思ってしまうぐらいの,火傷しそうな作品である。」(記事全文はこちら

それをライブでやったら,強烈になること甚だしいと想定されるが,まさしく激しい演奏であった。この組曲をライブで再現するということ自体相当チャレンジングであるが,多分それを2セット連続でやってしまうこの人たちって...という感じである。各々のメンバーにもソロ・スペースを与えながら,各人が強烈にプレイするこのバンドは,粗削りな部分もあったが,とにかく熱い。リーダーのSanchezはもちろんだが,Seamus Blake然り,そして更に強烈だったのがJohn Escreetである。時にRhodesを歪ませた音で取るソロは,聴衆を興奮させるに十分であった。

そしてヴォーカルのThana Alexaであるが,楽器としてのヴォイスという感じで,パーカッシブにもメロディアスにも対応できることをライブの場で楽々実証していた。

いずれにしても,ここまでやってしまうと,体力的にアンコールなんて絶対無理(それでもカーテン・コールには応えた)。ましてやサイン会なんてありえないって感じだろう。まぁ,Antonio Sanchezはアンコールを演奏する時間はないと言っていたが,多分時間の問題ではなく,"Meridian Suite"をライブで演奏すれば,疲弊するのが当たり前なのである。よって,サイン会もなしということで今回も写真は取り損ねたので,彼らのライブの模様の写真をネットより拝借して貼り付けておこう。

見てもらうとわかるが,Seamus Blakeが明らかにダイエットしたのがわかる。前はむちっとした感じだったが,今回,テナーやEWIをブローする姿は精悍な感じがしてカッコよかったし,フレージングも切れていた。とにかく,キレキレという表現しか思い当たらない強烈なバンドであった。

Live at Cotton Club on December 11, 2017,2ndセット

Personnel: Antonio Sanchez(ds), Seamus Blake(ts, EWI),John Escreet(p, rhodes), Matt Brewer(b), Thana Alexa(vo, effects)

2017年12月11日 (月)

出張中に見た映画(17/11-12編):その2 は「散歩する侵略者」

「散歩する侵略者」('17,松竹/日活)

Photo監督:黒澤清

出演:長澤まさみ,松田龍平,長谷川博己,高杉真宙,恒松祐里,小泉今日子,笹野高史

この映画はサンフランシスコからの出張の復路で見たものである。復路ではこれと,「ローガン・ラッキー」,そして劇場でも見た「ダンケルク」を再見した。まずはこれについて書くが,まぁ訳のわからん映画と言えばその通りである。もともと舞台がオリジナルらしいが,ストーリーそのものは「侵略」がテーマであるから,SFと言えばSFなのだが,特撮に金を掛けているわけではなく,あくまでもドラマとして見せることを念頭に置いている。

なんでこの映画を見る気になったかと言えば,実のところ,私は長澤まさみが好きなのである。この映画も実のところ,長澤まさみを見ていればOKなのだが,長谷川博己の仰々しい演技に苦笑しながら,劇中では恒松祐里のエキセントリックな感じが長澤まさみの存在感を上回っていた感じがする。そもそも長澤まさみ演じる加瀬鳴海の心理的なうつろいに,見ている私が全くシンパシーを感じることができないところに,この映画の決定的な難点があるわけで,また,松田龍平演じる加瀬真治も,侵略者としてのポジションが変化していくことは理屈にかなっていないと感じてしまう。わからないではないが,都合良過ぎなのだ。そうした問題が解決できないままエンディングに向かうこの映画は,やはり高く評価することはできないというのが正直なところである。

まぁ,そうは言いつつ,キャスティングはなかなか面白いと思えたのは救いであるが,それにしても長谷川博己は...って感じであった。長澤まさみに免じて星★★★ってところにしておこう(爆)。

2017年12月10日 (日)

なかなか面白いオランダ人ヴォーカリストによるJoni Mitchell集。

"Both Sides Now: A Tribute to Joni Mitchell" Lydia van Dam Group(VIA Records)

_20171209常々書いているが,私はJoni Mitchellのファンである。彼女の公式アルバムは全て保有しているし,ブートもどきも何枚か持っているし,参加アルバムもかなりの数を保有しているぐらいだから,かなり気合が入っているのである(笑)。長年,彼女の音楽に魅了されている立場としては,彼女の曲を演奏した作品にも食指が動く。代表的なところで言えば,Herbie HancockやMarc Coplandになるだろうが,スウェーデン発の素晴らしいカヴァー・アルバムもかなり前にこのブログで取り上げたことがある(記事はこちら)。そんな私も全然知らなかったアルバムがこれだが,某通販サイトで情報を仕入れて入手したものである。

結論から言ってしまえば,Joni Mitchellの歌は,Joni Mitchellによって歌われるのが一番いいのは当然なのだが,ジャズ的なフレイヴァーを持たせながらJoni Mitchellの曲を歌ったこのアルバムは,なかなか面白い。ジャズ的なフレイヴァーと言っても,典型的な4ビートではなく,コンテンポラリーな感覚を持っているので,ジャズ・ヴォーカルにカテゴライズされるとしても,カクテル・ラウンジで歌われるようなヴォーカルとは異なる。

そして,このアルバムを聞いていて思うのは,Joni Mitchellの音楽というのは全然古びないなぁということである。このアルバムも録音されてから20年近い時間が経過していても,曲そのものの魅力は全然変わらないことは,よくよく考えると凄いことだと思える。まぁ,主役のLydia Van Damの声は,Joniの歌を歌うにはちょっと素直過ぎるような気もするが,それでも聞きどころは十分にある。選曲は新旧取り混ぜたものだが,バランスとしても悪くないと思う。

ということで,これは結構楽しめるカヴァー・アルバムとして,Joni Mitchellファンは聞いておいても損はあるまい。バックではYuri Honingのソプラノが結構効いているとともに,Sven Schusterのエレクトリック・ベースがコンテンポラリー感を強めていると言ってよいだろう。星★★★★。それにしても,"Shadows And Light"はいい曲だ。

Recorded in November 1998

Personnel: Lydia van Dam(vo),Yuri Honing(sax), Sebastian Altekamp(p), Sven Schuster(b), Joost Lijbaart(ds), Bart Fremie(perc)

2017年12月 7日 (木)

長年保有していながらアップしていなかった"Front Page"

"Front Page" Dennis Chambers / Bireli Lagrene / Dominique Di Piazza(Universal/Sunnyside)

_20171203_2長年保有していながら,記事にしていないアルバムなんていくらでもあるが,棚を漁っていて久しぶりに見つけて,聞いてみる気になったのが本作。思い起こせば,今はブログから遠ざかられているcrissさんが取り上げられているのを拝見して購入したものだったはずである。その頃の私の関心はベースを弾いているDominique Di Piazzaにあった。

彼がアルバム,"Princess Sita"をリリースしたのが2008年頃のはずなので,もう10年近く経っているが,私が本作を入手したのはもう少し後だったように思う。Bireli Lagreneについても,彼の"Electric Side"を取り上げているのが2008年だから,ブログを始めて2年目になって,欧州系の音源にもかなり目を向け始めていたことを思い出す。これも偏に,お知り合いのブロガーの皆さんのおかげである。

それはさておき,本作,冒頭からそのDominique Di Piazzaによるベース・プレイから始まるが,この人はどうやって弾いているのかと思えるほどのテクニシャンぶりを披露する。そして彼と共演しているのが,Lagreneと猛爆ドラマー,Dennis Chambersなのだから,強烈なアルバムになることは想定内ではあるが,このアルバムは激しいだけでなく,メロディ・ラインも結構明確な曲も含まれているのが面白い。最後の曲にJohn McLaughlinがゲストで参加しているのは当時Diminique Di Piazzaが4th Dimensionに参加していたからということになるだろうが,ここでもMcLaughlin節を炸裂させている。McLaughlinはどうやってもMcLaughlinなのである。

いずれにしても,本作はテクニシャン同士によるセッション・アルバムってところだろうが,気楽にバカテクを楽しめるって感じの作品ながら,やっぱりDominique Di Piazzaの生って一回見てみたいと思わせるに十分なアルバム。星★★★★。今でもアルバムのリリースは続けているみたいだが,全然フォローできていない。そのうち,Apple Musicで探してみることにしよう。

Recorded on January 17-19, 2000

Personnel: Dennis Chambers(ds), Bireli Lagrene(g), Dominique Di Piazza(b), John McLaughlin(g)

2017年12月 6日 (水)

出張中に見た映画(17/11-12編):その1は”A Ghost Story"

"A Ghost Story"('17,米,A24)

Aghoststory監督:David Lowery

出演:Casey Affleck,Rooney Mara

頻繁な海外出張で,機内エンタテインメントを見ようと思っても,見られる映画は同じということで,サンフランシスコ行きの往路では,物好きな私は,ちょっと理解できない部分が残っていた「アウトレイジ 最終章」をもう一回見た後,選んだのがこの映画である。

この映画,海外のメディアでは結構取り上げられていたのは認識しているのだが,いかんせん地味なので,日本での公開は難しいと思える。だが,見ていて切なくなるような感覚を与える映画として,私は高く評価したいと思う。この映画はホラーでも何でもない。真っ当なファンタジックなドラマなのである。

Casey Affleck演じる主人公は,不慮の事故で亡くなってしまうのだが,死んだことを自覚できない,あるいは死んでも死にきれない思いを持つCasey Affleckの魂が,布をかぶった幽霊のかたちで,妻のRooney Maraの周りで時間を過ごすというものである。だが,その姿は誰も見えない。見えているのは観客だけという設定である。その幽霊の心理のようなものが生み出す行動が切ないのである。

ネタバレになるので,あまり詳しくは書けないが,ラスト・シーンは謎を残したまま,この映画は終わるのだが,「人の思い」というものを幽霊というかたちで表現したこの映画は,低予算ながら実に味わい深い。この映画の製作費はiMDBによれば,10万ドル程度だったらしい。そんな映画が人の心に何とも言えない余韻を残しうるということを示した映画である。金さえかければいいってものではないのだ。

ちなみに,ここでの幽霊の造形は「千と千尋の神隠し」における「カオナシ」の影響を受けているようだが,そんなことは関係なしに,この映画は非常に高い訴求力を持った映画である。星★★★★☆。いずれにしてもいいものを見せてもらった。

2017年12月 5日 (火)

Hamiet Bluiettが好きなのだ(笑)。

"Live at Carlos 1" Hamiet Bluiett & Concept(Just a Memory)

_20171203私はなんだかんだと言って,バリトン・サックスが好きなのだが,その中でもひと際燃えさせてくれる人の一人が,Hamiet Bluiettである。前にも書いたように,この人はロフト・ジャズとか言われて,どちらかと言うとフリーの文脈で捉えられることの多い人だが,私はこの人の根底にあるのはあくまでもブルーズであって,そのフレージングが時に激しいこともあって,そのように考えられる人だと思う。

本作は1986年に録音されていながら,日の目を見たのは1997年になってからということで,まぁ正直言ってそんなに売れることはないだろうと思える作品である。しかし,ここで繰り広げられるライブ・パフォーマンスを聞いていれば,往時のジャズ・クラブで展開されていた熱い演奏を想像させるに十分なものである。このアルバムが録音されたCarlos 1での実況盤は都合3枚出ているが,それだけ需要もあるってことなのだ。もちろん,それを買うのは私のようなもの好きが中心だろうが...(苦笑)。

ここでもHamiet Bluiettのバリトンは低音から高音まで,血管ブチ切れそうな演奏ぶりと言ってよいが,それに火に油を注ぐがごときDon Pullenのピアノによって,これは燃える。"Oleo"だの"A Night in Tunisia"のような有名曲でさえ,普通とは異なるブルージーで激しい演奏になってしまうのが彼ららしいと言えば彼ららしい。

でもやっぱりこういうのって好きだなぁと久しぶりに聞いて思ってしまう私。星★★★★。続編も聞いてみますかねぇ(笑)。

Recorded Live at Carlos 1, New York City in 1986

Personnel: Hamiet Bluiett(bs), Don Pullen(p), Fred Hopkins(b), Idris Muhammad(ds), Chief Bey(african-perc)

2017年12月 4日 (月)

出張中に見た映画(17/11編):その2は「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」

「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)("War for the Planet of the Apes")」(’17,米/加/NZ,Fox)

Photo監督:Matt Reeves

出演: Andy Serkis,Woody Harrelson,Stee Zahn, Karin Konoval, Amiah Miller

ちょっと時間が経ってしまったが,前回シンガポールに行ったときに見た映画の2本目がこれである。私の世代にとっては,「猿の惑星」シリーズは懐かしいものである。確か,Charlton Heston主演の第1作がTBSの「月曜ロードショー」で放送された時は,今では普通の時間延長によるノーカット放映されて,36%とかの視聴率を取ったはずである。その頃,私は小学生だったはずだが,私もTVでこの映画を初めて見たはずである。その後,第1期は全5作まで製作された,「最後の猿の惑星」なんて,私は劇場で見たはずだが,見るも無残な映画だった。

その後,TVシリーズも制作されたはずだが,Tim Burtonによる第2フランチャイズを経て,まじめにリメイクをする第3フランチャイズもこれで3作目(そして多分最後)となった。この第3フランチャイズが真面目だと思うのは,第1フランチャイズとストーリーを連動させうるレベルにしたことだと思う。そして,CGの発達は,昔は特殊メイクで行っていたこのシリーズのリアリティを圧倒的に高めたと思う。

私はこの第3フランチャイズは,1本目は劇場で見たが,その後は飛行機で見たことになる。第1フランチャイズにも登場したNovaがこういうかたちで出てくるとは思わなかったが,なるほどねぇって感じである。

ただ,詳しくは書かないが,このストーリー展開になると,どういう層の観客にアピールするのかと思ってしまう。シリーズとして落とし前をつけるために作られたと言っても仕方がないかもしれない。いずれにしても,そこそこは見られる映画になっているものの,私にとってはあまりわくわくもしないし,関心も持てない映画だったと思う。とにもかくにもCG技術の凄さには驚かされるが,星★★★が精いっぱいってところ。

2017年12月 3日 (日)

ウルトラマンネクサスは面白かった。

Photo久々のこのカテゴリーである。昨日,帰国したばかりで,なんでこの記事やねんという話もあるが,出張前には実は半分ぐらい書いていたが,アップしていなったものである。

今や,Amazon Primeビデオで,ほとんどのウルトラ・シリーズの映像が見られるようになっているが,結構時間を掛けて,この「ネクサス」を全編見た。このシリーズが本放送されている頃,第1回だけ見た記憶があるのだが,放送時間が休日の早朝ということもあり,見続けることは断念したのだが,非常に不思議な感じのストーリーがその後もずっと気になっていたのは事実である。

確かにこの「ネクサス」は正直なところ決して子供向けとは言えない世界観を持っている。特に第2クールまでは,とてつもなく暗い。第3クールで軌道修正したものの,結局視聴率は上がらず,第3クールで打ち切りになったようである。だが,これは「ウルトラQ」で「あけてくれ!」のように大人が見てもいいように作ってあると言え,全編通して見て,結構面白かった。

もとは映画「ULTRAMAN」との連続性を持つものらしいが,映画は未見なので何とも言えない。しかし,これを見てしまった以上,映画も見ないわけにはいかないではないか(笑)。

いずれにしても,私が子供の頃見ていたウルトラ・シリーズとは明らかにテイストが異なるが,「ウルトラセブン」を大人が見てもOKなように,私は「ネクサス」も支持したい。まぁ,途中で打ち切りが決まって,最終回は性急に話を進め過ぎた感があるのは惜しいが,これほどダークなウルトラ・シリーズは珍しい。

なんだかんだでずっと見続けていて,この番組の第2クールまでの主題歌,「英雄」を最近カラオケのレパートリーにしてしまった私。つくづくアホですな~。

2017年12月 2日 (土)

出張完了。これより帰国。

2c4c2fff1b2f4dcf8cfafeb2166c0737

シンガポールに続くサンフランシスコ出張も今日で終了。これから帰国するのだが,今回の出張はきつかった。何がきつかったかと言うと,食事である。

私は胃腸が丈夫な方だと思っているが,今回はクライアントが一緒だったため,旅行代理店による食事のアレンジが全て行われていて,昼も夜もかなり重い食事が続き,さすがに私の胃腸も悲鳴を上げたと言ってよいだろう。朝はおかゆがあるからいいようなものの,正直言って後半は食事を完食できないという私にとっては珍しいことが起こってしまった。カリフォルニア・ワインの飲み過ぎって話もあるが,それにしてもきつい食生活であった。

だが,悪いことばかりではない。クライアントが一緒であるがゆえに、Napaに行くこともできたし,財布には痛かったが,ワインも仕入れることができた。今回,初めてOpus Oneにも行くことができたが,上品なワイナリーであったことは間違いない。私はこれまでも何度かNapaに行ったことはあるものの,混雑を避けてSilverado Trail専門のようになっていたが,今回は先日の山火事の影響もあり,メイン・ストリートの有名ワイナリー訪問となった。あとは,パッキングしたワインが無事にカルーセルに出てくるのを祈るだけである。

ということで,現在はラウンジでこれを書いているが,次は日本からということにしよう。写真は上がOpus Oneの樽の貯蔵庫,下がRobert Mondaviのリザーブ・テイスティング・ルームである。Mondaviの方には無造作にピカソが飾ってあったりして,金持ってるねぇと思ってしまった(笑)。まぁ,滅多に行けるものではないが,出張者の役得ってことにしておこう。

そして,何より嬉しかったのは私の仕事上の師と仰ぐChrisと久々に旧交を温められたことだろう。彼を私に紹介してくれたソウル・ブラザーであるMikeは惜しくも今年世を去ったが,Mikeのことを思い出しながらの食事とワインは素晴らしいものであった。これで私の胃腸の調子がよければ,更によかったのだが,まぁそれは仕方あるまい。

89ce03b798f74868a3420c41a66ccb6a


« 2017年11月 | トップページ | 2018年1月 »

Amazon検索

2017年おすすめ作