"The Art of McCartney":これってトリビュートのあるべき姿なんだろうか?
"The Art of McCartney" Various Artists(Arctic Poppy)
これは豪華なメンツによるPaul McCartneyへのトリビュート・アルバムだと思うのが人情だが,多くの曲が現McCartneyバンドにより,Paul歌唱の際の伴奏と思しきアレンジで歌われるので,豪華な歌手がカラオケでPaulの曲を歌いましたって感じになってしまうところに猛烈な違和感を覚える。
もちろん,それだけ魅力に溢れた曲であるがゆえに,できるだけ忠実に再現することはオプションとして考えられないわけではない。だが,これだけ豪華なメンツであるからこそ,彼らなりの解釈で,Paulの曲を聞かせるというのが筋ではないかと思える。だから,私は聞いていて,なんだかなぁという感じがぬぐえないのである。もちろん,皆,それなりの歌手ばかりなので,ちゃんと歌っているが,全然面白いと思えなかったというのが実感である。まぁ,こういうのを中途半端なアルバムって言うのである。金だけ掛かっても失敗は失敗(きっぱり)。ダメなプロデュースの典型みたいなものである。星★★☆。こんなんで,Paulは喜ぶのか?って思うのはきっと私だけではあるまい。
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