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2017年1月25日 (水)

相変わらずのMr.中音域(笑):Colin Vallon。

"Danse" Colin Vallon (ECM)

_20170122Collin VallonのECM第3作である。私は前作"Le Vent"を評して「アルバムを通じて,ある意味環境音楽のような音楽が流れ続ける。感覚的にはフランス映画のBGMのようだと言ってもよいかもしれないぐらいの感じ」と書いて,星★★☆というECMに甘い私にしては辛い評価をした。更に第1作"Rruga"に関しては「中音域が中心で,かなり落ち着いた響きを醸し出している」と書いているが,その印象は本作でも全く変わらない。結局こういう音楽の人なのである。

本作においても,音使いは中音域が中心であり,"Tsunami"に顕著なように,左手から繰り出されるリズムはミニマル的に響く。前作には辛い評価をした私だが,今回もそう高くは評価できないとしても,前作よりは印象はよかった。だが,ほかのECMのピアニスト,例えば先日当ブログに取り上げたBenedikt Jahnelと比べても,個性,美的感覚,タッチともに,私に響いてこない。

もちろん,ECMらしいピアノの響きは相応に美しいと思うが,起伏の乏しさは否定できない事実である。ECMのピアニストには清冽でクールな感覚を持つ人は多いが,この人の低い温度感は飛び抜けている気がしてならない。

結局のところ,私にとってはTigran Hamasyanとの相性の悪さ同様のものをCollin Vallonには感じてしまう。私にとってはTigran Hamasyanは何度聞いてもいいと思えない代表みたいな人(苦笑)だが,Collin VallonはTigran Hamasyanほどではないとしても,私の感情に訴求してこないのだ。アブストラクトな感覚の曲調の演奏をしても,ECMのほかのピアニストなら気にならない(むしろ喜ぶ)のだが,Collin Vallonの場合は,この人の演奏の気に入らない点が浮かんできて仕方ないのである。ミニマル・ミュージックに耐性のある私(耐性どころか積極的に聞いているって話も...)ではあるが,この人の音楽を面白いと思えないのは本当に相性としか言いようがない。前作,本作を聞いて,次も買おうというモチベーションが高まらないのは残念なことである。星★★★。結局は趣味じゃないんだってことにしておくが,ECMから出たとしても次作の購入は多分ないだろうなぁ。

Recorded in February, 2016

Personnel: Colin Vallon(p), Patrice Moret(b), Julian Sartorius(ds)

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コメント

ECMに出て来るのはクセのあるミュージシャンが多いですし、やはり好みの濃淡が出てくるのはアリだと思います。なので、いろいろな意見を拝見するのが楽しみです。自分的にはいいと思ったんだけど、他の人はどう感じたかって、やっぱり興味深いですし。ちゃんとレビューになっていると思いますし。

TBさせていただきます。

910さん,おはようございます。TBありがとうございます。

好みの濃淡。確かにそうですね。ECMらしいと思いますが,これだけリリースされると,全部合うって訳にはいかないですよね。安心しました。

閣下、トラバありがとうございました。

とてもシンプルで繊細、、緩やかに変化していくサウンドの中に、互いを感じ取る緻密なインタープレイが忍んでいるかな、と。
相変わらず、テンション低め、少し仄暗くひんやりした空間で私的にはありです♪

Suzuckさん,こんばんは。TBありがとうございます。

私の場合,どうもこの人との相性がよくないのは前作でも感じていました。だったら買わなきゃいいんですが,ついついECMには手が出てしまいます(笑)。

インタープレイは感じさせるものの,私には若干美感に欠けるって感じですかね。まぁ,なんでもかんでも好みに合致するわけではないってことで。

かなり好みでした。ふっと夜中に聴くと、浸みてきました。
録音も残響がほどよく、でレコードの音響感を楽しんでいます。
http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2017/02/18/140246

kenさん,こんにちは。リンクありがとうございます。

私はどうもこの人と相性が悪いようで,演奏そのものが響いてこないところがあって,辛い評価になっていますが,音響としてはおっしゃる通りかもしれませんね。

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