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2016年2月10日 (水)

Tord Gustavsenの新譜はSolveig Slettahjellとのホリデイ・アルバムを想起させた。

"What Was Said" Tord Gustavsen (ECM)

Whatwassaid_2直近でリリースされたECMレーベルのアルバムの中で,多くの人がそうであったであろうし,私も最も期待していたのがこのTord Gustavsenのアルバムだと言っていいだろう。私は彼のピアノ・トリオのアルバムは常に高く評価してきたが,彼のアルバム全部が全部素晴らしかった訳ではないというのも事実である。今回のアルバムも私はトリオ・アルバムだと思って喜び勇んで発注したのだが,ベースの代わりにヴォーカルということで,これはどうなるのかと実は聞くのを躊躇していた私である。

しかしである。私はこのアルバムを聞いていて,Tord GustavsenがSolveig Slettahjellと吹き込んだホリデイ・アルバム(記事はこちら)との同質性を強く感じていた。それは悪い意味では決してない。件のアルバムはブログのお知り合いのSuzuckさんからご紹介頂いたものだが,この世に存在するホリデイ・アルバムの中でも屈指の素晴らしさだと思っている作品なのだ。それと同様の感覚をおぼえさせるってことは悪いどころか,こっちとしては大歓迎である。

全編を通して静謐な雰囲気の中でアルバムは進行するが,このアルバムが私を捉えたのは今一方の主役と言ってよいヴォーカルのSimin Tanderの素晴らしい声である。よどみもくせも何もない。それこそ美しいヴォイスと言わずして何と言おう。これは前述のSolveig Slettahjellと同じなのだ。クラシック音楽の観点からすれば,決して超美声ではないだろう。だが,ポピュラー・ミュージックという観点からすれば,これほど魅力的な声にはなかなか出会うことはできないはずだと言いたくなる。とにもかくにも心地よいのである。

そこにTord Gustavsenのリリカルなピアノが絡んできて,これが悪いはずはない。ストレスフルな生活を送っていると,こういう音楽がまさに福音のように響いてくる。絶対に一般受けする音楽ではないと思うが,こういう音楽に癒される私のような人間もいるのである。これはTord Gustavsenの勝利でもあるが,Simin Tanderを使ったことが最大の勝因だと思わざるを得ない。

こういう音楽を好きだと言い切ってしまう自分もどうかと思うが,いいものはいいのである。逆にこれが嫌いだと言う人とは仲良くなれないってことで(爆)。Simin Tanderの声の魅力も加味して星★★★★★。それがなにか?(笑)

Recorded in April, 2015

Personnel: Tord Gustavsen(p, electronics, synth-b), Simin Tander(vo), Jarle Vespestad(ds)

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コメント

閣下、御意! ほぼ同意見です。爆

ヴォーカルは下手なのも嫌なんだけど、、声の質の好き嫌いってどうしょもないので、、、、
今回は、Simin TanderさまをYouTubeでチェックしました。
で、一発で気に入ってお買い上げ。いやぁ、、良いアルバムでした。

『Natt I Bethlehem』も宣伝いただきまして、感謝感激です♪
この2枚にグスタフセンさまのサインいただきたいものですねぇ。。
トラバさせていただきます♪

ノルウェーのトラッドを英語とかアラビア文字の言語で歌うということが、ECMらしいプロデュースの仕方で面白いと思いました。何度も聴けるアルバムではないでしょうか。

TBさせていただきます。

 前回のQuartet、そして今回の変則トリオ。
 彼の挑戦の延長でしょうか?、今までにSilje Nergaard、Anna Maria Jopek、Solveig Slettahjell等とのアルバムを聴いてきてますのでビックリはしませんが、ちょっと肩すかし感も無いでは無い。でもまだ私は未聴ですので、是非これから聴きたいと思っているのは事実です。

Suzuckさん,おはようございます。TBありがとうございます。

「この2枚にグスタフセンさまのサインいただきたいものですねぇ」というのはまさにその通りですね。とにかくこのアルバム,"Natt I Bethlehem"と同質のものを感じたというのは,感覚的なものに過ぎないですが,Suzuckさんも同じだったようで,ご同慶の至りです。

この雰囲気,たまりませんよね。

ということで,こちららかもTBさせて頂きます。

910さん,おはようございます。TBありがとうございます。

私としては通常のピアノ・トリオを期待していたわけですが,これはこれで自分にとっては大当たりだったと思います。この静謐な感覚,まさにECM的と言ってもいいかもしれませんが,Tord Gustavsenのよさはこのアルバムでも十分感じられたと思っています。

ということで,こちららかもTBさせて頂きます。

風呂井戸さん,おはようございます。

音からは挑戦的な感じはせず,極めて静謐かつ穏やかな音楽だと思いますが,Solveig Slettahjellとの共演をお聞きになっているのであれば,まさにあの感じです。私はホリデイ・アルバム"Natt I Bethlehem"しか聞いていませんので,風呂井戸さんがお聞きになったものとは違うかもしれませんが,極めてそれに近いものを感じていました。

喧噪の中にこうした音楽が流れるとついつい嬉しくなってしまった私でした。お聞きになったらご感想をお聞かせ下さい。

実に遅ればせながらレコードで入手(実は機械的にサルベージ)。これが実にいいですね。最近のECMにやや??だったのですが、不明を恥じました。耽美一色ではなく、やや抑制的でありながら色彩豊かな音に感嘆。声質も微妙にECM的な温度感から外れているのが、良いと思いました。
http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2016/11/15/080915

kenさん,おはようございます。リンクありがとうございます。出張のため返事が遅くなりました。

私はこのアルバムへの評価は高いですねぇ。これは編成がちょっと心配でしたが、全くの杞憂でした。

ということでこちらからも追ってコメントさせて頂きます。

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