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2017年1月17日 (火)

今日は父の遺品のChet Bakerを聴く。

"Heartbreak" Chet Baker (Timeless)

_20170116私はChet Bakerのラッパが結構好きな方だが,自分が保有している音源はPacific Jazzとか古いものがほとんどである。別に晩年のChet Bakerを否定している訳ではなく,CTIに吹き込んだアルバムや,日本でのライブ盤もそこそこ評価しているつもりである。だからと言って,晩年のアルバムの方が,昔のアルバムよりいいというつもりもないのだが,今日は私の父の遺品であるこのアルバムを聞いた。

これは生前のChet Bakerの演奏に,死後にストリングスをオーヴァーダブしたもので,はっきり言ってしまえば,Chet Bakerの意図が反映されない企画アルバムである。しかもこの選曲は...と思わせるほど,大スタンダードに偏っているところに,商売っ気を感じない人間はいないだろう。しかし,Chet Bakerのラッパとヴォーカルに,ストリングスって結構マッチするねぇと思わせるところ,あるいは私が思ってしまうところに私の弱みがある(笑)。だって,落ち着いてて結構いいと思えるのだからしょうがないのである。

With Stringsのアルバムっていうのは実は結構難しいところがあると思っていて,私が今まで聞いた中で,一番いいのはWynton Marsalisの"Hot House Flowers"(記事はこちら)だと思っているが,ビタースウィートと言うべきWyntonに比べれば,本作なんて甘々の甘々である。だから,高く評価するつもりなんて毛頭ないのだが,夜,ウィスキーでも傾けながら聞くには丁度いいと思えるそんなアルバムである。

まぁ,小難しいこと言わず,楽しみましょう。それでいいのだ,とバカボンのパパのようになってしまった。星★★★☆。東京のライブの"Memories"も父の遺品だったが,私の父は結構こういうのが好きだったんだなぁと思ってしまった。その割にBrian Bladeがいいとか,Kenny Kirklandがいいとか,不思議な審美眼を持つ父だったなぁと今にして思う。間もなく父の16回忌である。また父の好きだったディスクでも聞いてみることにしよう。

Recorded between 1986 and 1988 for Chet Baker Recordings and Strings Recorded on April 18-22, 1991

Personnel: Chet Baker(tp, vo), Harold Danko(p), Michel Grailler(p), John Burr(b), Ricardo Del Fra(b), Ben Riley(ds), John Engels(ds)

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