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2013年11月30日 (土)

またまたさぼり気味の私...

仕事やら飲み会やらで全く記事が書けない。そもそも音楽もろくに聞けていない。これから師走になると,忘年会が連続するから悪循環に陥っていくことは必定か。う~む,まずいなぁ。

ということで今日も開店休業。皆さん,ごめんなさい。

2013年11月28日 (木)

久しぶりにLP,CDを処分した。

私が音楽ソフトを売却するのは何年ぶりだろうか?正直言って,もはや記憶がないぐらい久しぶりに何枚かを処分した。と言っても,CD,LP併せて120枚(それに音楽関係書とDVD)だから大したことはないが,LPはほとんどがCDで買い直してあるのでもはや用済み,CDももうこれは間違いなく聞かないというものや紙ジャケで買い直してあるものであるから,別に後悔はない。そうは言っても,聞かないであろうCDも念のためiTunesには突っ込んだが,多分聞くことはほとんどないだろう。その程度のCDばかりである。それでもいくらになるかは重大な関心事ではあるが,二束三文で買い叩かれるようなものも含んでいるので,こればかりはわからない。それでも多少の値付けはして欲しいなぁってものもないわけではないが,ほとんど期待はできないだろう。

では,なぜ,このように何年も売らない状態が続いたのかと言えば,売ってはまた買い直すようなことが起こってしまったからである。例えば,その最たる事例がMick Taylorの"Stranger in This Town"であることは以前にもこのブログに書いたとおりである(記事はこちら)。だが,今年,家を引っ越して,収納スペースにも限界があることを痛切に感じた私は,もう潮時だろうということで,今回の売却に至ったわけである。だが,この程度を処分したところで,まだ収納は完全に行えていない。また,処分したところで,CDは年々増えていくのだから,もはやUncontrolableなのである。

では買う枚数を減らせばいいではないかということになるが,注目すべきアルバムが出ると,やはり買ってしまうし,こればかりは病気なのだから仕方がない(と開き直る)。だが,昨今の私の音楽鑑賞生活を考えると,通勤時間が短くなったせいで,新譜を買ってきたとしても,アルバムを聞くスピードが以前に比べると相当遅くなっていることは自覚しているし,それが記事のアップのスピードにも影響していることは厳然たる事実である。家人曰く,保有しているCDだって,一生掛かっても聞かないものもあるんじゃないの?というのは「当たらずと雖も遠からず」って感じなので,来年はCDの購入枚数が減るかもなぁなんて思っている。実際,今年だって中古盤屋通いがなかなかできずに購入枚数は減っているはずであるから,おそらく,今年の購入枚数を上回ることはないだろう。

年末が近づいてきて,今年のベスト盤は何にしようなんて考えつつ,以前に比べれば,ちゃんと聞けていないなぁと自覚する今日この頃。私の音楽鑑賞スタイルにも一つの転機が訪れているのかもしれない。今年は例年に増してライブに足を運んだこともそうした変化を示すものかもしれない。ということで,そろそろ今年のベストを考え始めることにしたいと思う。

2013年11月27日 (水)

また出た!Stan Getzの放送音源,今度はポーランドである。

Stan_getz_polish_radio "Polish Radio Jazz Archives 01" Stan Getz(Polskie Radio)

Stan Getzについてはスイスでの放送音源を収録したアルバムを6月に当ブログにアップした(記事はこちら)が,今度は同じ年にポーランドで演奏した模様を収めたCDである。このアルバム,リリースされてから結構時間が経ってしまったが,ようやくの記事のアップである。スイス盤が昨年のリリースだったので新譜扱いはしなかったが,これは今年のリリースであるから堂々と新譜として書かせて頂こう。

実を言えば,このアルバムも毎度おなじみテナー・サックスの聖地「Bar D2」で聞かせて頂いたのが数カ月前。Bar D2のマスターは8月に記事をアップされているので,おそらくそれぐらいのタイミングで私も聞いて,即発注したのだが,ちゃんと聞けないまま時間が経ってしまったのである。そして,このアルバム,スイス盤と遜色がない音質で嬉しくなってしまう。

この年の演奏は実は"Stan Getz in Warsaw"というCDで既に一部が公開されていて,細かく比較していないので,おそらくではあるが,今日ご紹介のアルバムの終盤の3曲は同じテイクではないかと思われる。だが,私は"Stan Getz in Warsaw"はこれまで,同作に収められている74年録音の"La Fiesta"にばかり気を取られていて,60年の演奏は真面目に聞いていなかったなぁとつくづく思ってしまうぐらい,これはいい演奏である。

やはり1960年のStan Getzは手のつけようのない絶好調期であったことをここで追体験できるわけだが,それにしても素晴らしい演奏である。ここではスイス盤と異なり,全てポーランド人のリズム・セクションであるが,そんなことはお構いなしのGetzの吹きっぷりにはやはり驚かされる。日本に来た時は手抜きばかりだったと言われるGetzであるが,この人が真面目にやると,普通のテナー・プレイヤーが何人で束になって攻めたてても,絶対勝ち目がないと思わせるような演奏である。

スイス盤でも書いたが,私が生まれる前の音源がこうした音で聞ける幸せをつくづく感じている私である。リズムはちょいと弱体であることは否めないが,スイス盤同様星★★★★☆としてしまおう。それにしてもGetzがClifford Brown作"Daahoud"のような曲を吹くのは珍しいような気がするが,どうなんだろうなぁ。

Recorded Live in Warsaw in October, 1960

Personnel: Stan Getz(ts), Andrzej Trzaskowski(p), Roman Dylag(b), Andrzej Dabrowski(ds)

2013年11月26日 (火)

1作目同様のクォリティを保ったRobert Glasper Experiment。しかし,もう少しやれることがあるような...。

Black_radio_2 "Black Radio 2" Robert Glasper Experiment (Blue Note)

私はRobert Glasper Experimentの前作"Black Radio"には絶賛の声を惜しまなかったつもりである。とにかく,あのアルバムは現在の黒人音楽を集約したような感覚を私に与えてくれたものであり,その評価は今でも変わっていない(記事はこちら)。そのRobert Glasper Experimentが満を持してリリースする第2作であるから期待しない方が無理である。だが,彼らのライブにおいてはMark Colenburgというへなちょこドラマーのせいで,全然グルーブが生まれていなかったということもあり,実は今回はChris Daveではなく,そのColenburgが叩いているので不安がなかったわけではない。

結論から言えば,ここでは小難しい変拍子は出てこないので,Colenburg程度のドラマーでも特に問題はなくこなしたって感じである。なので,Colenburgに関する不安はほぼ解消である。そして,今回は,前作に比べてもゲスト・ヴォーカリストが更に豪華である。これは金が掛かっているねぇと思わせるに十分なつくりだが,グラミーも受賞しているんだから,前作と全く同じってわけには行かないということもあろうが,それにしてもキラ星のごときゲスト陣である。そしてライナーにも書いてある通り,"There are no programmed loops on this album. Everything you hear was played live."ということで,演奏におけるライブ感も十分であり,それはそれで素晴らしいことである。

だが,私は前作に感じたような感動は覚えなかったということは正直に書いておかなければならないと思う。それは前作同様のクォリティは保ちつつも,それを越える,あるいは越えようという強い意志を感じなかったと言っては言い過ぎだろうか。良くも悪くも予定調和的というか,驚きがないのである。演奏,歌唱には全く文句はない。しかし,2作目となれば,何らかの新機軸があってもよかったように思えるのだ。それだけが喉に刺さった小骨のような感覚として残ってしまった私である。

そうは言いながらも,ここで繰り広げられるメロウなグルーブに満ちた音楽は快感でしかないというのも事実である。私が贔屓にするMarsha AmbrosiusやAnthony Hamiltonも登場するのだから,悪い訳はない。だからこそ,もう一つ突き抜ける感覚が欲しいのだ。リスナーはわがままなものだが,単体で聞けば素晴らしいということになっても,前作を知っていると「う~む」となってしまうことも事実なのだ。

ということで,Robert Glasperが現在の(あまり尖っていない)黒人音楽において非常に重要なポジションにあることは実証されたが,次はどう来るのかという思いも生じてくる作品である。前作が満点だとすれば,本作は星★★★★☆というところであろう。ちなみに,私のところにデリバリーされたのは4曲追加されたデラックス・バージョン。Elvis Costello同様,そういうつもりで発注していないが,なんか得した気分であるが,その4曲も決してオマケのレベルではないので念のため。

Personnel: Robert Glasper(p, rhodes, synth), Casey Benjamin(vocoder, sax, fl, synth), Derrick Hodge(b), Mark Colenburg(ds) with Common(vo), Patrick Stump(vo), Brandy(vo), Jill Scott(vo), Dwele(vo), Marsha Ambrosius(vo), Anthony Hamilton(vo), Faith Evans(vo), Norah Jones(vo), Snoop Dogg(vo), Lupe Fiasco(vo), Jule James(vo), Emeli Sande(vo), Lalah Hathaway(vo), Malcolm-Jamal Warner(vo), Eric Roberson(vo), Bilal(vo), Jazmine Sullivan(vo), Macy Gray(vo), Jean Grae(vo), and Jahi Sundance(tuntable), Michael Eric Dyson(vo), John P. Kee(vo), Wayne Brady("Persevere Interlude"), Bill Withers(vo)

2013年11月25日 (月)

突然だが懐かしのElements

Far_east "Far East Volume 1" Elements (Wavetone)

今やElementsと言っても,あんまり通じないかなぁなんて思いつつ,部屋の整理をしていたら,久々にこのCDに遭遇したので,即ダウンロードして聞いてみたのだが,これがかなりよかった。

ElementsはPat Metheny Groupのバンド・メイツ,Mark EganとDanny Gottliebの双頭バンドであるが,基本サックス,キーボード+彼らという編成での演奏が中心だったはずである。本作もその編成で,David Mann,Gil Goldsteinというこれまたなかなか魅力的なメンツである。しかも録音されたのは今は亡き原宿「キーストンコーナー」においてである。私はキーストンコーナーには本家(SF)も分家(日本)も行ったことはないが,日本で営業していたのはバブル末期から崩壊後ぐらいのことではないかと思う。東京店に行ったことがないのは,ちょうど私がNYCに在住していた時期とかぶっていたこともあるかもしれないが,本家のオーナーであるTodd Barkanがブッキングをしていたらしく,保守本流からフュージョンまで幅広くカバーしていたような記憶がある。

そして,このElementsのアルバムは92年7月の録音であるから,私はもう日本に帰国していた頃だが,NYCで一生分ライブ・ハウスに通ったような気になっていたので,その頃は別に日本でクラブに行こうという気にもなっていなかったが,今にして思えば,そうした考えにより見逃したライブが多かったのではないかと思える。まさに「後悔先に立たず」である。

それはさておき,この時の模様は"Far East Volume 1"と"Volume 2"というのが93年にリリースされて,暫くしてから"Untold Story"という残りテイクのアルバムも出て都合3枚がリリースされているはずで,これはなかなか珍しいと言えると思う。逆に言えば,この時の演奏が非常にクォリティが高かったということにもなるだろう。確かにここでの演奏は非常にタイトで,引き締まった感覚が強い。各人が好演していて,Mark Eganはフレットレス・ベースでのソロもきっちり聞かせるし,Danny Gottliebのドラムスも力強い。それに呼応してGil GoldsteinもDavid Mannもちゃんとした仕事ぶりで非常に好感度が高いのである。

私としてはChromaの"Music on the Edge"にも収められていた"True Confessions"の収録が嬉しいところであるが,あっちはBob Bergということで,ハイブラウ度ではChromaに一歩譲るとしても,このアルバムは全体を通して聞けば,フュージョン好きには堪えられない作品だと言ってよいのではないだろうか。ただ,このアルバムの不幸は,あまりにも意味不明かつダサダサなジャケットのせいで,購買意欲を著しく下げたことであろう。これでもう少し真っ当なジャケであれば,もう少し認知度も評価も上がったであろうものをってところである。これはVolume 2も同じで,あまりにも痛いよねぇ。でも演奏は十分に星★★★★には相当すると思う。あまり目立たないながらも,これは間違いなく佳作という評価が可能である。でも,やっぱりこのジャケはない(笑)。

Recorded Live at Keystone Korner Tokyo in July, 1992

Personnel: Mark Egan(b), Danny Gottlieb(ds), Gil Goldstein(key), David Mann(sax)

2013年11月24日 (日)

予想以上の出来だったAaron Parksソロ

Aaron_parks_arborescence "Arborescense" Aaron Parks(ECM)

何とも美しい残響である。ピアノの音が更に魅力的に聞こえるというのはこういうことを言う。

Aaron ParksについてはJames Farmのアルバムや彼自身の"Invisible Cinema",更には日本でのライブ音源等を通して,その実力は理解していたつもりだが,このソロ・ピアノは彼の実力が私の認識している範囲に留まらず,強力なメロディ・ラインを弾き出す才能を強く感じさせるものとなった。その魅力を倍増させているのが,このアルバムが録音されたMechanics Hallの音響である。このホールはそのWebサイトにもAn Acoustical Masterpieceと書くぐらいだから音がいいということでは定評があると思われるが,ここで紡ぎだされるAaron Parksのピアノを更に美しく聞かせていることは間違いないだろう。

更に,ParksのピアノはJames Farmでの弾きっぷりとは全く違う美的路線であり,これをよしとするか否かが評価の分かれ目ということになるだろうが,私にとっては全く問題なしである。ある意味,Ferd Herschのソロと同質性さえ感じさせる極めて美しくも静謐な演奏である。

逆に言えば,これまでの活動と比べてみた時に,この人のピアニストとしての本質はどこにあるのかというのが非常に判断に迷うところではあるが,タッチは強靭ではないとしても,フレージングを紡ぐ能力に優れていることは間違いない事実であり,まだまだ30歳,これからもこの人には大いに伸びしろがあるだろうと思わせる。

そして,このアルバムをプロデュースしたのは韓国クラシック界の巨匠Myung-Whun Chungの息子のSun Chungである。父親や伯母とは違い,クラシック音楽ではなく,プロデュースという仕事で見事な才能を発揮したと言ってよいだろうが,音楽的なセンスはやはり血筋というところか。おそらくManfred Eicherはこの人を後継者に据えるつもりではないのかと思えるほど,本作はECMのレーベル・カラーにマッチした作品だと言える。今後のプロデューサーとしてのSun Chungの活動にも注目すべきと思わせる作品である。星★★★★☆。

しかし,"Arborescence"というタイトルにはどういう意味が込められているのだろうなぁ...。直訳すれば樹枝ってところだろうが,枝分かれして成長する彼のピアニストとしての姿なんてのは考え過ぎだな(苦笑)。

Recorded in November, 2011

Personnel: Aaron Parks(p)

2013年11月23日 (土)

今日は注目の新譜情報を。早く聞きたいっ!

Nonesuchレーベルからメールが届き,そこには2枚の注目すべきアルバム情報が掲載されていた。

Patmethenyunitygroupkin 1枚目はPat Metheny Unity Groupの"Kin(←→)"である。今回,新メンバーとしてマルチ楽器奏者であるGiulio Carmassiが加わり,バンド名もUnity BandからUnty Groupへ変更である。その他のメンバーは不動なので,更に緊密化したコンビネーションを聞かせてくれると思う。本作の来年2/4のリリースに合わせての2月からのツアーの情報も,Nonesuchのサイトにはアップされているが,今のところ日本の情報は掲載されてない。来日することは間違いないところであるが,北米が2月から3月,欧州が4月下旬から6月までのスケジュールとなっており,日本はその間隙をぬった4月上旬~中旬,もしくは欧州ツアー終了後ってことになるのだろう。それにしても休みなしにツアーを続けるこの人たちは体力あるよなぁ。移動,演奏,移動,演奏って,出張での移動慣れしている私でも信じられないスケジューリングなのだ。よくやるわ。

Mehlianatamingthedragon 2枚目は既にこのブログでも紹介したことがあるBrad MehldauとMark Guilianaのデュオ・チームMehlianaによる"Taming the Dragon"である。このバンドは完全エレクトリックなので,Brad Mehldauの日頃のピアノを期待すると火傷するが,ブート音源を聞いた限りでは非常にスリリングな演奏を展開しており,Mehldauオタクの私にとっては待望のアルバム・リリースである。Nonesuchのサイトには"Hungry Ghost"の映像もアップされているので,そちらも貼り付けておこう。こういう音楽って,NYCのイースト・ヴィレッジを想起させると感じさせるのは私だけだろうか?それとも私のNYC時代への郷愁がそう思わせるのか?いずれにしても,私の記憶の中ではこういう感じの音楽が流れているバーも彼の地にはあったのだ。コンベンショナルなジャズ・ファンには受けないだろうが,私にとっては全く問題なし。むしろ好きなタイプの音楽だと言ってもよく,否が応にも期待が高まってしまう。こちらは来年1/21の発売予定である。

年は取りたくないが,どっちのアルバムも早く聞きたいものである。

2013年11月22日 (金)

Paul McCartney@東京ドーム!

Paul_at_tokyo_dome_3

Paul MacCartneyの日本最終公演参戦のため,東京ドームへ行ってきた。会場はまさに老若男女が集っていたが,やはり平均年齢は相当高い。そうは言っても,私は冒頭から総立ちかなぁなんて覚悟していたのだが,幸いなことに私の周りの聴衆は比較的おとなしく聞く人たちが揃っていて,ほとんど立たずに済んだのは奇跡的と言える。

そうした中でのPaulだが,いやいやその若いこと。身体の維持も完璧って感じで,とても71歳には見えない。また,演奏もエネルギッシュであった。

今回のツアーでは非常に数多くのBeatlesナンバーが演奏されていたのだが,それが郷愁を誘うのと同時に,今でも音楽としての魅力が衰えていないことを再確認した私である。しかし,今回,演奏を聞いていて,Beatlesもよかったが,Wingsの曲が本当にクォリティが高かったことに気づかされた。アルバムでは"MacCartney"が初出となる"Maybe I'm Amazed"だが,私としてはこれもWingsのナンバーとして認識している。この"Maybe I'm Amazed"が誠に最高の出来と言ってよかった。クォリティとしては"Wings Over America"の時とほとんど変わっていないというのが凄い。更に"Live and Led Die"のド派手な演出は,中国の旧正月の爆竹のような感覚さえ覚えてしまった。誤解を恐れずに言えば,私はBeatlesの曲よりもWingsの曲にヴィヴィッドに反応していたのである。"Band on the Run"もよかったしねぇ。私はBeatlesではGeorgeが好きで,次にJohn,そしてPaulって順番だったのだが,今回のようなライブを見せられると,もう一度考え直す必要があるかもなぁなんて思ってしまった。

そうは言っても,Paulが書いた数々のBeatlesナンバーのほとんどを諳んじて歌えてしまう私であるから,それらを楽しんだことは言うまでもない。ちなみに,私の後ろにいらっしゃった女性はほぼ全曲歌い通しというのだから,更に強烈である。ファンは強し(笑)。

そして今回,非常に素晴らしいと思ったのがバンドである。メンバーはPaulを入れて5人だけで,あれだけの分厚い音を出すのだから,相当な腕の持ち主たちである。そして,特徴的だったのが極力オリジナルに近い形を再現しようという演奏スタイルである。ギミックなしに,例えばBeatlesの曲は,それがアルバム上で演奏されたように,ライブで再現してしまうのには驚かされたとともに,Paul自身がオリジナルに対する非常に強いシンパシーを感じているのではないかと思わせた。

いずれにしても,この人たちは本当のプロであることを強く感じさせたライブである。私は,今回のライブは,落涙するほどの感動というよりも,極上のエンタテインメントを心行くまで楽しんだという感覚であった。まさに見事なロック・ショウである。

最終日はTVカメラも入っていたようなので,そのうち放送されるのかもしれない。今回はサプライズ演出で,聴衆に赤いサイリウムが入口で配布され,そこにはアンコールの"Yesterday"で一生点灯し,Paulを驚かせようなんて説明が成されていたが,Paulがそんなに驚いたって感じではなかったのはご愛嬌であるが,写真のように東京ドームが赤く染まった様子はある意味壮観であった。

とにもかくにも,いいものを見せてもらったというのが実感である。まさにお見事。あれだけの元気さであれば,次回の来日も「まさか」ではないかもしれないなぁ。

Live at 東京ドーム on November 21, 2013

Personnel: Paul McCartney(vo, b, g, p, ukulele), Rusty Anderson(g, vo), Brian Ray(g, b, vo), Paul Wickens(key, hca, vo), Abe Laboriel, Jr.(ds, perc, vo)

2013年11月21日 (木)

出張中に見た映画(13/11編):その2は「マン・オブ・スティール」

Man_of_steel 「マン・オブ・スティール("Man of Steel")」(’米,13,Warner Brothers)

監督:Zack Snyder

出演:Henry Cavill, Amy Adams, Russell Crowe, Kevin Costner, Dianne Lane, Michael Shannon

先日の中国出張の折の往路で見た映画である。随分間が空いてしまったが,本作について書いておきたい。

スーパーマンものも何本も作られているが,私はあまり見たことがない。私の中では「スーパーマン」はTVの時代の作品としての印象の方が強いのである。だが,最近は私もバットマンやらX-Menやらを見ていてこの手の世界にはまってしまったこともあるし,今回はChristopher Nolanも製作にかかわっていることもあり,通り一遍のスーパーマンにはなるまいということで,見たいと思っていた映画である。Russell Croweも出ているしねぇ。ということで,劇場には行きそこなったが,丁度いい具合に機内エンタテインメントにかかっていたので,早速のチョイスである。

この映画の特徴は主人公が「スーパー」であることに苦悩するところにあるが,それがまぁChristopher Nolanらしいなぁって感じである。だが,映像としてはとにかくスピードが速い。往年の「弾よりも速く,力は機関車よりも強く,高いビルもひとっ飛び!」というスーパーマンのキャッチフレーズのまさに「弾より速く」って感じの映像が続いて,ある意味,目がくらくらしてしまった。CG技術の進化とは言え,この映像のスピードは,まさに早回し的で,やり過ぎではないのかって気もする。

だが,適材適所のキャスティングによって,なかなか面白く見られたのも事実である。Diane Laneが完全なオバさん化してしまったことに時の流れを感じるが,彼女のことが昔から好きな私としては,これはこれでよかった。次作はBen Affleck演じるバットマンとの共演らしいが,一体どうなってしまうのやら。今回のキャスティングは引き継がれるようだが,バットマン側のキャストが興味深いところである。星★★★☆。

2013年11月20日 (水)

Boz Scaggsライブ@渋谷公会堂:オーディエンスの平均年齢高過ぎ(苦笑)。

Bozscaggs_live 渋谷公会堂におけるBoz Scaggsの来日公演を観に行ってきた。Bozは昨年のThe Dukes of September Rhythm Revueのライブにおいても非常に若々しい演奏を展開しており,そこには私は「単独で来日しても集客できるような気がした」なんて書いている(記事はこちら)が,今回の東京公演は完売だったそうである。大した人気に驚いた私だが,聴衆の平均年齢が異常に高い。おそらく私の年代がアヴェレージかメディアンかって感じだろう。

今回のライブも"Jojo"からスタートし,つかみはOKという感じであったが,そこからは5曲ぐらいアルバム"Memphis"からの曲を渋く歌い,その後ヒット曲になだれ込むという構成である。バック・シンガーのMs. Mone'tもソロを取ったが,この人,歌もうまいが,聴衆を乗せるのがうまく,いきなりノリノリにさせたのには驚いた。まぁ,それ以外はBozのワンマンショーみたいなものであるが,セットはほぼ70分程度で一旦終了し,そこからアンコールが2回,30分ぐらいという私のようなおっさんには優しい構成であったが,"Lowdown"あたりからオーディエンスが立ち始め,アンコール前最後の"Lido Shuffle"で総立ちというのはほぼ想定通りであった。

Bozはさすがに加齢により,歌唱のキーは下がったものの,昨年のライブ同様,ギターは相当達者に弾きこなし,歌が歌えなくなっても,ギタリストとして食っていけると感じさせたが,歌もそこそこ歌いこなしていた。ただ,"We Are All Alone"はちょっと厳しかったが...。今回歌った往年のヒット曲も,それほど激しい曲がなかったが,私としては"Breakdown Dead Ahead"はやって欲しかったところである。まぁ,それでも名曲"Harbor Lights"をやってくれたのでそれはそれでよかったのだが。

そして,最後はBobby Blue Brandに捧げると言って歌った"Loan Me a Dime"である。これが素晴らしいブルーズ・フィーリングを生んでいたことは認めるが,ちょいと長かったかなぁって気もする。最後をこれで渋く締めるのもありだが,私は"Breakdown Dead Ahead"あたりでの激烈なエンディングも聞きたかったような気がする。

そういう意味では,往年のヒット曲を聞けた満足感,"Memphis"からの曲,特に"Rainy Day in Georgia"なんてよかったねぇという思いもあるが,そのほかにもあの曲も,この曲もと思ってしまったのが正直なところである。よく出来たパッケージ・ショーではあるが,もう一段のロックとしての激しさがあってもよかったように感じている。

それにしても音楽に合わせて,お年を召したおじさまたちが歌い,おばさまたちが踊り狂うさまはなかなか面白かった。そういう私も小声で歌っていたが(爆)。写真はWebから借用したものだが,ライブの雰囲気はまさにこんな感じで,それなりに楽しんでいた私であった。やっぱり好きだってことね(笑)。

2013年11月19日 (火)

パーマネントな活動も期待したいImpossible Gentlemen第2作

Impossible_gentlemen "Internationally Recognised Gentlemen" The Impossible Gentlemen(Basho)

彼らの第1作がリリースされた時に,そのコンテンポラリーな響きが気に入って,かなりの高評価をした私であるが,彼らが第2作をリリースするとは思っていなかった。しかし,今回の作品も前作に続いて好調であり,これならばレギュラー・グループとして活動すればいいのではないかと思ってしまった。

今回はプロデューサーにPat Metheny GroupのSteve Rodbyを迎え,Rodbyは一部の曲でアコースティック・ベースも弾いているところがSimcock~Walkerコンビのプロデュースによる前作との大きな違いである。このRodbyを迎えているところの如実な影響が2曲目の"Just to See You"に表れているように思える。非常にPMG的な響きなのである。冒頭の"Heute Loiter"のロック的なアプローチがカッコよいが,それからいきなりPMG的(というかLyle Mays的)なサウンドに転換するのが,非常に面白い。Rodbyは彼らのUKツアーにSwallowに代わって参加しているので,今後のメンバー・チェンジもありうるのかなとも思わせるが,さて,どうなることやら。

いずれにしても,この作品もレベルの高い演奏ぶりに嬉しくなるが,驚かされるのはSteve Swallowのはまりっぷりである。既に古希を過ぎたSwallowがこうしたコンテンポラリーな演奏に何の違和感もなく加わっていることに,改めてSwallowの多才さを感じざるをえない。Carla BleyとのECM作,自らがリーダーとなった"Into the Woods",そして本作と全くタイプの異なる演奏を極めて高いレベルでこなしてしまうことはまさに驚異的な老人である。私としては今後,このバンドにRodbyが加わることがあったとしてもそれに異論はないとしても,Swallowの異才がこのバンドを更に魅力的なものにしていることを考えると,もう少しSwallowにはこのバンドでの活動を続けて欲しいと思ってしまう。

Impossible_gentlemen_tshirt_2 もちろん,このバンドのイニチアチブはSwallow作の"Ever After"(これが胸にしみるいい曲である)以外を作曲/共作しているSimocockとWalkerが握っていることは間違いなかろうが,それでもSwallowとNussbaumというベテランの力を借りてでも,こうした演奏を聞かせることはまさに大したユニットということができよう。ということで,Swallowの活躍を評価し,かつ彼らへの注目度が少しでも上がるように期待を込めて,やや甘いかもしれないが星★★★★☆。尚,彼らのサイトでTシャツを売っているという信じられない事実もあるが,今回のアルバムに合わせたTシャツのバックのデザインがお茶目なので,画像をアップしておこう。こんな場所(例えば,東京なら味の素スタジアム,ロンドンならO2アリーナ等)で彼らがライブをやるわけないだろうってようなヴェニューが書いてあるが,それらは全部TBC(つまり未定)。ブリティッシュ・ジョーク炸裂って感じの笑える人たちである。

Personnel: Mike Walker(g), Gwilym Simcock(p), Steve Swallow(el-b), Steve Rodby(ac-b), Adam Nussbaum(ds)

2013年11月18日 (月)

「スティーブ・ジョブズ」:この尺で彼の人生を描くのは無理があった

Jobs 「スティーブ・ジョブズ("Jobs")」('13,米,Open Road Films)

監督:Joshua Michael Stern

出演:Ashton Kutcher, Dermot Mulroney, Josh Gad, Lukas Haas, Matthew Modine

彼の伝記についての記事をこのブログにアップしたのがほぼ2年前であるが,あれは本当に面白い本であった(記事はこちら)。あれだけ面白い本であるから,Steve Jobsの人となりについて映画にしたくなるのもよくわかる。だが,2時間強という尺ではSteve Jobsを描くには全く十分でなかったということは明らかである。

いきなりiPodの製品リリースのプレゼン・シーンから始まるが,残りは全てそれに至るまでの大学時代からのJobsを描いているだけで,Steve Jobsという人の人生をポートレイトするにはそれだけでは全く足りないと思わせるのである。書物に登場したお馴染みの実在の人たちも多数登場するので,シナリオとしては非常に難しい部分があったことは認めざるをえないが,もう少し人間ドラマとしての描き方もあって然るべきであったように思える。

結局は書物にも書かれているいくつかのエピソードの積み上げによって,映画は構成されているが,そのエピソード間のつながりに唐突感が避けられない出来になってしまっているのがこの映画の難点である。つまりはシナリオの出来がよくないことが決定的な問題であって,同じような映画と言ってよい「ソーシャル・ネットワーク」との大きな違いになっている。いずれにしても,こっちには伝記での擦り込みがあるわけで,「えぇっ,これで終わりかい?」という感覚を多くのオーディエンスが感じたのではないだろうか?そうは言っても尺を長くすればいいってもんでもなかろうから,これはTVシリーズにした方がよかったのではないかという感覚すらおぼえる。

Ashton Kutcherはよく頑張っていると思うが,それでも映画としての評価は高くならない。エンディングも「アルゴ」の真似か?と皮肉を言いたくなるようなもので,そういう点から見ても,レベルが低いのである。ということで,星★★が精一杯。唯一の救いはバックに流れる音楽(70年代ロック)だろうなぁ。

2013年11月17日 (日)

マイナー盤ながら見逃すのは惜しいLeszek Zadloの"Thoughts"

Thoughts "Thoughts" Leszek Zadlo(EGO)

毎度おなじみ新橋のテナーの聖地「Bar D2」で聞かせて頂いて,痺れてしまったアルバムである。そもそもマイナーなアルバムだとは思うが,こういうところまで押さえているマスター,さすがとしか言いようがない。

このアルバムのよさはフリーと保守の中間を行くようなアプローチにあると思うが,この手のサウンドが好きなリスナーには堪えられないはずである。このアルバムは単体でCDはリリースされていないが,4枚組"The EGO Recordings Vol. 2"の1枚として含まれているということで,若干価格面でのハードルは上がるが,その他のAlan Skidmoreのアルバムも非常に興味深いので,私はいつものようにお店からオンラインで即発注してしまった。

そして,今,本作を聞きながら書いているのだが,この音楽は万人向けではなく,聞くことにはハードルが結構高いようにも思える。それでも,欧州フリーの中では非常に真っ当に聞こえるこのバランスがいいのである。フリーに流れそうで,ドイツ的な完全フリーにはならないところが非常に魅力的に響く。そして,この人のテナーの響きの豪快なことよ。テナー好きはしびれる音色だと言ってもよいのではないだろうか。フルートもなかなかであるが,やはりこの人はテナーがよい。

最近の活動は教鞭中心なのかもしれないが,こういうアルバムを残したことは,この人のキャリアにおいて,誇るべきものであると言い切ってしまおう。タイトル・トラックのフェード・アウトは野暮ではあるが,そういう瑕疵はあったとしても,全編を通して楽しめる,まさにこれこそ隠れた佳品と言いたくなる作品である。星★★★★☆。

Recorded in June 1976

Personnel: Leszek Zadlo(ts,fl), Joe Haider(p), Isla Eckinger(b), Joe Nay(ds)

2013年11月16日 (土)

Chris Potter入りワンホーン・クァルテットのライブ作は,クリポタ吹きまくりモード。

Live_at_mupa "Live at Mupa" Lakatos / Potter / Veal / Carrington (BMC)

このアルバムのリリースがアナウンスされた時に相当期待したリスナーは多いはずである。リーダーのLaktosは澤野紹介からアルバムをリリースするRobert Lakatosの父で,相当の歳(今年で古希)である。昔はGRPからアルバムもリリースしているが,そちらは私は全く関心がない(笑)。いずれにしても,母国ハンガリーにおいては相応のポジションにあるであろうことはこれだけのメンツを集めることからも想像に難くない。

それでも,今回このアルバムを購入したのは当然クリポタの参加が一番の要因である。そしてこちらの期待通りに吹きまくっている。演奏自体はモーダルな感覚が強い中,ほとんどが10分を越える長尺で演奏される。リーダーのピアノも録音当時65歳にしては十分若々しく,Keith Jarrettの"Rainbow"も演奏していて,非常に楽しめるアルバムである。クリポタはテナー一本での勝負で,まさに吹きまくっており,これはファンにとっては嬉しい。クリポタがいいのは当然だが,このアルバムをよりよいものにしたのはTerri Lyne Carringtonのシャープなドラミングのように思える。彼女の実力はBob Bergとの共演作"The Truth"や彼女のリーダー作を通じて実証済みであるが,ここでの演奏を聞いて,その思いを更に強くした。誠にいい具合に演奏をプッシュしていると思える。

それにしてもクリポタである。この人には駄演はないと言ってよいが,それにしても,これだけ吹いてくれれば,招聘したリーダーとしても本望であろう。極度のイケイケ感があるわけではないが,それでも聴衆を熱くするに十分な演奏ぶりである。リーダーの書く曲が全部面白いってわけではない気もするが,演奏に関しては十分星★★★★☆に値すると思う。

Recorded Live at MUPA,Budapest on October 1, 2008

Personnel: Bela Szaksci Lakatos(p), Chris Potter(ts), Reginald Veal(b), Terri Lyne Carrington(ds)

2013年11月15日 (金)

破格の安値でゲットしたDonny Hathawayのアンソロジー:これは嬉しい!

Donny_hathaway "Never My Love: The Anthology" Donny Hathaway (Atco/Rhino)

私はDonny Hathawayが好きである。中でも彼のライブ盤を偏愛していると言ってもよい。今回,このアンソロジーを購入するに当たっては,内容をよくチェックしないで買ったのだが,この4枚組のうちの1枚はNYCのBitter Endにおける全面未発表ライブ音源を収めているではないか。それだけで嬉しいのだが,これの値段が1枚当たり600円ぐらいで買えてしまうというのは何たる僥倖!という感じである。

そもそもDonny Hathawayは極めて魅力的なヴォーカリストであり,上述の通り,その中でもライブ盤が一番好きなので,今回アルバムがデリバリーされて,内容をチェックして,驚くとともに何とも言えない喜びを感じてしまったのである。このアンソロジーは"Favorites","Unreleased Studio Recordings","Live at the Bitter End, 1971",そして"Roberta Flack and Donny Hathaway Duets"から構成されるが,私が3枚目のライブから聞いたことは言うまでもない。というよりも,ほかはまだ聞いてないのだが(笑),ここでの演奏を聞いていて,オリジナルでリリースされたライブ盤やその他のライブ盤との雰囲気の違いが結構大きいことがわかる。つまり,Hathawayはかなり自由度の高い演奏度をスタイルを持っていたということになるが,彼の歌とともに,彼の弾くRhodesの音の魅力的なことよ。もうそれだけで私はメロメロである。アルバム全部を聞いた訳ではないが,私はこのアンソロジーのコスト・パフォーマンスとライブを収めたディスク3だけでも星★★★★★である。やや冗長な感じがないわけではないが,そんなことはどうでもいいと思えるほどいけている。Hathawayのライブはやはり最高である。

その他のディスクについてはいつ書ける(聞ける)かわからないが,これは絶対お買い得ということで,記事にしないわけには行かなかったって感じである。

2013年11月14日 (木)

Ralph Townerファン必聴のヴォーカリストのアルバム

Verso "Verso" Maria Pia DeVito(Provocateur Records)

私はこのブログでも常々Ralph Townerのファンだと言い続けているが,だからと言って彼のコンプリートを目指している訳ではない。たまにゲスト出演しても1曲だけパラパラと弾いたアルバムを追うということはないのだが,この人の場合,参加するとかなりマジに参加してしまうというアルバムが多いように感じる。このアルバムも,なんで?って感じが強いが,これはTownerの裏リーダー作と言ってもよいように思えるような作品である。

Maria Pia DeVitoは今後,ECMからもリーダー作をリリースすることになっているので,Towner,Taylorとは全然相容れないということはないだろうが,それでも異色の組合せであることは確かである。それでも,私はリーダーのDeVitoには悪いが,TownerとTaylorのデュオ・パートにばかり耳が行ってしまうのである。正直に言ってしまえば,ヴォーカルはなくたっていいのである(爆)。

それでも,ヴォーカルと楽器のユニゾンやら,スキャットやらを聞いているうちに,ヴォーカルがあることに否定的な気持ちは薄れてくる。これが,例えば癖のある声だったら,とても聞いていられないものだったと思うが,DeVitoの声にはそういう要素はない。だから,全く抵抗なしに聞けるが,それでもやはりTownerの方が私には重要であった(笑)。

ちなみに昔,私はこのアルバムに関して,Amazonに次のようなレビューを投稿している:「Maria Pia DeVito(vo)とJohn Taylor(p)のコンビにRalph Towner(g)が客演したアルバムであるが,これがRalph Townerのリーダー作と言ってもよいほどの出来となっており,Townerファンは必聴のアルバムである。John Taylorと言えば,Norma Winston(vo)とのAzimuthでの名コンビが思い起こされるが,Devitoはイタリア語の歌詞に,ときおりスキャットを交えつつ,それに勝るとも劣らないコンビネーションを見せている。そのコンビだけでも魅力的であろうアルバムに,Townerの12弦及びナイロン弦のギターが客演レベルを越えて加わっているのであるから,これは強力である。しかも,TownerファンがTownerに期待するサウンド,演奏が展開されているので,Ralph Townerのファンには当然強く推薦できるだけでなく,ECMレーベルのファンにも推薦しうる佳品。」

今から見ても,あまり文体が変わらないなぁ(笑)なんて思いつつ,このアルバムに関する感想も,多分何も変わっていない。2006年に書いたレビューなのに,今でも感じる感覚とほとんど差異がないのが笑えるが,それは私が成長していないのか,あるいはそういうものなのか...。いずれにしても,まじでTownerのファンは買って損はない作品である。星★★★★。

Recorded in January & February, 2000

Personnel: Maria Pia DeVito(vo), John Taylor(p), Ralph Towner(g)

2013年11月11日 (月)

全然CDを聞けていない...

どんどんたまっていくCDの山を見ていて,こんなことでいいのか!と思いつつ,それを消化していく暇がないのはどうしようもない。多少は聞いているのだが,例えばRobert Glasperの"Black Radio 2"が前作と比べてどうなのよ?って感じで比較するのも難しいのでは,皆さんのお役にたてる記事は書けそうにないなぁ...。

もう少し時間が欲しいと思う今日この頃だが,酒量を抑えれば多少はなぁ。それができればやってるか...(爆)。ということで,今日もいい加減な記事をアップしてしまったが,そのバックに流れているのはThe Impossible Gentlemenのセカンド。結構カッコいいねぇ。

その一方で「あまちゃん」のBlu-rayも買っているのだが,そっちも全然見る暇なし。あ~,お金の無駄遣い...(にならないようにさっさと見ようっと)。

2013年11月10日 (日)

Ralph Towner入りギター3重奏,再び。

Travel_guide "Travel Guide" Ralph Towner / Wolfgang Muthspiel / Slava Grigoryan (ECM)

このアルバムがデリバリーされるまで結構時間がかかった上に,中国出張前や出張中にようやくこのアルバムを聞くことができたのだが,記事にする時間がなかったので,ようやくのアップである。このトリオによる演奏は2009年の"From a Dream"が最初で、あっちはあっちで非常に出来の良い作品であった。曲もおなじみのものも演奏していたが,こちらは新曲で固めているのかもしれない。また、前作はMuthspielのレーベルからだったが,今回はECMからなので,Towner主導と言ってよいものだろう。

一聴した限りでは,雰囲気に大きな違いこそないが,前作よりも穏やかさが増している印象が強い。ECMのレーベル・カラーってこともあろうが,本作はManfred Eicherのプロデュースだけに,静謐な中にも美しさを感じさせるのである。では,前作と本作でどっちが好きかと言われると,答えるのが非常に難しい。前作には前作のよさがあり,本作には本作の落ち着きがあって,非常に心地よいのだ。

深まりゆく秋の中で,これこそ最適な音楽と言ってよい類の響きである。やはりRalph Townerは私を裏切らない。星★★★★☆。 

Recorded in August, 2012

Personnel: Ralph Towner(g, 12-strings g), Wolfgang Muthspiel(el-g), Slava Grigoryan(g)

2013年11月 9日 (土)

出張中に見た映画(13/11編):その1は「ウルヴァリン Samurai」

Photo 「ウルヴァリン Samurai("The Wolverine")」('13,米,FOX)

監督:James Mangold

出演:Hugh Jackman,真田広之,TAO,福島リラ,Svetlana Khodchenkova

中国出張はフライト時間が短いので,往復1本ずつというのがお決まりであるが,今回は見逃していた「マン・オブ・ザ・スティール」とこの映画である。復路で見たこっちから記憶が飛んでいないうちにけなしておきたい(笑)。

私は「X-Men」シリーズの映画は結構好きなのだが,本作はシリーズ最低作と言ってよい作品である。監督のJames Mangoldは"3:10 to Yuma"といういい作品を撮っている監督であるから,実は少しは期待していたのだが,どうも納得できない出来である。演出そのものは荒唐無稽を徹底して,まぁそれはそれでいいのだが,何よりも私が文句を言いたいのは真田広之のセリフ回しである。外国映画だからと言って,彼までそんな言い回しはないだろうというセリフを修正しないのは,どう考えてもおかしな話である。あのキャラで自分を「わし」とは言わんだろう。外国人から見た日本というのはこんな感じに映っているっていうことの裏返しであることは理解しても,役者としての真田はそういうところにももっと口を出してもよかったように思える。

まぁ,もとがコミックなのだから,難しいことを言っても仕方がないことは承知の上ではあるが,それでももう少しこのシリーズの作品にはそこはかとない陰影があるところに魅力を感じている私にとっては,そうした感覚が足りなく感じるところがどうも今イチなのである。日本のいろいろなところでロケをしたんだねぇってのは感心したが,日本が舞台であるがゆえについついしょうもないところに目が行ってしまったことも否めないが,それでもやはりこれには無理があった。でも,関わった日本人スタッフが日本語でクレジットされていたのは好感が持てたとは言っておこう。

いずれにしても,ミクロな目線という点では小川直也の姿を見つけて,あっという間にやられるのを見て笑っている私も私だが,まぁ,これならこれまでの「X-Men」はBlu-rayで買ってあっても,これは買わんだろうなぁ。ということで,これはこれとして,来年公開予定の"X-Men: Days of Future Past"を楽しみに待つこととしたい。ということで,星★★ってところ。

2013年11月 8日 (金)

これから帰国

短い割にいろいろなことのあった出張であったが、ようやく帰国である。

私が到着した時には、北京のPM2.5の値は25に留まり、あまりひどい目には遭わなかったが、帰る前の北京の値は200を越えていたようである。確かに咳が止まらなくなるし、明らかに体には悪いというのが車に乗っていてもわかってしまうのが強烈である。

しかし、12月にはまた中国に来ざるを得ない状況であり、その時はどうなっていることやら...。といことで次は日本からということになるが、やはり疲れましたです。歳だな(苦笑)。

2013年11月 6日 (水)

上海蟹!

Image

出張先の常州は上海にも近いこともあり、今が旬の上海蟹を食せるかなぁと思っていたが案の定である。取引先も気を使ってくれたことは間違いないが、食え、食えと言われて結局雌2杯、雄2杯の計4杯もいただいてしまった。

甲殻類はただでさえ痛風に悪いのはわかっているので、遠慮したかったのだが、それは無礼になると考え、正直きつかったが完食である。ということで、痛風発作がいつ来てもおかしくないという恐怖と戦いながら寝ることにしよう。この写真だけでは正直訳がわからないが、大皿に目一杯上海蟹が載って出てきた様はまさに壮観であった。ということで今日は白酒もいただいたことなので、さっさと寝るしかない。

2013年11月 5日 (火)

こいつは驚いた!ありえない風景とはこれのこと。

Image_2

昨日の記事で台州の運転の荒さを書いたばかりだが、全く信じられない光景に遭遇してしまった。一体どうやればこんなことになるのかというような感じだが、この写真では若干逆光気味なのでわかりにくいかもしれないが、ビルの一階にトラックが突き刺さって半横転している。これってバックで急加速でもしない限り発生しないように見えるのだが。そもそもこのような状態で放置されているってのが無茶苦茶である。

更に、次の訪問地、常州に移動するため、台州駅に向かうタクシー移動の途中で、やけに渋滞していると思ったら、バイクの事故現場に遭遇である。被害者はピクリともしなかったので、おそらくは死亡事故ってことだろうが、街中があんな運転では事故が発生したって当たり前であろう。だから言わんこっちゃないのだが、嫌なものを見てしまったものである。

こうした運転に見られる気質が、この国のダイナミズムを生んでいるという考え方もあるだろうが、流石に今回ばかりは自分自身が生命の危機を感じるほどだったと言わざるをえない。これでは、例えば黒塗りのリモを雇っても大した差はないんだろうなんて思った私である。それにしても、私の海外出張経験の中でも今回は相当である(苦笑)。

2013年11月 4日 (月)

中年音楽狂 in 台州

昨日より中国に出張中である。本日の午前中、北京で仕事をした後、台州というところににやって来たのだが、空港からホテルのタクシーの運転が無茶苦茶でひやひやしたこと甚だしい。最初のドライバーだけかと思えば、タクシーの運転は例外なしに荒っぽい。そういうところなんだろう。

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それはさておき、この町は海沿いなので、食事は海鮮ってことになるが、魚介を選んで、それを料理してもらう方式である。どれも素材の味を活かした薄味で美味かったねぇ。

ってことで、途中経過がてらの記事のアップである。

2013年11月 3日 (日)

中国出張へ。

本日より中国へ出張である。訪問予定は3ヶ所。上海蟹は食せるのか?(笑)

食べ過ぎて痛風発作が出ないようにせねば(爆)。ということでしばらく記事が滞るか、珍道中記のどっちかだな。では行ってきます〜。

2013年11月 2日 (土)

本日も出張中

昨日から名古屋に出張中である。珍しくも宿泊であったが、現在はその帰路である。その結果、記事のアップはままならず。ただ出張の道すがらで聞いたRalph Townerの新譜はよかったねぇ。追って記事にすることにしよう。だが明日からは中国だし、さらに記事の更新が滞る可能性も...。まぁ仕方ないわ。

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