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2015年1月14日 (水)

Chris Potter Underground Orchestra:新年早々強力な注目作の登場!

Imaginary_cities "Imaginary Cities" Chris Potter Underground Orchestra(ECM)

1月に入って最初にデリバリーされたのが,ECMレーベルの作品群(今回は4枚)なのだが,その中でも今回私が最も期待し,注目していたのがこの作品である。Chris Potter Undergroundはクァルテットという編成の中で,超絶変態的ファンクを聞かせるバンドとして,私はこれまでもこのブログで大いにプッシュしてきたし,彼らのライブにも足を運んでその興奮を伝えてきたつもりだ。だが,今回はChris Potter Underground Orchestraとなり,Craig Tabornが復帰するだけでなく,編成はストリングスも入れて,大幅に拡大されている。こうした編成や出てくる音を考えれば,これはUnderground系というよりも,Chris Potter 10の路線と考えた方がよいように思える。

Chris Potterについては,そのChris Potter 10による"Song for Anyone"において,ウインドやストリングスを交えた編曲能力にびっくりさせられたものだが(記事はこちら),今回はウインドはクリポタ自身のホーンのみとなっているものの,大編成バンドのアレンジメントとしては相当精緻に作られていると言ってよい。もちろん,"Imaginary Cities 2 Dualities"のクリポタのソロのように,Underground的な響きが感じられる局面がないわけではない。だが,これは明らかにUndergroundとはコンセプトが異なる作品として聞かないと,イメージの違いに戸惑うリスナーが出てきても仕方がない。

その一方で,ECMというレーベルのカラーを考えると,この作品は,おそらくは総帥Manfred Eicherの考える方向性に合致したものと言えるものであり,そうした点を踏まえてリスナーは本作に対峙すべきであろうと思う。かく言う私にとっては,ジャズ的な快楽と,現代音楽的な快楽が交錯するようなアルバムであり,そういうもんだと思って,聞き手側も懐を広くして聞いた方がよい音楽と言える。当然,こういう音楽であるから,好き嫌いは大きくわかれるはずであるが,私はクリポタの持つ極めて深い音楽的な素養に対して,改めて感服した次第である。そうは言いながら,今これが私がクリポタに求める音楽かと聞かれれば,ちょっとアンビバレントな感覚もあるということは正直に告白しておかなければなるまい。

いずれにしても,本作はChris Potterのトータルな音楽性を聞くためにあるようなアルバムであるが,もう一つ特筆しておかなければならないのが助演陣の好演である。総じてクリポタ以外のソロイストもいい演奏を繰り広げていると思う。また,ベースにはScott ColleyとFima Ephronがそれぞれアコースティックとエレクトリックで参加しているが,ちゃんと使い分けも考えられていることは言うまでもない。ということで,星★★★★☆。それにしても,Pat Metheny Unity Groupの裏でこんな活動をしているなんてことが一番の驚きである。

Recorded in December 2013

Personnel: Chris Potter(ts, ss, b-cl), Adam Rogers(g), Craig Taborn(p), Steve Nelson(vib, marimba), Fima Ephron(el-b), Scott Colley(b), Nate Smith(ds), Mark Feldman(vln), Joyce Hammann(vln), Lois Martin(vla), David Eggar(cello)

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コメント

新年早々、なかなかいい演奏を聴けました。こういう大編成でのUndergroundもいいですねえ。時期的にパット・メセニーのバンドに加入していて、彼からの影響もあるのかなあ、なんてことを考えていますけど、けっこう変拍子が目立っていたので、演奏できるメンバーも限られてしまうかな、なんてことを考えてしまいました。

TBさせていただきます。

910さん,こんばんは。TBありがとうございます。

このアルバム,クリポタの多才さを如実に示してますよね。その凄さは半端ではないです。やっぱスゲぇや,クリポタ!って感じです。

追ってこちらからもTBさせて頂きます。

やっと、ブログにアップ♪
わたくしは、大満足です。思ったより、ずずっと、凄い!
吹くだけでも凄いなあ、、と、思っているのですが、、
あれだけ吹きまくって、なおかつ、美しくまとめ上げる。。
もう、凄いとしか言いようがありません。。

Suzuckさん,おはようございます。TBありがとうございます。

Undergrounnd + Dave Holland Quintet + ストリングスみたいなメンツですが,タイプが違う音楽が出来上がるのが面白いですよね。いずれにしてもクリポタの限りない才能が感じられる作品だと思いました。マジで凄い人ですよね。

音楽狂さん、こんにちはmonakaです。
クリポタがECMに席を置くことが、不思議に思うことと、それが素晴らしいことに思うことが、このアルバムですね。

monakaさん,おはようございます。TBありがとうございます。

クリポタとECMって結びつきそうにないようにも思えますが,Dave Hollandとのことアルバムも結構ありましたから,全然考えられないことではなかったってことですね。

しかし,monakaさんもおっしゃる通り、こういうアルバムを聞くとそれは必然だったって感じます。ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きます。

熱帯雨林のMP3版を待っていたら随分と遅くなりましたが、漸く聞くことが出来ました。これは前回のECM作品Sirenよりも好きです。オーケストラと称しての弦楽器との共演も全く違和感なしです。コアとしてのUndergroundに留まらず、まるでPat MethenyがThe Secret Storyを作ったように、壮大なることをやってしまいそうな雰囲気になって来ましたね。

カビゴンさん,続けてこんばんは。

"The Sirens"はあれはあれでよかったと思うのですが,「静」のクリポタって感じがしなかったわけでもないですね。本作も「動」のクリポタとは言い切れませんが,それでもこれは彼の音楽的素養の高さを十二分まで実証した作品として,誠に立派です。

願わくば,先日行われた彼らによる"Jazz Standard"におけるライブを目撃したかったです。

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