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2015年6月 8日 (月)

小坂忠の「ほうろう」:私としては異色の選盤かもなぁ。

Photo「ほうろう」 小坂忠 (Alfa→Epic)

私がこのブログで日本人ミュージシャンを取り上げる頻度は決して高くない。しかもジャズ以外ではかなり稀な中で,突然,このアルバムがアップされること自体,このブログの読者の皆さんにはかなり異色に映るかもしれない。だが,久々に聞いて,やっぱりよかったということでご紹介したい。

本作がリリースされたのが1975年,もう40年前である。小坂忠は2010年に本作のリメイク(と言っても,オリジナルの伴奏に新しいヴォーカルをかぶせたもの)をしているが,私はそちらは未聴である。だが,35年目にそうした取り組みをしたくなることは,このアルバムが時代を越えて評価されるべきものであるという小坂忠の自負を示しているように思う。

ここで小坂忠の伴奏をしているのはティン・パン・アレーである。一聴して,荒井由実の「ミスリム」(なぜ「ひこうき雲」ではない?それは私が「ミスリム」の方が好きだからにほかならない)に近い感覚を覚えるのは,彼らの演奏による部分が多いのは当然だが,非常に洗練されたファンクとでも言うべきサウンドを生み出していて,レベルが高いと思わせる。誤解を恐れずに言えば,Hummingbirdのサウンドに近いものを感じるが,ほぼ同時期に,世界の全然違うところで同じようなサウンドを出していたというのが非常に面白い。

そういうようなこともあって,「日本のR&B」と言われるこの作品を,私はR&B的な感覚で聞いたことはなく,R&B的なフレイバーやノリを持ったロックあるいはシンガー・ソングライターの音楽として捉えている。こういう音楽はこの当時には具体的に誰って言えない(思い出せない)のだが,アメリカでもあったように思えるが,日本において,こうした音楽が生まれていたこと自体が今にして思えば大したことだと改めて思ってしまう作品である。星★★★★☆。ちなみにキーボードで参加している鈴木晶子とは矢野顕子のことであるのは皆さんご承知だろうが,念のため。

Personnel: 小坂忠(vo),細野晴臣(b),林立夫(ds,perc),鈴木茂(g),松任谷正隆(key),鈴木晶子(key),吉田美奈子(vo),山下達郎(vo),大貫妙子(vo),矢野誠(strings and horn arr)

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