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2017年7月 2日 (日)

Hudson:このメンツならもう少し激しくやらないとなぁ...。

"Hudson" DeJohnette Grenadier Medeski Scofield(Motema)

Hudson意外なメンツによるバンドがオリジナルのほかに,フォーク/ロック系の曲を演奏するという企画を聞いた時,特にカヴァー曲の選曲が面白いと思って購入したアルバムである。ライナーによれば,彼らが初めて演奏したのは2014年のWoodstock Jazz Festivalでのことだそうであるが,かつ,メンバーが全員Hudson Valley在住ということで,このバンド名がついたようである。Hudson Valleyと言っても,北はAlbany,Troyあたりから,南はWestchesterまでということで,非常に広いエリアになるので,彼らがご近所ってことにはならないかもしれないが,共通項はHudson Valley在住ってことになる。

このメンバーを見れば,John Medeskiとジョンスコはジャム・バンド・スタイルでの演奏で共演してきているが,そこにJack DeJohnetteが加わるとどういうことになるのかというところに関心が高まるのだが,ジョンスコとDeJohnetteはTrio BeyondでLifetimeにトリビュートする演奏をしているから,今回もそういう感じかなぁと想像してしまう。だが,DeJohnetteも今年75歳になることを考えれば,昔のようにガンガン叩くってことはないとしても,結構抑制感のある叩きっぷりなのがまず意外である。また,Bob Dylanの"Lay Lady Lay"をレゲエ・タッチでやったり,これがほんまにDeJohnetteかってところがあるのも事実である。

それにしても,穏やかというか,淡々としていると言うか,このメンツから想定していた音とはちょっと違う感じが続く。Larry Grenadierはまぁこの感じかなって気もするが,ほかの3人はもっと激しいと思っていた。例えば,Joni Mitchellの"Woodstock"は,ほぼオリジナルに忠実なメロディ・ラインでジョンスコが弾いており,かなりストレートで,暴れるところはない(というより,この曲では暴れようがないだろうが...)。

そんな演奏の中で,ようやくこういう感じだよなぁって思うのはJimi Hendrixの"Wait until Tomorrow"まで待たなければならない。曲がジミヘンだけに,おとなしくやるってのはほぼ無理って話もあるが,やっぱりこういうのを期待してしまうのが人情なのである。

しかし,その後が続かない。"Dirty Ground"ではなんとヴォーカルが入り,アメリカン・ロック的な演奏が繰り広げられる。Jack DeJohnetteとBruce Hornsby(!)の共作によるこの曲は,決して悪い曲ではない。むしろいい。だが,このメンツによるアルバムに入っていることの違和感が強烈なのである。純粋に音楽として楽しむ分にはいいのだが,どうしても「う~む」となってしまった私である。誰がリードを取っているのかはわからないが,このアメリカン・ロック的なヴォーカルはかなりいいとしても,このアルバムに入っていること自体が,「えっ?」って感じなのである。

"Tony Then Jack"はタイトルからすれば,Tony WilliamsとJack BruceのLifetime組への新たなトリビュートだろうが,それですらそんなには激しくはならないところに,やはりフラストレーションを感じるのは仕方ないのかもしれない。リスナーなんて勝手なものと思いつつ,これだけ?って思ってしまうのである。The Bandの"Up on Cripple Creek"もこの人たちでなければならない必然性はないし,最後の"Great Spirit Peace Chant"で完全終戦。なんでこうなるのよって感じのエンディングで,違和感はピークに達するという作品である。一体何を思ってのエンディングだったのか。謎としか言いようがない。全体としては悪いと思わないが,星★★★が精一杯の問題作。Trio Beyondを改めて聞いてみるか。

Personnel: Jack DeJohnette(ds, tom-tom,, wooden-fl, vo), Larry Grenadier(b, vo), John Medeski(p, rhodes, org, wooden-fl, vo), John Scofield(g, wooden-fl)

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コメント

もうこの人たちの世代って、淡々とというわけではないけれど、枯れている世代なのかなあ、と思います。個人的には、そんなに暴れるところはなくても、けっこう気に入りました。でも72分収録って、今にしては長いですよね。その分音を聴けるからいいんですけど。

TBさせていただきます。

910さん,こんばんは。TBありがとうございます。

私も決してこれが悪いと言っている訳ではないんですが,このメンツならではの部分の少なさ,特にJack DeJohnetteの叩きっぷりには不満が残ります。確かにジョンスコは弾きまくっているのですが,この4人ならではという優れた部分を作り出せていないのは残念です。フォーク/ロックの曲をやるならもう少しやりようもあったと思いますし。

ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きます。

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