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2017年10月12日 (木)

幻の名盤というのは評価が難しいと思わせる”Ray Bryant Plays"

"Ray Bryant Plays" Ray Bryant(Signature)

_20171009LP時代には稀少度が高く,「幻の名盤」と言われたものも,CDの時代になるとぐっと入手が容易になり,「幻度」が下がった時に,どう評価するかというのはなかなか微妙な問題だと思う。CDの時代になっても稀少度の高い音源は存在するが,それもストリーミングで聞けたり,デジタル化されてダウンロードできるものもあり,もはや「幻の名盤」という表現すら意味をなさなくなったのではないかとさえ思える。

そうした中で,久々にこのアルバムを聞いて,若干首を傾げてしまった私である。LPの時代には超高値で流通していたらしいのだが,確かにリラックス感に溢れていて,悪くはないアルバムであることは認めよう。だが,ピアノ・トリオのアルバムとして考えれば,本作より優れた作品はいくらでもあるし,本作の選曲がいかにものものであることも,私はどうなんだろうと思ってしまった。

結局のところ,入手が困難だからこそ珍重されていたのであって,普通に聞けるようになれば,ごく普通のピアノ・トリオの佳作程度の評価でいいはずである。だからと言って,このアルバムのオリジナル盤の価値を下げるつもりはないし,全編に横溢するブルージーな感覚は捨て難い部分があるとしても,この程度であれば,ほかに聞くべきアルバムがあるだろうと言いたくなる。Ray Bryantなら私はこの作品より,モントルーでのソロ・ライブの方がずっと好きなのだ。

先述の通り,佳作という評価をすることには躊躇はないとしても,私にとっては痺れるような作品ではない。全体に響きが軽く感じるが,特に"Blue Monk"の軽さはいただけなかった。粘っこさが感じられないのである。ということで,全体としては星★★★☆で十分だろう。

Recorded on October 29, November 5 & 6, 1959

Personnel: Ray Bryant(p), Tommy Bryant(b), Oliver Jackson(ds)

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