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2016年8月31日 (水)

多忙につき...。

結構いつものことではあるが,出張やら,出張先での飲み過ぎやらで記事を書いている余裕がない。昨日も大阪からの帰りの新幹線の中では,二日酔いの淀んだ気分で,何も手につかない状態が続き,激しく反省してしまった私である。道すがらで音楽も聞いていたのだが,既に何を聞いていたのか覚えていないという状態ではどうしようもない。

ということで,本日は事情説明のみ(爆)。

2016年8月30日 (火)

Nik Bärtsch Roninのリード奏者,Shaのリーダー作。

"Greatest Hits" Sha's Feckel (Ronin Rhythm Records)

Shas_feckel私はNik Bärtschたちの生み出すミニマル・ファンク的な音楽がかなり好きだと言ってよいが,本作は,そのNik BärtschのRoninやMobileのメンバーであるShaのバンドによるライブ・アルバムである。

そして思うのは,同じShaがやっても,編成が違うとこんなにも違う音楽になるのかということである。ここに収められた音楽がShaの本質なのかどうかはわからないが,彼の音楽性に影響を与えているものにKing Crimsonが含まれるであろうことが明らかになると言ってよいと思う。演奏のそこかしこに,King Crimson的なへヴィーな音楽が展開されているのである。だからと言って,Shaの吹く楽器がIan McDonald的という訳ではない。ユニゾンの展開,リズム・フィギュア,そしてサウンドがKing Crimson的なのだ。

そうした響きは,イギリスのバンド,Oceansizeの曲(本作には2曲収録)をやると顕著になり,Shaのオリジナルはもう少しミニマル度が高くなるように思える。それでも,Roninの音楽よりははるかにロック寄りである。因みに,Oceansizeというバンドは全く知らなかったので,Apple Musicで彼らのデビュー作を聞いてみたのだが,Oceansizeもミニマルな感じも示しながら,プログレ風味で,多少Crimson的なサウンドを聞かせるという意味では,なるほどって感じであった。いずれにしても,イギリス的なウェットなサウンドである。Sha's Feckelはそのアダプテーションとして,結構激しい演奏を展開しているということになる。

正直言ってしまうと,私はもう少しミニマル度が高いRoninの音楽の方が好きだが,これはこれでなかなか面白い。だからと言って,その後,リリースされた彼らのアルバムもあるようだが,それを購入するところまではいかないが...(笑)。星★★★☆。この時の演奏の映像もあったので,貼り付けておこう。面白いと思うか,どうかは皆さん次第ってことで。まぁ,ボリュームを上げて聞くべき音楽だなぁ。

Recorded Live at Kaufleuten Hof on October 11, 2011

Personnel: Sha(reeds), Urs Müller(g), Lionel Gafner(b), Kaspar Rast(ds)

2016年8月29日 (月)

Amazon Primeで見た「ダーティハリー4」:既視感はあるが,通しで見たのは多分初めて。

「ダーティハリー4("Sudden Impact")」(’83,米,Warner Brothers)

Sudden_impact監督:Clint Eastwood

出演:Clint Eastwood,Sondra Locke,Pat Hingle,Bradford Dillman

先日,同じくAmazon Primeで「ダーティハリー5」を見て,がっくり来た私だが,この4作目については,見たことがあるのか,ないのかはっきりしていない。今回見てみて,既視感はあるものの,この映画,実は私は見たことがなかったのではないかと思い始めてしまった。既視感はこの映画中の有名なセリフ,”Go Ahead. Make My Day."に依存していると思われるが,そのほかになると,やっぱりこれは見ていないと確信した。上記のセリフだけを認識して,見たつもりになっていたってやつである。

前にも書いたが,私はSondra Lockeが出ているEastwoodの映画に興味がない。一時期のCharles Bronsonの映画にJill Irelandが出ていたようなもので,色恋沙汰を映画に持ち込んでいる感が非常に強かったからである。その一方で,その後のSondra LockeとEastwoodの関係は泥沼化したことを考えると,ちょっと哀れでもある訳だが,それはそれ,映画は映画である。

この映画は,復讐目的の連続殺人をEastwood演じるHarry Callahanが追うというストーリーだが,冒頭のシーンの空撮は「ダーティハリー5」と全然変わらんやんけ!と最初から悪態をついてしまった。批判されるべきは「ダーティハリー5」の方であるが,何じゃそりゃ?と思っていた私である。

本作は演出だけでなく,プロデュースもClint Eastwoodが務めているので,Eastwoodはあくまでもカッコよく捉えられている。その最たる事例が,オート・マグナムを持って,悪党退治に向かう遊園地のシーンだろう。このシルエットを見れば,彼のファンはそれだけで嬉しくなってしまうはずである。

まぁ,映画としては「ダーティハリー5」よりはましだと評価できるが,やはり作品を重ねるごとに出来は悪くなっているかなぁと思えてしまう。シナリオにも穴がある(Sondra Lockeが復讐のターゲットをどうやって見つけるのかとか,そのほかにもいろいろある)ので,辻褄が合わないのだ。だからEastwoodがカッコよくても,冷めた目で見てしまうというのは否定できない。ということで,星★★☆でいいだろう。

ところで,この映画にHorace役で出ているAlbert Popwellは第1作から4作連続登場である。と言っても,都度キャラが変わっていて,本作ではついに刑事役まで出世しているというのが笑える。第1作では冒頭の銀行強盗シーンで,"I know what you’re thinking: "Did he fire six shots, or only five?" Well, to tell you the truth, in all this excitement, I’ve kinda lost track myself. But being this is a .44 Magnum, the most powerful handgun in the world, and would blow your head clean off, you’ve got to ask yourself one question: "Do I feel lucky?" Well do ya, punk?"とEastwoodに言わしめた銀行強盗役がこの人だったことを考えると何とも感慨深い(笑)。

Sudden_impact_2

2016年8月28日 (日)

ようやく入手したMarc CoplandのJazz Cityレーベル第2作。

"All Blues at Night" Marc Copland (Jazz City)

_20160827私はこのブログでも,結構Marc Coplandのアルバムを取り上げていると思うが,この作品は今となってはなかなか入手が難しく,中古市場でもアホみたいな値段がついていることがあって,何とか安く入手できぬものかと,中古盤屋に行った際には,在庫を必ずチェックしていた作品である。そんな作品を,苦節何年ってほど大袈裟ではないが,ようやく入手できた。しかも1,200円弱である。これは結構嬉しい。

Marc Coplandの魅力が強烈に感じられるのはピアノ・トリオかソロだと思っているが,ここにはレーベル得意のパターンで,8曲中5曲にTim Hagansのラッパが加わる。ちょっとトリオ演奏が少ないようにも思えるが,Tim HagansもMarc Coplandとは付き合いが長いので,まぁよしとしよう。"On Green Dolphin Street"はさておき,Coplandのオリジナル,"At Night"での静謐なHagansのプレイはなかなかよい。これなら許せる(笑)。まぁ,私はラッパのワンホーン・アルバムはかなりの好物なので,単純に認めてしまうところもあるのだが...。 Tim Hagansには"Animation / Imagination","Re-Animation Live!"という尖がったアルバムがあるが,それとここでのラッパは全く違い,あくまでもMarc Coplandの音楽に合わせているという感覚が強い。

そもそもJazz Cityレーベルには,プロデューサーとしての増尾好秋の手腕よろしく,非常にジャズ・ファンに訴求するアルバムが多いのだが,これなんかも同様と言ってよい,なかなかよく出来た作品となっている。このアルバムではGary Peacockにも結構ソロ・スペースが与えられていて,これがまたいい音のベース・ソロを聞かせているところが何とも素晴らしい。流石Peacockである。

Tim Hagansは結構よかったと思えるが,やはりここはトリオの演奏がもっと聞きたかったなぁということもあり,星★★★★とするが,とにかく入手できたことの嬉しさの方が勝っていると言っておこう。ちなみに,一番Marc Coplandらしいと思ったのは,アルバムの最後に収められている"My One And Only Love"のイントロである。こうでなくてはいかんのである(きっぱり)。

Recorded in September 1990

Personnel: Marc Copland(p), Gary Peacock(b), Bill Stewart(ds), Tim Hagans(tp, fl-h)

2016年8月27日 (土)

Jewelのデビュー・アルバムは今聞いても瑞々しい。

"Pieces of You" Jewel(Atlantic)

_20160827_2私は結構Jewelを長きに渡って贔屓にしてきたが,それにしても,このデビュー・アルバムがリリースされてからもう20年以上経過してしまったという事実には「光陰矢の如し」と感じざるをえない。私が歳を取るわけだ(爆)。

アラスカ育ちのJewelだが,デビュー当時は殊更アラスカ,アラスカと言われていたようにお思うが,その後はカントリー的なフレイヴァーを強めて,今や彼女がアラスカ育ちであることもほとんど話題になることもなくなったように思う。しかし,このアルバムは,ある意味,非常に「自然」な瑞々しさを持つものとして,「都会的」サウンドとは対極にあると言ってもよいと思う。そうした印象は今も昔も全く変わることはない。

基本的に弾き語りが多く,一部ライブ音源も含まれているが,伴奏が入る場合は,Spooner Oldhamらが支えているので,そちらも盤石である。さすがBen Keithがプロデュースをするだけのことはある(きっぱり)。

Jewel_japan中ジャケに写る当時のJewelは結構太目のお嬢ちゃんって感じだが,ジャケ写真もちょっと野暮ったい感じがすることもあり,国内盤のジャケは別のものが使われたのもまぁ仕方がないかなって気はするが,それはそれ,音楽は音楽である。今聞くと,若干地味な印象もあるが,結構可愛い声をしていたなぁと思ってしまった私である。彼女はその後,どんどん美貌を増していったが,こういううぶな感じが何ともたまらないねぇ。ということで,その後の私のJewel推しの端緒となった作品として,大甘承知で星★★★★☆。しかし,このアルバムが1,000万枚以上売れたってのはある意味信じがたいねぇ。

Personnel: Jewel Kilcher(vo, g), Spooner Oldham(key), Tim Drummond(b), Oscar Butterworhth(ds), Robbie Buchanan(p), Charlotte Caffey(p), Mark Howard(b), Kris Wilkinson(strings)

2016年8月26日 (金)

Paolo Fresu & Daniele di Bonaventura:突然の来日を前にこの二人のアルバムをようやく聞いた。

"In Maggiore" Paolo Fresu / Daniele di Bonaventura (ECM)

Il_maggiore突如9月に来日して,東京は九段にあるイタリア文化会館で無料ライブを行うこの二人である。どういう経緯での来日かはわからないが,いずれにしても,こういう人たちのライブが日本で聞けるというのは稀有な機会だろう。残念ながら,私は仕事の関係で当日はライブの場に行けないが,その時の感想はライブ・メイトのイタリア・ジャズの女神さまにお任せすることにしよう。

そんな彼らはECMに2枚のアルバムを吹き込んでいるが,恥ずかしながら,私はそれらをずっと積んどく状態にしておいて,ずっと未聴のままであった。今日取り上げる本作にしても,1年以上は聞いていなかったことになる。ライブに行けず悔しいので,初めて聞いているのだが,ライブはここでの音楽に近いものが再現されるとすると,かなり静謐なかたちの演奏になると思われる。だが,その静謐さは,適切なエコーがかかると,宗教的な響きさえ持つように感じさせる音楽である。そして,一転して,メロディアスな曲調を聞かせる瞬間もあり,これははまる人は間違いなくはまるだろうと思わせる。Paolo Fresuのトランペットもフリューゲルホーンはいつにも増して美的に感じるのはバンドネオンとのデュオとのセッティングゆえかもしれない。

劇場でのエコーの聞いた音場は,この二人の音楽にぴったりであり,東京でもこういう響きを再現してくれるものと思う。それにしても,どうしてそういう日に限って出張で東京にいないのか...(嘆息)。

いずれにしても,この響き,全くジャズ的ではないと言ってよいが,ECMファンの心に刺さることは間違いないだろう。星★★★★☆。せっかくだから,女神さまにサインだけでももらってきてもらいますか(笑)。

Recorded in May 2014

Personnel: Paolo Fresu(tp, fl-h), Daniele di Bonaventura(bandneon)

2016年8月24日 (水)

追悼,Toots Thielemans

Toots_thielemans

Jean 'Toots' Thielemansが亡くなった。一昨年には音楽活動からの引退を発表していたようだが,94歳ということであるから,天寿を全うしたと考えるべきだろう。ハーモニカはもちろん,近年はプレイしなくなっていたギターと口笛のユニゾンも印象的な名プレイヤーであった。彼の唯一無二とも言うべきあの音がもう聞けないと思うと悲しいが,彼が残した足跡は不滅である。

今日はTootsを偲んで,"Midnight Cowboy"をアップすることにしよう。

R.I.P.

2016年8月22日 (月)

実家から持って帰ってきたErnie Wattsの"Afoxé"

"Afoxé" Ernie Watts with Gilberto Gil(CTI)

Afoxeお盆休み中に,実家での雑事をこなすために帰省した折に持ち帰ったアルバムである。これは多分私の在米中に購入したもののはずだが,どうにも印象が薄いところがあって,ずっと実家で眠っていたものである。アルバム単位でも何年も聞いたことがなかったので,なんで印象が薄いのかさえ記憶から飛んでいたわけだが,今回,本作を改めて聞いてみて,その理由がわかったような気がする。

Gilberto Gilとの共演を謳っているにも関わらず,ブラジル・フレイヴァーが希薄で,Gilberto Gilの魅力を活かしているとは思えないことが第一。そして,収められている曲にも明確なポリシーが感じられず,寄せ集め感が強いことが第二。こういう感触を与えられてしまっては,魅力的に感じることがないのも仕方がないと言わざるをえない。曲によっては悪くないと思わせる瞬間もあるので,全面的に否定ということではないのだが,これはやはりプロダクションの問題と言ってよいように思う。Creed Taylorらしからぬ出来なのだ。

復活CTIレーベルには,ブラジル路線では"Live from Bahia"というナイスなアルバムがあっただけに,ついついそっちと比較してしまうのだが,私にとっては遠く及ばない凡作ということになってしまう。私としては,ブラジルならばブラジルということで,もう少し徹底した制作をして欲しかったというのが実情である。

まぁ,これ以上保有していても,多分そうは聞かないだろうと思えてしまう作品。売るかな(笑)。星★☆。

Pesonnel: Ernie Watts(ts, ss, as), Gilberto Gil(vo, g, perc), Robert Sadin(key), Dunn Pearson(key), Kenny Kirkland(el-p), Marlon Grave(g), Marcus Miller(b), Mark Egan(b), Victor Bailey(b), Eddie Gomez(b), Jack DeJohnette(ds, key-kalimba), Frank Colon(perc), Cafe(perc), Manolo Badrena(perc), Tony Mola(perc), Mino Cinelu(perc), Ray Bardani(synth-perc), Sharon Bryant(vo)

2016年8月21日 (日)

夏休みの終わりに見た「シン・ゴジラ」

「シン・ゴジラ」(’16,東宝)

Photo総監督:庵野秀明

監督:樋口真嗣

出演:長谷川博己,竹野内豊,石原さとみ,高良健吾,市川実日子,大杉漣,柄本明,余貴美子,平泉成,野村萬斎

夏休みももうすぐ終わるということで,巷で話題の「シン・ゴジラ」を見に行ってきた。正直言って,この映画の「特報」を見た時,何じゃこれは?と思っていたし,監督が樋口真嗣なので,期待できないなぁと思っていた。しかし,ことのほか評判がよいのがなぜか知りたくて劇場に行ってきたのだが,これは樋口の映画と言うより,庵野秀明の映画なのだろうと思ってしまった。そして,ある意味「3.11」を経験していたからこそこういう映画になるのだろうと思えた。

世間で言われるような「エヴァンゲリオン」との比較なんていうのは,「エヴァンゲリオン」そのものを全く知らない私にとっては全く無意味である。私にとっては,よく知った場所(まぁ,現在,及び以前の地元と言ってよいところが結構多い)が,ゴジラに蹂躙されるのを見て,「おぉっ」となっていたのだが,それにしてもまぁ,専門用語を使ったセリフの多い映画で,さぞや役者も大変だったろうなぁという感じである。

そして,まぁ出演者の多いこと,多いこと。キャメオ出演を見極めるだけで疲れるぐらいだが,こういうのって,ほとんど「スター・ウォーズ」のノリだよなぁと思っていた。エンド・クレジットに野村萬斎が出てきたのには?となったが,今回CGで制作されたゴジラのモーション・キャプチャーだったそうである。そうやって振り返ってみると,なるほどゴジラは能狂言的な歩みだったかもしれないなぁと思ってしまう。

まぁ,怪獣映画なので,荒唐無稽なのは当然だが,その一方でリアリティを共存させようという狙いが庵野の脚本にはあったであろうと思えるが,政府の対応への皮肉なんてのはなかなか面白かったと思う。だからと言って,もう1回見ようとは思わないが,まぁこれはこれでいいのではないかと思える。やっぱりこういう映画には理屈では理解できない「訳のわからなさ」ってのも必要だなぁってところだろう。

その一方で,BGMのミキシング・レベルが高くなって,セリフが聞き取り辛くなるってのはどうなんだろうねぇと思ったのも事実。ただでさえ,「訳のわからない」単語がバンバン出てくるのに,それが聞こえないのでは困ってしまうって感じだなぁ。ついでに言っておくと,石原さとみは完全なミスキャスト。将来の大統領を目指す人間を演じるにはこちらはリアリティがなさ過ぎ。善戦はしているが,英語のセリフを喋らせるなら,もう少しAEONで修行させてからの方がよかったように思える。石原さとみがどうこうというよりも,これはキャラクター設定に無理があるというところであろう。星★★★☆。

2016年8月20日 (土)

約4年半ぶり。Michael Kiwanukaの新作がリリースされた。

"Love & Hate" Michael Kiwanuka(Polydor)

_201608202012年にMichael Kiwanukaのアルバム"Home Again"に出会った時は,凄いシンガーがまたまた現れたと思わされたものである(記事はこちら)。それから待たされること,約4年半。結構長いインターバルであるが,ようやく彼の新作がリリースされた。

"Love & Hate"と名付けられた本作は,長いイントロに驚く"Cold Little Heart"から始まるが,ここではMichael Kiwanukaのギタリストとしての手腕がフィーチャーされていることが明らかである。それはそれで見事なものだが,やはり彼にはシンガーとして期待している私としては,ちょっとイメージが異なると感じてしまう。しかし,彼が歌い出せば,やはりこの人の才能は素晴らしいと思わされるのはさすがだと思う。

そして,本作の特徴の一つとして挙げられるのがストリングスの多用であるが,ソウルフルなMichael Kiwanukaの歌を盛り上げる手段としては認められるのだが,私としては本作は悪くないとしても,前作ほどの興奮は得られなかったというのが実際のところである。プロダクションは比較的レトロなサウンドは目指したものと思われるのだが,私にはMichael Kiwanukaにはもう少しシンプルな音作りの方がフィットするように感じられるからである。要は作り込み過ぎかなぁってところだ。

前作も暫く聞いていないので断言はしづらいが,曲としても前作の方が出来がよかったように思えるところも,今一つ私の評価が上がらない理由である。だが,凡百のアルバムに比べれば相応のクォリティは確保していると思えるので,単体で聞けばかなり満足できるアルバムと言えるが,私のこの人への期待値が高過ぎるのかもしれない。それぐらい前作はよかったと思えた新作であった。星★★★☆。

Personnel: Michael Kiwanuka(vo, g, b, p), Brian "Danger Mouth" Burton(p, org, synth, b), Inflo(b, ds, p, vo), Paul Butler(cello, key, g, tp, vo), Paul Boldeau(vo), Ladonna Harley-Peters(vo), Phoebe Edwards(vo), Jay Abdul(vo), Graham Godfrey(ds, perc, vo), Pete Randall(b, vo), Miles James(g), James Bateman(sax), Gary Plumley(sax, fl), and strings

2016年8月19日 (金)

久しぶりにブート音源の話:今回はJames Blood Ulmerだ!(笑)

"Are You Glad to Be in America? at Jazzfestival Saalfelden 2015" James Blood Ulmer(Bootleg)

_20160817_2結構前に買っていたブートレッグなのだが,記事にする余裕がなかったというか,ちゃんと音源を聞いている暇がなかったものである。

私がJames Blood Ulmerを初めて聞いたのは,1980年リリースの"Are You Glad Be in America?"のはずであり,当時は結構インパクトが強かったし,このブログに記事もアップしている(記事はこちら)。その作品をほぼ同じようなメンツで,ライブで再演しようという試みは,多分日本ではありえないと思うのは私だけではあるまい。

そもそも最近Ulmerがどういう活動をしているのかもよくわかっていないが,この企画もどうして?って感じがするし,なんでオーストリアで?と思ってしまうが,さすが欧州,間口が広い(笑)。集められたメンツもギターが1本追加され,トランペットが抜ける代わりにHamiet Bluiettのバリサクが追加,ベースとツイン・ドラムスの片方が変更になる以外はオリジナルと同様という,かなり濃い~メンツである。曲もオリジナルの10曲中,7曲が再演され,演奏時間はかなり伸びているというのだから,これは暑苦しい。

そして,約35年の時を経ても,UlmerはやっぱりUlmerであったということで,な~んにも変わっとらん(笑)。まぁ,私もそれを期待して購入しているのだから,文句はないが...(苦笑)。

ってっことで,猛暑の中,こんな暑苦しい音楽を聞いていると苦しくなりそうな気もするが,ライブの場には一体どういう聴衆が集まっていたのか,関心あるなぁ(笑)。

Recorded Live at Confress Zentrum, Saalfelden, Austria on August 30, 2015

Personnel: James 'Blood' Ulmer(g, vo), Ronny Drayton(g), Oliver Lake(as), David Murray(ts), Hamiett Bluiett(bs), Calvin Jones(b), Grant Calvin Weston(ds), Aubrey Dayle(ds)

2016年8月18日 (木)

Herbie Hancockボックスからの2枚目は「狼よさらば」のサントラだが,所詮サントラって感じの出来。。

"Death Wish: Original Soundtrack Recording" Herbie Hancock(Columbia)

_20160817Herbie Hancockボックスから2枚目に選んだのが本作である。「狼よさらば」って邦題はよくわからないが,私は中学生の頃,劇場でこの映画を見たはずである。映画そのものは典型的復讐劇ではあるが,その後,シリーズ化される人気作となったものの,私は続編は見たことがない(笑)。まぁ,その程度の映画である。

そのサントラ盤である本作であるが,Headhuntersの面々を中心とした演奏と謳っているものの,Herbie Hancockを敢えて起用するほどのスリル感がなく,典型的なサントラ盤に留まっていて,正直面白くない。これならば,Lalo Schifrinが書いた「ダーティハリー」等のスコアの方がはるかにジャズ的な要素,スリルに溢れていると言わざるをえない。ようやく彼らの音楽として認められるなぁと感じるには,最後の"Fill Your Hand"まで待たなければならないってのは流石につらい。

ってことで,ボックス・セットの1枚でなければ,サントラとしてはさておき,Herbie Hancockのアルバムとしては,私にとってはほとんど意味がない作品。正直言ってしまえば,ボックスに入れる必要があったのかという点さえも疑問。ボックスの枚数稼ぎ程度にしか感じられないので,星★ぐらいで丁度いいわ。

Personnel: Herbie Hancock(p, key), Bennie Maupin(ss), Paul Jackson(b), Mike Clark(ds), Bill Summers(perc), Wah Wah Watson(g) and Others

2016年8月16日 (火)

Herbie Hancockボックスから,初めて聞いた"Mr. Hands"。思いのほかよかった。

"Mr. Hands" Herbie Hancock (Columbia)

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先日購入したHerbie Hancockボックスから,最初にチョイスしたのが本作である。ジャズ喫茶を含めて,私はこの作品を聞いたことはないはずである。1曲,ジャコパスが入っているということは知っていたのだが,それだけで買うような私ではない(きっぱり)。

だが,今回初めて聞いてみてこれが意外といけていた。冒頭の"Spiraling Prism"のゆるいグルーブを聞けば,大概のリスナーは嬉しくなってしまうのではないかと感じてしまった私である。正直言って,編成はバラバラだし,Headhuntersの残りテイクもあったりで,寄せ集め感は半端ではない。その中でも,音楽的に言えば,一番浮いているのが,盟友Ron Carter,Tony WilliamsにSheila Eという編成でやった"Calypso"って気がする。完全アコースティックではないが,この編成がこのアルバムに必要だったのかと感じざるを得ない。

しかし,初めてこのアルバムを聞いた身としては,おぉっ,これって結構いいじゃんと思ってしまうのである。特に,ジャコパス入りの"4 A.M."のジャコパスのベース・プレイを聞いたら,やっぱジャコパス凄ぇやと思わざるを得ない。ギミックではなく,まじで凄いのだ。ビッグ・ネームがビッグ・ネームとやって,シナジー効きまくりってところである。この1曲だけでもこのアルバムは聞く価値があるとさえ思えた。

結論からすれば,やはり寄せ集めに過ぎないのだが,そんな残りテイクのコンピレーションでもいけていたというのが,この頃のHerbie Hancockの凄さだと再確認した私であった。ちょいと甘めの星★★★★。

Personnel: Herbie Hancock(p, el-p, key, synth), Bennie Maupin(TSUKUDA), Wah Wah Watson(g), Byron Miller(b), Ron Carter(b), Freddie Washington(b), Jaco Pastorius(b), Paul Jackson(b), Leon "Ndugu" Chancler(ds), Tony Williams(ds), Alphonse Mouzon(ds), Harvey Mason(ds), Bill Summers(perc), Sheila Escovado(perc)

2016年8月15日 (月)

SMAP解散を惜しむ。

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ついにSMAPが解散することになったようである。時間の問題と言われていたものの,日本の歌謡界を代表するグループの退場は一時代の終焉を感じさせる。

私は今はもう買っていないが,SMAPのアルバムを結構購入していた時期がある。それはおそらくプロデューサーの趣味だったのだろうが,キラ星のごときミュージシャンを集めて,バックを務めさせていたからである。Michael Brecker,Bob Berg,Dennis Chambers等々である。

その流れが行き着くところまで行き着いたのがインスト・アルバム"Smappies"であるわけだが,私にとってはその頃のSMAPの曲がやはり印象深い。私のカラオケ・レパートリーはこの時期の曲に集中している(笑)。そして名曲「夜空ノムコウ」が決定的存在であったことは言うまでもない。SMAPではファンク系の曲が私の持ち歌になっているが,例外は「夜空ノムコウ」ってことになる。

正直言って歌唱力は期待できないグループ(と言うか明らかに下手)ではあったが,スタッフと曲に恵まれたことは間違いない事実である。

そんな彼らに不協和音が生じ始めて,今年1月の「公開処刑」を経て,その亀裂は更に悪化したように思える。最近は「スマスマ」も見ていないので直近の状態はよくわからないが,ここのところ,いいニュースが聞こえてきたことはなかった。今にして思えば「公開処刑」は逆効果でしかなかったってことである。

彼らは独自路線でもやっていけるとは思うが,「スマスマ」で見せたような,いい意味でバカバカしいネタはやらなくなるだろうなぁ。明るいイメージが強かった彼らが,辛気臭い終わり方をするのはなんとも残念。12/31を以って解散ということは,紅白を花道にするのかしないのか?現在は実家にいるので聞けないが,家に帰ったら"Smappies"を聞くことにしよう。

2016年8月14日 (日)

柔道はもっと面白い競技のはずだ。

世界的なアスリートの集う祭典であるべき五輪の舞台でも,つまらない試合があるものだとつくづく思わされた柔道男子100kg超級の決勝戦である。勝負の世界であるから,勝てばいいのだというのも事実だが,金メダリスト,リネールの戦いぶりに批判が集まるのは当然と思わせる試合であった。

日本代表,原沢の戦い方にも問題があり,リネールの術中にはまったことは反省しなければならないとしても,この試合を台無しにした張本人は審判である。競技に誤審はあっても仕方ないが,今回のは誤審でもなんでもなく,審判のジャッジそのものが解せないという不可思議な感覚を多くの人に与えてしまったことは間違いないだろう。こうした事態を総括しなければ,国際柔道連盟への批判は不可避だ。何のためのルール改正だったのか?と問われても仕方あるまい。ベイカー茉秋も最後は逃げまくって顰蹙を買ったが,ベイカーも褒められたものではないとしても,攻めでポイントを取っていたベイカーと,今回のリネールのように指導ポイントだけではわけが違うと思うのだ。この試合を柔道の父,嘉納治五郎が見たらどう思うだろうか?

日本選手団の活躍目覚ましい今回の大会だけに,この後味の悪さは特に目立つ。但し,原沢の銀メダルが立派であることにはなんの変わりもない。

2016年8月13日 (土)

買ってしまった。Herbie Hancockボックス。

"The Complete Columbia Album Collection 1972-1988" Herbie Hancock (Columbia Legacy)

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随分な数のアルバムを保有しているにもかかわらず,血迷ったと言われればその通りだが,Herbie Hancockのボックスを買ってしまった。だって安かったんだもん(笑)。34枚組で約9,000円。1枚当たり270円もしないのだ。

ではいつ聞くのよ?ってそれは聞かないでってことで。持ってないアルバムから聞くこととしよう。

2016年8月12日 (金)

夏フェス向きの音楽みたいな"Cannonball in San Francisco"

"The Cannonball Adderley Quintet in San Francisco" (Riverside)

Cannonball_adderley_quintet_in_san_久しぶりにこのアルバムを聞いたのだが,彼らの"Mercy, Mercy, Mercy"がそうであるように,ノリが肝腎と言いたくなるようなアルバムである。こういうのはクラブで聞いてもいいかもしれないが,開放的な屋外のジャズ・フェスとかで聞くと燃えるだろうなぁ。間違いなく,ビールの消費量が増えるタイプの音楽である(きっぱり)。

それにしても,楽しいアルバムである。Cannonballの淀みないアルトだけでなく,クインテットの面々は相応の実力者揃いのため,全く破綻がない。ジャズの持つエンタテインメント性をここまで表出できるのはまさに彼らぐらいではないか。私は実を言うと,一時期のRichie Coleは今でも結構評価している(特にMuseレーベル期の一時期)が,同じくエンタテインメント性が強くても,本作を聞いていると,CannonballとRichie Coleの格の違いが明確になると言わざるをえない。そんなことは当たり前だと言われるかもしれないが,彼らの決定的な違いは,Richie Coleはやり過ぎで短時間で飽きがくるとすれば,Cannonballはエンタテインメントであっても,決して飽きることがない。ギミックに走る必要がないのがCannonballなのだ。だから飽きない。

"High Fly"あたりはちょいとしょぼい感じがしないでもないが,これだけ楽しければ文句も出ない。同じCannonballのアルバムでも約1年半違いの"Somethin' Else"とは全然違う音楽なのは,やはりMiles Davisのにらみから解放された自由度によるものか(笑)。あっ,あれはMilesのアルバムか(笑)。いずれにしても,怖い大将がいなくなって,はじけるCannonballって感じである。星★★★★☆。

Recorded Live at the Jazz Workshop on October 18 & 20, 1959

Personnel: Julian "Cannonball" Adderley(as), Nat Adderley(cor), Bobby Timmons(p), Sam Jones(b), Louis Hayes(ds)

2016年8月11日 (木)

Peter Erskineのアメリカン・トリオ:暑苦しい夏を乗り切るには丁度よいピアノ・トリオ

"Standards" Alan Pasqua, Dave Carpenter, Peter Erskine Trio(Fuzzy Music)

_20160811私はPeter Erskineの欧州トリオを高く評価しているが,同様に米国トリオも評価していることは言うまでもない。欧州トリオに比べると,より聞きやすいのが米国トリオだと思うが,質が高く,そして落ち着いた雰囲気は非常に魅力的に響く。特に昨今の暑さ厳しい環境の中では,これぐらいの音楽が最適に聞こえるように感じられる。私は真夏に暑苦しい音楽を聞くのも好きだが,これなんかはその対極と言ってもよい涼やかささえ感じさせるアルバムである。もし,これを冬に聞いたら,きっとハート・ウォーミングな感覚をおぼえるだろうから,一年中,いつ聞いてもOKってことだが...(笑)。

まぁ,このジャケはどうなのよ?って話はあるとしても,収められた音楽は素晴らしい。スタンダードと言っても,馴染みのあるものもあれば,そうでもないものもあるが,"My Fair Lady"もの以外で"I Could Have Danced All Night"をやるのは結構珍しい気がする。しかも,非常にスローなテンポで,こういう解釈もありだなぁと思わせる。

それにしてもである。このトリオを聞いていると,三者の相性のよさっていうのを強く感じさせる,素晴らしいコンビネーションである。それだけに,Dae Carpenterが亡くなってしまったことが惜しまれるが,ここで聞かれる音楽は極めて上品である。泥臭さとかは皆無と言ってよく,これはちゃんと聞くにも,聞き流すにも適しているから,多くの人に受け入れられてしかるべき音源だと思う。だからこそ,このジャケはちょっと惜しいなぁ。もう少しいい感じのジャケなら,もっと幅広いオーディエンスに訴求できたのではないか。音楽だけなら星★★★★☆に十分に値するが,やっぱり見た目も大事だよねぇ(苦笑)。

Recorded on January 18 & 19, 2007

Personnel: Alan Pasqua(p), Dave Carpenter(b), Peter Erskine(ds)

2016年8月10日 (水)

オリンピックTV観戦やら出張やらで疲労困憊。

主題の通りである。時差12時間のオリンピックの試合を追うのは結構大変だが,ついつい見てしまう私である。

昨日も出張先で結構飲んだ後,電気もTVもつけっぱなしで寝ていた私が目覚めた瞬間やっていたのが男子体操団体。出張先で疲れながら,家に帰って23時前に始まったのが福原愛が出る卓球の準々決勝では,見てしまうのが人情ってものだろう。だから疲労も蓄積するんだと言われれば反論はできないが,まぁそれも仕方あるまい。

私は木曜から夏休みに突入なので,ますますTV観戦は増えるだろうが,それにしても今回の福原は強いねぇ。石川佳純が初戦で敗退したのも,結果的に彼女のガッツに火をつけたように思える。顔が違う。目付きが違うのである。試合に勝利した後の表情の緩み方とのギャップを見れば,今回の福原愛の試合中の集中力がうかがえる。今回は期待できると思わせるが,こうなったら,更に上を目指して是非頑張って欲しいと思うのは私だけではあるまい。

2016年8月 9日 (火)

久々にJohnny Griffinでも...。

"The Congregation" Johnny Griffin(Blue Note)

Johnny_griffin音は聞いたことがなくても,Andy Warholの描いたジャケはみんな知っているのではないかと思わせる,Johnny Griffinの有名ワンホーン・アルバムである。久しぶりにこのアルバムを聞いてみて思ったことを書いてみよう。

ここでもJohnny Griffinらしい,ゆったりしながらも豪放な感覚に満ちたテナーが聞けるのは当然なのだが,どうしても違和感がぬぐえない印象が残るのはKenny Dennisのドラムスゆえだと感じる。このアルバム,ピアノはSonny Clark,ベースはPaul Chambersが務める中,このKenny Dennisの格落ち感は明白である。そして,不必要にドタドタした感じもあって,品がないドラムスを添えられるとどうにも落ち着かない気分になってしまうのである。これは何とも惜しい。

ほかの3人の演奏に文句はない。このドラムスがもう少し真っ当なドラマーによって演じられていたら,私はもっとこのアルバムが好きになっていたはずである。であるから,私はこのアルバムを聞く場合は,ドラムスをできるだけ耳に入れないように聞きたいとさえ思ってしまう。何とももったいないアルバムである。リーダー,ピアノ,ベースはきっちり仕事をしているにもかかわらず,ドラマーゆえに星★★★☆とせざるをえない。やっぱり惜しいとしか言いようがない。だから私はこのアルバムに手が伸びないのかと思ってしまった。少なくとも私にとっては名盤の位置付けにはなりえない一枚。

Recorded on October 23, 1957

Personnel: Johnny Griffin(ts), Sonny Clark(p), Paul Chambers(b), Kenny Dennis(ds)

2016年8月 8日 (月)

Leni Sternのアルバムはみんな結構よくできている。

"Secrets" Leni Stern(Enja)

_20160807私がLeni Sternのアルバムを初めて聞いたのは"Closer to the Light"であったが,同作はDavid Sanbornのソロが結構効いていて,そっちはそっちでいいアルバムだと思っていた。更にLipstickレーベルの"Ten Songs"もなかなかの出来で,この人は平均点の高いアルバムを出す人だと思う。単にMike Sternのヨメと言うにはもったいない(笑)。本作はそんな彼女のアルバムが廉価盤でリリースされたものだが,本作を購入したのはWayne KrantzとBob Bergの参加によるところが大きい。

Leni SternとWayne Krantzは以前から共演することが多く,デュオ・アルバム,"Separate Cages"も作っているぐらいである(記事はこちら)。今や,結構なKrantzの追っかけとなった私としては,本作はやはり見逃せないものだし,私のBob Berg好きは,このブログにも何度か書いてきた通りであるから,それもやはり大きな要素である。

だが,そんなことは抜きにしても,このアルバムはやはり佳作と呼んで問題がないクォリティになっているのは立派である。冒頭の"Groundhog"がKrantzとの共作,タイトなタイトル・トラックがKrantzのオリジナルである以外はLeni Sternのオリジナルで占められているが,曲のメリハリもあって,よくプロデュースされているのが,彼女のアルバムの特徴と言ってよいかもしれない。そして,魅力的な共演者に恵まれているのも,彼女の人徳もしくは実力によるものと言ってもよいだろう。平均点が高いという意味では,私はもっと彼女が評価されて然るべきだと思っている。星★★★★。

いずれにしても,こうした聞きごたえたっぷりのアルバムが,1,000円ちょっとで手に入るのだから,いい時代である。

Personnel: Leni Stern(g), Wayne Krantz(g), Dave Tronzo(g), Bob Berg(ts), Lincoln Goines(b), Herbie Schwarz(b), Dennis Chambers(ds), Don Alias(perc)

2016年8月 6日 (土)

北海道より。

昨日,私は札幌で仕事だったので,そのついでに(?),空港近くでゴルフをして,現在は東京への帰途である。

今は夏休みに加え,観光には最適のシーズンなので空港は大混雑であるが,ラウンジは静かなものである。いずれにしても,天気最高,温度は高めながら,湿気が少ないので,大いに爽やかな気分を満喫した私である。これでゴルフのスコアも良ければ言うことなしだったのだが,やっぱり才能がないんだろうと思ってしまった。まぁ,いいんだけど(苦笑)。

来週後半からは夏休みだが,ちょっと早い夏休み気分を楽しんだ私である。やはり夏の北海道はいいよねぇ。冬も好きだけど(爆)。

2016年8月 5日 (金)

出張疲れにつき。

Image

今週は出張続きのため,記事を書いている余裕がないので,広島からの帰路の機内からの写真でお茶を濁してしまおう。富士は日本一の山である(笑)。

ちなみに,一旦東京には帰ったものの,すぐに札幌ってさすがにきついねぇ。

2016年8月 4日 (木)

「コマンドー」:初めて見たが実にしょうもない。

「コマンドー("Commando")」(’85,米,Fox)

Commando監督:Mark L. Lester

出演:Arnold Schwarzeneger, Rae Dawn Chong, Dan Hedaya, Vernon Wells,Alissa Milano

Amazon Primeで週末の暇つぶしに見たのだが,これが実に下らない。とにかくシナリオが雑で,編集も雑。演出も芸がなく,シュワちゃんの演技も笑ってしまうぐらい下手では,見どころもへったくれもない。

セリフは「ターミネーター」から頂いているものもあり,"I'll Be Back."なんて言っているし,各々のセリフを見ると,結構使えそうなものもあって,そういうところでは笑ってしまうわけだが,とにかく辻褄が合わないだろうと続けざまに思わせるストーリーには失笑をもらさずにはいられなかった私である。先日の「ダーティハリー5」といい,私の選択ミスではあるが,時間つぶしにはなっても,それこそ見るのが時間の無駄と言ってもよいぐらいの駄作。もう少しまともな映画を選ばないといかんねぇ。

コメディアン,Cheech & ChongのTommy Chongの娘,Rae Dawn Chongはなかなかの美人だと思ったが,彼女の役回りも,なんでそこまでやる?と思ってしまうと,これまた問題あるよなぁ。ということで,後半のドンパチを見ながら,どんどん冷めていった私である。「ターミネーター」とか「プレデター」は許せるが,この映画を認めるほど私は寛容な人間ではないってことで,星★で十分だろう。

2016年8月 3日 (水)

"Swiss Movement":ファンクだよなぁ。でもこれって好きだなぁ。

"Swiss Movement" Les McCann & Eddie Harris (Atlantic)

Swiss_movementこんな演奏されたら,誰でも燃えるわ!と言いたくなるライブってあるものだが,本作なんかはそう思わされる典型だろう。アーシーで,ソウルフルで,ファンキーなのだ。「よくやるわ」と思いつつも,ついつい身体が反応してしまう。そういう演奏である。

先日のGood Fellowsのライブで,Eric AlexanderがEddie Harrisのことを大いに持ち上げていて,更には"Eddie Harris"というタイトルをつけたオリジナルを演奏していたが,Eddie Harrisのテナー・サックス・プレイヤーとしての資質云々というよりも,エンタテイナーとしての,もしくは聴衆を乗せる技量により,「音楽って楽しいよね」って思わされることにより,ミュージシャンとしてのEric Alexanderが生まれたのかもしれないなぁなんて,本作を聞いていて漠然と思っていた私である。

ジャズが一方で持つムーディーな感覚やリリカルなセンスとは全く違う音楽かもしれないが,この多様性もジャズの魅力だろうと思わざるをえない一作。

本作に対して理屈を並べたり,小難しいことを言うのは野暮ってものであり,聞いて単純に楽しめばいいのである。批評不要のエンタテインメント性に溢れたソウル・ジャズ。星★★★★。私は,これを嫌いっていうリスナーとは多分話が合わんな(笑)。

Recorded Live at the Montreux Jazz Festival on June 21, 1969

Personnel: Les McCann(p, vo), Eddie Harris(ts), Benny Bailey(tp), Leroy Vinnegar(b), Donald Dean(ds)

2016年8月 2日 (火)

9月来日への期待を込めてChristian McBrideのライブ作。

"Live at the Village Vanguard" Christian McBride Trio(Mack Avenue)

Christian_mcbride私はこのブログで,Christian McBrideのアルバムについては記事を書いたことはないはずだが,いろいろなアルバムに顔を出しては,素晴らしいサポートを聞かせているから,参加アルバムの記事は多数ある。以前にも書いたことがあるが,私が初めてChristian McBrideというミュージシャンの名前に接したのは1990年の12月か,19991年の1月のことだと思う。なぜそう言えるかと言うと,私がボストンの友人を訪ねた時に,学生時代から通っていたジャズ喫茶のマスターに絵葉書を出したのだが,そこに彼のことを興奮気味に書いたことを覚えているからである。そして,ボストンに行ったのが湾岸戦争が始まったタイミングと重なっていたので,その頃のはずなのだ。

彼を初めて見たのは,今はなき名店,NYCのBradley'sであったが,ピアノとのデュオの相手は失念してしまった。それほどChristian McBrideの印象が強いライブだったのである。Kenny BarronとかJames Williamsとかそんな感じのピアニストと一緒だったはずである。その頃,なんで驚いたかっていうと,まだティーンエイジャーだったChrisian McBrideが,凄い音で凄いソロを取っていたからである。本当にあれにはびっくりしたのも懐かしい。あれからほぼ四半世紀が経過して,Christian McBrideも今や堂々たるリーダーである。

私は長年に渡って,彼のアルバムを購入しており,リーダー作は7割方保有していると思うが,どちらかと言うと初期のアルバムに偏っているのは事実である。そんな私が,このアルバムを買おうと思ったのは,久しぶりに彼のライブに接した,今年1月の出張中のBirdlandでの演奏が楽しかったからである。かつ,そこでもピアノを弾いていたChristian Sandsも素晴らしく,そこでも本作を買わんといかんなぁなんて書いている(記事はこちら)。

ここでの演奏を聞いてもらえれば,ジャズはエンタテインメントとしての一面も持つことがよくわかる。スピーディかつスリリングに聴かせるものもあれば,バラッドはじっくり聴かせる。演奏はすべからくいいのだが,何と言ってもChristian McBrideのMCが楽しいのである。盛り上げ上手のMCとはこういうのを言うと言いたい(笑)。そして最後を飾るRose Royceの"Car Wash"の楽しいことよ。James Brown大好きのChristian McBrideのソウル・ミュージック愛がストレートに出ていて楽し過ぎである。これをエンタテインメントと言わず,何と言う!

9月はPat Methenyとのデュオに続いて,自己のトリオで演奏をするわけだが,私はMethenyとのデュオより,こちらを取った。是非ここに収められているような演奏を聞かせて欲しいものである。それに向けた期待も込めて,星★★★★★としてしまおう。

Recorded Live at the Village Vanguard on December 12-14, 2014

Personnel: Christian McBride(b), Christian Sands(p), Ulysses Owens, Jr.(ds)

2016年8月 1日 (月)

Amazon Primeで初めて見た『ダーティハリー5」。あ~,しょうもな(苦笑)。

「ダーティハリー5("The Dead Pool")」('88,米,Warner Brothers)

The_dead_pool監督:Buddy Van Horn

出演:Clint Eastwood,Patricia Clarkson, Liam Neeson, David Hunt, Jim Carrie

私の人生の中で,おそらく2番目に見た回数が多い映画が「ダーティハリー」なのだが,第1作は超弩級の傑作アクションでありながら,2作目以降はどんどんパワー・ダウンしていき,私は結局4本目で見るのをやめたはずである。その4本目も大して記憶にない(苦笑)。

そして,このシリーズ最終作も,丁度私が映画から遠ざかっていた時期に公開されたこともあって,見たことがなかったのだが,今回,Amazon Primeで見てみたのだが,これはいかん。Clint Eastwoodはいつも通りと言ってもよいのだが,シナリオがあまりにもしょぼい。ラジコン・カーを交えたカー・チェイス・シーンなんて,ほとんど噴飯ものではないか。こんなつまらない作品を作っていては,もう最後にしたくなるのも当然と言いたい。

初めて見たから,へぇ~,Liam Neesonが出てたのかとか,おっとJim Carrieではないかなどの発見もあるにはあったわけだが,Liam Neesonなんて今やこの映画に出たことを恥じているのではないかとさえ思いたくなるほどの,何とも印象の悪い役柄である。ついでに言ってしまうと,私の嫌いなSondra Lockeが出ていないのはよしとしても,TVレポーター役のPatricia Clarksonがあまり魅力的とは言えないところもなんだかなぁって感じである。

とにかく,この映画,何とも辻褄が合わないというか,適当なシナ リオが気になるし,演出も見どころに欠ける。そもそも監督を務めたBuddy Van Hornはスタント出身の人なので,元々演出家ではないところをなんで監督をやらせたのか不思議で仕方がない。彼が撮ったEastwoodの映画はどれも大したことがないし,今や大監督となったClint Eastwoodもしょうもない映画に出てるよなぁと思わせる作品が結構あるのは,現在のEastwoodからは想像もできない。しかし,こうした凡作の積み重ねが,Clint Eastwoodを巨匠の世界へと導いたのだとすると,これは結構凄いことである。

それはさておきであるが,「ダーティハリー」シリーズとしては,やはりこれは一番の駄作と言わざるをえず,時間つぶしにしかならなかったなぁというのが正直なところである。もう少しまともな映画をチョイスすればよかったと反省した私である。

繰り返すが,あのラジコン・カーのシークェンスは絶対ないよなぁ。あれがあるだけで星★★で十分だろうと言いたくなるのは私だけではあるまい。

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