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2016年9月25日 (日)

出張前にどうしても見ておきたかった「ハドソン川の奇跡」:傑作である。

「ハドソン川の奇跡("Sully")」('16,米,Warner Brothers)

Sully監督:Clint Eastwood

出演:Tom Hanks, Aaron Eckhart, Mike O'Malley, Jamey Sheridan, Anna Gunn

久々の海外出張を控えている私だが,どうしてもその前に見ておきたいと思っていたのが,昨日(9/24)公開のこの映画である。私にとって,昨今の商業映画において,最も信頼に値する映画監督となったClint Eastwoodであるが,前作「アメリカン・スナイパー」も昨年の最高映画としたので,今回も大いに期待し,そして期待を上回る感動を与えてくれた映画である。

現在でも記憶に新しい,US Airways1549便のハドソン川着水であるが,その事故そのものを軸足にしながらも,見事なドラマに仕立て上げたEastwoodの手腕は今回も完璧と言わざるを得ず,家族ともどもこの映画を見ながら,私は何回もうなりそうになってしまった。とにかく素晴らしい映画になっている。

そもそも私はこの一件が起こった時に,当ブログにおいて,この映画の主人公であるSullyことChesley Sullenberger機長を「男の中の男」と称した(記事はこちら)が,その後,こういう話があったのかと思うと,ある意味,この映画はClint Eastwoodによる体制批判とも取れるし,最近のEastwood映画に顕著なヒューマニズムの表れとも受け取れるところがあり,そういうところに弱い私は,全面的にこの映画を支持してしまうのである。エンド・クレジットに,実際の事故に立ち会った乗客,そしてSullenberger機長自身が登場するのも,爽やかな感動を上乗せするのは,同じEastwoodの「インビクタス -負けざる者たち-」と同じではないかと思いつつ,いいのである。事実は小説より奇なり(きっぱり)。このエンド・クレジットを見ずに席を立つ人の多さには,いつもながらのことであるが,正直呆れる。

Tom Hanksは相変わらずうまいと思わせるし,副操縦士を演じるAaron Eckhartもいい出来である。役者陣の素晴らしい演技に,Todd Komarnickiによる適切なシナリオ(オスカー候補になるだろう),そして優れた演出が加わって,やっぱりこれはいい映画なのである。「アメリカン・スナイパー」ほどのキリキリと締め上げられるような感覚はないが,何度でも見られるように思わせるところが,この映画のよさだろう。アメリカには殺伐としたイメージもあるが,良心は決して失われていないということを明確に訴求する傑作。喜んで星★★★★★を謹呈しよう。巨匠Eastwoodはアクションと人間ドラマを両立させるという観点で,黒澤明といい勝負になったと言いたい。しかもこれだけのドラマを1時間38分という尺で見せるということに,私は絶賛を惜しまない。アメリカ本国における大ヒットも大いにうなずける。Eastwoodの映画は必ずしも,日本では大ヒットとはならないところがあるが,この映画は見ておいて損はない。最高である。

尚,Katie Couricに扮している女優が似ているなぁと思ったら,本人だった(爆)。事故当時はCBSニュースのアンカー・パースンだったはずだが,久しぶりに彼女の姿を見て懐かしく思ってしまった。

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コメント

アルゼンチンでは漸く今週公開され、早速観てきました。クリント・イーストウッド監督が好む、市井の民のプロフェッショナル、ですね。細かいところに職業人の自負を描いています。クリント・イーストウッド監督が、ローハイド、マカロニウエスタンからの叩き上げ役者であり、ヒットせずともきっちりと予算の範囲内で映画を仕上げてきた監督だったからでしょうね。公聴会で自分の操縦の録音を聞いたトム・ハンクス機長が「我々は良くやった、素晴らしい」と副操縦士と廊下で讃えあうところや、最後の最後まで残っている乗客がいないか、全員救助されたのかを心配するところはプロの中のプロを描いた良い場面です。フェリーボートやヘリ救助の救出隊員の迅速な行動も市井の職業人が全てヒーロー足りうることを示していました。クリント・イーストウッド監督の作品は、正直淡々とし過ぎていると思うことが多いのですが、これは久々に良く出来ていると思いましたね。

カビゴンさん,こんにちは。

この映画は内容が内容だけに,機内エンタテインメントにはプログラムされていませんが,劇場で見ても非常にいい出来だと思いました。Eastwoodって早撮りらしいですが,これだけの映画に仕立てる技量は大したものです。いつも信頼してます(笑)。

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