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2015年おすすめ作

2015年おすすめ作(本)

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2015年7月29日 (水)

Apple Musicへの依存度が高くなり過ぎて,記事が書けない(笑)

このブログでも,結構な頻度で「Apple Musicで聞いた懐メロ」シリーズみたいな感じになっているが,以前にも書いたように,これまでだったら中古でお手軽価格ならCDを買っていたようなアルバムも,Apple Musicのせい(おかげ)で,私の現物購買意欲は相当下がったと言ってよい。だって,買わなくたって聞きたいときに聞けるのであれば,本当に購入する必要があるかと聞かれれば「ない」っ!のである(笑)。

だとすれば,これからは誰がショップで買うのかと聞かれれば,そんなもん知るかっ!と答えざるをえない。私は相当強い保有意欲を以て,これまでいろいろなアルバムを買ってきたと思っているが,その前提がもはや崩壊寸前というのは困ったものである。

私は現物には現物の良さがあると思っているが,何よりも重要なのは自分で探し出したうえで,それを眺める瞬間の心地よさを,今後は誰もわかってくれないのではないかということである。こんな調子では,このブログもいつか存続の危機を迎えるような気がする。いいことか悪いことかの判断は追々わかるだろうが,それにしても時代が変わったのだと言ってよいだろう。

だとすれば,私のブログに対する取り組みにも変化が生じることは不可避だろう。これからは多くの音楽を買わなくてもいいから,取り敢えずApple Musicで聞いて,思ったことを書くっていうスタイルになるんだろうなぁ。本件については,また改めて書く機会が出てくるだろうが,微妙なところもありつつ,これを受け入れられなければ,「時代遅れ」の誹りは免れまい。

むしろ,これからは収集するならLPだよねって時代にもなってしまいそうな気がする。それはそれでいいが,だったらその再生環境を整えねば(笑)。

2015年7月27日 (月)

"Napoli Connection":Featuringどころではなく,これはJerry Bergonziのリーダー作でしょ(笑)

Napoli_connection"Napoli Connection" Trio Idea Featuring Jerry Bergonzi(Red)

このアルバムについては,ジャケは見たことがあっても,聞いたことがあるかどうか定かではない中で,随分と入手が難しい状態が続いていたようである。だが,90年代前半のJerry Bergonziのワン・ホーンであれば,悪いわけがないということで,再発の機会を狙って久々のCD購入(と言っても,MilesのNew Port4枚組とか,購入したまま積んどく状態のものも多数ありなのだが...)である。

収録曲を見れば,Cole Porterの”Love for Sale"が2テイク,それに"Estate"以外の曲はJerry Bergonziのオリジナル曲ということで,アルバムそのものはTrio Idea Featuring Jerry Bergonziとなっていても,これは完全にJerry Bergonziのリーダー作と言ってもよいものとなっている。そして,予想通りというか,やはりこの時期のBergonziにははずれがないということで,非常に楽しめる出来ではないか。激しいってわけではないのだが,Bergonziのフレージングが何とも魅力的なのである。

正直に言ってしまえば,ピアノ・トリオについては魅力的というほどでもないので,このアルバムはJerry Bergonziを聞いていればいいというアルバムであるが,彼のテナーを堪能するには最適と言ってもよい。テンポが速くても遅くても,どうやって吹いてもこの頃のBergonziは本当に魅力的なテナーであったと断言できる。これでバックがよければ更によかったが,それはないものねだりってことで。星★★★★☆。ってことで,マーケットから消える前に,皆さん買いましょう(笑)。

Recorded on March 12, 1992

Personnel: Valerio Silvestro(p), Tony Ronga(b), Salvatore Tranchini(ds), Jerry Bergonzi(ts)

2015年7月26日 (日)

Apple Musicで"Sound-System"を聞いた

Sound_system"Sound-System" Herbie Hancock(Columbia)

Herbie Hancockが打ち出したHip Hop路線は"Future Shock"に続いて,本作がリリースされたわけだが,Herbieにしては珍しく,このアルバムは長らく廃盤となっている。まぁ,"Future Shock"と変わらないではないかと言われてしまえばその通りに感じられるのが冒頭の2曲及びタイトル・トラックだが,そこは策士HerbieとBill Laswellなので,新しい路線も付け加えている。特にFoday Musa Susoを加えることによるアフリカン・フレイヴァーが顕著ってところだろう。Wayne Shorterが参加した"Karabali"もアフリカ的だしねぇ。一方では"People Are Changing"のような曲では,普通のファンクになっていて,どうも捉えどころがない。

だが,廃盤になっているのには理由があるって感じで,冒頭2曲やタイトル・トラックに代表される通り,やはり二番煎じは二番煎じなのである。今となってはColumbiaレーベルの作品を網羅したボックス・セットに入っているだけになっているのも仕方がないことのように思える。もちろん,タイトル・トラックには近藤等則が入っているなど,注目すべき点もないわけではないが,まぁ敢えて買うほどの作品とは思えない。

ってことで,こういうのはApple Musicで聞くに限るな。詳しいデータも省略(爆)。ってことで,次はApple Musicで同じく廃盤状態の"Perfect Machine"でも聞いてみるか(笑)。

2015年7月25日 (土)

コレクターはつらいよ(18):Yael NaimのEPに1曲だけ参加し,美しいピアノを聞かせるBrad Mehldau

_20150725"Coward EP" Yael Naim(Tot Ou Tard)

久々のこのネタである。Brad Mehldauのディスコグラフィ管理者であるJens Linge氏のサイトでこれが掲載されていて,いろいろネットを探していたのだが,YouTubeや海外のiTunesでは聴取や購入は可能でも,どうも現物はレコード・ストア・デイ向けの12インチのアナログだけのようである。そちらは国内某サイトからデリバリーされるはずだが,アナログだけでは何かと面倒な再生環境の私は,CD媒体はないものかと思って探していたら,あった,あった(笑)。eBayでめでたく,当該EPのプロモ盤を発見である。

Yeal Naimはイスラエル/フランスの混血歌手のようだが,このアルバムは彼女の"Coward"という曲を4バージョン収録しており,Brad Mehldauはその3曲目でクラシカルな響きのピアノで伴奏をつけている。念のため言っておけば,ジャズ的な要素は全く希薄である。ついでに言っておくと,4曲目で伴奏しているのはあのMetropol Orkestである。そういう意味では,EPとしてはかなりお金をかけて作っていると言ってもよいが,私としてはデジタルでは大した苦労なく入手可能であっても,こんなピアノを聞かされてはコレクターとしては現物を手に入れないわけにはいかないのである。この"Coward"という曲は,彼女の新作アルバムにも収録されることになっているが,そちらはこのEPの1曲目のバージョンであって,Brad Mehldau参加バージョンではない以上,私としてはこれを手に入れるしかないのであった。

どういう経緯でBrad Mehldauがこうした演奏に参加したかは謎だが,こういうのは結構困るとは言え,演奏には満足である。何をやってもいいピアニストだということはわかりきった話だが,これは相当いいと思った。でもこんなことまでして入手しなければならないコレクターは本当につらいのである(苦笑)。じゃあ,やめればいいじゃん?おっしゃる通り(爆)。

Personnel: Yael Naim(vo), Brad Mehldau(p)

2015年7月24日 (金)

久しぶりにTom Costerの"From the Street"を聞いた

From_the_street"From the Street" Tom Coster (JVC)

Tom Costerと言えば,もともとはSantanaであるが,Santana脱退後のハードなフュージョン路線が結構いけていることは当ブログでも取り上げた"The Forbidden Zone"でも実証されていることである。それに続いてリリースされたのが本作のはずだが,ミュージシャンとしては"Forbidden Zone"ほどのものではないとしても,同様にハードなフュージョンを展開するアルバムとして見逃せない。

正直言ってしまうと,私は参加ミュージシャンやインパクトから,"The Forbidden Zone"を本作よりも高く評価してきたのだが,今回,久しぶりに聞いてみると,こっちも決して悪くないし,むしろ筋は本作の方が一本通っているように感じてしまうから勝手なものである。しかし,そう感じるのは,"The Forbidden Zone"が余計なラテン・タッチを一部に入れて,ブレが生じていたのに対し,こちらはハード・フュージョン一直線だからだ。ドラムスが全編Dennis Chambersであるのは前作同様だが,Shiela E.が全編でパーカッションっていうのは意外な人選である。しかし,彼女の親父であるPete EscovedoとTom CosterはSantanaでのバンド・メイトであるから,彼女のことは昔から知っていて,ここにも参加させた(してもらった)って感じかもしれない。

全編に渡って非常にヘビーでタイトな演奏ということもあり,この手の音楽好きには間違いなく受けるはずである。"The Forbidden Zone"同様星★★★★としてよいだろう。そして,本作に1曲だけ参加して,場をかっさらうStuart Hammのファンク・ベースが強烈な"Pharaoh's Jig"で興奮しなければ,この手の音楽との相性が悪いと思いましょう(笑)。

Personnel: Tom Coster(key), Bob Malach(ts), Michael Brecker(ts), Dean Brown(g), Steve Cardenas(g), Tim Landers(b), Stu Hamm(b), Dennis Chambers(ds), Shiela E.(perc), Mark Isham(tp), De Shaun(vo)

2015年7月23日 (木)

Chris Minh Dokyの旧譜"The Nomad Diaries"はなかなか面白かった。

Nomad_diaries"The Nomad Diaries" Chris Minh Doky(Blue Note)

これは私がApple Musicでの温故知新モードに入る前に,中古で安くゲットしていたものだが,記事にするのに時間が掛かってしまった。

Chris Minh Dokyと言えば,"Scenes from a Dream"という素晴らしくも美しいアルバムをリリースしている一方,Mike Sternとのライブではファンク・ベースも聞かせて,どこが本質なのかよくわからないが,ライブ後に話をした時には,「あぁ,ナイスガイ♡」って思ってしまうような人であった。そのChris Minh Dokyが2006年に欧州Blue Noteからリリースしたアルバムであるが,これが打ち込み中心の音ながら,非常に面白く聞けた。"Scenes from a Dream"と同様のリリシズムを示しつつも,メンツの使い方が面白く,よりコンテンポラリーな感じがするのである。Chrisのベース・ソロはバンバン出てくるが,"Scenes from a Dream"よりも本作の方が更にジャズ度は希薄だと言ってもよい。

だが,トータルな音楽として捉えれば,本作にジャンルを当てはめることにはあまり意味がないように思える。私はバックグラウンドにこの音楽が流れていれば,耳をそばだてるかもしれないし,聞き流してしまうかもしれない。それでも,"Jean Pierre"的な"The Scanner"でのRandy BreckerによるMiles的な音による演奏を聞いたら,多分「なんだ,これは?」と思ってしまうに違いないのである。その一方で,美しいピアノが聞こえてくることもあるし,これは私にとっては新しいムード音楽だと言ってよい(もちろんいい意味でのである)。そういう聞き方をすれば,これはかなり楽しめるはずである。

音楽にジャンルを当てはめるのはリスナー側の話であって,Chris Minh Dokyがどういう意図を込めたのかは知る由もないが,こういうのもたまにはいいんじゃないって感じの音である。星★★★★。でも,実際のところ,結構好きだなぁ,これ(笑)。

Personnel: Chris Minh Doky(b, key, vo), 坂本龍一(p),Kasper Villaume(p), Jacob Christoffersen(p), George Whitty(key, org, prog), Mike Stern(g, vo), Oz Noy(g), Michael Brecker(ts, EWI), Mads B.B. Krog(prog), Michael Parsberg(prog)

2015年7月22日 (水)

Rickie Lee Jonesの新作はやや捉えどころに欠けて,微妙...。

Rickie_lee_jones"The Other Side of Desire" Rickie Lee Jones(Thirty Tigers)

Rickie Lee Jonesがデビューした時の印象は鮮烈であった。1979年にリリースされたセルフ・タイトル作と次作"Pirates"は今でも本当に素晴らしい作品だと思っている。だが,彼女の声はちょっとクセが強いので,何枚も聞いていると,段々いいのか悪いのかわからなくなってくるというのも事実である。私は結構,彼女のアルバムは律儀に購入してきたつもりだが,最初の2枚を上回る作品に出会ったことはないし,それが彼女の限界なのではないかと思っている。そうは言いながら,前作"The Devil You Know"はBen Harperのプロデュースによるカバー曲集ということで,魅力的な音源であったが,今回はどうか。

前作はConcordからだったが,今回はPledgeMusicで出資を募っていたから,自主制作に近いものと思うが,ここのところ,彼女のアルバムはチャート・アクションも決して芳しくないだけに,レーベルとの契約もままならないということかもしれない。そんな本作の前作との違いは,今回は全てRickie Lee Jonesのオリジナルによるものだということだが,バラエティには富んでいるものの,私には前作ほどの魅力が感じられなかった。曲のクォリティはそれほど悪くはないと思うのだが,決定的な曲が見当たらないというのが正直なところである。いずれにしても,私にとっては魅力が今一つうまく伝わってこないのである。

これは彼女の書く曲の魅力が今一つということもあるが,多様な曲が収められ過ぎて,捉えどころがないように感じられるのも要因だろう。前作がよかっただけに,そういう意味では今回はちょっと期待外れであった。もちろん,こちらの期待値が高いからそうなるんだが...。今後もRickie Lee Jonesの動きは追い掛けても,買うか買わないかの取捨選択はしていかないと駄目かなぁと思ってしまった。ということで,彼女の活動も正念場を迎えたってところかもしれないが,まだまだ頑張って欲しいと思っている。だが本作に関しては星★★★が妥当と思う。

Personnel: Rickie Lee Jones(vo, p, g, banjo, hca, org, perc), Jon Cleary(org), David Torkanowsky(p, el-p), John Porter(g, banjo), Shane Theriot(g), John Fohl(g), James Singleton(b), Matt Perrine(b, souzaphone, tb), Doug Belote(ds), Lenny Castro(perc), Zachary Richard(accor), Nigel Hall(vo), Calvin Turner(vo), Stevie Black(strings, arr), Mark Howard(prog), Eric Bloom(tp), Reex Gregory(as, bs, b-cl), Brad Walker(sax), Charlie Halloran(tb)

2015年7月21日 (火)

ようやく入手:Bob Berg入りの"Threeo Live"

Threeo_live"Threeo Live Featuring Bob Berg" Threeo(Extraplatte)

新橋のテナーの聖地,Bar D2では毎回Bob Berg入りの曲を帰る前に掛けて頂いているぐらい,私は実のところ相当なBob Berg好きなのである。彼のハードな音はコンテンポラリーなテナーってのはこういうもんだ!ってぐらい私にフィットしている。そんなBob Berg入りのアルバムをBar D2のマスターは多数お持ちで,その中でもこれは欲しいなぁとずっと思っていた作品である。だが,これがなかなか手に入れにくく,Threeoでギターを弾いているGerald Gradwohlのサイトで買えることはわかっていたのだが,欧州地域にしか発送しないという制限があって,これまで手に入らなかったものである。

であるならば,もうこれは本人に連絡して何とかするしかないということで,Gerald GradwohlにEメールを出して,送料払うから日本に送ってくれと依頼したものが到着したものである。これは完全なハード・フュージョンの世界であり,この手の音楽好きはもちろん,Bob Berg好きは絶対に入手しなければならんと言いたくなるようなライブ盤である。

ThreeoはGerald Gradwohl,Richard Filz,Wolfgang Wograndlというオーストリアのミュージシャンによるグループであるが,本作はそこにBob Bergをゲストに迎えて96年に敢行したライブの実況盤である。こういう音楽に乗った時のBob Bergのハードボイルドな感覚が素晴らしく,これはやはり素晴らしい。もちろん,Bob Bergはストレート・アヘッドなジャズにおいても魅力的な演奏をするが,こうしたハード・フュージョンと高い親和性を示すことが改めて実証されている。とにかくカッコいいのである。ちょいと高くついたが,ようやく入手できたことを素直に喜びたい。まぁBob Bergのソロが盛り上がってきたところでフェードアウトしてしまうような曲もあり,アルバム全体を考えれば星★★★★ぐらいとは思うが,それでも嬉しいものは嬉しいのである。

ってことで,私も好きねぇと思いつつ,最近Apple MusicのせいでCDを買うペースががくんと落ちているところに届いたこのCDについてはさっさと記事にしてしまった私である。そして,後年Gerald Gradwohlは再度Bob BergにGary Willis,Kirk CovingtonというTribal Techの二人と組んで"ABQ"を吹き込むのである。そっちはダウンロード音源があるからまだいいのだが,こちらはダウンロード音源もないから,今回入手する努力をしてしまったってことで。

Recorded Live during Threeo Tour in October, 1996

Personnel:Gerald Gradwohl(g),Richard Filz(ds, perc),Wolfgang Wograndl(b), Bob Berg(ts,ss)

2015年7月20日 (月)

「ターミネーター」新作はタイム・パラドックスが問題だ。

Photo「ターミネーター:新機動/ジェニシス("Terminator Genisys")」('15,米,Paramount)

監督:Alan Taylor

出演:Arnold Schwalzenegger, Jason Clarke, Emilia Clarke, J.K. Simmons, Byung-hun Lee

まだまだ続く映画鑑賞週間(笑)ってことで,待望(?)の「ターミネーター」シリーズの新作である。「T3」があまりにもつまらなかったから,私はシュワちゃんの出てこなかった「サルベーション」の方がましだと思っていたが,今回はシュワちゃん復帰によってどうなったかが注目された。

しかし,この映画には説明が足りない部分が多く,かつSFの永遠のテーマと言ってもよいタイム・パラドックスをほとんど無視しているところに大きな問題がある。そのことを気にしだすと,話が辻褄合わせ的なものになっていくのが正直言って気に入らなかった。

確かに視覚的には派手であるが,それは昨今の「アベンジャーズ」のような大作映画と大きな違いはない。そういう意味では,オリジナルの「ターミネーター」という映画が持っていたシャビーだが,スリリングな感覚はここにはない。むしろ,ごく普通のアクション映画になってしまっていて,「スパイダーマン」とかと何が違うのよみたいな感覚に陥ってしまうのである。そして,おそらくシリーズ化を図ることを意図して作られているので,今後は何でもありになってしまう結末になっているのである。まぁ,次作が出来上がればまた見に行ってしまうのだろうが,オリジナル「ターミネーター」の持っていた感覚はもう期待できないだろう。もちろん,この映画でもオリジナル作へのオマージュが随所に見られることは悪いことではないが,やはりこれはシナリオとして問題が大き過ぎるというのが決定的な難点である。まぁそこそこ面白くは見られるので星★★☆ぐらいとしておくが,やはりこのストーリーには無理がある。次作以降でパラドックスの問題に落とし前をつけなければ,このシリーズの未来はないということになるだろう。そもそも誰がシュワちゃん演じる改造型T-800を送り込んだのかということは謎のままだしねぇ。言い出したら,いくらでもパラドキシカルな部分がこの映画にはあるのだ。

尚,今日も最後に言っておくが,エンド・ロールで席を立って出て行った諸君は,最後のシーンを見逃しているということをわかっていないだろう。だから最後まで映画は見ようねっていつも言っているわけだが,今回の場合,大したシーンではないとは言え,やはりその意味を考えておいた方がいいぐらいのシーンだったので,やはり映画は最後まで見るべきなのだ。ちなみに,ラストのシーンとは関係ないが,私の予想では次作以降でもJ.K.Simmonsの出番はあるはずだと思っている。おそらくシナリオ・ライターとしてはそういう意味を持たせたいだろうと思わせる映画であった。

2015年7月19日 (日)

はしごして見た「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」:これはさすがにやり過ぎだよなぁ。

Avengers「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン("Avengers:Age of Ultron")」('15, 米,Marvel/Disney)

監督:Joss Whedon

出演:Robert Downey, Jr.,Chris Hemsworth,Chris Evans,Mark Ruffalo,Scarlett Johansson,Jeremy Renner,Aaron Taylor Johnson,Elizabeth Olsen,James Spader

はしごして見た2本目がこれである。1本目の「チャイルド44」と落差あり過ぎだろうと言われても仕方がないが,まさにその通り。もともとはアメコミの世界なのだから,小難しいことを言っても仕方がないが,まさにマンガである(第1作でも同じようなことを言っている私...)。それを実写で撮ることに意義を見出せるかどうかっていうのが,この映画を楽しめるかどうかだが,さすがに2作目になると,新キャラクターは作り出していても,私にはちょっと行き過ぎだと思えた。

視覚効果だけ見ていると,無茶苦茶予算も掛かっているし,凄いなぁと思うのも事実なのだが,やっぱりマンガの世界でしかなく,私なんかアニメで十分ではないかとも思ってしまっていたのである。アイアンマンが大型化するとトランスフォーマーみたいだし。もちろん,大エンタテインメント映画であるから,それ相応には楽しめるとしても,私はCGに頼り過ぎの映画にはやはり辟易としてしまうのである。ある意味さめた感覚を強いられ,ついつい斜に構えて見てしまう。

まぁ,そんな理屈っぽいことを言わず見ていればいいんだろうが,私にはやはりこれは行き過ぎである。新キャラも登場し,エンド・ロールの最後に"Avengers Will Return."と出てきて,次なる敵役も一瞬姿を見せる(iMDBによればJosh Brolinらしい)から,第3作も作るんだろうが,次も見に行くかどうかは微妙だなぁ。それを見ずに席を立つ人々って相変わらず多かった訳だが,私としてはいつも言っているように映画は照明がつくまで席を立つべきではないと思える。

いずれにしても,本作も本国では大ヒットしているようだが,日本ではどうなのかねぇ。私にとって情緒に乏しいのはいかんともしがたい。ってことで星★★。

2015年7月18日 (土)

Tom Hardy,恐るべし。「マッドマックス」と全然違う彼が見られる「チャイルド44」

Child_44「チャイルド44 森に消えた子供たち("Child 44")」('15,米/英/チェコ/ルーマニア/ロシア,Summit Entertainment)

監督:Daniel Espinosa

出演:Tom Hardy,Noomi Rapas,Gary Oldman,Jason Clarke,Joel Kinnaman

7/17は私がまた一つ年齢を重ねる日であった(もちろん,John Coltraneの命日でもある)。前日が会社の創立記念日ということもあり,私は基本的に毎年7/17は会社を休んで連休にすることにしている。今年は平日だったので,最初から映画をはしごすることは既定路線であったのだが,一本目に見たのがこの映画である。主演のTom Hardyと言えば,先日見た「マッドマックス」でも主演を務めていたが,この映画ではまた全く違うキャラクターを演じていて,本当に何でもこなすねぇと改めて思ってしまった。

原作はTom Rob Smithの小説で,2009年,「このミス」で海外編1位になった作品だそうである。原作通り,ロシアを舞台にしているが,映画のテーマそのものもかなり陰鬱なところがあるので,映像的にも決して明るくならないのは当然と言えば当然である。スターリン政権下における「楽園には殺人は存在しない」という訳のわからない理由によって葬り去られる連続殺人(それも子供のだ)を追うのがTom Hardy,その妻がNoomi Rapas,左遷先の警察署長がGary Oldmanというキャスティングも地味と言えば地味であるが,映画としてはなかなか陰鬱ではあっても楽しめる。もちろん,爽快感とは無縁ではあるが,こういう映画があってもいいと思えるのも事実である。

もちろん,Joel Kinnaman演じるVasiliのTom Hardyへの逆恨みぶりが極端過ぎて,いくらなんでも無茶苦茶だろうという部分は減点対象だが,これが原作でも同様に描かれているかどうかがわからないので,シナリオの瑕疵とは断言できないものの,私はこの映画に難癖をつけるとすればその部分と,Noomi Rapas演じる妻Raisaの変転ぶりについてもやや極端かなぁというぐらいだと思う。ついでに言っておくと,ロシアが舞台だからと言って,ロシア訛りの英語で通さなくてもいいようにも思うが,それはまぁいいや。星★★★★。

尚,「このミス」1位ということや,製作にRidley Scottが絡んでいるからと言って,ポスターにまで「このミス」や彼の名前を出さないと(それもあたかも彼が撮ったかのような表現でである),この映画は多くの人に訴求できないと考えるのは,配給会社の宣伝部としては工夫が足りないと苦言を呈しておく。もっと,ストーリーや映画的な魅力を訴えたらどうなんだろうねぇ。

最後に,この映画を見て,陰鬱な気分になっていたのは,映画のせいもあるが,その直前に受け取った伯父の訃報も影響していたかもしれない。私が子供の頃から大変世話になった伯父であった。映画とは関係なく,冥福を祈りたいと思う。

2015年7月17日 (金)

Apple Musicでまだまだ続く懐メロ聞き:今回はPaul Simonである。

There_goes_rhymin_simon"There Goes Rhymin' Simon" Paul Simon(Columbia)

このアルバムには苦い思い出がある。1983年に米国に旅行で行った時に,NYCのダウンタウンのレコード・ショップでこのアルバムを購入したのだが,ホテルに帰ってシュリンク・ラップを取ってみると,中からEarth Wind & Fireのレコードが...(笑)。翌日,交換に行ったのはいいが,このレコードは在庫がなく,結局返金処理をしてもらったのだ。それ以来,このアルバムを聞くチャンスがなく,CDも結構値段が下がらないので,ついつい買いそびれてしまっていたのである。

だが,今回,Apple Musicでこのアルバムを聞いて,いろいろなスタイルで奏でられるクォリティの高い曲群に驚かされた私である。私にとっては"Kodachrome"なんて,ラジオの深夜放送(より具体的には「ABCヤング・リクエスト」)で聞いたのは小学生の時だったはずである。その時から印象深い曲であったが,改めて聞いてもよいものはよいと思わせる出来である。曲のバラエティというのは,裏を返せばとっ散らかった印象を与えかねないわけだが,本作については,そういうところが感じられないのはプロデュースの質の高さと言うべきか。

この頃のPaul Simonの創造性の高さを感じさせる中で,私が今回,これはいいねぇと思ったのが"Something So Right"と"St. Judy's Comet"であった。こういう曲って本当にしびれる。その後のPaul Simonって玉石混淆って感じだが,これについては間違いないってところであろう。星★★★★☆には十分相当する。なぜ4.5星かと言えば,私にとって5星は"Still Crazy After All These Years"のためにあるからというだけの理由(笑)。ちなみにオマケで入っている弾き語りデモ・バージョンも味わい深かった。

しかし,いつまで続くのか,この懐古モード(爆)。

2015年7月16日 (木)

アメリカの恥部たる人種差別への抵抗を見事に示した「グローリー/明日への行進」

Selma「グローリー/明日への行進("Selma")」(’14,英/米,Pathe)

監督:Ava DuVarnay

出演:David Oyelowo, Tom Wilkinson,Carmen Ejogo, Tim Roth, Lorraine Toussaint

今日は会社の創立記念日で休みだったので,映画を観に行くと決めていた。何にしようかと悩んでいたのだが,前々から見たいと思っていたこの映画が明日でロードショー終了ということがわかり,今日はこれをチョイスした次第である。

この映画は,黒人の公民権運動において象徴的な出来事であるアラバマ州,セルマから州都モンゴメリーへの行進に至る道筋を描いたものであり,そこにおけるMartin Luther King, Jr.の果たした役割と苦悩が史実にそって描かれている。一部,Lynden Johnson大統領の取り組みについては史実との違いがあると指摘されているが,フィクションの中での描き方だとすれば,目くじらを立てるほどのものではないと思える。

それにしても,この映画を見ていると,自由の国であるはずのアメリカにも,歴史的に見れば,とんでもない恥部が存在していたということがわかるわけだが,それを覆すためにKingが果たした役割は非常に大きかったということを改めて知らされるものだったと思う。その一方,当時のFBI長官のJohn Edgar Hooverやアラバマ州知事George Wallaceは徹底的に嫌な人物として描かれる。HooverについてはClint Eastwoodが撮った「J.エドガー」でも描かれていた通りであるが,Wallaceなんてひどい人種差別主義者だが,こんな輩を何度も再選させてしまうアラバマ州住民もいかがなものかって気がする。彼がもともと民主党だったなんていうのも,リベラルな民主党からすれば,いい迷惑だっただろう。

いずれにしても,この映画は歴史的な背景を理解した上で見た方がいいことは言うまでもないが,このようにストレートに描いてしまうのもある意味凄いことだよなぁと思ってしまう。だが,こうした公民権運動の成果として,自由の国アメリカという印象が強まったのだろうなぁということで,やはりMartin Luther Kingは偉人だったと思わされた映画。彼が本当に言ったかはわからないが,"Negotiate,Demonstrate,and Resist."というセリフが頭から離れない。そして,映画後半で出てくるJohnson大統領の演説は感動的なものであった。ということで,私としてはもっと多くの人の目に触れて然るべきと思えた映画である。星★★★★☆。

だが,この映画,「駄目なものも駄目と認められない」ガチガチの保守層や,南部の人間には受けが悪いだろうねぇ。

2015年7月15日 (水)

CDは持っているが,リッピングが面倒なのでApple Musicで聞いたBee Gees(笑)。

Bee_gees"Number Ones" Bee Gees(Polydor)

Bee Geesのこのベスト盤は私はCDも保有しているのだが,iTunesには格納していなかった。先日,クロゼットの奥から引っ張り出し,そのうちリッピングしようと思っていたのだが,Apple Musicがサービス・インして,リッピングが不要になってしまった(笑)。こういう状況はある程度予想されたわけだが,もうこうなると聞く頻度が低くて,Apple Musicで提供されているCDは売却対象になっていくのかもしれないなぁなんて思ってしまった。

いずれにしても,一昨日のDavid Bowie,昨日のGordon Lightfootに続いての懐メロである。我々の世代にとってはBee Geesはあくまでも70年代のグループである。私の場合は「小さな恋のメロディ」の"Melody Fair"に始まり,遡るかたちで"Massachusetts"なども聞いていた。しかし,Bee Geesと言えば,やはり"Saturday Night Fever"だろう。以前のさわやかポップス系コーラスが,突然ディスコ・サウンドへの変転を遂げたわけだが,それはアルバム"Main Course"あたりから変化を示していて,何も"Saturday Night Fever"が最初ではなかった。だが,今でもこのベスト盤を聞いて,私が反応してしまうのは"Saturday Night Fever"に収められた曲群であることは間違いない。そういう時代だったのである。今の時代に聞くと,時の流れを感じざるをえないが,やはり70年代のBee Geesは今となっては信じられないぐらいの勢いがあったということを改めて感じてしまった。

ってことで,今日も懐メロでお茶を濁す私。と言うより,最近新譜がデリバリーされていないのだが,その前に聞いてないCDが何枚もあるやんけ!(笑) それらもさっさと聞かねばと思うのだが,最近はiPodも持たずに出社し,もっぱら懐メロをiPhoneからApple Musicで聞いている私である。なんか,Appleにしてやられているなぁ(苦笑)。

2015年7月14日 (火)

Apple Musicで今回聞いたのはGordon Lightfoot。これまた懐かしいねぇ。

Sundown"Sundown" Gordon Lightfoot(Reprise)

このアルバム,私はLPを保有しているはずだが,実家に置いたままになっているので,何年も聞いたことがなかった。しかし,こういう懐かしい音源を聞く気になるのも,Apple Musicの効能ってところか。

これは典型的なSSWのアルバムと言ってよいが,ギターはアコースティックだけなので,フォーク・ロックって感じでもない。Gordon Lightfootはカナダ人であり,カントリーというのもちょっと違うような気がする。だからSSWのアルバムでいいだろう。今回,久しぶりにこのアルバムを聞いてみて,LPならA面に相当する前半5曲はほとんど聞いた記憶がない。私はタイトル・トラックが入っているB面ばかり聞いていたという気がするが,多分それは間違いないことだと思う。だって,B面の曲の方が絶対魅力的である。

それにしても,こんな地味なアルバムがビルボードのアルバム,シングル・チャートのトップになってしまうというのが何とも驚きである。まぁ,1974年だからもう40年以上前ということを考えれば,そういうことがあっても不思議はないのかもしれないが,やっぱり凄いことではないかと思えてしまうのである。しかもこのジャケだし(笑)。

ただ,このアルバム,渋いだけではなく,Nick De Caroのアレンジによるストリングスなんかも入っていて,新しい機軸も取り入れているところが売れた要因かもしれない。プロデュースは名匠,Lenny Waronkerだしねぇ。ということで,今の耳で聞けば,刺激に乏しいかもしれないが,私のようなSSW好きには今でも全く問題ない。ただ,SSW系のアルバムなら,これよりずっと好きなものはいくらでもあるので,星★★★★ぐらいが適当ってことにしておこう。

私はGordon Lightfootのアルバムは本作と"Summertime Dream"しか聞いたことがないが,後者の方が好きだった記憶がある。"Summertime Dream"も久しく聞いていないので,そっちも聞いてみることにしよう。やはりApple Musicの効能である。まぁこういう温故知新も楽しいものである。

2015年7月13日 (月)

Apple Musicで”Let's Dance”を聞いた。超懐かしい~(笑)。

Lets_dance"Let's Dance" David Bowie(EMI)

Apple Musicを使って,"Let's Dance"を聞いた。このアルバムに収録された曲は結構売れたので,多くの人の耳に触れたものであるが,実は私はこれまでこのアルバムを通しで聞いたことがなかったのである(笑)。だが,このアルバムがリリースされた頃は,「戦場のメリークリスマス」が公開され,David Bowieの音楽を聞いたことがない人間まで,彼に注目し,そしてアルバム・リリース後に来日した際のチケット争奪戦は結構激しかった。私は新宿My Cityにあったプレイガイド前に徹夜で並んで武道館ライブのチケットをゲットした(チケットぴあもない,そういう時代だったのだ)が,私の記憶の中でも,その時の行列の長さは相当なものであったのである。そして,その時のライブ"Serious Moonlight Tour"はなかなかに優れたライブであったと言っておこう。

それはさておき,このアルバムがリリースされて30年以上になるわけだが,今聞いても結構いいよねぇと思わせる。もちろん,David Bowieの最高作はこれではないのは当たり前のことであるが,David Bowie側が時代に寄り添ったような感じがするのである。Bowieにしてはポップな出来ではあるが,大甘のポップにならないところがBowieのえらいところである。そして,このアルバムのキモはリード・ギターをStevie Ray Vaughnが弾いていることであろう。BowieとRay Vaughnは簡単に結びつきそうにない組み合わせであるが,Bowieはこのアルバムに関して"It was virtually a new kind of hybrid, using blues-rock guitar against a dance format."と言っているから,これは完全な確信犯なのである。そして,このコンビネーションが相当にいけているのだから,全く文句はないわけである。

音を聞いていると,後のPower Stationのような感じもするわけだが,これはTony Thompsonのドラムスによるもののような気がする。いずれにしても,ソリッドさとポップさを兼ね備えていて,随分と楽しめるアルバムだったのだなと今更ながら思ってしまう私である。ベルリン3部作には及ばないとしても,決して無視すべきではないアルバムであることを今頃知った私であった。ごめんね,Bowie...(笑)。星★★★★。いずれにしても,冒頭3曲の流れは今聞いてもカッコいいねぇ。

メンバーはWikipediaを信用すれば,下記の通り。

Personnel: David Bowie(vo), Nile Rodgers(g), Stevie Ray Vaughan(g), Carmine Rojs(b), Bernard Edwards(b), Omar Hakim(ds), Tony Thompson(ds), Rob Sabino(key), Mac Gollehon(tp), Robert Aaron(ts, fl), Lenny Pickett(ts,fl), Stan Harrison(ts, fl), Steve Elson(bs, fl), Sammy Figueroa(perc), Frank Simms(vo), George Simms(vo), David Spinner(vo)

2015年7月12日 (日)

何もここまでやらずともって感じもする「マッドマックス 怒りのデス・ロード」

Mad_max「マッドマックス 怒りのデス・ロード("Mad Max:Fury Road")」('15,豪/米,Warner Brothers)

監督:George Miller

出演:Tom Hardy,Charlize Theron,Nicholas Hoult,Hugh Keays-Byrne

私は「マッドマックス」シリーズをこれまで見たこともなく,それならなんで見に行くんだと言われれば,日経金曜の夕刊でなんとこの映画に星★★★★★がついていたからである。典型的なアクション映画と思えるこのような作品が満点とはどういうことなのかという興味の方が上回っていた。

見ていて思ったのは,とにかくよくやるわってことである。どれだけ車を破壊すれば気が済むのやらって感じだが,ここまで肉体派で通すのはある意味あっぱれである。まぁ,私の記憶に残るかどうかは別だが,映画館という場で得られる臨場感なしにはこの映画が楽しめないことは間違いないところである。

悪役Immortan Joeの軍団を煽るのがヘビメタ的なギターってのが笑わせてくれるが,それよりも車が発する爆音,あるいは火薬の爆発音を身体で浴びていればいいって気がする。だが,一瞬たりとも気を抜く瞬間がないので,相当疲れる映画である。

エンディングはいかにも続編作るぜっていう気が満々に出ているが,こういう路線を押し通すならば,一定のファン層には訴求することは間違いなしだろうな。私が次に行くかどうかは微妙だが...(笑)。ちなみに私が見たのは3D/Dolby アトモス版であったが,音はさておき,3Dはやっぱり微妙だなぁと思っていた私。星★★★☆。話題のMX4Dだったら別の感慨もあったかもなぁ。

それにしても,Tom Hardyってなんでもやるねぇ(苦笑)。また,第1作にも出演のHugh Keays-ByrneをImmortan Joe役で出演させてしまうところに,George Millerのこだわりも感じてしまった。

2015年7月11日 (土)

Apple Musicを使ってみて思うこと。

Apple Musicを使い始めて約1週間になるのだが,Apple Musicにはまだまだカバレッジの問題があるとしても,これは私のCDの購買行動に大きな影響を与えるだろうなぁなんて思っている。

実際に使ってみて,「買うほどではないが聞きたい」というアルバムはApple Musicでいいではないかなんて思えるのだ。特に,結構売れ筋のクラシック・ロックなんて,CDを買わなくてもいいやなんて感じてしまっている私である。これまでなら中古で手頃な値段であれば買っていたであろうアルバムも,月額980円(日額33円程度だ)払えば,ほとんど聞き放題なのだから,当然購入意欲は下がっていく。しかも9月いっぱいは無料トライアル期間だしねぇ。

その一方でKing Crimsonのように,全くと言っていいほど音源がないアーティストもいるわけで,Apple Musicは決して完璧なものではない。だが,私がCD購入に費やす金額はApple Musicによって減ることは間違いないと思っている。昨今の私の音楽鑑賞がiTunesにほとんど依存している状態では,こうなることもある意味当然だと思える。逆に言えば,保有欲を刺激するもの以外には現物にはあまり手を出さなくなるということである。

J-Popのカバレッジがイマイチとかいう評価もあるが,私のようにJ-Popにほとんど興味のない人間にとってはどうでもいい話である。

こういうサービスが出てくるとショップのビジネスは更に厳しくなると思えるのだが,一体今後どうなっていくのだろうか。実に興味深い。だが,そういう私でも,出ればほぼ間違いなく買うアーティストは残るわけで,そういうところの線引きが今まで以上にはっきりするんだろうなぁと漠然と思っている。この一週間で,確かに私のリッピング回数は減少しているし,私の行動パターンも変わっていくことは避けられないだろう。まぁ,これも時代の流れってやつだな(苦笑)。

2015年7月10日 (金)

Sonny RollinsのVillage Gateライブ集成盤が強烈。

Image

"Complete Live at the Village Gate 1962" Sonny Rollins (Solar)

これまでもブートで聞くことができた音源だが,今回6枚組のボックスとして安価でリリースされたのは誠にありがたい。RCA時代のRollinsの世評は必ずしも高くなく,私は"After the Bridge"以外真っ当に聞いた記憶がない。しかし,先日ショップをうろついていたら,店頭で聞こえてきたスリリングな演奏がこれであった。これが実によいのである。

これの元となった"Our Man in Jazz"はRollinsが最もフリーに傾斜したアルバムと言われるが,今の耳で聞く限り,フリー度は全然高いと思わない。それこそいつもの豪放なRollinsである。まぁ,Don Cherryとやっているからってのもあるだろうが,だからと言ってフリーというくくりにしてしまうと,この音源の魅力を曲解してしまうのではないかと思える。それぐらい私にはフィット感の高い音源である。

結局はブート音源であることは認めなければならないとしても,これは素通りしてしまうには惜しい。音源の貴重度からしても星★★★★★としてしまおう。ということで,当分はこの音源で楽しめるな。

Recorded Live at the Village Gate on July 27-30, 1962

Personnel: Sonny Rollins(ts), Don Cherry(cor), Bob Cranshaw(b), Billy Higgins(ds)

2015年7月 9日 (木)

やっぱりWoody Shawはいいのだ!

Woody_shaw_with_the_tone_jansa_quar"Woody Shaw with the Tone Jansa Quartet" Woody Shaw(Timeless)

最近はジャズに限らず,様々なアルバムが廉価で再発されて,本当にいい時代になったものだと思えるわけだが,本作もTimelessレーベルの再発シリーズの一枚としてリリースされたものである。こんなアルバムが1,080円で買えるのだ。素晴らしいねぇ。

Woody Shawという人には「過小評価」という言葉が常について回るのは本当に不幸なことである。死に方も,低下した視力のせいかどうかはわからないが,地下鉄のホームから転落して左腕を切断,そしてその3か月後に亡くなるという不幸な人だったが,今にして思えば,トランぺッターとしてのWoody Shawは,大ヒット作はないものの,本当に多くの良作を残した人だった。

そんなWoody Shawが一時的にでも評価が上がったのは,彼がColumbiaレーベルから作品をリリースしていた頃だが,その時もジャズは沈滞期に入っていたというのがまさに不幸である。2007年に私はこのブログに次のように書いた。

「彼の不運はその活動の全盛期が,ジャズの沈滞期と呼ぶに相応しい1970年代後半から1980年代前半にぶつかってしまったことではないかと思う。時代さえ違えば,彼ほどのミュージシャンであれば,もっと高く評価され,人気も出たはずだが,世の中はフュージョン全盛で,彼の音楽に対する注目が高まらなかったのは彼にとって本当に不幸であった。」

そうした思いはそれから随分と時間が経過した今でも全然変わりがないのだが,それでもこうして彼の残した遺産が,廉価で気軽に聞けるようになっただけでもよしとしなければならないし,それを機に彼がもっと再評価されてもいいように思える。

ここでWoody Shawと共演したTone Jansaについては不勉強なのでよく知らないのだが,ここでやっているのは全て彼のオリジナルである。まぁ"Call Mobility"は"Impressions"と同じ進行なんで,オリジナルって呼ぶのもなんだが,モーダルなアプローチで共演者も好演で応えているのがいいねぇ。そして何よりもWoody Shawのフレージングは素晴らしいキレを見せており,やはり素晴らしいトランぺッターであったことを改めて感じさせてくれる。星★★★★☆。

繰り返すが,これが1,080円なのだ。買わない手はない。

Recorded on April 3, 1985

Personnel: Woody Shaw(tp, fl-h), Tone Jansa(ts, ss, fl), Renato Chicco(p), Peter Herbert(b), Dragan Gajic(ds)

2015年7月 8日 (水)

追悼,菊地雅章

Photo_2

闘病中と伝えられていた菊地雅章が亡くなったそうである。先日,彼の"Dreammachine"をこのブログで取り上げたが,その時にはまさかこんなことになろうとは想像すらしていなかった。

実は私がNYCに住んでいた頃,彼と遭遇したことがあった。あれは忘れもしない。ダウンタウンのJ&R Music Worldのジャズ・コーナーでLPを漁っていたのが菊地雅章であった。あの当時,ソフトの値段はJ&Rが圧倒的に安く,多分そういうことを知った上での来店だっただろうが,その時には「あっ,プーさんだ」と思いつつ,私は敢えて話しかけることもせずにやり過ごしたのであった。

私は菊地雅章の熱心なリスナーであったとは言えないが,今でも"Susto"やAAOBB,そしてGil Evansとのパブリック・シアターでのライブ盤は決して手放すことができないアルバムとなっている。もちろん,モダンなピアノも弾ける人であったが,私にはファンクなイメージが強い。その一方でECMに"Sunrise"をリリースしたのも記憶に新しい。

そんな菊地も75歳になっていたそうであるが,彼は亡くなっても日本ジャズ界,あるいは世界において残した足跡は決して忘れられるべきではない。いずれにしても,またも惜しい人を亡くしたものである。彼の穏やかな笑顔が忘れられない"But Not for Me"のジャケット写真をアップして彼を偲ぶことにしよう。

R.I.P.

2015年7月 7日 (火)

なでしこは完敗だったが、よくやったと思う。

改めて決勝戦の映像を見たのだが、完敗は完敗と認めるべきである。3点目と4点目は全く無駄な点であり、あんな点を与えているようでは勝てるわけがない。ディフェンスの寄せは遅く、プレスが弱くては、あの攻撃的なアメリカの前ではどうしようもない。だからパス回しの中でもインターセプトされることが非常に多かった。はっきり言って、この決勝戦は悲劇だが、昨年のW杯に当てはめれば、ドイツに完膚なきまでに叩きのめされたブラジルと同じようなものである。

だが、W杯ではブラジルは抗う気持ちさえ失ったのに比べれば、なでしこは最後まであきらめずによく頑張ったと思う。だからこそ2点差に迫った直後の5点目の失点は痛かった。あれはマジで痛過ぎた。いずれにしても、今回のアメリカはスピードという点では圧倒的になでしこを上回っていた。そこには決定的なモチベーションの違いがあったと言ってもいいかもしれない。それを認めて、リオ五輪までに何をすべきかを考えるべきだろう。今のスピードでは今後のなでしこは苦しいことははっきりしたのだ。

だが改めて言っておきたい。今回の準優勝も世界で2位なのだ。シンガポールごときに引き分ける男子日本代表よりはるかに立派である。これから世界の頂点に立つには多くの課題はあるが、完全アウェイの中でよく頑張った。なでしこは今回の結果に胸を張るべきである。

だからこそ、私はおめでとう、なでしこと言いたい。そしてありがとう。恥じることは何もない。

2015年7月 6日 (月)

新主流派的な香りが際立つMasqualeroの第1作

Masqualero"Masqualero" Masqualero(Odin)

先日,中古で拾ってきた,ECMレーベルにも3作品を残しているMasqualeroの第1作である。私はECMも"Re-Enter"以外は保有しているが,改めてこの音源を聞いてみて,このバンドはこんなに新主流派的な音だったのかと,実は驚いてしまった。正直言って,彼らのECMのアルバムも久しく聞いていないので,記憶が定かではないのだが,ECMのアルバムではここまで新主流派的な感じはしなかったようにも思える。だが,ノルウェイのオールスターと言ってよいメンツによるアルバムとして,非常に面白く聞けた。

本作はCDでリリースする際に,未発表音源も追加されており,全部聞くと結構おなか一杯って感じにもなってしまうが,北欧系のミュージシャンにしては,かなり熱い演奏だと言ってよい。後にブレイクするNils Petter Molvaerも入っているが,彼が"Off Balance"で吹くラッパはエフェクトが掛かって,まるでギターのように響いている。やっぱり昔からこうだったのねぇって気もするが,1983年当時に,コンベンショナルなものと,プログレッシブなものをうまく融合させているのが面白いし,これがノルウェイのミュージシャンによるものだというのがまさにユニークである。

バンド名に"Masqualero"とついているのは,本作にも収められたWayne Shorterのオリジナルに由来するものと思われるが,そのバンド名からも,やはり彼らが目指したのは,Wayne在籍中のMiles Davis Quintetの音だったのかもしれない。そうした目論見は十分に果たせているものと思える佳作である。星★★★★。まぁ,ジャケは...だが,音楽はOKである。

Recorded on July 4 & 5, 1983 and August, 1985

Personnel: Tore Brunborg(ts, ss), Nils Petter Molvaer(tp), Jon Balke(p, el-p), Arild Andersen(b), Jon Christensen

2015年7月 5日 (日)

バイノーラル録音による"In a Silent Way"トリビュート

Powerhouse"In an Ambient Way" Powerhouse (Chesky)

結構豪華なメンツによる"In a Silent Way"トリビュート作である。参加しているのはMilesのカーボン・コピー(笑),Wallace Roneyに,先日惜しくも亡くなったMiles大好きBob Belden,そしてOz Noy,Kevin Haysに加え,Milesとの共演歴を持つLenny WhiteにDarryl Jonesだと思ったら,聞こえてくるのがアコースティック・ベースなのでよくよく見たら,Daryl Johnsではないか。世の中にはややこしい名前のミュージシャンが存在するものだと思ってしまったが,決してDarryl Jonesではないので,念のため。

それはさておきである。この作品はバイノーラル録音だそうである。Wikipediaによれば,バイノーラル録音は「人間の頭部の音響効果を再現するダミー・ヘッドやシミュレータなどを利用して,鼓膜に届く状態で音を記録することで,ステレオ・ヘッドフォンないしイヤフォン等で聴取すると,あたかもその場に居合わせたかのような臨場感を再現できる、という方式ってことは,ヘッドフォンで聞くことが前提なのであれば,CDじゃなくて,ダウンロードでもいいってことだなってことで,値段も安かったので,早速ダウンロードしてみた。

音についてはそう言われればそうかなぁと思える程度であるが,確かに分離はいいように思える。むしろ,ここでは各人がなりきりぶりを発揮して,正調トリビュートに仕立てていることが微笑ましい。Oz NoyやKevin Haysがここまでやるってのは意外な感じもするが,それでもMilesに心酔するミュージシャンが,しっかりコピー・バンド作ってみましたって感じがするのだ。だったらオリジナリティはどうなのよなんて話にもなるわけだが,そこはまぁ固いこと抜きにして,笑いながら聞けばいいように思える。とにかくなり切っているのだ。ちなみにヘッドフォンなしで聞いても,真っ当な音に聞こえるから,やっぱり録音はいいんだろうな。さすがCheskyと思ってしまった。甘いの承知で星★★★★。

Personnel: Bob Belden(ss,fl), Wallace Roney(tp), Oz Noy(g), Kevin Hays(rhodes), Daryl Johns(b), Lenny White(ds)

2015年7月 3日 (金)

よくぞしのいだって感じだったなでしこのセミ・ファイナル。こうなりゃもう1勝!

Pk
FIFA女子ワールドカップもいよいよセミ・ファイナルである。私は出張から東京に戻るところだったので,結果はネットで追いながら,実際の試合の模様は,家に帰ってからビデオで映像を確認したのだが,イングランドの猛攻によく耐えたって感じが強い。特に後半は危ないシーンの連続で,勝つも負けるも紙一重って感じだった。

オフェンスもオーストラリア戦ほどは機能しておらず,結果的に1点目のPKを誘ったのも,2点目のOGを導いたのも,サイドからの上がりを生むスルー・パスからだったということであり,そういう攻撃をもっと仕掛けるところを見たかったように思う。だが,イングランドのしつこい縦一本の攻撃や,ゴール前にハイ・ボールを供給する攻撃に,なでしこはかなりディフェンシブになっていたから,まぁ仕方がないってところか。

後半に交代で入った岩渕はキレのある動きで,彼女がクォーター・ファイナルに続いて状況を打開するのかなと思っていたが,OGというのはまさに想定外であった。川澄からのパスが大儀見に通っていたら,それこそ決定的だったので,イングランドの6番,Bassettが足を伸ばすのは当然としても,飛んだコースがなでしこにはラッキーであり,イングランドにとってはアンラッキーだった。

この結果,日本時間,月曜日の朝の決勝は,米国との前回大会,ロンドン五輪に続く再戦ということになったが,イングランド以上の強敵であることには間違いない。だが,集中を切らさず,相手を疲れさせるぐらいのサッカーを展開すれば,勝機はあるはずである。とにかくここまでくれば優勝を勝ち取って欲しい。でもその日は朝から地方出張の移動中のため,試合はライブでは見られないんだよなぁ。ここはラジオに頼るしかないな(笑)。

それにしても,宮間のPKは完璧だったなぁ。あれはGKの動きを見てから蹴っているとしか思えない。まさに遠藤のようなPKであった。

2015年7月 2日 (木)

ようやくアップできるEnrico Pieranunzi~Federico Casagrandeのデュオ

Double_circle"Double Circle" Enrico Pieranunzi / Federico Casagrande (CAM Jazz)

結構前にデリバリーされていたのだが,通常のオーディオでは問題ないのに,iTunesではどうしても音が割れる感覚がして,気持ち悪いと思っており,アップが遅れてしまったものである。原因は何のことはない。イコライザーである。PCでは常時イコライザーをオンにしていたのだが,そちらもおかしければ,iPod側で再生しても割れるので,これはリッピングした音そのものに問題があるのかとも思えて,何度もインポートにトライしても結果は同じだった。しかし,試しにPCでイコライザーをオフにしたら,問題解消。iPod側も確認したら,なぜかイコライザーがJazzになっている。これがどうも音割れの原因だったようである。ということで,音も安定したので,改めての記事のアップである。逆に言えば,いかに最近の私の音楽鑑賞環境がPC側に寄ってしまっているかの証左であるが,まぁ家の間取りを考えても,オーディオ・セットはリビング・ルームに配置されているので,家族の手前,それも仕方ないのである。

それはさておき,ピアノとギターのデュオと言えば,昔ならBill Evans~Jim Hall,近年ではFred Hersch~Julian Lageの作品があった。Enrico Pieranunzi自身にもJim Hallとのデュオがあるが,そちらは私は未聴である。だが,このアルバムを聞いて,冒頭の"Anne Blomster Sang"からして,このアルバムの成功は固いと思わせるものがあった。"Sector 1","Sector 2"と題された2曲は二人の即興的なアプローチが強く,やや印象が違うが,それ以外の曲には,私がEnrico Pieranunziがギターとデュオをやったらこうなるだろう(あるいはこうなって欲しい)って感じの印象が満ち満ちており,これはいいねぇと思わせる。

このアルバムの成功要因は,Enrico Pieranunziのピアノがいいのはもちろんだが,Federico Casagrandeのギターの音色が大きく貢献しているように思える。アタックは弱めで,非常にソフトな音色がEnrico Pieranunziのピアノと非常に相性がいいのである。これが最近何かと話題のエンジニア,Stefano Amerioの技によるものかどうかははっきりしないが,このバランスが心地よい。全編を通して聞いても,あっという間に時間が過ぎていく,そんなアルバムである。星★★★★☆。どういうタイミングがフィットするのか微妙であるが,鬱陶しい梅雨空の午後でも,ナイト・キャップの友としても機能することは間違いないな(笑)。

上述のイコライザーの話に戻れば,このアルバムは,真っ当な音で楽しむべきアルバムであり,極論すればサウンド(再生環境)の乱れを許容しない。それほど純度が高い音楽だということの証のように思う。

Recorded on November 12, 13 & 14, 2014

Personnel: Enrico Pieranunzi(p),Federico Casagrande(g)

2015年7月 1日 (水)

全くノーマークだったのだが,このメンツでは見逃せないLevin Torn White

_20150628_3"Levin Torn White" Levin Torn White(Lazy Bones Recordings)

Chris Squireの突然の訃報を受けて,一日アップするのが遅れたが,それは間違いなく許されることだと思う。それぐらいショッキングな出来事であった。ということで,気を取り直して...。

このアルバムについては全く知らなかったのだが,David Tornの新作がECMから出る際に,Webサーフィンをしていて,偶然知ったアルバムである。Tony LevinとTornは全くECMらしからぬ"Cloud About Mercury"や,その後のBruford Levin Upper Extremities等で共演しているが,そこにはBill Brufordがいた。しかし,今回のキモはドラマーがYesのAlan Whiteだということである。このメンツではプログレ好きの血が騒ぐのも当然である。

そして,ここに収められた演奏は,オール・インストではあるが,完全にロックの範疇において語られるべき音楽である。本作がリリースされた2011年には既に還暦を過ぎていたと思えないAlan Whiteのパワフルなドラミングは,Yesで聞かれるものとは性質が違うように思える。よりへヴィーでよりテクニカルと言うべきか。そこにDavid TornのギターとTony Levinのベースがアドオンされるのだから,出てくる音は推して知るべしである。

だが,この手の音が好きだというリスナーにとっては,非常に刺激的なアルバムであり,見逃すには惜しい作品である。その一方,なかなか簡単に手に入れることは厳しい。もちろん,Lazy Bones Recordingsから直接購入もできるのだが,いかんせん送料が高い。ということで,私は国内某サイトで注文して,ダメだったら直接購入すりゃいいやと思っていたところに,発注後,約2か月を要してデリバリーされたものである。それでもって,驚いたことに私のところに届いたのは,この3人のサイン入りCDである。「なんでやねん?」と思ってしまったが,別に付加価値がついているんだから私にとっては問題はない。売るときに値段が若干安くなるだけのことである。まぁ,私の目の黒いうちは売ることはないだろうから,どうでもいいのだが(爆)。

ということで,珍しさも含めて星★★★★☆としてしまおう。それにしても,こんなアルバムがあるとはねぇ。本当に知らなかった...。と言いつつ,David Tornの新譜を私はいつになったら聞くんや?(笑)

Personnel: Tony Levin(b, stick), David Torn(g, textural events), Alan White(ds, perc)

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