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2015年6月30日 (火)

追悼,Chris Squire

Chris_scquire

あまりにも突然の訃報である。本来であれば,本日は偶然にも同じくYesのAlan Whiteが,Tony Levin,David Tornとリリースしたアルバムの記事をアップする予定だったのだが,この訃報に接し,急きょ記事の変更である。

私は,このブログにも何度も書いてきた通り,長きに渡ってのYesのファンである。中学生の頃にハード・ロック(Deep Purple)からプログレに嗜好が移行する際,一番好きだったのがYesであった。それ以来約40年,私はYesの音楽から離れたことはなかった。もちろん,プログレの世界でいえば,King Crimsonにも目覚め,プログレに限らず,その他もろもろの音楽に接してきたが,私の中でYesの占める位置に変わりはなかったのである。そうは言いつつ,ライブにはあまり縁はなく,日本公演は横浜文化体育館でのライブを見た程度だったが,今でも在米中にMadison Square Gardenで観た"Union"8人Yesライブは記憶に残っている。

そんなYesにおいて,Chris Squireは最後まで唯一のオリジナル・メンバーとして活動を続け,実質的なリーダーとして機能していたことは間違いない。そして,Yesのコーラス・ワークを支えたのはChris Squireその人だったことも疑いのない事実である。「レコード・コレクターズ」誌の最新号で「黄金時代のイエス」と題された特集記事が掲載されているが,それは72年のライブのアーカイブ音源,"Progeny"がリリースされたことにあわせてのものであるが,その直後にこんな訃報に接すると誰が想像しただろうか。私にとっては,買いっぱなしになっている"Progeny"14枚組をちゃんと聞くためのトリガーが,この訃報になるというのは,あまりにも皮肉な事実と言わざるをえないが,ちゃんと聞いてねというChrisからのメッセージと受け取ることとしよう。

現在のYesの活動そのものには,私は思い入れはないとしても,私の音楽体験において,極めて重要な位置を占めるバンドであった。そのバンドにおいて,結成以来活動を継続してきた,バンドの屋台骨としてのChris Squireの死によって,今後のYesのあり方も大きく変化せざるをえないはずである。それぐらい,彼の死は,Yesにとってインパクトの強い事件と言わざるをえない。いずれにしても,今回の訃報に接し,改めてChris Squireに感謝の念を捧げたいと思う。

R.I.P.

2015年6月29日 (月)

冒頭から美しさが際立つ"Tokyo Adagio"は究極的素晴らしさ。

Tokyo_adagio"Tokyo Adagio" Charlie Haden & Gonzalo Rubalcaba(Impulse!)

これは実に素晴らしいアルバムである。冒頭から示されるこの美しい演奏を聞いて,魅惑されない人間がいるだろうかと言いたくなるような作品である。

昨年,惜しくも亡くなったCharlie Hadenの没後1年を前にリリースされた本作は,まさに彼の残したレガシーだと言ってよい。デュオ名人と言われたCharlie Hadenであるが,私にとってはKenny Barron,あるいはHampton Hawesとのデュオ作品と肩を並べるぐらい魅力的な演奏となった。

パートナーを務めたGonzalo Rubalcabaは大変なテクニシャンであり,彼の音楽を聞いていると疲れることがあるのも事実だが,ここではそのような心配は無用である。まさに,二人のミュージシャンの美学が結実した大傑作と言いたい。この演奏が東京で録音されたということを誇りに思いたい。願わくば,その場に居合わせたかったと思うのは私だけではないだろう。彼らの演奏に生で触れたオーディエンスの皆さんに,私はまじにジェラシーを感じてしまう。そんな演奏である。この演奏に多言を弄する必要など全くない。ただひたすら,この美しい音楽に触れ,素直に感動したい。星★★★★★以外には考えられない。

静寂が支配するBlue Note東京。素晴らしい。この演奏の前ではバカ騒ぎするオーディエンスは存在してはならない。そう思わせる究極的美学。これは泣ける逸品である。

Recorded Live at Blue Note東京 between March 16 and 19, 2005

Personnel: Charlie Haden(b), Gonzalo Rubalcaba(p)

2015年6月28日 (日)

なでしこ,オーストラリア戦はほぼ完勝。

Qf_photo

早朝から女子W杯の準々決勝オーストラリア戦を見ていた。最終的なスタッツではボール支配率60%ということであったが,ゲーム自体はほぼ日本がコントロールしていたと言ってもよい。一番警戒すべきと言われた8番Kellond-Knightに全く仕事をさせなかったのは見事である。

自陣でミスからボールを奪われて,若干危ないシーンもあったし,前線でのスピードや突破力では完全にオーストラリアが勝っており,どうなることかと思わされたのも事実であるが,相手に決定的なシーンを作らせなかったのは,ディフェンス陣の頑張りということになるだろう。

今回の試合では,左サイドからの鮫島の上がりにオーストラリアの右サイド・バックは対応できていなかったので,もう少し左から攻めてもよかったようにも思うが,最終的には後半投入された岩渕の反応で87分過ぎというナイスなタイミングでの先制を果たしたのはよかった。

もちろん,ラスト・パスの精度には改善の余地があり,相手がスピード感に満ちた攻撃を仕掛けてきたときの対応の遅れをどう回避するかという問題もある。しかし,最後まで体力が落ちることなく走り切ったなでしこの戦いぶりは立派なものであった。はっきり言って,後半にはオーストラリアの走力が落ちたのに対し,なでしこは完全に体力勝ちである。

次戦,準決勝の相手はイングランドに決まった。男子の場合,私はイングランドを贔屓にしているが,今回はそういうわけには行かない。ちゃんとなでしこを応援することにしよう。と言っても,私はその頃移動の車中かもなぁ。尚,写真はFIFAのサイトから拝借。いい表情だねぇ。

Robert Glasperの新譜は編成はトリオでも越境型だった。そして,このグルーブは魅力的。

Covered"Covered" Robert Glasper (Blue Note)

"Black Radio"シリーズで黒人音楽,あるいはジャズとソウルをつなぐ重要人物となったRobert Glasperの新作である。私はRobert Glasper Experimentも高く評価しているが,ライブにおいてはどうしてもドラマーのMark Colenburgが叩き出すビートに違和感しかおぼえず,昨今のライブには足を運んでいない。しかし,今回はトリオとして8年ぶり,そして,私の嫌いなMark Colenburgも入っていないので,買うか買うまいか迷っていた。しかし,ぶらっと入ったショップで本作がプレイバックされていて,何とも言えない「聞きやすさ」あるいは「心地よさ」につられて,結局購入してしまったものである。

編成としては典型的ピアノ・トリオなのだが,出てくる音楽はドラムスの叩きっぷりからしても,やや増幅感の強いベース音からしても,ヒップホップ的なところも感じさせながら,ピアノの美感も感じさせる,相変わらずの越境型音楽である。Capitol Studioに聴衆を招いてのスタジオ・ライブ形式であるが,随分ローファイな感じの音になっているのはおそらく意図的なものだろう。ついでに言うと,フェード・アウトしている曲もある。

私は本質的にはRobert Glasperという人のピアノ・タッチは結構ソフトだと思っているのだが,そうした彼のよさが出ているのが"So Beautiful"~"The Worst"~"Good Morning"あたりの流れのように思える。こういう演奏を聞かされると,本当に気持ちよいグルーブを感じてしまうのである。まぁ,これも相当売れるかもなぁと思わせるに十分な作品。だが,この心地よさの前にはそれも当然だろう。星★★★★☆。やはりRobert Glasper,只者ではないな。

それにしても,Harry Belafonte(録音時87歳)がいきなり登場して,喋りを聞かせるのにはびっくりした。「俺はまだ死んでないぜ」と来たもんだ(笑)。

Recorded Live on December 2 & 3,2014

Personnel: Robert Glasper(p), Vicente Archer(b), Damion Reid(ds), Harry Belafonte(vo)

2015年6月27日 (土)

出張から解放されたものの...。

出張続きで記事をアップする余裕がない時間を過ごしていた。ようやく出張も終了したので,音楽でも聞くかってところだが,現在,結構な数のCDがたまっていて,どれから手をつけるべきか悩み中である。ってことで,明日にはなんらかの記事がアップできるとは思うが,さて...(笑)。ちなみに今聞いているのはDonny Hathawayのアンソロジーで発掘されたライブ音源。結構久々で聞いているが,やっぱりいいですなぁ,Donny Hathaway。

2015年6月24日 (水)

いつまで経っても瑞々しいJames Taylor

James_taylor"Before This World" James Taylor(Concord)

何も引かなければ何も足さない。それがJames Taylorの音楽と言えばいいのではないか。そう思わされるJTの新譜である。彼がオリジナル・アルバムをリリースするのは"October Road"以来13年振りらしいが,その間にもカバー・アルバムやCarole Kingとのライブ盤があったので,そんな久しぶりって気はしない。

だが,何年経とうが,見事なクォリティのアルバムを仕上げてくるのがJTのJTたる所以である(きっぱり)。それで冒頭のフレーズに戻るのだが,あまりの変わらなさは見事と言うしかない。まぁバックにこれだけ優秀なミュージシャンを揃えられること自体が人間国宝JTって感じだが,それにしても立派。

もちろん,このアルバムには刺激や興奮は求めようはないが,ここまで変わらぬ音楽をやることが貴重なのだ。いつまでも愛されて然るべき音楽をやっていることを改めて評価し,感謝したくなる作品。だってこれを嫌いっていう人はおらんだろう(笑)。JTの最高作と言うつもりはないが,いまの私に与える心地よさは最高である。オマケも含めて星★★★★★。それが何か?(爆)

Personnel: James Taylor(vo, g, hca), Jimmy Johnson(b), Steve Gadd(ds), Michael Landau(g), Larry Goldongs(p, el-p, org, accor, harmonium), Luis Conte(perc), Andrea Zonn(vln, vo), Arnold McCuller(vo), David Lasley(vo), Kate Markowitz(vo), with Yo-Yo Ma(cello), Sting(vo), Caroline Taylor(vo), Henry Taylor(vo), Walt Fowler(clap), Rojendra Prosonna(shehnai) and horns and strings

2015年6月22日 (月)

今日も記事が書けない...

週末だというのに,落ち着いて音楽も聞けないし,ブログの記事を書いている余裕もない。ということで,本日は開店休業だが,週が変わっても出張続きのため,明日以降も事情は変わりそうもない中,同じような状態が続くかもしれないが,その場合は悪しからず。と,完全に予防線を張ってるなぁ(苦笑)。

2015年6月20日 (土)

今年も私を燃えさせたSimon Phillips Protocol

_20150619先般,新譜"Protocol III"をリリースしたばかりのSimon Phillipsが自己のバンド,Protocolで早くも再来日を果たした。去年のライブであれだけ私を興奮させた人たちである。今年も行かないわけにはいかないということで,Cotton Clubに駆けつけた私である。

アルバムもよかったが,この人たちの演奏を聞いていて,彼らはライブ・バンドだと思っていた。とにかく聴衆を乗せるのもうまいし,Simon Phillipsの一体何ビートやねんと思わせる超絶ドラムスに乗せて,魅力的なフレーズを次々と繰り出すAndy TimmonsとSteve Weingart,そしてボトムをきっちり支え続けるErnest Tibbsのコンビネーションも素晴らしく,多くの聴衆が満足したはずである。サイン会の列も,私が知る限りでは最も長かったようにさえ思える。

とにかく,Simon Phillipsの叩き出すリズムに身を委ねていれば幸せみたいなところがあったが,やっぱりこの人たちの生み出すハード・フュージョン,あるいはインスト・ロックはいけている。最高であった。

今回は,バンドの演奏も面白かったが,聴衆も結構ユニークと言うか,狂ったように乗っている兄ちゃんとか,最前列で乗りまくる(踊りまくる)おばはんとか,一体あんたら何やねんと思わせる人々もいたが,彼らの後ろに座っていたおじさんはいい迷惑だっただろうなぁ。特に,兄ちゃんは何かというとすぐに立つのはいかがなものかねぇって感じで,冷めた目で見ていた私である。その一方,そのすぐ横でよくこの音楽で眠れるねぇというようなおっさんもいて,オーディエンス観察でも盛り上がっていた私である(爆)。

本公演後のサイン会では写真撮影はダメってことだったので,いつものような「Simonと私」とはいかないが,戦利品の写真だけアップしておこう。あ~楽しかった。あんまり気分がよかったので,Tシャツまで買っちまった。あ~無駄遣い(笑)。

Live at Cotton Club東京 on June 19, 2nd Set

Personnel: Simon Phillips(ds), Andy Timmons(g), Steve Weingart(key), Ernest Tibbs(b)

2015年6月19日 (金)

聴くに値しないGenesisのライブ盤。これを買うぐらいならほかに聞くものがある。

Genesis_the_longs"Live : The Way We Walk Vol.2 The Longs" Genesis (Virgin)

先日250円(!)で入手した中古盤である。Genesis後期の作品は,それこそインダストリアル・ロックか?と言いたくなるようなアルバム(特にライブ)が多いが,これもアルバム化しなくてもいいだろうって感じの音源と言ってしまえばその通りである。

私は今も昔も彼らのライブの最高作は"Seconds Out"であると信じて疑わないが,それとの落差は極めて大きい。何が問題かと言えば,プログレとしての魂に欠けるとでも言うべきか。これは結局Steve Hackettがいるかどうかっていうことにもなるのだが,非常に優れた演奏レベルを聞かされても,この軽さは私には受け入れがたい部分があるのだ。

本作は"The Longs"ということで,長尺の演奏を収めているから多少期待がないわけではなかったのだが,それは明らかに失敗だったと感じるまでに時間が掛からな過ぎだろう(爆)。正直言ってしまえばこれをGenesisかと聞かれれば,「否」と言いたくなるような作品である。まぁ,250円だから文句はないわけだが,これを聞いてGenesisだと思われたら往年のファンは泣くわ!って程度の作品。演奏レベルに免じて星★とするが,本音は無星でもいいぐらいである。なんで,こんなに駄目なのかということで,この後,"Seconds Out"を続けて聞いてみたのだが,Phil Collinsのヴォーカルが,いかにこのアルバムで下品に聞こえるかということによるものだろうという結論に到達した私である。

ということで,心あるGenesisファンは聞かなくてもよいと断言したくなるアルバムである。そもそもパーソネルも何も書いていないことも全く気にいらない。書かなくたっていつものメンツだと言われればその通りだが,ブックレットはちゃんと作れよと言いたくなるのは私だけではあるまい。250円でなければ許し難いと思わされる駄作。

2015年6月17日 (水)

China Crisis,21年ぶり(!)の新作がデリバリーされた。

_20150616_2PledgeMusicで昨年,リリースがアナウンスされて,早々と発注をしていたアルバム"Autumn in the Neighbourhood"が,遂にデリバリーされた。なんと21年ぶりのChina Crisisの新作である。China Crisisと言っても,今やどれだけの人が知っているのかも不明だが,21年ぶりっていうのが凄いよねぇ。

ということで,音楽はまだちゃんと聞けていないのだが,China Crisisというバンド名からは想像もつかないようなポップな感覚は本作でも健在。ちなみに,私がゲットしたのはGary DalyとEddie Lundonのサイン入りCD。彼らのペンの色の選択もポップだよねぇ(笑)。ということで,音楽については改めて書くことにして,今日はまずはジャケの画像だけでもご覧頂こう。

2015年6月16日 (火)

見るに堪えなかったシンガポール戦

日本代表の体たらくが如実に表れた試合である。相手がディフェンスを固めてくるのはわかっているわけで,そこに中央突破を仕掛けても,相手の足に当たってしまうのは当然の道理である。先日のイラクとのテスト・マッチではある程度機能していたオフェンスが全く駄目だったのは,スピードを上げる瞬間が欠如していたからで,ああした状況を打開するには,ミドル・シュートでも放って,こぼれ球に反応するという手もあったはずなのに,全くそういう攻め方もしない。まだポゼッション・サッカーにこだわっているのかと言いたくなったのは私だけではないはずだ。単に持たされているだけのようになってしまっていたのが何とも情けない。それが相手が強国ならまだしも,シンガポールにあれでは,先が思いやられる。

今回の日本代表のような戦い方は,まさにイマジネーションの不足としか言いようがない。惜しいシーンはいくつかあったとしても,こういう攻め方をしなきゃねと思わせたのは,長谷部がドリブルで突進したシーンぐらいである。埼玉スタジアムに詰めかけた観衆からブーイングを喰らっても当然である。

まぁ,負けなかったからまだいいとしても,8月の東アジア杯で,もう少しまともな姿を見せないと,9月以降のW杯予選が心配になってきてしまうこと必定の私である。

2015年6月15日 (月)

結構長いこと探していて,ようやくゲットしたArthur BlytheのIndia Navigation盤

Arthur_blythe"The Grip / Metamorohosis" Arthur Blythe(India Navigation)

このアルバム,ネット上では結構な値段がついていたのだが,聞いてみたいなぁと思って,結構長いこと探していた作品である。もともとはIndia Navigationレーベルから"The Grip"及び"Metamorphosis"という2枚のアルバムに分散してリリースされていた,同一セッションのライブ盤を曲順を再構成して1枚のCDでリリースしたものである。なんでこれを聞いてみたいと思っていたかと言えば,India Navigationレーベルそのものが,ハイブラウなアルバムを連発していて,しかも私を刺激するようなものが多かったからである。昔だったら,絶対聞いていないようなものだろうが,私も年齢,ジャズ聞きとしてのキャリアを重ねて,随分と間口が広くなったものだと思わざるをえない。

The_grip_2だいたいが,編成がこれほど不思議なものも珍しいだろう。だって,アルト・サックス,トランペット,ドラムス,パーカッションはわかるとして,そこに加わるのがチューバとチェロなのであえる。これは相当の変態だと思われても仕方がない。だからこそ敷居が高くなると言ってもよいのだが,別に今の耳で聞けば,そんな変態ってことはない。むしろ,編成は変わっていて,時代を感じさせるものと言える中で,Arthur Blytheという人は,結構コンベンショナルな人だということがはっきりしてくると言ってもいいかもしれない。

Metamorphosis_arthur_blythe_albumArthur Blytheがシーンに登場した頃は「ロフト・ジャズ」なんて呼び方があったことすら懐かしいが,この当時は,ジャズそのものがクロスオーバー/フュージョンに押され,存在意義を疑われているころである。コマーシャル・ベースとは離れたところで,こういう演奏を実験的に行っていた(行わざるをえなかった)というのが実態であろう。それでも,こういう演奏ってあってもいいよねぇと思えてしまう。もはや前時代的と言えばその通りかもしれないが,ジャズという音楽はいろいろな側面を持ちうる音楽だということを今更ながら強く感じさせてくれる演奏と言ってよい。ということで,オリジナル・アルバムのジャケのイメージも掲載しておこう。いかにも売れなさそうという雰囲気が感じられるのがご愛嬌。星★★★★。

それにしても,このアルバムが吹き込まれたBrookというところは,西17丁目というおよそジャズと関係なさそうな場所にあったヴェニューのようだが,ヴィレッジからは歩いて行けるようなところだとしても,結構真っ当な場所でこんな音楽をやっていたというのが逆に凄いわ(笑)。

Recorded Live at Brook on February 26, 1977

Personnel: Arthur Blythe(as), Ahmed Abdullah(tp), Bob Stewart(tuba), Abdul Wadud(cello), Steve Reid(ds), Muhamad Abdullah(perc)

2015年6月14日 (日)

Gary Peacock久々のリーダー作が美しい。

Now_this"Now This" Gary Peacock Trio (ECM)

Gary Peacockの活動の軸足は,Keith Jarrettとのトリオに置かれていて,彼のリーダー作は2013年に出たはずのMarilyn Cryspellとの"Azure"以来ではないかと思うが,単独でのリーダー作は,どこまで遡らなければならないかがはっきりしない。まぁ,それはさておきであるが,今回はリリースがアナウンスされた時から,Marc Coplandとのトリオ作ということで非常に期待が高まっていた私である。

Keithとのトリオは,レベルの高さは認めつつも,やはりマンネリかなぁと思わせる部分があることは否めない。だからこそ,私はこういう作品でのGary Peacockの演奏にこそ,彼の本質的な部分が出てくると思っている。そして,ここで聞かれる音は,予想通りと言えば予想通りであるが,Marc Coplandの美的なピアノを得て,Keithトリオとの違いが強く感じられるものとなっている。そして,こちらの期待通り,非常に美しい響きを持つ作品である。そして,ここで聞かれるPeacockのベースの音のなんと魅力的なことか。さすがECM,というかJan Erik Kongshaugのエンジニアリングである。

ややフリー的なアプローチを聞かせる部分もあるが,基本的には三者対等に近いかたちで,スポンタニティ十分に展開される,美しいピアノ・トリオである。そして,決して熱くなることはない。それはいい意味でであって,決して悪いことではない。そういう音楽として聞けば,何の問題もないのである。もともとMarc CoplandとGary Peacockは共演経験も長く,Coplandのリーダー作でのバッキングでも相性のいいところを示していたから,本作もほぼ成功は約束されていたようなものだが,ちゃんとよい作品に仕立ててくるところが立派である。

私のように,この手の音楽が好きであれば,無条件に認めたくなるような作品と言っておこう。傑作という評価まではできないとしても,十分に聞き応えのある佳品。星★★★★。

Recorded in July, 2014

Personnel: Gary Peacock(b), Marc Copland(p), Joey Baron(ds)

2015年6月12日 (金)

追悼,Ornette Coleman

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Ornette Colemanが亡くなったそうである。誰が聞いてもOrnetteのサウンドはワン&オンリーで,究極のスタイリストと言ってもよいが,それがもう生で聞けないというのは非常に寂しい。85歳という年齢を考えれば仕方がないとも思えるが,彼の様々な音楽への貢献は極めて大きく,ジャズ界だけでなく,音楽にとって私たちは大きな存在を失った。

彼の音楽界への貢献を偲んで,ここに感謝を以て,ご冥福を祈りたい。今日はすべての人がOrnetteの音楽を聞くべき日である(きっぱり)。

映画は見たことがないが,サウンドトラックとしては雰囲気満点の"Until the End of the World"

_20150611_2"Until the End of the World: Music from the Motion Picture Soundtrack" Various Artists(Warner Brothers)

Wim Wenders監督の「夢の涯てまでも」は全く見たことがない私が,なぜこのサントラ盤を買う気になったのか。これを買ったのはまだ私がNYCに住んでいた頃のはずだが,参加しているミュージシャンにつられて,買ったものと思われる。だが,これこそ買って正解,しかも買ってから25年近く経っても,いまだに好きだという稀有なサントラなのである。

映画の方は見ていないので,何とも言えないが,ここに収められた音楽はほとんどが映画のために書かれた新作だったようである。それが何とも雰囲気があるというか,ここに収められた音からだけでも,映像が喚起できるようなアルバムだと言ってよいだろう。既発音源はU2によるタイトル・トラックだけ(だが,オリジナルとはバージョンは違うらしい)のようだが,見事な一貫性が保たれていて,これは実によくできている。

それは参加しているミュージシャンの名前を列挙するだけでも,おそらく好き者は反応するはずだ。David Darling,Talking Heads,Julee Cruise,Neneh Cherry,Crime & the City Solution,Lou Reed,CAN,R.E.M.,Elvis Costello,Nick Cave and the Bad Seeds,Patti Smith & Fred Smith,Depeche Mode,Jane Siberry with k.d. lang,T-Bone Burnett,Daniel Lanois,U2といった面々なのである。映画を見なくても,聞きたくなるという気持ちはお分かりいただけるだろう。とにかくこれは何度聞いてもいいし,いつも一定のアンビエンスを生み出してくれるところに大きな価値を見出してしまう私である。

映画の方は評判は散々なようだが,このサントラはまじで最高。星★★★★★である。

2015年6月11日 (木)

中古でゲットしたEsperanza Spaldingのアルバム:人気が出るのもよくわかる心地よさ

Esperanza"Esperanza" Esperanza Spalding(Heads Up)

結構前に中古でゲットしていたのだが,積んどく状態になったいた本作をようやく聞いた。私は"Radio Music Society"しか彼女のアルバムを聞いたことがないが,たまたま代理で参戦したオーチャード・ホールでのライブも見ていて,非常に好感度の高い人だと思っていたが,"Radio Music Society"の2作前となる2008年リリースの本作を聞いて,その好感度の高さをアルバムでも再認識してしまった。

本作は彼女がグラミーの新人賞を受賞する前の,まだブレイク前と言ってよいタイミングでのリリースではあるが,歌だけでなく,ストレート・アヘッドなジャズも聞かせて,その幅広い才能を既に示していることは間違いない事実である。Wikipediaによれば,Esperanzaは"Radio Music Society"について”Spalding hoped this album would showcase jazz musicians in an accessible manner suitable for mainstream radio."と書いてあるが,なるほどと思わせる記述であるとともに,本作にも同質の感覚を覚えてしまった私である。リスナーとのコミュニケーションのようなものを,彼女が強く求めているのであろうということをここでの演奏からも感じるのである。だからこそ,その後,彼女がブレイクすることは,この段階から約束されていたと言っても過言ではない。

彼女は"Radio Music Society"以降,アルバムはリリースしていないが,近い将来新作を発表すれば,また間違いなくリスナーとのコミュニケーション能力ばっちりのアルバムに仕立ててくるに違いないと思わせる作品。2008年の段階から既にいい線行っているミュージシャンだったということを遅ればせながら認識させてもらった。

もちろん,アルバム単位で考えれば,やや手広くやり過ぎたかなぁという気がしないでもないが,それだけの間口の広さを,破綻することなくちゃんとこなしていることは立派である。星★★★★。今更ながらであるが,この人,小難しいところ皆無なのに非常にレベルが高い。だから多くのリスナーに好かれるのだ。大したもんだ。

Personnel: Esperanza Spaulding(b, vo), Leo Genovese(p), Otis Brown(ds,vo), Horacio Hernandez "El Negro"(ds), Jamie Hadaad(perc), Donald Harrison(as), Ambrose Akimsire(tp), Gretchen Parlato(vo), Theresa Perez(vo)

 

2015年6月10日 (水)

菊地雅章:もう一枚あったGlass Houseレーベルのアルバム

_20150607"Dreamachine" 菊地雅章(Glass House)

先日,このブログでAdam HolzmanのGlass Houseレーベルのアルバムについて取り上げた時,私が同レーベルで保有しているのは3枚と書いたが,CDラックを整理していて,もう1枚発見である。それがこの菊地雅章のアルバムであるが,結構濃い~メンツによる「ど」ファンク・アルバムとなっている。

このアルバムにおいて,どの程度菊地雅章の個性が感じられるかというと,結構疑問の部分もあって,これがセッションから生まれたであろうことはおそらく間違いないところである。全7曲中,5曲が菊地とプロデューサー,Bill Lawellの共作となっており,どの程度事前に書き込まれたかははっきりしないが,むしろスポンテイニアスな環境において生み出されたもののように聞こえる。だからこそ,菊地の単独作品"Straylight"の静謐な美しさがアルバムにおいて特殊な空間を占めることになっている。

だからと言って,この作品が悪いという訳ではない。こうした重いファンクは時として刺激的であり,このグルーブに身を任せて,身体をゆすってればいいという感じである。だが,そうしたことを音楽に求めないリスナーにとっては,おそらく苦痛となってしまうであろう音楽である。そこが評価の分かれ目でだが,このメンツにより生まれるヘビー級ファンクが好きな人間にとってはたまらんのだ。でも菊地雅章を聞くならこの作品から出なくてもいいことは間違いない。私としても,何ともアンビバレントな感じが漂っているが,星★★★★ぐらいにしておこう。

それにしても,いつ買ったのか全然覚えていない。

Personnel: 菊地雅章(synth, p), Bernie Worrell(synth), Bootsy Collins(b), Bill Laswell(b), Nicky Skopelitis(g, fairlight), Aiyb Dieng(perc)

2015年6月 9日 (火)

出張先でのJ.D. Souther@ビルボード大阪

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大阪及びその他の地域に連続して出張しなければならないことが予めわかっていて,せっかく新作を出したばかりのJDのライブは観られないと思っていた。しかし,JDは大阪でもライブをやることがわかって,どうしても行きたくなってしまった私である。

ってことで,出遅れ感たっぷりながら慌てて席を確保し,出掛けてきた私である。結論からすれば,新作でも瑞々しい声を聞かせたJDはライブでも同じだったと言ってよいだろう。今年70歳になるとは思えぬ声であった。確かに,ギターの腕はイマイチだし,歌も結構危ないところもあった。だが,全編を通じて甘酸っぱい感覚を覚えさせられた私である。そのピークはアンコールで演じられた"Best of My Love(わが愛の至上)"であった。あの声でこの曲でまいらない人間はいるまい。女子をとろけさせるような歌を聞いて,絶対無理と承知で,JD同様に自分でも歌いたいと思ってしまった私である(爆)。さっさと譜面を探そうっと(笑)。

聴衆は当然のことながらおっさん,おばはんばかりだったが,私を含めたそうした聴衆に青春期を思い出させるに十分なライブであった。尚,現在テネシー州ナッシュビル在住のJDが,ナッシュビル,テネシー唯一の阪神ファンとか言って笑いを誘っていたが,皮肉屋な私は東京では別のこと言うんとちゃうんかいなんて思っていた。だが,「わが愛の至上」の前には,そんなんどうでもええわ(笑)。最高とは思わなかったが,非常に感じのよいライブで,気持ちよくホテルに帰った私である。

尚,写真はWebから拾ったものだが,まさにこんな感じであった。それにしてもビルボード大阪は東京よりも規模が小さくて,JDのような人を観るには東京よりもいい箱だと思った。

2015年6月 8日 (月)

小坂忠の「ほうろう」:私としては異色の選盤かもなぁ。

Photo「ほうろう」 小坂忠 (Alfa→Epic)

私がこのブログで日本人ミュージシャンを取り上げる頻度は決して高くない。しかもジャズ以外ではかなり稀な中で,突然,このアルバムがアップされること自体,このブログの読者の皆さんにはかなり異色に映るかもしれない。だが,久々に聞いて,やっぱりよかったということでご紹介したい。

本作がリリースされたのが1975年,もう40年前である。小坂忠は2010年に本作のリメイク(と言っても,オリジナルの伴奏に新しいヴォーカルをかぶせたもの)をしているが,私はそちらは未聴である。だが,35年目にそうした取り組みをしたくなることは,このアルバムが時代を越えて評価されるべきものであるという小坂忠の自負を示しているように思う。

ここで小坂忠の伴奏をしているのはティン・パン・アレーである。一聴して,荒井由実の「ミスリム」(なぜ「ひこうき雲」ではない?それは私が「ミスリム」の方が好きだからにほかならない)に近い感覚を覚えるのは,彼らの演奏による部分が多いのは当然だが,非常に洗練されたファンクとでも言うべきサウンドを生み出していて,レベルが高いと思わせる。誤解を恐れずに言えば,Hummingbirdのサウンドに近いものを感じるが,ほぼ同時期に,世界の全然違うところで同じようなサウンドを出していたというのが非常に面白い。

そういうようなこともあって,「日本のR&B」と言われるこの作品を,私はR&B的な感覚で聞いたことはなく,R&B的なフレイバーやノリを持ったロックあるいはシンガー・ソングライターの音楽として捉えている。こういう音楽はこの当時には具体的に誰って言えない(思い出せない)のだが,アメリカでもあったように思えるが,日本において,こうした音楽が生まれていたこと自体が今にして思えば大したことだと改めて思ってしまう作品である。星★★★★☆。ちなみにキーボードで参加している鈴木晶子とは矢野顕子のことであるのは皆さんご承知だろうが,念のため。

Personnel: 小坂忠(vo),細野晴臣(b),林立夫(ds,perc),鈴木茂(g),松任谷正隆(key),鈴木晶子(key),吉田美奈子(vo),山下達郎(vo),大貫妙子(vo),矢野誠(strings and horn arr)

2015年6月 7日 (日)

待望のAntonio Sanchezの新譜:これは相当暑苦しいが,燃える!

Meridian_suite"The Meridian Suite" Antonio Sanchez & Migration (CAM Jazz)

昨年リリースされた数あるCDの中で,私が最高だと思ったのはAntonio Sanchezの"Three Times Three"であった。そういうこともあり,彼の新作がリリースされると知ると,当然期待は高まる。先日のCotton ClubでのライブでもサックスはBen Wendelであったが,ほぼ同じメンツでいい演奏を聞かせてくれたので,実は私の期待値は相当高かったと言ってよい。そして,その期待に応える演奏を聞かせるAntonio Sanchezは素晴らしいとまず言ってしまおう。

とにかく,冒頭から熱い演奏が繰り広げられていて,何もここまで熱い演奏をしなくてもいいではないかとさえ思ってしまうぐらいの,火傷しそうな作品である。"Suite"と名付けられているので,組曲として想定されたものであると思われ,モチーフのように繰り返し同じメロディ・ラインが出てくることもある。だから,ライナーにはAntonio Sanchezは,「シャッフルしないで聞け」と書いている。一つの作品として聞いて欲しいという思いが表れたものだろうが,これを通しで聞くには相当の体力がいるのではないかと思ってしまうのも一方で事実である。主題にも書いたとおりであるが,この作品は相当暑苦しい音楽と言ってもよいのだが,これを聞いて燃えないリスナーはいないだろうと思わざるをえない。4曲目"Magnetic Currents"に至ってはほとんどフリー・ジャズぶちかましモードなのである。まじで燃える。

そして,今回嬉しかったのは,最近どうも作品的にどうなのよって感じが続いていたSeamus Blakeが実力通りの演奏を聞かせたことである。Antonio Sanchezのリーダーシップのもと,Seamus Blakeにも火がついたって感じだろうが,ここでのSeamusはマジでよい。8月の来日にも期待が高まるものと言ってよい。また,本作にはThana Alexaのヴォーカルもゲストで加わっていて,聞く前は私としてはその辺りに不安を感じていたのも事実なのだが,これがまた適切な使い方で,これはあって然るべき音になっているところがまた素晴らしい。

いずれにしても,"Birdman"のサントラと言い,本作と言い,もはや誰もAntonio Sanchezを止められないって感じになっていると言っても過言ではない。これだけ興奮させてもらったので,また今年の年末のベスト作の選定に当たっては,有力な候補となること間違いなしのアルバムである。いや~,Antonio Sanchez恐るべし。私にとっては,コンテンポラリー・ジャズの一つのあるべき姿とも思えてしまう。喜んで星★★★★★としてしまおう。

Recorded on December 15, 16 & 17, 2014

Personnel: Antonio Sanchez(ds, key, vo), Seamus Blake(ts, EWI), John Escreet(p, rhodes), Matt Brewer(b), Thana Alexa(vo), Adam Rogers(g)

2015年6月 6日 (土)

Mike Stern@Cotton Club参戦記

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北海道から戻ってひと仕事をこなしてから,Mike Sternのライブに参戦である。今回はよくライブでご一緒させて頂くイタリア・ジャズの女神さまのつてで,サックスのBob Franceschiniのゲストとしてご招待して頂いたものである。ありがたや,ありがたや,女神さまにBob。

ってことで,席について演奏を待っていて,改めて考えてしまったのが,今回参加のVictor Wootenを生で見るのは25年ぶりってことである。あれは1990年8月,私がNYCに渡って生活を始めた直後のことであった。場所はRadio City Music Hall,WootenはBela Fleck and the Flecktonesの一員として,Chicagoの前座で出演していたのであった。その時にも凄いテクニックのベーシストだと思っていたので,今回のマイキーとの共演も楽しみにしていた。

結論からすれば,マイキーはいつも通りで,Victor Wootenもスラッピングを交えたソロでは彼らしいテクニックを示した。だが,演奏の間,私は結構如何ともしがたい違和感を感じていた。その要因はWill Calhounのドラムスによるものである。どうもドラムスのセッティングがマイキーの音楽にフィットしない。私の感覚では,Dave Weckl やDennis Chambersのような煽りが感じられなかったのである。これはCalhounのドラムスがジャズ的に響いたせいもあれば,音が硬質でない感じがしたことにもよる。マイキーはWill Calhounとレコーディングしたことはないと思うが,Living Colour的ロックな音ならまだしも,今回の共演は成功と思えなかった私である。

マイキーは終始ご機嫌だったが,私のマイキーのライブ体験においては,最も違和感が残るものだったのは残念だった。ご招待してもらいながら失礼なことを書いているのは承知の上で,私はより激しい高揚感を期待していたが,それが満たされなかったのはちょっと残念であった。

女神さまには,ライブ終了後に上述のような違和感は伝えてあるが,マイキーは相変わらずであり,そこは心配はないので念のため。

今回は出張帰りだったので,CDを持参しておらず,恒例のサイン会には不参加,そしていつものようにピックをもらうのも遠慮した。その代わりと言ってはなんだが,今日はマイキーのエフェクター・ボードの写真をアップしておこう。デジタル・ディレイが2発だったのねぇ。面白いわ〜。

なんだかんだ言っているが,改めて女神さまとBobには大感謝である。そのことに揺るぎはない(きっぱり)。

Live at Cotton Club東京 on June 5, 2015,2ndセット

Personnel: Mike Stern(g, vo), Bob Franceschini(ts), Victor Wooten(b), Will Calhoun(ds)

2015年6月 5日 (金)

北海道で食したもの。

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出張中の楽しみは,地場のうまいもの,うまい酒をいただくことである。今回,久しぶりに北海道にお邪魔して,旬のアスパラの七輪焼き,北海道ならではの刺身の舟盛り,姫鱒のスモークその他諸々をいただいたが,やっぱりすべて美味い。だが,今回,何より驚いたのがラムのたたきである。

これは鮮度がよくなければ成り立たないが,さすがジンギスカンの本場である。羊も鮮度素晴らしく,臭み皆無である。なんてたってこの色を見てくれと言いたい。北海道の食は深い。またすぐ来たいものである。


2015年6月 4日 (木)

記事のアップに時間が掛かってしまったが,Steve Hackettの新譜である。

Wolflight"Wolflight" Steve Hackett(Inside Out)

昨今はライブ・アルバムのリリースが続くSteve Hackettであるが,基本は"Genesis Revisited"みたいになっていたところに,久々にそうしたテイストから離れたスタジオ作がリリースされた。リリースされてから結構時間が経ってしまったのだが,真っ当に聞いている時間がなく,記事にするのも遅くなってしまった。

"Genesis Revisited"にしても,Steve Hackettのアルバムを私がかなりの確率で買ってしまうのは,この時代になっても,往時のプログレッシブ・ロックの記憶を呼び起こすサウンドになっているからだと言ってもよいように思う。逆に言えば,現代においては,もはや時代遅れのサウンドだと言ってもよいわけだが,そんな現代においても,こうしたサウンドを求める特定以上の年齢層(自分のことも含めてである)には,大いに受けてしまうものと言えよう。今や,これに反応するのはニッチなオーディエンスということかもしれないが,新曲で固められていても,「昔の名前で出ています」的安心感というか,既視感はそれはそれでいいと開き直らざるをえない(笑)。

本作のライナーは随分金が掛かっているというか,音楽のイメージは,各々の曲に付された美しい写真/画像とリンクするようなものである。曲ごとのテーマあるいはイメージはライナーにも書かれているので,それでイマジネーションを膨らませながら聞けばいいというところだろうか。こういうところが何ともプログレなSteve Hackettである(笑)。1曲だけながら,YesのChris Squireがクレジットされていることも,プログレ的期待を高めているが,まぁ1曲だけなので,過剰に期待するものではないということは言っておこう。

サウンドは妙に仰々しい部分もあれば,トラッドを感じさせる部分もあるという感じで,これまたまさにプログレである。何よりもSteve Hackettのギターはこちらの期待に応えるものであり,相変わらずのカッコよさであるが,彼のヴォーカルについては...ってことにしておこう。やはりSteve Hackettはギタリストとして聞くべき人であるというのが私の印象である。とは言いながら,プログレ好きには十分楽しめる作品ということで,星★★★★。

Personnel: Steve Hackett(g, vo, perc, banjo, oud, tipple, hca), Nick Beggs(b, stick), Hugo Degenhardt(ds), Jo Hackett(vo), Roger King(key), Sara Kovacs(didgeridoo), Amanda Lehman(vo), Marik Mansurov(tar), Chris Squire(b), Gary O'Toole(ds), Christine Townsend(Von, Val), Rob Townsend(sax, duduk)

2015年6月 3日 (水)

懐かしのLittle Villageのライブ音源

Little_village"The Action in Frisco: The San Francisco Broadcast 1992" Little Village(Sonic Boom)

突然リリースされた懐かしのLittle Villageによるライブ盤である。とは言いながら,Broadcastとある通り,放送音源からのCD化であり,正式なアルバムではないことは予めご承知置き頂きたい。

実を言えば,私は彼らのライブをNYCのBeacon Theaterで観ている。時は1992年,私の在米期間も最終盤となった段階での参戦であった。もともと,このバンドの結成のきっかけとなったJohn Hiattの"Bring the Family"が好きだったこともあるが,何よりもRy Cooderが好きだったことがLittle Villageのアルバムを買った理由でもあったし,ライブまで参戦しようとしたこと自体,Ry Cooderゆえであった。と言いつつ,Nick Loweの"Party of One"も好きだったしねぇ。結局皆好きだったのだから,ライブに行きたいと思うのも当然である。

そんな彼らがNYCに先立つこと約2週間,SFのFox Warfield Theaterで演奏した時の模様である。この時の音源は既にブートでも出ているようだが,安い値段で聞けるようになったのはありがたいし,私にとっては本当に懐かしい音源である。今聞いても,これだけのメンツであるから悪いはずはない。とにかく私は郷愁にひたりながら聞いてしまった一枚。

そう言えば,彼らのライブでTシャツも買ったなぁ。ぼろぼろになるまで着て,もう捨ててしまったが,それも懐かしい思い出である。こういう懐古的な記事を書いてしまうのも,私が年を取った証拠である。まぁいいんだけど。放送音源なので,採点はなしだが,今でも十分楽しめる。

Recorded Live at Fox Warfield Theater, San Francisco on April 7, 1992

Personnel: John Hiatt(vo, g), Ry Cooder(vo, g), Nick Lowe(vo, b), Jim Keltner(ds)

2015年6月 2日 (火)

追悼,小泉博。

Photo今や,小泉博と言っても多くの人には馴染みがないかもしれないが,東宝特撮映画にも結構出ていたし,私にとっては「クイズ・グランプリ」の司会としてお馴染みの人であった。「クイズ・グランプリ」は平日19:30からの15分番組だったはずで,その後には「スター千一夜」なんて番組をやっていたなんて話をすると,ほとんど年齢がばれる話題である。

「クイズ・グランプリ」の元ネタが米国のクイズ番組"Jeopardy!"だったなんて,当時は知る由もなかった私であるが,アメリカ在住中にはほぼ毎晩その"Jeopardy!"を見ながら,これって「クイズ・グランプリ」みたいだと,全く本末転倒なことを思っていたのも懐かしい。ついでに言うと,その後にやっていた"Wheels of Fortune"をセットで見るのが私の日課のようになっていたのがほぼ四半世紀前のことである。光陰矢の如し。

その「クイズ・グランプリ」の司会をしていたのが小泉博だが,元々のNHKのアナウンサーから役者に転じるという,極めて変わったキャリアの人だった。アナウンサーとしての活動は知らないが,毎晩19:30っていうのは結構見てしまう時間帯の番組の司会者としての姿は,多少は認識している東宝映画の出演シーンよりも,はるかに鮮明に今でも記憶に残っている。

昨今,彼の姿をTVやスクリーンで小泉博の姿を見ることはほとんどなかったと思うが,丁度自分が思春期を迎えた頃に,毎日顔を見ていた人の訃報に接することは,仕方がないとわかっていたとしても,それだけ自分も年を取ったのだと改めて自覚した次第である。

いずれにしても,活躍した時期を知る人間として,ここにご冥福をお祈りしたい。

2015年6月 1日 (月)

Frank Gambale, Virgil Donati, Ric Fierabracciって濃いに決まってるわ(笑)。

Gambale_donati_fierbracci"Made in Australia" Gambale Donati Fierabracci (Wombat)

先日,Billy Cobhamのライブ盤を当ブログで取り上げた時に,そこでベースを弾いているRic Fierabracciってどういう人だっけ?ってことで調べていたのだが,このブログではVirgil Donati盤,Eddie Jobson U-Z Project盤,Uncle Moe's Space Ranch等のアルバムで名前が挙がっているから,どういう音楽の人かは大体想像がつきそうなものだ。そうは言いながら,よく知らない人なので,Webで検索してみると,本作の情報に行き着いたのだが,メンツからすれば相当派手なアルバムだと思えて,ついつい欲しいなぁと思ってしまった。だが,現在入手困難化しているようで,なかなか見つからない。しかし,あった,あった。本作をリリースしているWombatレーベルはFrank Gambaleの個人レーベルのようで,彼のサイトでゲットできた。値段,送料ともに安くはないが,Frank Gambaleから,ご丁寧にサイン入りポスト・カードまで付けてもらったのでは,気が利いているねぇと言いたくなってしまった。

Frank_gambaleそれでもって,収録されている音楽であるが,これはもはやジャズの範疇でとらえることは難しいものであり,ほとんどロック化したサウンドである。ハード・フュージョンではあるが,このイケイケ感はやはり燃える。そもそもFrank GambaleもVirgil Donatiも手数は多いし,テクニックもある人たちなので,こういうことになるだろうとは思っていたが,想定した通り,あるいはそれ以上の音が出てきたので,私としては文句は全くない。ここまで行くとやり過ぎではないのかという気がしないでもないが,なんせGambaleとDonatiはオーストラリア出身だけに,故郷でのギグで燃えないわけがない(笑)。

私のように,この手の音楽に燃えてしまうタイプのリスナーは,聞いて興奮すること必定。好き者はちょいとお金と時間が掛かっても手に入れる価値があるアルバムだと思う。曲はGambaleとDonatiが3曲ずつ,Fierabracciが2曲を提供しており,三者が同格のバンドとして演奏していることも楽しめる一因だろう。また,ライブゆえに長尺の演奏が多く(アンコールの"A Little Something"なんて17分近くやっている),現場でもこういう感じでやっていたんだろうと思わせるに十分なアルバム。手に入れられてよかった~という点も込みで星★★★★★としてしまおう。それにしてもよくやるわ。

因みに,本作が録音されたヴェニューはメルボルンにあるEvelyn Hotelというところであるが,ここはホテルではなく,れっきとしたライブ・ハウスである。ホテルでこんな演奏したら怒られるわ(笑)。また,本作のミキシングはT.J. Helmerichが担当しているところに,この人たちの人脈が如実に表れていると思うのは私だけではあるまい。

Recorded Live at the Evelyn Hotel, Melbourne on June 20, 2003

Personnel: Frank Gambale(g), Ric Fierabracci(b), Virgil Donati(ds)

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