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2014年9月19日 (金)

私にとっては久々のThierry Langとなったが,これが絶品であった。

Serenity "Serenity" Thierry Lang(Universal)

今年の2月に初来日を果たし,9月には早くも再来日公演を行ったThierry Langの新作である。私を含めた多くの人にとって,Thierry Langとの出会いは93年の"Private Garden"に遡るのではないかと思う。あれは本当に素晴らしいアルバムだったといういつまでも記憶に残る作品だった。その後,私は何枚かThierry Langのアルバムを購入しながら,結局"Private Garden"を上回る感動を得られたことはなく,その後はThierry Langとは疎遠になっていたと言ってもよい。

しかし,2月のライブの模様をお知り合いの皆さんがネットにアップされていたり,本作を取り上げられていたりということで,私にとっては久々のThierry Lang盤となったのであった。そして,この作品が私の想像をはるかに上回るリリシズムに溢れた絶品と言ってよい作品であった。ようやく,私を"Private Garden"の呪縛から解放してくれる作品となったと言っても過言ではない。そう思いたくなるのも当然の響きを持ったアルバムである。

冒頭のCharlie Haden作"Ellen David"からして,欧州ジャズ・ピアノ・ファンを唸らせること必定の響きなのだが,まさにこれでつかみはOKである。トリオがまさしく三位一体と言うべきコンビネーションを発揮し,清冽なリリシズムを放出しているではないか。これを聞いただけで,このアルバムの成功は保証されたようなものであった。そして全編,どこを切ってもこれはいいと思わせる演奏ばかりである。これぞまさしく久々の「膝を抱えて聞きたくなる盤」なのだ。"Mother"の旋律なんて落涙しそうになってしまうではないか。これは久々のThierry Lang盤だったが,リリシズムを感じさせるピアノ・トリオとしても,ここ数年で最も印象に残る作品の一つと思えた。まさにタイトルに偽りなしの"Serenity"である。

いずれにしても,Thierry Langの魅力を再認識させてくれたことに感謝し,ちょっと甘いと思いつつ星★★★★★にしてしまおう。でもこれは好きだなぁ。

それにしても,日程が合わず,彼らのライブに行けなかったのは返す返すも残念である。Terri Lyne Carringtonと来たLizz Wrightも行けなかったしなぁ。まぁ,それはそれで仕方がないということで諦めよう。

Recorded on September 9 & 10, 2013

Personnel: Thierry Lang(p), Heiri Känzig(b), Andi Pupato(ds)         

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コメント

音楽狂さん、こんにちはmonakaです。
このアルバムかなりいいですね。ライブで人柄にもふれたので、味わい深い物になりました。
TBさせていただきます。

閣下、トラバありがとうございました。
ティエリーさまは、テクニックはもちろんなのですが、メロディがたまらんですよねえ。。
涙だもの、家宝ものの1枚となりましたね。

monakaさん,こんばんは。TBありがとうございます。

今年2度来日しているのに,2度とも見逃したのは痛いと思わせるに十分なアルバムでした。スケジュールゆえとは言え,やっぱり惜しいことをしました。ライブに参戦されたmonakaさんが羨ましい限りです。

Suzuckさん,こんばんは。TBありがとうございます。

これは確かにいいです。素直にいいと言える作品だと思いました。メンツにも恵まれていると思いますが,これは心に響くトリオ盤だったと思います。

ライブ行きたかったなぁ...。

私は最近このピアニストを知ったのですが、ヨーロッパJAZZの繊細さと透明感とそれでいてかなりファンキーなリズムセクションと 素晴らしく気に入っています。なんだか、フランスヌーベルヴァーグの頃の映画音楽の雰囲気も感じます。MOMENTS IN TIME が今のお気に入り です。

浅野さん,こんにちは。はじめまして,ですかね。コメントありがとうございます。

Thierry Langが"Private Garden"で輸入盤市場を賑わして,結構な時間が経ちましたが,リリカルなピアノは本作でも健在でした。彼らが生み出す美感は多くのリスナーを魅了していると思いますし,私もその一人ですね。

ということで,引き続きよろしくお願い致します。

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