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2014年7月13日 (日)

ブラジルは強国であっても王国ではないことを実証してしまった3位決定戦

3 準決勝でドイツに大敗を喫したブラジル代表に,ブラジル国民は相当怒っていたはずだが,その怒りを増幅させるような3位決定戦であった。

正直なところ,Van Gaal監督やRobbenが3位決定戦不要論とも思えるような発言をしていて,オランダとしてのモチベーションはどうなのよとは思いつつ,優勝しなければ意味がないと思っていたはずのブラジルのモチベーションと比較したらどういうことになるかと思いながら観戦していた私である。しかし,3位決定戦の試合を見る限り,モチベーションの問題ではなかったということは明らかである。ブラジルは明らかにオランダにボールを「持たされていた」が,パスの出しどころを見つけられず,オフェンスが機能しない状態が90分間続いたと言ってもよいような試合であった。そこにカウンターを仕掛けられただけで,守備は崩壊し,開始2分のPK,そして最終的には0-3というスコアはブラジル国民にとっては納得し難いものであっただろう。私がブラジル国民だったら,間違いなくフラストレーションたまりまくりの90分であり,試合中,試合後の代表に対するブーイングは当然だろう。代表チームに勝ちたいという意識が全く感じられないようにさえ思ったのは,きっと私だけではないはずである。

今回の下馬評では,あたかもブラジルが優勝候補筆頭のように言われていたように思う(特に日本のTVメディアはそうだろう)が,彼らは2002年に優勝してからはベスト8どまりのチームであることを踏まえて,優勝候補と言っていたのだろうか。もちろん,地の利は大きな要素だったが,準決勝,そして3位決定戦の守備の崩壊を見ていれば,彼らが優勝候補と呼ぶに値しないことは明らかなはずである。準決勝はThiago Silvaを累積警告の出場停止で欠いていたという要素はあっても,3位決定戦にThiago Silvaが戻っても,守備の機能不全は全く解消していなかったのである。つまり,ブラジルは攻撃こそ最大のディフェンスというチームであって,その攻撃が機能しなくなった瞬間,大したことのないチームに成り下がるということのように思える。

いずれにしても,今回のブラジルはNeymarの離脱というアクシデントがあったため,ハード・ラックと言うこともできるが,むしろ,彼に代わる人材がいなかったことの裏返しであり,Neymar一人に依存するようでは,ブラジルをサッカー王国と呼ぶには相応しくないだろう。彼らがサッカー「強国」であることに異論はないが,もはや決して「王国」ではないということが見事に実証された準決勝と3位決定戦であった。

オランダは今回3位という結果に終わったが,無敗でブラジルを去ると言うのは見事なことである。非常にバランスのとれた強いチームであった。中2日というきついコンディションにもかかわらず,運動量は全く衰えていなかった。特にRobbenの恐るべき体力には驚かされた。しかし,次回はRobbenもSneijderも代表にはいないのではないかと思うと,オランダ代表の今後は非常に興味深い。それでも,今回のW杯について言えば,私としては本当に応援のし甲斐のあるチームであった。おめでとう,オランダ代表!

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