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2013年11月24日 (日)

予想以上の出来だったAaron Parksソロ

Aaron_parks_arborescence "Arborescense" Aaron Parks(ECM)

何とも美しい残響である。ピアノの音が更に魅力的に聞こえるというのはこういうことを言う。

Aaron ParksについてはJames Farmのアルバムや彼自身の"Invisible Cinema",更には日本でのライブ音源等を通して,その実力は理解していたつもりだが,このソロ・ピアノは彼の実力が私の認識している範囲に留まらず,強力なメロディ・ラインを弾き出す才能を強く感じさせるものとなった。その魅力を倍増させているのが,このアルバムが録音されたMechanics Hallの音響である。このホールはそのWebサイトにもAn Acoustical Masterpieceと書くぐらいだから音がいいということでは定評があると思われるが,ここで紡ぎだされるAaron Parksのピアノを更に美しく聞かせていることは間違いないだろう。

更に,ParksのピアノはJames Farmでの弾きっぷりとは全く違う美的路線であり,これをよしとするか否かが評価の分かれ目ということになるだろうが,私にとっては全く問題なしである。ある意味,Ferd Herschのソロと同質性さえ感じさせる極めて美しくも静謐な演奏である。

逆に言えば,これまでの活動と比べてみた時に,この人のピアニストとしての本質はどこにあるのかというのが非常に判断に迷うところではあるが,タッチは強靭ではないとしても,フレージングを紡ぐ能力に優れていることは間違いない事実であり,まだまだ30歳,これからもこの人には大いに伸びしろがあるだろうと思わせる。

そして,このアルバムをプロデュースしたのは韓国クラシック界の巨匠Myung-Whun Chungの息子のSun Chungである。父親や伯母とは違い,クラシック音楽ではなく,プロデュースという仕事で見事な才能を発揮したと言ってよいだろうが,音楽的なセンスはやはり血筋というところか。おそらくManfred Eicherはこの人を後継者に据えるつもりではないのかと思えるほど,本作はECMのレーベル・カラーにマッチした作品だと言える。今後のプロデューサーとしてのSun Chungの活動にも注目すべきと思わせる作品である。星★★★★☆。

しかし,"Arborescence"というタイトルにはどういう意味が込められているのだろうなぁ...。直訳すれば樹枝ってところだろうが,枝分かれして成長する彼のピアニストとしての姿なんてのは考え過ぎだな(苦笑)。

Recorded in November, 2011

Personnel: Aaron Parks(p)

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コメント

この作品は本当に静謐で良い出来でしたね。結構驚きました。これは紛れもないECMサウンドですね。こういうのをやってみたくて、ECMを選んだとも言えますね。

カビゴンさん,こんばんは。

正直なところ,私も驚きましたです。まさにECMカラーと言ってもよいと思いますが,このホール,そして録音技術,そして何よりもAaron Parksの演奏全てが相俟ってそうした印象を強めていると思います。

Eicherではなく,Sun Chungがプロデュースということで,若干の危惧がなかったわけではないのですが,この人なら多分大丈夫だろうなんて思ってしまいまいた。

デビュー作「Invisible Cinema」を聴いた時から何処か神秘的な光を感じピアノソロ集がでるのを楽しみにしてました。
で、ソロだったら、静謐なアルバムだろうな、って、思っていましたが、わたしもとてもいいなーと、思いましたです。

オープナーから仄暗い静けさが漂い、彼の内なる世界に迷い込んでしまい、深く遠く内なる旅路が続く全編静謐な空間でした。
って、ことで、、だめな人にはだめってかんじみたいなんですが、、わたしは好きです。

Suzuckさん,こんばんは。TBありがとうございます。

これがダメだって言う人がいても,それは好みの問題ですから,どうこう言っても始まりません。しかし,この美的感覚を認められないというのは,「個人的な感覚の違い」を越えているものを感じますけどね。ちゃんと音楽を聞けば,このよさはわかるでしょう,と私は思います。

でもまぁ,そういういろいろな感覚が入り混じるのがある意味ECMのよさだと思えばいいんでしょうね。

ということで,こちらからもTBさせて頂きます。

やっと聴きました。

個人的にはこういう叙情的なピアノ、けっこう好きです。プロデューサーのSun Chungも、ここではECMの後継者的な役割を演じていて、たぶん、ブラインドではアイヒャーと違うと分からないと思います。タイトル、曲の雰囲気、どれをとってもいいですね。

ただ、話はアルバムの外になってしまいますが、アイヒャーのほぼすべての面を彼がカバーできるか、それは今後の制作にかかってくるので、見守っていきたいと思います。今までこのアルバムと韓国人ヴォーカリストの2枚、彼のプロデュースのアルバムを聴きましたが、ECM追っかけの身としては、少々気になります。

TBさせていただきます。

910さん,こんばんは。TBありがとうございます。

私はSun Chungは期待できると思います。血筋は間違いないですし,このアルバムを聞けば,その審美眼は間違いないように思えます。

もちろん,これからいろいろな路線をやってからということはあるでしょうが,暫くは見守りましょう。

ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きます。

ECM色に染まったか?なんて感じる部分もありますが、それ以上に魅力的な Aaron Parksのピアノの音色と演奏を楽しめています。

ここのところECMでは、Aaron Parks、Craig Taborn, Chris Potter ・・・ と中堅の尖がっている面々のリーダー作を作っていますが、これが(Sun Chungの影響かもしれませんが)今後にどう繋がるかというのも、興味津々であります。

TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。

oza。さん,こんにちは。TBありがとうございます。

確かに最近は従来のECMのラインから外れていると思わせる面々がアルバムをリリースしていますが,レーベル色に多くの面できっちり合ってしまうのが,ECMの凄いところではないかと思います。それには批判があっても仕方ないでしょうが,このレーベルにはそれを越える魅力があると思っています。

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