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2014年10月16日 (木)

久々のブラック・ホーク99選からTony Kosinec。

Tony_kosinec "Bad Girl Songs" Tony Kosinec(Columbia)

私の音楽的な嗜好には私の従兄の影響があることは以前にも書いたことがあるが,彼からもらったブラック・ホークのディスク紹介のペーパーは,私にとって結構重要な役割を果たしていたと思う。だからこそ,ブラック・ホークの99選は,私にとっては重要なディスク・ガイドであったが,長年音楽に接していると,その中でも自分の趣味に合うものと合わないものがはっきりしてくる。私はトラッド系の音楽よりも,所謂シンガー・ソングライター系の音楽を好む傾向が強いことははっきりしている。それもどっちかって言うと渋い声質の歌手の方が好みである。

だが,このTony Kosinecの傑作(そして99選にも選ばれている)については,渋いというよりも,私は瑞々しいと言いたくなる歌唱であり,演奏である。これはKosinecの声質による部分が大きいが,1970年にリリースされた作品が,40年以上経た今でもなおそうした瑞々しさを保っていることが素晴らしい。音楽における「エヴァー・グリーン」ってこういうのを言うんだよねぇと感じてしまう。

名匠Peter Asherによるプロデュースによる本作は,演じるメンツも最小限の編成ながら,Tony Kosinecの声や曲を活かす演奏ぶりで,それだけでも嬉しくなってしまう。今の時代に考えれば,この人が歳を取ったらどういう声になってしまうのかというようにも考えてしまうが,そういう邪念を抱かせないほど魅力的な歌,魅力的な声,魅力的な曲である。

それこそ,私の性格をご存知の皆さんからすれば,なんであんたがこんなアルバムを愛でているのだ?と疑問視されること必定であるが(笑),好きなものは好きなのである。私はいろいろなタイプの音楽を聞くが,それこそ古楽を聞いているのも「なんでやねん?」と言われるだろうし,こうした音楽を聞いているのも「なんでやねん?」となっても仕方がないとは思っても,私の人生を振り返れば,こうした音楽は私の中で非常に大きな要素を占めてきたのだから仕方ないのだ。

私にとっては,SSW系のアルバムで,これが最高だという評価にはならない部分もあるし,一部にポップささえ感じさせる(特に"'48 DeSoto"に顕著)ところは「99選」においては珍しいような気がしないでもない。だが,全編を通してみれば,この佳曲揃いのアルバムの魅力に抗うことは私には無理なのだ(LPであれば,両面の最後の曲は若干私にとっては鬼門だが...)。今回,気まぐれで久しぶりに聞いてみたが,初めて聞いた時のようなフレッシュさを今でも保持していると思えたことがまさに驚きであった。それこそ,Kosinecの声とアコースティック・ギターの音に甘酸っぱい思いさえ感じてしまった(爆)。繰り返すが,何年経ってもいいものはいいということを再認識させられる傑作。星★★★★☆。ちなみにライナーにはいいことが書いてある。"Tony Kosinec's songs give new voices to an old, but timeless vision." おっしゃる通り!としか言いようがない。

Personnel: Tony Kosinec(vo, g), Maribeth Solomon(p, fl), Russ Kunkel(ds), Mark Lams(b), Zal Yonovsky(g)

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