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2016年9月30日 (金)

出張終了。これから帰国。

Geneva_3

今回,ジュネーブには初めて行ったが,何とも美しい街である。フランスに近いだけに,街並みや食文化はフランス風で,ワインも非常に美味しかった。ということで,雰囲気だけだが写真をアップ。上の写真の奥にぼーっと赤く見えるのが,レマン湖名物の噴水。

本当に綺麗な街であった。機会があればまた来たいと思わせるに十分。ではこれから帰国ってことで。

Image_3

2016年9月27日 (火)

出張中につき...

現在,スイス出張中で多忙につき更新が滞ります。ご了承願います。

2016年9月26日 (月)

飛行機が飛ばないので,ロンドンまでのフライトで見た映画について。まずは「64:前後編」から。

Image

「64(前後編)」(’16,東宝)

監督:瀬々敬久

出演:佐藤浩市,綾野剛,瑛太,永瀬正敏,三浦友和

今回の出張における往路では都合4本映画を見たが,その3/4本目がこの映画である。1/2本目は追って記事にしようと思うが,まずはこれについて書いておきたい。そもそも,ロンドンで飛行機のトラブルで離陸が大幅に遅れて暇なのである(爆)。既に1時間以上機内に閉じ込められているが,当分動きそうにない。

そもそもこの映画の原作についても,高く評価していたので,相応の演出,脚本であればそれなりの出来にはなると思われたが,なかなか骨太な映画になっている。まぁ,昨今流行りの前後編に分けての公開には,問題を感じる私だが,機内エンタテインメントだから問題はない(笑)。

しかし,前後編トータルで4時間というのはさすがに長い気がするが,脚本を工夫すれば,もう少しコンパクトに仕上げられた気がする。佐藤浩市ほか役者陣は概ね好演であるが,瑛太を筆頭とする新聞記者チームは,ちょっとやり過ぎ感があるのは残念。特に記者会見で東京から集められた新聞記者の描き方は,デフォルメ過剰だろう。いくら何でも社会人がああした暴言を吐くこと自体,非現実的なのだ。

まぁ,この映画は佐藤浩市の男気を感じさせればいいような映画なので,そういう意味では成功しているからまぁいいか。悪くはないとは思うが,シナリオ面での工夫の余地ありってことで,星★★★☆ってところ。

2016年9月25日 (日)

出張前にどうしても見ておきたかった「ハドソン川の奇跡」:傑作である。

「ハドソン川の奇跡("Sully")」('16,米,Warner Brothers)

Sully監督:Clint Eastwood

出演:Tom Hanks, Aaron Eckhart, Mike O'Malley, Jamey Sheridan, Anna Gunn

久々の海外出張を控えている私だが,どうしてもその前に見ておきたいと思っていたのが,昨日(9/24)公開のこの映画である。私にとって,昨今の商業映画において,最も信頼に値する映画監督となったClint Eastwoodであるが,前作「アメリカン・スナイパー」も昨年の最高映画としたので,今回も大いに期待し,そして期待を上回る感動を与えてくれた映画である。

現在でも記憶に新しい,US Airways1549便のハドソン川着水であるが,その事故そのものを軸足にしながらも,見事なドラマに仕立て上げたEastwoodの手腕は今回も完璧と言わざるを得ず,家族ともどもこの映画を見ながら,私は何回もうなりそうになってしまった。とにかく素晴らしい映画になっている。

そもそも私はこの一件が起こった時に,当ブログにおいて,この映画の主人公であるSullyことChesley Sullenberger機長を「男の中の男」と称した(記事はこちら)が,その後,こういう話があったのかと思うと,ある意味,この映画はClint Eastwoodによる体制批判とも取れるし,最近のEastwood映画に顕著なヒューマニズムの表れとも受け取れるところがあり,そういうところに弱い私は,全面的にこの映画を支持してしまうのである。エンド・クレジットに,実際の事故に立ち会った乗客,そしてSullenberger機長自身が登場するのも,爽やかな感動を上乗せするのは,同じEastwoodの「インビクタス -負けざる者たち-」と同じではないかと思いつつ,いいのである。事実は小説より奇なり(きっぱり)。このエンド・クレジットを見ずに席を立つ人の多さには,いつもながらのことであるが,正直呆れる。

Tom Hanksは相変わらずうまいと思わせるし,副操縦士を演じるAaron Eckhartもいい出来である。役者陣の素晴らしい演技に,Todd Komarnickiによる適切なシナリオ(オスカー候補になるだろう),そして優れた演出が加わって,やっぱりこれはいい映画なのである。「アメリカン・スナイパー」ほどのキリキリと締め上げられるような感覚はないが,何度でも見られるように思わせるところが,この映画のよさだろう。アメリカには殺伐としたイメージもあるが,良心は決して失われていないということを明確に訴求する傑作。喜んで星★★★★★を謹呈しよう。巨匠Eastwoodはアクションと人間ドラマを両立させるという観点で,黒澤明といい勝負になったと言いたい。しかもこれだけのドラマを1時間38分という尺で見せるということに,私は絶賛を惜しまない。アメリカ本国における大ヒットも大いにうなずける。Eastwoodの映画は必ずしも,日本では大ヒットとはならないところがあるが,この映画は見ておいて損はない。最高である。

尚,Katie Couricに扮している女優が似ているなぁと思ったら,本人だった(爆)。事故当時はCBSニュースのアンカー・パースンだったはずだが,久しぶりに彼女の姿を見て懐かしく思ってしまった。

2016年9月21日 (水)

Robert Glasper Experimentの新作登場。ますますカテゴライズ不能に。

"ArtScience" Robert Glasper Experiment (Blue Note)

_20160919Robert Glasper Experimentの新作がリリースされた。Experiment名義では"Black Radio 2"以来であるから約3年ぶりとなるが,今回は"Black Radio"シリーズと異なり,ゲスト・ヴォーカルを迎えることなく,ほぼExperimentの面々による演奏となっているのが特徴である。そして,ジャケからしても,誰もこのジャケを見てジャズ・アルバムとは思うまいという感じになっていて,これまでの越境型の音楽性はここでも健在である。"Black Radio"シリーズもソウルと言えば通ってしまうような音楽であったが,本作では更にカテゴライズ不能度が増している。

冒頭の"This Is Not Fear"こそジャズ的な響きを持っていて,これは今までと違うのかと思わせるが,その後はジャズ,ファンク,ソウル,ロックが混在した響きを聞かせる。特にゲストのMike Seversonのギターが加わるとロック色が濃い感じになるのが面白い。

一方で,様々な要素が混在していて,やや捉えどころがない感じがするのも事実であるが,この人たちによる"Tell Me a Bedtime Story Now"を聞くとは思わなかったので,イントロが聞こえてきたときはびっくりしてしまった私である。まぁ,そうは言いながら,日頃からライブ・バンドとして演奏をしている人たちなので,バンドとしてのまとまりは問題ないので,結構楽しく聞ける。

私が全く評価できないMark Colenburgは相変わらずのオカズ過多のところもあるが,比較的抑制したプレイぶりなので,ライブで覚えた不快感がなかったのはよかった。私にとっては,彼らは"Black Radio"のイメージが強過ぎて,そちらが基準になってしまうのだが,結局本作もそれを越えるところまでは行っていない。まぁ,この程度はできるだろうという出来だが,そろそろ次なる一手を考えないと,この人たちもそろそろ厳しくなってくるのではないかと思える。決して悪くはないし,水準は保っているが,驚きがないというのが正直なところである。ということで,ちょいと甘めの星★★★★としておこう。私にとっては次作も買うかどうかは微妙って感じである。Apple Musicで聞けばいいか(苦笑)。

Personnel: Robert Glasper(p, el-p, key), Derrick Hodge(b, vo), Mark Colenburg(ds, perc, vo), Casey Benjamin(as, ss, key, vo, vocoder), Michael Severson(g), Jahi Sundance(whistle, turntable), Riley Glasper(speech)

2016年9月20日 (火)

またまたAmazon Primeで見た007シリーズ:今回は「ユア・アイズ・オンリー」。

「ユア・アイズ・オンリー("For Your Eyes Only")」('81,英,United Artists)

For_your_eyes_only監督:John Glen

出演:Roger Moore, Carol Bouquet, Topol, Julian Glover, Lynn-Holly Johnson

しばらくAmazon Primeのプログラムから消えていた007シリーズが,めでたく復活したので,今回も見たことのないRoger Mooreものの1本をチョイスした私である。全部見ている訳ではないが,Roger Mooreによる007シリーズは,コミック・リリーフがきつ過ぎて,純粋アクション映画としてはどうなのよと思わされることが多く,私はAmazon Primeによって見られるようになるまでは敬遠してきたクチである。

そうした中で,この作品は,フィジカルなアクションに回帰したという評価もあるものであり,期待を込めて見たものだが,まぁ悪くはないとしても,そんなに優れた作品と言うほどではなく,同じJohn Glenの演出でも,Timothiy Daltonが出た2本の方がはるかに出来は良い。

そもそもこの映画がリリースされた頃は,Roger Mooreも50代半ばということであり,強烈な肉体的なアクションを披露するには無理があるだろうというところだ。もちろん,映画にはスキー,カー・チェイス,ダイビング,ついでにはカジノのシーンと,007シリーズなら必須とも言えるシーンが揃っているが,イマイチどのシーンもキレがないように感じるのは私だけではあるまい。

懐かしや,Topolが出ていたり,クールな美人のCarol Bouquetを見られるのはいいが,やはりRoger Mooreのアクション俳優としての旬が過ぎている感覚が強くて,痺れるような感覚は不足している。そうした意味で,Daniel Craigの007シリーズの作品は,アクション性が徹底していて,かつクールな感覚が非常に好ましく思えてしまう。

まぁ,気楽に見るにはこれほど気楽に見られる映画はないって感じだが,どうしてもRoger Mooreのシリーズは評価が高まらないんだよなぁ。

2016年9月19日 (月)

Herbie Hancockボックスからの3枚目は"Thrust"。"Headhunters"より好きかもなぁ。

"Thrust" Herbie Hancock (Columbia)

_20160918先日購入したHerbie Hancockボックスから3枚目はファンク路線炸裂の"Thrust(突撃)"である。こうしたファンク路線では一番売れたのは"Headhunters"ということは間違いないだろうが,これは"Headhunters"のノリを踏襲したものであり,悪く言えば「二匹目のドジョウ狙い」である。しかし,よくよく聞いてみると,私には"Headhunters"より好きなんじゃないのかと思えてしまう。

正直言って,こうしたファンク路線では,私は"Headhunters"と"Flood"しか聞いたことがなく,後者の素晴らしさは十分に理解していたつもりだが,その前段となる本作を聞いて,これはよく出来ていると思えてしまったのである。ジャケット・デザインの「何じゃこれは?」度(笑)は"Headhunters"や”Flood"と似たようなレベルで,レコード,CDを購入する際に,ジャケット・デザインも重要な要素だと思っている私にとっては,手が出しにくい作品であった。だったら,"Headhunters"や"Flood"はなぜ持っているのだと聞かれると黙るしかない(笑)が,それはさておきである。本作を通しで聞くのは,今回が初めてではないかと思えるだが,なんで"Headhunters"より本作の方が好きなのかと言うと,曲がファンクとしてよりこなれた感じがするからではないかと思える。

そうした思いを強くさせるのが,名曲"Actual Proof"の収録によるところが大きいと思うが,それだけでなく,"Palm Graese"のゆるいグルーブから"Actual Proof"への展開は,この手の音楽好きなら「はまる」こと間違いなしなのだ。もうやめられまへん!(爆)って感じである。

このアルバムを聞いていて,このファンク度を支えるのに大きな役割を果たしていたのがPaul Jacksonのベースであったことを,改めて感じた私である。ファンク・ベースってのはこういうもんだねぇとつくづく思わされるノリである。ドラムスは"Headhunters"でのHarvey MasonからMike Clarkに代わっているが,全然影響なしって感じである。彼らのタイトでグルーヴ感溢れるリズムに乗って現れるHerbie Hancockのソロ・フレージングは,誰がどう聞いてもHerbie Hancock以外の何ものでもない。こんなに古い音源(もうリリースから40年以上経過している!)を聞いていて,ゾクゾクしてしまうというのは,私がこういう音楽に反応する年代だということになってしまうんだろうなぁ。結局のところ,70年代のロックを聞いていて,身体が反応してしまうのと同じなのだ。

ということで,これまで本作をスルーしてきていた私はアホでしたと改めて思わされた1作。LPで言うと,演奏としては"Actual Proof"入りのA面の勝ちであるが,B面もゆるめのグルーブからファンク度を高める"Spank-A-Lee"になだれ込む展開が大いに楽しめるものであることには間違いない。星★★★★☆。

Personnel: Herbie Hancock(p, el-p, synth), Bennie Maupin(ts, ss, saxello, b-cl, a-fl), Paul Jackson(b), Mike Clark(ds), Bill Summers(perc)

2016年9月18日 (日)

来日目前:Joshua RedmanとBrad Mehldauの古いデュオ音源を振り返る。

Joshua_redman_france_musiqueNonesuchレーベルからリリースされた"Nearness"の出来も素晴らしく,10月の来日公演への期待値も高まる私だが,この二人のデュオ演奏の音源は,実は1994年に遡って音源が存在することはこのブログを初めてすぐに書いた記事にも書いている(記事はこちら)。そこにも書いているが,その音源はフランスWarnerのプロモ盤で,限定1,000枚,シリアル・ナンバー付き(私のは'0642'とプリントしてある)という結構入手が厳しいと思わせるものであった。私は10年以上前のeBayでのたたき合いの末のゲットであったが,まぁ希少度が高いので,たまにはそういうことも必要なのだ(笑)。そこには当時のクァルテットによる演奏が2曲と,デュオ音源が2曲収められているが,今回はデュオ音源に集中して聞いてみることにした(それにしてもプレイバックするのは物凄く久しぶりだ...)。

デュオでやっているのはJoshua Redmanのオリジナル"Soul Dance"と,Duke Ellingtonの"Sophisticated Lady"であるが,こちらは放送音源から取られたものと思われる。番組名が"Les Démon de Midi(正午の悪魔)"ってのが凄いが,ってことはお昼の番組だったのだろうか?そして,今から20年以上前の演奏にもかかわらず,既に彼らの音楽はスタイルを確立していると言ってもよい。Brad Mehldauのピアノは十分に現在につながるラインを示していて,非常に美しい。

もちろん,その後20年以上を経て,彼らの音楽は更に成熟度を増していることは間違いないが,1994年の録音時点でのRedman:24歳,Mehldau:23歳という年齢を考えると,この演奏はかなり完成度が高いと言わざるをえない。逆に言えば,老成していると言われても仕方がない訳だが,ファンの弱みと言うべきだろうが,そういうところも評価してしまう私である。演奏の深みは"Nearness"に及ぶべくもないが,それでもこれは今の彼らを評価する上でも重要な音源だったと思っている。

とにかく入手出来てよかったわ~と,今更ではあるが感慨にふける私であった(爆)。

Recorded on January 4, 1994

Personnel: Joshua Redman(ts), Brad Mehldau(p)

2016年9月17日 (土)

素晴らしかったBen Watt@心斎橋soma

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関西出張の日程と合った(合わせた?)ことにより,Ben Wattのライブをようやく見ることができた。Ben Wattは,これまでも来日して,フェスへの参加はしていたが,日程的に無理だったり,私もフェスに参戦するような年でもないってことで,これまでライブを見逃してきた。今回も東京公演が休暇日程とバッティングし,またダメなのかと思っていたのだが,幸運にも大阪公演と関西出張が重なった。

会場となった心斎橋somaは,キャパ300程度のこじんまりしたライブ・ハウスであったが,繊細なBen Wattの歌を聞くには最適である。スタンディングはおっさんにはきついが,壁にもたれながら聞いていた私である。聴衆は意外にも若い人も結構いて,私は明らかに平均年齢を引き上げていた(笑)。

そして,結果からすれば実に素晴らしいライブであった。"Hendra","Fever Dream"からの曲に加えて,旧作"North Marine Drive"やEBTGの曲もやり,長年のファンである私は嬉しくなってしまった。とにかくこの人の書く曲のクォリティが極めて高く,そして声は瑞々しい。こんなライブを200人程度の聴衆だけで楽しんでいいのかとさえ思ってしまった。Ben Wattの音楽が幅広く知られていないのだとすれば,私はもっと彼の音楽を幅広く知らしめる使命さえ感じてしまった(爆)。

僥倖に恵まれ,たまたまではあったが,本当に行ってよかったと思えるライブであった。Patti Smithといい,Ben Wattといい,大阪は私にとって音楽的に縁起の良すぎる場所ってことになる。写真は昨夜の会場での様子。至近距離でBen Wattを聴く至福をシェアさせて頂こう。

Live at 心斎橋soma on September 16, 2016

Personnel: Ben Watt(vo, g, el-p), Bernard Butler(g), Rick Horan(b, vo), Makoto Sakamoto(ds)

2016年9月16日 (金)

休暇だったり,出張だったり....

今週の中盤は休暇を取って出掛けていたのだが,昨日の夜,東京に戻り,今日は朝一番から関西に出張である。我ながら移動ばかりしているが,少なくとも今月一杯そうした生活に変わりはない。下旬には海外が控えているし...(もちろん出張ね)。

休暇中は家人が一緒だったので,iPodで音楽を聴くわけにも行かず,ここ数日全く音楽に触れていなかったが,本日の移動の一発目にApple Musicで聞いたのが"Chicago X"であった。このアルバムを通しで聴くのは今回が初めてだと思うが,"If You Leave Me Now"のイメージが強い本作が,実は非常にファンキーなアルバムだと知って驚いた私である。無知だよねぇと思いつつ,これならブラス・ロックだと感じていた。

ということで,暫くはブログの更新が不定期になりそうだが,ご了承のほどを。因みに移動の2発目はHall & Oatesのベスト盤。う〜む,懐メロだ(笑)。ほとんど歌える(爆)。

2016年9月13日 (火)

Amazon Primeで見た「ショーシャンクの空に」。いいねぇ。

「ショーシャンクの空に("The Shawshank Redemption")」(’94,米,Columbia)

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監督:Frank Darabont

出演:Tim Robbins, Morgan Freeman, Bob Gunton, William Sadler, James Whitmore

米国の映画サイト,IMDbにおいてレビュー評価平均が10点中9.3で,映画史上最高評価となっているはずの映画である。この映画が製作された90年代中盤は,私が映画から遠ざかっていた時期なので,この映画もAmazon Primeで見られるようになって,初めて見たもの。なるほどと思わせる良作であり,ある意味ファンタジー映画である。

Stephen Kingの小説を原作としながら,ヒューマン・タッチを示すのは「スタンド・バイ・ミー」的なところがあるように感じる。大きなヒットはしなくても,人の心に残る映画と言って間違いない。

だからと言って,過去のどの映画よりも優れた作品と言うつもりはないが,「いい映画」であることは間違いない。相変わらずTim Robbinsは辛気臭いが,これがこの人の個性である。そしてこの映画の一番の儲け役はMorgan Freemanであることに異論の余地はあるまい。そして囚人役を演じる俳優陣が人間的で,刑務所の官吏がワルという描き方はやや極端ではあるが,こういうところも多くの人にこの映画が好かれる要因だろう。

何れにしても,劇場であれば,見終わった後に心地よい余韻を感じながら席を立てる映画であったと思える。星★★★★☆には確実に値する作品。

余談ながら,この映画と同じ年のオスカーは,ほぼ「フォレスト・ガンプ」にさらわれた格好だが,そういうところにアカデミーの保守性が強く感じられる。もちろん私はそれには批判的(苦笑)。

2016年9月12日 (月)

長年廃盤だったBeatlesのライブ盤の復活。

"Live at the Hollywood Bowl" The Beatles(Apple)

_20160911長年,廃盤の憂き目に遭っていた77年リリースの本作が,Ron Howard監督によるドキュメンタリー映画"Eight Days a Week"の製作に併せて,ボーナス・トラックを追加して再リリースされたことは実にめでたい。私はLPでも本作を保有しているが,プレイバック回数は決して多くはない。何と言っても,聴衆の歓声がこれほど大きいのは,本作かCheap Trickの武道館ライブぐらいではないかと思えるほどである。

逆にそうした臨場感が,往時のこの人たちの人気を物語っているわけだが,私はアルバム単位では"Rubber Soul"以降のアルバム中心でのリスナーだとしても,この人たちのライブ・バンドとしての力量を知ることができるこのアルバムは貴重である。テクノロジーに依存しない「素」の音楽だからこそ,ごまかしなしなのである。ライブ音源だけに粗を探せばいくらでもある訳だが,小難しいことを言いながら聞く音楽ではなく,単純に楽しめばいいのである。ボートラ4曲入れて,43分程度っていうコンパクトさもいいよねぇ。今の時代にこの音楽がどういう風に評価されるのかはよくわからないとしても,ファンとしては買わずにはいられない音源。それにしても懐かしいねぇ

Recorded Live at the Hollywood Bowl on August 23, 1964, August 29 & 30, 1965

Personel: John Lennon(g, vo), Paul McCartney(b, vo), George Harrison(g, vo), Ringo Starr(ds, vo)

2016年9月11日 (日)

来日を控えて,Joshua Redman~Brad Mehldauデュオ作がリリース。

"Nearness" Joshua Redman & Brad Mehldau (Nonesuch)

Nearness10月に来日を控えたご両人によるライブ・アルバムがリリースされた。Joshua RedmanとBrad Mehldauの付き合いは,90年代半ばのJoshua Redman Quartetの時代に遡るが,その後も彼らの付き合いは継続していて,RedmanによるMeldauの"Highway Rider"への参加,あるいはMehldauによるRedmanの"Walking Shadows"のプロデュース及び参加と言った具合で,連携は継続してきた。

そんな二人がデュオ・ツアーをやっていたことは,ブート音源等を通じて認識していたが,レコーディングからほぼ5年の時を経ての蔵出しという,最近のNonesuch得意のパターンでのリリースであるが,これがまたまた痺れる出来である。今回のアルバムには6か所の異なるヴェニューにおける演奏を収録しているが,おそらくずっと録音を続けていて,その中からベスト・テイクを選んだって感じではないだろうか。

デュオで演じられているだけに,地味な印象を与えかねないところであるが,むしろデュオならではの緊密なコミュニケーションが聞けることによって,このアルバムの素晴らしさが際立つって感じである。若干のミスタッチ等はあるのだが,そんなことはどうでもいいと思わせる出色のアルバムとなったと思える。

Brad Meuldauのトリオによる新作"Blues & Ballads"は悪くないとしても,CD4枚組のソロ・ライブに比べると,テンションはやや抑制された感じがしたが,アルバムとしては,私はこちらの方がより評価されるべきと思った。緊張感もありながら,美しさも表出していて,私は約75分というディスクを夢中になって聞いてしまった。スタンダード3曲,オリジナル3曲というバランスも絶妙。来月の来日公演への期待も含めて星★★★★★。

Recorded Live at Various Venues in July and November, 2011

Personnel: Joshua Redman(ts, ss), Brad Mehldau(p)

2016年9月 8日 (木)

ジャズはエンタテインメントだと思わせたChristian McBride@Cotton Club東京。

Chris_mcbride今年の1月にNYCに出張した時に,現地のBirdlandで見たMack Avenue All Starsでもリーダーとしての役割を果たしながら,大いに聴衆を楽しませていたChristian McBrideが,自身のトリオを率いて,Cotton Clubに出演すると知り,駆けつけた私である。今回は東京Jazz及びBlue Note東京におけるPat Methenyとのデュオがメインでの来日であったと思われるが,それだけでなく,自分のトリオでやるというところに,気合も入るだろうということは期待できた。

最新作のVanguardでのライブも楽しかった(記事はこちら)が,今回のライブも全く同一路線のエンタテインメント性溢れるライブであった。冒頭の3曲はそのライブ盤からの選曲で,1曲目の"Fried Pies"からつかみは完全にOKという感じであった。アンコール前の"Car Wash"はやるだろうと思ったが,やっぱりやったなぁってところ。Vanguardの聴衆に比べると,Cotton Clubの聴衆は多少控えめというか,ややおとなしい感じがするのは仕方ないところではあったが,いずれにしても,ノリが肝心なのよと思わせてくれる演奏であった。その一方で,Micheal Jacksonの"The Lady in My Life"はChristian Sandsをフィーチャーして,美しく聞かせる術も持っているところが素晴らしい。

ただ,Herbie Hancockの"Toys"などは,このトリオに合っているとは思えず,そのあたりはやや中だるみ感があったのは否めない。しかし,Christian McBrideの素晴らしいベース・サウンドだけでも元が取れたと思えてしまった。そして,1月にも感じたことだが,Christian Sandsというピアニストは,多彩なスタイルを弾きこなすなかなかのプレイヤーであることは,今回も同様に感じたと言っておこう。ドラムスのJerome Jenningsは私は初めて聞いたと思うが,Webサイトによれば,結構マイナーなアルバムでドラムスを叩いている一方,Sonny RollinsやHank Jonesとの共演歴もあり,相応の実力を持つ人だと聞いた。特にシンバル・ワークの細かさは聞いていてへぇ~と思っていた私である。

Christian McBrideは焼酎のグラスを片時も話さずって感じだったが,いい感じでお酒も入って,リラクゼーションも感じさせながら,素晴らしいベースを聞けたことが,やはり今回の収穫。最近ではこうしたコンベンショナルで,エンタテイニングなジャズを聞く機会が少ないだけに,こうした演奏も時に新鮮に感じられたと思っている。いずれにしても,楽しく聞けたライブであった。写真は今回のものではないが,雰囲気ってことで,別Webサイトより拝借。

Live at Cotton Club東京 on September 7 in 2016, 2ndセット

Personnel: Christian McBride(b),Christian Sands(p), Jerome Jennings(ds)

2016年9月 7日 (水)

W杯アジア最終予選:タイには勝ったものの...

Photo

ホームでの初戦にUAEに敗れ,かなりまずい状況に陥った日本代表だが,第2戦のタイ戦に引き分けたり,負けたりすると,それこそ本戦進出の可能性が遠のくところ,何とか2-0で勝利したのはよかった。

しかし,ピッチ・コンディションがよくないということがあったとしても,決して褒められた試合ではなかったのは事実である。原口の先制ヘッドは,美しいゴールであったし,浅野の2点目も冷静に決めたのはよかった。しかし,あれだけ敵陣に攻め込みながら,2点しか取れないというのが情けない。決定機は何度もあったにもかかわらず,相変わらずの決定力のなさはいかんともしがたい。それでも2点取っているのだから,それには目をつぶることにしてもいいのだが,ゴール前で競り合いの場面で,多分あれは香川のヘッドに対し,原口は足に当てるだけでもう1点取れていたはずなのに,反応しない(できない)ってのはどういうことか?オフェンスの観点で,あのシーンが最も腹立たしかった瞬間である。

更に問題なのはディフェンス局面での,つまらないミスにより,タイにボールを取られるシーンが何度かあったことである。それこそ,ピッチのボールのころがりがあまりよろしくないということはあったかもしれないが,それでも酒井宏樹の凡ミスによりボールを取られた時は,失点を覚悟した私であった。タイには申し訳ないが,タイだから失点せずに済んだとも言えるわけで,強豪チームならあのミスは見逃すことはないはずである。完全に試合はコントロールしているにもかかわらず,集中力を持続できないように感じられるのは大きな問題だ。UAE戦もつまらないミスから失点したことに対する反省が足りないと言っておこう。

次戦はホームでのイラク戦,更にはアウェイでのオーストラリア戦が続く。初戦の敗戦の影響をなくすためには,今回不調のイラク戦には圧勝が,オーストラリア戦はとにかく負けないことが求められる。もちろん,勝つに越したことはないが,オーストラリアを決して得意にしていない日本代表にとっては,10月11日のオーストラリア戦を正念場とするべきであろう。それまでの1ヶ月の間に,どう立て直すのか。そもそもコンディショニングに問題があった初戦の轍を踏まないようにするにはどうするのか。日本代表に課せられた課題は大きい。

2016年9月 6日 (火)

こういうのを穏やかな対話と言う:John StowellとBebo Ferraのデュオ・アルバム。

"Elle" John Stowell & Bebo Ferra(Jardis)

_20160906仕事でストレスフルな生活を送っていると,ストレスのかからない音楽を身体が求めてしまうのであるが,これなんか丁度いいと思える作品である。

と言っても大方の人にとっては,誰じゃそれは?と言われてしまいそうだが,Bebo FerraはPaolo FresuのDevil Quartetの一員として,ある程度知られているかもしれない。しかし,John Stowellはかなりマイナーな人と言ってもよいだろう。だが,彼のサイトによれば,結構な枚数のアルバムをリリースしていて,知らないのは私だけか?と言いたくなる(苦笑)。

私が初めて彼の名前に触れたのは,David Friesenの"Star Dance"あるいは"Waterfall Rainbows"だっただろうか。どちらかであることは間違いない。しかし,その後,彼の名前を聞かなくなって,久しぶりに彼の名前を見たのは,新橋のテナーの聖地,Bar D2でDave Liebman入りの"The Banff Session"を聞かせてもらった時のはずである。そう言えば,LiebmanとStowellには"Blue Rose"っていうデュオ作もあったなぁ...。それも初めて聞いたのは新橋でのことであった(どんだけ通ってるねん?)。

そうした二人がどうして出会ったのかはよくわからないが,ギター2本による穏やかな対話である。穏やかではあるが,結構ジャズ的なフレイヴァーもあって,これはなかなか楽しいアルバムである。スタンダードやRalph Townerの"Tramonto"に混じって,Bebo Ferraのオリジナルが5曲含まれていて,作曲面での貢献度も高いが,Ferraのオリジナルは概して美しい響きを生み出し,ギター・デュオってのはこういう感じもいいねぇと思わせる。一方,Townerの"Tramonto"は誰が弾いても,あぁ,Townerの曲だなぁと思わせるのも,それはそれで凄いことである。

派手派手しいところはない。テクニックをひけらかすこともない。純粋音楽的に楽しめてしまうアルバムだと思う。こういう趣味のいい音楽をBGMでかけてくれる店があれば,通っちゃうよねぇ。甘いのを承知で,星★★★★☆。本作は廃盤だと思うが,皆さんも見つけたら買いましょう(笑)。聞いてもらえばわかるが,まぁ,売れる音ではないよなぁ(爆)。

Recorded in 1998

Personnel: John Stowell(g), Bebo Ferra(g)

2016年9月 5日 (月)

Bryan Ferryを聞いていて思い出したこと。

Bryan Ferryの"Let's Stick Together"を久しぶりに聞いていて,ライナーを眺めていたら,おぉ,そう言えば,これに近いメンツで来日していたことがあったなぁなんて思っていたら,映像がアップされているではないか。

まぁ,この頃と言えば,私は高校生で,当時はRoxy MusicにもBryan Ferryにも全く興味がなかったのだが,時代とともにBryan Ferryのアルバムは私個人への訴求力を増していった。いまや結構な枚数のアルバムを保有するに至っているわけだが,それらは後追いに過ぎない。だが,Bryan Ferryが豪華なメンツで来日したという記事は,なんかの雑誌で見たことがある。

ここにアップする映像はNHKの「ヤング・ミュージック・ショー」で放映されたもののようだが,とにかくバックを支えるメンツが凄い。ギターがChris SpeddingとPhil Manzanera,ベースがJohn Wetton,ドラムスがPaul Thompson,ホンセクにはMel Collinsまでいるって,これを強烈と言わずに何と言うってことで,映像を貼り付けてしまおう。

尚,正直言って,Bryan Ferryの歌いっぷりは少々気持ち悪いと思えるところがあるが,まぁ,ナルシスティックな人だからねぇ。ってことで,どう思うかは皆さんでご判断を。それにしても,ホールでのライブの前に,スタジオ・ライブをやってしまうというのも考えれば凄いことだなぁ。

2016年9月 4日 (日)

X-Menシリーズ最新作にして,一応の落とし前をつけたかなぁと思わせる「X-MEN:アポカリプス」

「X-MEN:アポカリプス("X-Men: Apocalypse")」(’16,米,Fox)

Xmen監督:Bryan Singer

出演:James McAvoy, Michael Fassbender, Jennifer Lawrence, Nicholas Hold, Oscar Isaac, Rose Byrne, Sophie Turner

X-MENシリーズもスピンオフを除くと6作目となった。第1作から時系列がかなり複雑に入り組む中で,この作品後が第1作で描かれたタイミングとなるということで,シリーズとしては一応決着をつけたということになるが,今回の時代設定は1983年。

正直言って,ここまで行くと,ほとんどCGではないかと思えるものであり,実写というよりも,アニメを見ているかのような気持ちになっていた私である。正直言ってしまうと,私はCG偏重の映画を好まないのだが,このシリーズはずっと見ていることもついつい義理堅く見てしまうのである。まぁ,元がアメコミなんだから当たり前ではあるが,今回のCG,特撮はかなり激しい,というかそればっかりにさえ思えてしまう。

もはやミュータントとしての苦悩なんかよりも,派手なアクションが売りになっているわけで,その辺りも仕方はないとしても,段々底が浅く感じる部分ではある。そもそもOscar Isaac演じるApocalypseは最強のキャラみたいに演じているが,映画の最後には...という展開がありなのか?と思わせるのが難点。

まぁ,結局最初から一貫して出てるのはHugh Jackmanだけになってしまった(今回はノン・クレジットながら,ちゃんと出ている)が,Hugh Jackmanもスピンオフ第3弾で引退するらしいから,またシリーズを作るならば,役者としては総入れ替えになるのかもしれないなぁ。まぁ,次のウルヴァリンの作品も見に行ってしまうのかもしれないが,さすがにここまで来るときつくなってきたのも事実。それにしても,Oscar Isaacも色々やるもんだねぇ。彼のように何でもやってしまうってのも役者としては見上げたものという考え方もあるが,よくやるわ(苦笑)。星★★★。

ちなみに,時代が1983年だけに,サイクロップたちが,「ジェダイの復讐(帰還)」を見に行くシーンがあるが,映画のシリーズの3本目が一番つまらないというようなセリフがあるが,この映画は遡及シリーズ第3作ってことで,随分自虐的だなぁとセリフを聞きながら笑っていた私である。

2016年9月 3日 (土)

またもブートレッグの話:今度はWeather Reportのライブ・アンダー・ザ・スカイの実況盤。

"Live under the Sky '83 & More" Weather Report (Bootleg)

_20160901またもブートの話である。Apple Musicのおかげで(?),私の新譜の購入枚数は劇的に減少していると思うが,その代わりに買うのは,どうしても現物が欲しい中古盤やブートになってしまう。もちろん例外はあるが,CDの購入枚数は間違いなく減っている。

そうした中で,今回購入したのが本作であるが,私はこの時の映像をこのブログに貼り付けたこともある。現地でこの演奏を見ていたこともあって,結構思い入れもあるし,非常にいい演奏だったと思っている。

ジャコパスが抜けたWeather Reportの評価は若干下がったように思えるが,それでもアルバム"Procession"なんて結構いい出来だった。新リズム隊も,Victor BaileyとOmar Hakimなのだから,従来に増してタイトなのである。ここにJose Rossyを加えた編成の受けが悪いのは,多くのファンが過去にこだわりを持っているからのようにも感じるが,ここでの演奏を聞けば,この編成はこの編成で素晴らしいものだったと思える。

時は1983年,懐かしの"Live under the Sky"における実況である。この時の演奏は,私は長らくエア・チェック(死語!)のカセット・テープで聞いていたから,私にとっては何も目新しい音源ということではない。逆に何度も聞いていて,この時の演奏は非常によかったという記憶があるからこそ今回の購入に至っているわけである。どこから聞いても非常にカッコいい演奏であり,今回久々に聞き直しても痺れる出来だと思う。残念ながらShorterとZawinulで演じられたはずのアンコールが収められていないが,その代わりに84年の新宿の演奏が3曲収められている。まぁ,でもタイトさでは83年に及ばず,これはなくてもよいと感じているが...。

いずれにしても,野外ライブでありながら,きっちりしたクォリティが保たれているのが,この人たちの凄いところだと思う。盛り上がる"Where the Moon Goes"でのフェードアウトは痛いが,まぁブートだからねぇ...。

Recorded Live at よみうりランド オープンシアターEAST on July 31, 1983 and at 新宿厚生年金会館 on September 28, 1984

Personnel: Wayne Shorter(ts, ss), Joe Zawinul(key), Victor Bailey(b),Omar Hakim(ds, vo), Jose Rossy(perc), Mino Cinelu(perc)

2016年9月 2日 (金)

これは知らなかった。濃い~メンツのJoachim Kühn盤

"Universal Time" Joachim Kühn(Emarcy/Universal)

Joachim_khn中古盤屋をうろついていて出会ったアルバムである。全然存在も知らなかったのは私の不勉強ゆえであるが,それにしても濃いメンツを集めたものである。フロントがMichel Portalとクリポタというのは濃厚である。しかし,どんなメンツでやっても,Joachim KühnはJoachim Kühnだということを痛感させられるサウンドと言ってよい。フリー風味なのだが,完全フリーではない。しかし,やっぱりJoachim Kühnの手数だと思わせる弾きっぷりには嬉しくなってしまうファンが多いのではないか。

冒頭から9曲目までがJoachim Kühnのオリジナル,そして,最後の2曲がOrnette Colemanの曲となっているが,なんとJoachim Kühnがアルト・サックスを2曲(#3,#10)で吹いている。そうだったのねぇ。#3はクリポタとのツイン,#10は3人でのプレイであるが,まぁそれはそれでってことで(笑)。

Joachim Kühnの音楽を聞いていると,コアなファンには怒られるかもしれないが,ややコンベンショナル化した後の山下洋輔の音楽との同質性を感じてしまう。ピアノの強力なタッチとか,音の粒立ちとか,結構似ているように感じてしまうのである。最近の洋輔の音楽はあまり聞いていないが,こんな感じなんではないかなぁと思っている。

このアルバムは結構曲ごとにトーンが異なっていて,なかなか面白いものではあるが,逆にそうした点が減点材料と考える人がいても不思議ではない。いずれにしても,なかなか楽しめる作品ではある。私にはMichel Portalのバスクラが特に魅力的に響くこともあり,半星オマケで星★★★★。

Recorded on May 31, June 1 and July 25,2001

Personnel: Joachim Kuhn(p, as), Michel Portal(as, b-cl), Chris Potter(ts), Scott Colley(b), Horacio "El Negro" Hernandez(ds) 

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