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2016年11月25日 (金)

ECM積んどく状態からの脱却を目指す:まずはAndrew Cyrilleから。

"The Declaration of Musiical Independence" Andrew Cyrille Quartet(ECM)

The_declaration_of_musical_independECMレーベルから出される音楽については,大いにシンパシーを感じている私で,せっせと購入はしているものの,あまりにリリースが多いので,ついついCDが「積んどく」状態になっている私である。購入したまま,ろくすっぽ聞いていない,もしくは封さえ切っていないCDが何枚もあるのはさすがにまずいということで,まずはAndrew Cyrilleである。

Andrew Cyrilleと言えば,Ben Monderの"Amorphae"にいきなり登場してびっくりさせられたが(記事はこちら),Cecil Taylorとやる時のような武闘派の姿はそこにも,ここにもない。スタイルの変化なのか,それとも経年変化なのか。Andrew Cyrilleと言えば,基本的にフリー・ジャズにカテゴライズされるドラマーである。本年喜寿を迎えた彼が,自身のリーダー作において,どんな演奏をするのかは極めて興味深いところであったが,そこに加わるのがビルフリでは更に関心が高まる。

昨今のビルフリはCharles Lloydとやったりしていて,以前なら感じられたフリーな傾向は抑制されているように思えるが,今回は1曲目から浮遊系だけじゃないぜという感じのぶちかましモードで攻めてくる。おぉっ,正調フリー・ジャズって感じである。そこに加わるRichard Teitelbaumってのは,Andrew Cyrilleと同い年の大ベテランであり,ノーノに師事したってんだから,筋金入りのアバンギャルドだが,そんなにここでは前面には出ておらず,ビルフリの存在感の方が際立っているって感じである。

フリー・ジャズって言っても,激しくドラムスを叩きまくるタイプの音楽ではなく,ほとんどビートを感じさせない方(笑)のフリー・ジャズである。これは間違いなく「なんじゃこれは?」と思うリスナーが多いタイプの音楽であろうが,私には全然問題ない(爆)。本作のプロデューサーであるSun Chungはこうしたタイプの音楽がお好みと思えるという感じのサウンドであり,最近のManfred Eicherからは感じられない音って気がする。正直言って,何度もプレイバックしたいとは思わないが,こういう音楽があってもよいと思える作品である。星★★★★。

とにかく,キモはビルフリだな。

Recorded in July 2014

Personnel:Andrew Cyrille(ds, perc), Bill Frisell(g), Richard Teitelbaum(synth, p), Ben Street(b)

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コメント

ECMは今年もNew Series含めて40枚台ぐらいは出てるので、確かに追っかけは大変かもですよね。

このアルバム、その中でも印象的に目立っていて、やはりビル・フリゼールの参加が大きかったかなあ、と、皆さんと同じ印象です。しかもフリーの系統なので、最近あまりなく、けっこう楽しんで聴けました。

TBさせていただきます。

ビルフリに、久しぶりの満足。2009年の真冬のケンブリッジでライヴを聴いて失望して以来の出来(笑)。こんな感じでやって欲しいなあ、と思います。
シリルもいいですね。最近、アイヒャーよりもチュンにシンパシーを感じます。何回も聴きたい音楽(笑)

http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2016/11/12/000356

910さん,こんにちは。TBありがとうございます。

とにかく,ECMのリリース・ラッシュにはついていけないところもありますが,私は全部買いではないにもかかわらず,この状態です。音楽を聞く時間が減っているのかもしれません。あるいはApple Musicに依存し過ぎですかねぇ。

それはさておき,このアルバム,フリーなアプローチでありながら,聞かせどころがわかっているように思えます。Sun ChungってEicherの哲学をよく理解していると思えますね。

kenさん,リンクありがとうございます。

ビルフリのライブって見たことがありませんが,来年,Charles Lloydと来日するのを楽しみにしています。

このアルバムは万人受けはしないと思いますが,聞かせどころをわかっていると思える作品でした。Sun Chungへのシンパシーを感じるのは私も同様です。いいプロデューサーになると思いますね。

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