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2015年1月 2日 (金)

今年最初の音楽の記事のテーマは"The Dark Side of the Moon"

Celebrating_the_dark_side_of_the_mo "Celebrating the Dark Side of the Moon" Nguyên Lê with Michael Gibbs and NDR Big Band(ACT)

何を唐突に「狂気」なのかと思われるかもしれない主題である。何もPink Floyd本体の名作について,改めて記事にしようという意図はない。昨年になるが,ACTからNguyên Lêによる「狂気」へのトリビュート・アルバムがリリースされたのだが,ネットでもアホみたいな価格がついていて,なかなか手が出なかったのだが,ようやく「許せる(それでも決して安くない)」価格になってきたので,ようやく入手したものである。

「狂気」と言えばBillboard 200に741週連続でチャート・インしたという超ロング・セラーであるが,それは音楽の持つ質の高さも伴うものであることに異論のある人はいないだろう。だが,告白してしまえば,私は若い頃はPink Floydのよさってのを全然理解していなかったので,全く偉そうなことは言えないとしても,今となっては彼らのロック・グループとしての魅力は十分に理解したつもりでいる。私ですらそうなのだから,昔からのファンにとっては,十分思い入れのある作品となってしまうとも言えるわけである。そうした作品のアダプテーションに取り組むってのは結構勇気のいる話で,私は未聴だが,以前Seamus Blakeらによる"Jazz Side of the Moon"ってのもあったはずである。そして,今回はビッグバンドによるアダプテーションとあっては,注目すれども,やっぱり斜に構えてしまうというのが人情である。

結論から言えば,Nguyên Lêも,バンドの面々もよく頑張ったという印象が強い。非常に難しいテーマであったと思うが,Pink Floydに対するリスペクトは十分感じられる。だが,これを面白いと感じられるかどうかは,リスナーによって大きく違うはずである。今回,この記事を書くために久々に本家「狂気」も聞いてみたわけだが,結局のところ,アダプテーションはアダプテーションでしかないのである。Nguyên Lêらによる音楽がつまらないというわけではない。だが,私には敢えて本家ではなく,こっちを聞きたくなるというモチベーションは高まらないというのが実感である。

そもそも,Pink Floydの音楽はロックと言っても,リズムそのものは先鋭的ではないので,ビッグバンド化しても,リズムの点では問題にならないように思える。そのため,素材としては活かすことができるとしても,やはり私にはこれを聞いてる暇があるんだったら,本家「狂気」を聞いてればいいではないかと思ってしまうのである。よって,Nguyên Lêらの果敢なるチャレンジ精神は認めつつも,私にとっては「ふ~ん」程度の反応しか示せなかった。

裏を返せば,本家"The Dark Side of the Moon"を聞いていれば私はOKであることがはっきりしただけで,本作に対しては文句はないとしても,私の中では本作は一過性のものにしかならないということである。まぁ,難しい素材によく挑みましたってことで,星★★★にはしておくが,これから本作を聞こうって人は,そういうもんだと思って下さいってことで。新年早々ちょっと辛辣だったかなぁ(笑)。

Recorded on December 2-6, 2013

Personnel: Nguyên Lê(g, electronics), Youn Sun Nah(vo), Gary Husband(ds), Jürgen Attig(b), Michael Gibbs(orchestration)  with NDR Big Band Conducted by Jörg Achim Keller: Thorsten Benkenstein, Benny Brown, Ingolf Burkhardt, Claus Stötter, Reiner Winterschladen(tp), Fiete Felsch, Peter Bolte(as, fl), Christof Lauer, Lutz Büchner, Sebastian Gille(ts, ss), Marcus Bartelt(bs, b-cl), Dan Gottshall, Klaus Heidenreich, Stefan Lottermann(tb), Ingo Lahme(tuba, b-tb), Vladyslav Sendecki(p, synth), Marcio Doctor(perc)

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コメント

 新年早々「狂気」の話題はいいですね(私の自己満足)。
 もう何年も前ですが、ブートでなくて、ビデオアーツ、コロンビアミュージックエンタテイメントから「PINK FLOYD THE DARK SIDE OD THE MOON」というDVDがオフィシャルものとして出ましたが、フロイド4人+技術陣のアラン・パーソンズ、クリス・トーマス、ストーム・ソーガーソンの回顧話と当時の映像+プロモ映像そしてフロイド4人の回顧演奏などが収録されていて面白かったのを思い出しました。
 彼等は「狂気」で頂点に立って、それからの難しさを切々と語っています。頂点に向かってのそれぞれの個性を尊重しつつ努力しているときが良いのですね。ロジャーのコンセプトとデモ・テープ、そしてギルモア、ライトの色付けが結集しての作品。そこにはやっぱり光るモノがありました。

風呂井戸さん,こんにちは。

一発こういう作品を作ってしまうと,グループには大きなプレッシャーになるのではないかと思いますが,その後もPink Floydは頑張った方ではないでしょうか。私は彼らの曲では"Shine on You Crazy Diamond"が一番好きなんで,そう思ってしまいます。

まぁ,いずれにしても,「狂気」というアルバムは決定的なものではありますが。

私もアルバムとしてWish you were here がPinkFloydでは、最も好きです。彼らはThe Wall迄はよくやったと思います。その後は最新作含め自己複製しか出来ませんでしたが。しかし、狂気のビッグバンドですかあ。チャレンジ精神は買いますが、そういうプロジェクトを考え出すところで既にちょっと違和感があります。

カビゴンさん,こんばんは。

Pink Floydのアルバムってそれぞれ魅力があるとは思いますが,やはり"The Wall"までですよね。Roger Watersが音楽的な支柱であったことは否定できませんね。

ここで取り上げたアルバムは確かに違和感が勝るって感じです。頑張ったとしてもオリジナルは越えようがないですしね。

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