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2017年2月20日 (月)

極めて真面目に作られた「沈黙 -サイレンス-」

「沈黙 -サイレンス-("Silence")」('16,米/台湾/メキシコ)

Silence監督:Martin Scorsese

出演:Andrew Garfield,Adam Driver, Liam Neeson,窪塚洋介,浅野忠信,イッセー尾形

今年,2本目となった映画が本作である。これは正直もっと早く見たかったのだが,ようやくである。

遠藤周作の原作をMartin Scorseseが映画化すると聞いた時には驚いたが,そもそも「神の沈黙」という重い主題を持つものであるがゆえに,米国内の興行は相当苦しいように見受けられる。しかし,興行成績はさておき,これは本当に真面目に作られた映画であり,原作にほぼ忠実に描かれているように思う。

そもそもが難しいテーマを提示した映画であるから,ちゃらちゃらしたところなど皆無,エンタテインメントとして見るべきものではないが,映画が終わった後の館内の静寂は,非常に趣深いものがあったと思う。日本の映画の観客にはエンド・ロールの時に,席を立ってしまう人が多いことには常々批判的な私だが,今回は席を立つ観客が極めて少数だったことに,観客もこの映画に打たれたことを示すように感じられた。

iMDBのレビューは相対的にはポジティブであるが,完全否定モードのレビューも多数存在するところに,この映画の特徴があると思うが,否定的なレビューはドラマの本質について語っていないように思えてしまう。確かに長いのは事実だが,161分という尺を感じさせないドラマがあったと私には思えた。

俳優陣ではイッセー尾形のいやらしさが特筆ものである。

いずれにしても,Martin Scorsese,「ウルフ・オブ・ウォールストリート」の次にこんな映画を撮るなんて,ギャップがあり過ぎだが,これもScorseseの一面ということで,私は高く評価したい。星★★★★☆。これを見ると篠田正浩版の「沈黙」もちょっと気になるなぁ。

ところで,音楽ではThe BandのRobbie RobertsonがExecutive Music Producerとなっているが,正直言って,音楽なんてほとんど出てこないに等しいので,彼の役割は不明(苦笑)。

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