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2016年6月25日 (土)

クソのようなラップによって台無しにされた大西順子の新作。

"Tea Times" 大西順子(Sony Music)

Photo大西順子の新作がリリースされると聞いて,期待値を以てこの新作を聞いたリスナーは少なくないと思う。だが,私は菊地成孔がプロデュースをするという情報を得た段階で若干の不安を抱いていたのだが,今回はその心配が的中してしまったというところである。

私は大西順子のアルバムはほぼ保有しているはずだし,問題作だと言われた"Fragile"もこれはありだと思っていた。復帰後にリリースしたアルバムも高く評価してきたつもりである。だからこそ今回のアルバムには不安もありながら,期待してゲットしたのだが,そんな私の気持ちは8曲目の"Malcom Vibraphone X"で木っ端微塵に打ち砕かれたと言ってよい。

冒頭から,「今風」のRobert Glasper的な音なのはまだ許せる。しかし,"Malcom Vibraphone X"のラップは一体何なのか。リズムには乗れない。更には韻もまともに踏めないのでは,ラップとしての存在意義は全くない。これをポエトリー・リーディングとして開き直るのであれば,それはそれでありかもしれないが,こんな低劣なレベルの歌詞を見て,「詩」だと感じる人間がどれだけいるというのか。

ラップは9曲目の"U Know"にも入ってくるが,これなんて完全にRobert Glasperの焼き直し,あるいはレベルの低いコピーではないかとさえ言いたくなる。私の音楽的な嗜好は,一般の人より間口が広いと思っているので,ラップがダメとかいうことは一切ない(はずだ)。そんな私でもダメなのだから,このアルバムは相当罪作りだと言わざるをえない。とにかく,聞いていてのあまりに不愉快な感覚は,私の記憶にもないレベルのものであり,こんなクソのようなラッパーに参加させた菊地成孔の責任は重いし,それを許した大西順子の責任も否定できない。

正直言って,8曲目を聞いて,この曲をリピートしたいと思う人間がこの世の中にいるのかとさえ言いたくなる。あるいはそんな奇特な人がいるのであれば,会いたいもんだ。

7曲目までは相応に聞けると思ったが,8曲目を聞いただけで,私の不快感は限界を越えたと言ってもよい。正直,二度とプレイバックしたいと思わないだろうとさえ思えたのである。こんなクソ・ラッパーを呼んできたのは菊地成孔のはずであり,だからこそ彼の責任は追及しなければならない。 本当に8曲目があるだけで,このアルバムは完全にその存在意義を失ったと思える。

繰り返すが,Robert Glasper風味の大西順子ということであれば,相応に評価の余地もあるかもしれないが,今回ばかりはそんな気持ちにすら一切なれない。プロデューサーである菊地成孔,そして演奏者としての大西順子に猛省を促すためには,本作は無星とせざるをえない。それぐらい,私にとっては腹立たしい。本当に8曲目を聞いていて吐き気を催したのである。そういう事実を菊地も大西も理解すべきである。正直言って日本語はラップに乗りにくいかもしれない。だが,それが問題なのではなく,レベルの低いラップを共存させようとしたところで,そもそも発想が下品である。

こんなアルバム(と言うより"Malcom Vibraphone X")を聞いて,「これはいいや」と思うリスナーが本当にいるのか。つくづくそう思ってしまったが,まじでくだらない。本作は私がいくら大西順子を評価しているとしても,今後,プレイバックのためにCDプレイヤーに乗せることは,間違いなく少数だと思う。あ~あ。

駄盤は駄盤として放っておけばいいはずなのだが...。それすら認められないのは私の加齢による寛容度の欠如が理由かもしれないが,それはそれで仕方あるまい。

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コメント

こんばんは。お疲れ様です。

もともと日本語とラップは合いません
個人的には、英語発音風の日本語がダサくて気持ち悪いです
ギャグでライトな詩の感じならまだ救いはあると思いますが?

菊地成孔は
ジャズとヒップホップの融合をやったのはオレが先
みたいな事をぬかしてましたが
まともなジャズに戻った方がいいかもしれません

大西順子さんも新しいことをしたかったんでしょうが
ラップ自体が賞味期限切れだと私は思っています。

Kさん,おはようございます。

日本語のラップでも,私はもう少しましなものがあると思いますが,確かに合わないって言えば,その通りですね。

それにしても,1曲だけで聞く気が失せるというのも珍しいですが,いずれにしても,私はこのアルバムを評価できないですし,評価したくもないというのが正直なところです。

こんにちは、私は菊地成孔がプロデュースと言う時点で買う気が半分なくなり、ジャケットを見た瞬間、コレは間違いなく駄目だろうなと想像できたので買う事すらやめました。先ほどAmazonで試聴しましたが、これはやはり買わなくてよかったなと、、、おっしゃる通り8曲目、9曲目はぽかーんと言う感じでした。
何でこんなアルバムを出したのか不思議で仕方がありません、、、物凄く楽しみだったのに残念です。

tempoさん,こんにちは。はじめましてですよね。コメントありがとうございます。

私は某ショップのポイントが多少あったので,値引き価格での購入ではありましたが,これはやはりないと思います。特にラップが入る8~9曲目に関しては,同じように感じる方がいらっしゃって心強いですが,まぁ誰が聞いてもそうなりますよね。

A級戦犯は菊地成孔だとしても,本作は大西順子のアルバムとしては誠に残念なものと言わざるをえません。

ともあれ,引き続きよろしくお願いします。

未聴なのでこのコメントを読むと萎えますがあとでアップルミュージックで聴いてみます。確かBNTで復活ライブやった時に菊地が書いていたと思うのですが、満足のいくものを客に聞かせるだけ練習を確保出来ないとして引退宣言して辞めたのに、東京ジャズで楽しかったので復帰すると菊地にプロデュースを依頼。菊地はBNTのライブには間に合わないが何か変わったとこ見せないと引退撤回してすぐ復帰は関係者に失礼でしょうと悩んだ様子。大西順子って天然なんですかね。

カビゴンさん,こんばんは。

是非試聴されてから今一度コメントを頂ければと思います。私の言っていることが間違っているかどうかは,皆さんの判断に委ねますが,私にとっては駄目なものは駄目ってところです。

一度引退宣言をした大西順子を小澤征爾と村上春樹が引っ張り出したのは美談かもしれませんが,菊地成孔と組んだことで,間違いなく禍根を残したと思います。菊地雅章は信頼に値しても,同じ菊地でも菊地成孔は大違いだと言ってやりたいです。

やっぱり8-9曲目の日本語ラップに引っ掛かって、ちょっと評価が、、、というクチでした。他の曲は総じてけっこういい感じだったので、少々残念です。まあ、CDなら8-9曲目を除いて再生ということもやってくれるからいいのですが。

TBさせていただきます。

910さん,続けてこんばんは。TBありがとうございます。

聞いていて不愉快になるっていうのはあまりないことですが,このアルバムの後半は許せません。スキップすればいいというよりも存在そのものが許せないと思っている頭の固い私です。

でもこんなものを許した大西順子も大西順子です。本当にがっかりさせられました。この罪は重いですよ。

8曲目、9曲目は確かに聴いている方が赤面して鳥肌立ちそうですが、全体的にも何でしょうね、もう大西順子ってobsoleteを感じてしまいます。まあ個人の主観的感想ですが。

カビゴンさん,こんにちは。

彼女が「完全に」Obsoleteだとは言い切れないですが,ただこれは完全に何かを読み違えているという感じです。私は基本的に菊地成孔の責任だと思いますが,そのリリースを許してしまう大西順子のセンスはやはりずれているとしか言いようがありません。

私もラップの箇所、残念感ありあり、でした。が、全般的には過去アルバムより、印象はいいです。

TB代わりに:
http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2016/07/04/200531
記事でtoshiya氏の記事を引用。よろしくお願いします。

kenさん,おはようございます。リンクありがとうございます。

このアルバム,Glasperもどきなのは失笑ものでしたが,演奏は悪いとは思いません。しかし,このラップはいけません。こういうのを噴飯物と言いますね。本当にがっかりです。

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