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2014年5月 2日 (金)

策におぼれて全く面白くなかった「テルマエ・ロマエII」

2 「テルマエ・ロマエⅡ」('14, 東宝)

監督:武内英樹

出演:阿部寛,上戸彩,北村一輝,市村正親,宍戸開,竹内力,笹野高史

私はこの映画の1本目を見て,「抱腹絶倒とはいかなくてもクスクスできる」と評した(記事はこちら)が,その時にも映画がヒットしていたので,続編ありかなと思っていたら,案の定である。前作とほぼ同じキャストでの2本目となったわけだが,おそらく前作よりはるかに金は掛かっているのは間違いないところだが,映画としては全くいただけないものとなってしまった。

この映画の最大の問題点は,エピソードのぶつ切り感が著しく,その瞬間瞬間はある程度笑えるのだが,最終的な話の展開がコメディに徹することができていないことにある。車に例えれば,使っている部品はそこそこいけているが,その部品を組み合わせるだけでは名車は生まれないというのと同じである。車に照らして言えば,設計図に相当する脚本がダメ,そしてプロジェクト・マネージャーとしての監督の手腕がダメということになるだろう。

そもそも,今回,白木みのるを出してきたり,松島トモ子を出してきたりというキャスティングに何の意味があるのか。特に松島トモ子の小ネタ(熊ネタ)で受けるのはある一定の年齢層以上に限られるはずだが,この映画はそんな特定の年齢層の対象としたものではないはずである。また,曙や琴欧洲を登場させるのも,あまりにも無策なキャスティングを露呈させるだけである。曙はさておきとしても,琴欧洲には何の意味もない。そうした点も含めて,本作はあまりにも面白くなく,私は前作よりも楽しめなかったと言っておきたい。

これでは完全に「スタッフの内輪受け」だけで作っているようなところが強く感じられて,そうした要素が逆に鼻について仕方がないというやつであって,観客不在も甚だしいと思えるのである。悪ノリも度が過ぎれば不愉快になるという典型である。ということで,見ていて段々腹が立ってくるという極めて不幸な映画である。

この映画をメインで作っているのはフジテレビのはずだが,そもそも昨今何かと批判を浴びることの多いフジテレビの観客(TVの世界では視聴者)のことを何も考えていない体質がこの映画にも反映されていると言わざるをえない。私は,もっと笑えるかと思ってこの映画を見に行ったのだが,そのチョイスを強く後悔したことは言うまでもない。本当にこれではだめである。これは出演者の罪ではなく,制作側の責任が重いのである。極端さを増した阿部寛に免じて星★とするが,私はこの映画は到底認められない。最悪な気分で劇場を後にした私であった。こういう映画に腹を立てること自体馬鹿げていると言われればその通りかもしれない。だが,くだらないものはくだらないとはっきり言っておく。

3本目が作られるかどうはわからないが,次はもう行くことはない(きっぱり)。そして,フジテレビのドラマも見たくなくなることは言うまでもない。

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コメント

ひまつぶしの娯楽映画なんだから、まあそういわずとも。
一般的に2の方が1より良かった映画なんて
まずないように思いますけど。
2も面白かったのは思い出すのも難しい。
ゴッドファーザーくらい?
バック・トゥ・ザ・フューチャーも1の方が楽しかったし。

mmmさん,こんばんは。

「ひまつぶしの娯楽映画なんだから」というのは全くその通りです。しかし,製作者の自己満足みたいな映画を見せられて,大目に見るほど私は寛容な人間ではありません。

続編に大したものがないというのは基本的にその通りですが,おっしゃる通り,「ゴッドファーザー Part 2」のような例外もありますし,「ロシアより愛をこめて」も2本目ですね。いずれにしても,続編には期待できないのが通例ですが,本作もその轍を踏んだってことですね。別に1本目だって大したもんではないですが(笑)。

おじゃまします。

前作もそうですが、この映画の面白い部分は、原作の漫画を
ほぼいじらずにそのまま映像化したところのみです。
本筋の話は映画のオリジナルなのですが、かなり薄っぺら
かったです。あとに何も残らないのが、逆に見事でした(笑)

笑わせようとテレビ的な演出をしているところは、本当に
つまらなかったです。いかにもフジテレビですね。
この憂さをはらすには、是非とも原作の漫画を読むことを
お勧めします。

5000倍は面白いですよ!

azuさん,はじめまして,ですよね。コメントありがとうございます。

私は原作は読んでおりません(というか,基本的に漫画を読まないんです)ので何とも言えませんが,多分そうなんだろうなぁって気がします。個別のエピソードはヤマザキマリが考えていたものを活かせばよいだけで,そのつなぎがなっていないというのが,シナリオの「欠陥」でしょうね。

ヤマザキマリがこの映画を「本当は」どう思っているのか,非常に興味深いですねぇ。

いずれにしても,引き続きよろしくお願いします。

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