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2015年12月 3日 (木)

歌手になった(?)Tal Wilkenfeld@Billboard東京

Tal_wilkenfeld_liveTal Wilkenfeldと言えば,基本的にはJeff Beckのバンドに参加したことによりその名を知られることになった女性ベーシストである。2年ほど前に来日の予定があったのだが,彼女が事故か何かで来日が中止になってから結構な時間を経過して,ようやく自己のバンドでの来日となった。彼女のことを知っている人は知っているだろうが,だからと言って彼女のバンドのライブに行こうという人がどれぐらいいるのか(しかも,チャージが結構高いし...)若干心配していた私である。そうは言いながらも本日は6~7割の入りではないかって感じであったから,まぁこんなものであろう。

今回のライブにおいて,彼女がどういう演奏をするのかは非常に興味深かったのだが,彼女曰く,新作のレコーディングは終わっていて,それらの曲をライブで披露するのは今回が初めてだそうである。そして,Tal Wilkenfeldは全曲で歌ったというのがまず想定外であった。もともとJeff Beckとやっていた時もインストだったし,彼女のリーダー作"Transformation"もオール・インストのハード・フュージョンであった(記事はこちら)から,通常であればインストで来るだろうと思っていたのだが,Jeff Beckとの共演を通じて,やはりロック(歌もの)の方が収入には貢献度が高いと判断したのかはわからないが,とにかく全編で歌ったのである。もちろん,ベーシストとしての実力も示すべく,ベース・ソロなども聞かせたが,今回はベースも弾ける歌手,Tal Wilkenfeldという感じであった。

それ自体は別に否定しないし,彼女の声や歌はなかなかに魅力的だったと言っておきたい。だから,彼女の新作が出れば,聞いてみようかなぁとも思うが,曲はプログレ的な響きを持つものもあれば,SSW系のような感じの曲もあり,歌手としての個性を模索中って気がする。多分,今回歌ったのは彼女のオリジナルがほとんどだと想像するが,一番魅力的に響いたのがJeff Buckleyのカヴァーであったところに,まだ成長の余地があるように感じさせたのも事実である。

そうは言いながら,バック・バンドはきっちり彼女を支えていたし,ギターのOwen Barryは破綻なくフレーズを弾きこなしていて,なかなかいいと思った。テレキャスもエフェクター次第ではああいう音になるのねぇって感じで,テレキャス保有者である私は結構刺激を受けていたのであった(笑)。

いずれにしても,ミュージシャンとしてのTal Wilkenfeldの全貌は今回のライブだけでは判断できないが,歌手としてはまだまだこれからって気がする。少なくとも現段階においては,敢えて歌手Tal Wilkenfeldを追いかけようとは思わないが,それでもやっぱり頑張って欲しいなぁと思わせるところは彼女の見た目ゆえか。ライブ終了後にサイン会もあったようだが,こういう時に限って,私はCDを持って行っていないという凡ミスをおかしたが,まぁそれはそれで仕方あるまい。

ということで,私にとってはこれが今年最後のライブになると思うが,そこそこ楽しんでいた私であった。でも1曲ぐらいインストでやってもよかったと思っているのはきっと私だけではないだろう。例えば,Simon Phillipsが彼のバンドでのライブで"Space Boogie"をやったように,Jeff Beckとやった曲を1曲でもやれば,もっと盛り上がっただろう。だが,彼女が歌手としてのプレゼンスを強調したかったのであれば,それはそれで尊重して然るべきだとは思っている。あるいは彼女がJeff Beckは"One & Only"と考えて,カヴァーすることも遠慮したのかもしれないが。とは言え,2年前に来日していたら,多分今回のライブとは全く違うものだったのではないかと思うと,ちょっと惜しい気もする私である。

尚,上の写真は現場で撮った(毎度お馴染みの隠し撮り)ものだが,ピントが甘いのはお許し願うとして,よくよく見ると,Talちゃんの膝がまがって,のけぞっているのがお分かりいただければ幸いである。

Live at Billboard東京 on December 2, 2015

Personnel: Tal Wilkenfeld(b, g, vo), Owen Barry(g, b, vo), Phillip Krohnengold(key, g, vo), Tamir Barzilay(ds, vo)

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コメント

 タル・ウィルケンフェルドのヴォーカル・アルバムですか・・・興味ありますね。
 彼女はどちらかというとジャズ系ベースよりなんだと思いますが、2014年のブラジル・サンパウロにおける「Best of BLUES FESTIVAL」にジェフ・ベックと共演、この時はドラムスはやはりヴィニー・カリウタでしたが、私の持つ映像ブードDVDでは、1曲ヴォーカルを披露しています。
 確かに彼女がベーシストにてのインスト・アルバム作りはちょっとまだまだ一般には広がらないのかも知れません。ならばヴォーカルも・・・と言う気持ちは解りますが、何か魅力のポイントが欲しいですね。

風呂井戸さん,こんにちは。TBありがとうございます。

今回のライブについては戸惑ったオーディエンスが多いのではないかと思います。歌を歌うにしても,できれば彼女のリーダー作"Transformation"の線でも演奏して欲しいと思っていました。彼女がやりたいことと,こちらの期待に落差が存在したことは否めません。まぁ頑張っている方だとは思いますが,やっぱりこれはちょっと違うかなって気がしました。

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