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2014年3月28日 (金)

"Swiss Air":ナベサダはモーダルであったの巻

Swiss_air "Swiss Air" 渡辺貞夫(Sony)

最近は昔のジャズ音源がかなり安価でリリースされるようになって,昨今のリスナーは羨ましいなぁなんて思う一方,今まで聞いたことがない音源が手軽に聞けるようになったのは我々にとってもありがたいことである。

本作についてはブログのお知り合い,monakaさんも記事にされていたが,私は毎度おなじみ新橋のテナーの聖地Bar D2で聞かせて頂いたもの。私のなかあのナベサダのイメージを覆すような激しくもモーダルなアプローチにびっくりして発注したものである。なんてったって1,000円だし(笑)。

私がジャズを聞き始めた77~78年ごろというのはナベサダが"My Dear Life"をリリースして,当時のクロスオーバー・サウンドに取り組み始めた頃であり,私の中でのイメージはそっちの方が強い。もちろん,Great Jazz Trioと共演した"I'm Old Fashioned"や"Bird of Paradise"を聞いていたのだが,それでもどちらかというとその後の"California Shower"等に続く音楽の方が私の中では主流なのである。だが,この音源を聞かせてもらって,完全にイメージが変わったということは告白しなければならない。ナベサダには悪いが,ここまで熱くモーダルに吹けるとは思わなかったのである。

本作は2度目のモントルー・ジャズ・フェスティバルへの出演時の記録ということだが,日本人だけで構成されたクァルテットにより,アフリカ的な旋律を貴重にしつつ,リズムには8ビートを注入して相当激しく演奏している。ある意味,ここまで行くと暑苦しいという感覚さえおぼえるが,ライブにはこれぐらいの暑苦しさがあっても許されるだろうっていう感じである。このメンツのベースが岡田勉に代わって,福村博が加わると,私が「ブラバス・サウンドトリップ 渡辺貞夫 My Dear Life」をFMで聞いていた頃のメンツってことになるが,FMで聞いていてもここまでのイメージはなかったなぁと思う。

前半はモーダルにかっ飛ばしているナベサダ4であるが,このアルバムにおいて最も優れた演奏は"Sway"ではないかと思う。これは大変優れたバラッド演奏であり,本作の白眉と言ってもよい出来のように思える。アップ・テンポの曲では守新治のドラムスのドタドタ感は若干気になる私もこの"Sway"には納得してしまうのである。

いずれにしても,このアルバム,結構長い期間,廃盤状態だったと思うが,今回の再発で多くの人の耳に触れる機会が増えたのは本当によかったと思える。私も知らなかったとは言え,今,このアルバムを聞くことができてよかったと思っている。ということで自分の不明も恥じなければならないが,星★★★★☆としよう。まじで大したものである。最後に収められた"Pagamoyo"のフェード・アウトは惜しいが,まぁLP時代の産物だけに仕方があるまい。

Recorded Live at Montreux Jazz Festival on July 18, 1975

Personnel: 渡辺貞夫(as, sopranino, fl),本田竹曠(p),河上修(b),守新治(ds)

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ジャズ(2014年の記事)」カテゴリの記事

コメント

ボクもあの記事で気になってました。
ナベサダのround tripはコリア、ヴィトウス、デジョネットがバックで、モーダルというよりフリーに接近した激しさ。ボク的には、これが、「アレじゃない」ナベサダの一番かなあ、と思ってます。ビトウスも凄いです。

kenさん,こんばんは。TBありがとうございます。

"Round Trip"はジャズ喫茶で一度聞いたことがあるかないかって感じなので,記憶が定かではないのですが,"Swiss Air"がこれだけモーダルなので,そのメンツならフリーなアプローチが強まるのもうなずけますよね。俄然興味深くなってきたので,機会があったらどこかで探してみます。

追ってこちらからもTBさせて頂きます。

音楽狂さん、こんにちはmonakaです。
1,000円というのはいいですね。大人になったので失敗してもいいや感で買ってこんな喜びな凄いですね。

monakaさん,こんばんは。TBありがとうございます。monakaさんからのTBが目出度く1,000件目のTBとなりました。

本作はmonakaさん並びにBar D2のマスターのご紹介の賜物と思っていますが,確かに1,000円なら失敗しても諦めがつきます。しかし,Bar D2で実際の音を聞いたこともあって,私は確信を持って発注致しました(笑)。いずれにしてもご紹介ありがとうございました。

今晩は!
私もFMでマイディアライフを聞いていたので、今回の記事は気になって、オーダーしてしまいました(^^♪
聞くのが楽しみです。
それとまたコンサートで、ポールが、来ますね!今回は、どうされるんですか?

takeotさん,こんばんは。返事が遅くなりました。もう本盤は入手されたでしょうか。結構びっくりします。

Paulは行きたいのは山々ですが,インターバルが半年って言うのはいくらなんでも短過ぎますね。ということで,今回は屋外ということもあり,見送るつもりでおります。

今晩は!
このナベサダ凄いことになってますね!いや気に入りましたよ!

私もk今回はポールは見送ります!

takeotさん,こんにちは。

まさに,これって本当にナベサダなのかと思いたくなるような演奏ですよね。お気に召して幸いでした。

Paulの野外ライブってのも気にはなるものの,やはり今回の来日はインターバルが短か過ぎると思います。Paulとしてはよっぽど気分がよかったということなんでしょうが。

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