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2013年9月25日 (水)

Stefano Bollani & Hamilton de Holanda:歌心と哀愁とテクニックと...

Stefano_bollani "O Que Sera" Stefano Bollani & Hamilton de Holanda(ECM)

私が結構なECM好きであることはこのブログでも書いてきたが,ここのところ,新譜はそこそこゲットしていても,記事にするのが非常に遅くなりがちである。最近はレーベルからのリリース枚数が多過ぎて,なかなかついていけないというのも正直なところではあるが,それでもやはり私のブログへの取り組みが,以前ほどの「絶対書かねば」感が減少していること,そして,引越し以来通勤時間が短くなったため,音楽を聞く時間そのものが減っていることも影響していると言えるだろう。端的に言えば,デリバリーされるCD群を十分にフォローしきれていないのである。だが,通勤時間が短くなった部分,自宅のPCで聞く時間はそこそこ増えているものの,家人の手前,自分の部屋にこもりっきりになってもいられず,なかなか難しいのである(苦笑)。そうした影響もあり,このアルバムも記事にするのに随分時間が掛かってしまった。

このアルバムの冒頭の数音を聞いて,ECM好きのリスナーなら「おぉっ!」と膝を乗り出すはずである。この美的なサウンド,これだけでつかみはOKである。その後に展開される音楽には優れたテクニックに裏打ちされながらも,美感と哀愁,更にはスピード感も同時に実現していてしびれてしまう。これはライブの模様を本来は放送音源として録音したものを,Bollaniが買い取ってECMに売り込んだというのが真相ではないかと思われる。だが,Bollaniがそうしたくなるのもわかるという納得の好ライブである。

こうした音楽の感覚ってどこかで聞いた覚えがあるという既視感があり,よくよく考えてみると,かつてChick CoreaがPaco De Luciaと共演した"Touchstone"の冒頭の2曲での共演ぶりを想起させるものだと感じた。あちらはスパニッシュ・テイストだったが,それをブラジリアン・テイストに置き換えれば,結構似た感覚になるかもしれないなぁと思ってしまった。もちろん,Pacoはギター,Holandaはバンドリンという違いはあるが,テクニシャン同士のピアノと弦楽器という組合せがそういう感覚を私に覚えさせた。もちろん,やっている音楽そのものは全然違うのだが,このアルバムを聞いた後,"Touchstone"を聞いてみると,やっぱりそう言う感じであった。まぁ,これは私個人の直観的なものもあるので,それが正しいというわけではないが,ちょっと面白かった。

それにしても,バンドリンという楽器はブラジル版のマンドリンであり,早弾きには適さない形状のようにも思えるが,よくもまぁこんな感じで弾けるもんだと感心し続けた一枚である。だが,私の心を捉えたのはそうしたテクニックよりも,冒頭の"Beatriz"の出だしから感じられた美感の方である。やはりこれはいいと思う。ということで,ライブならではのお遊び感覚もあり,痺れるという感じではないが,これはこれで十分に楽しめるアルバム。それにしても,Bollani,多才である。星★★★★☆。

Recorded Live in Antwerp on August 17, 2012

Personnel: Stefano Bollani(p), Hamilton de Holanda(bandolin)

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コメント

最近のECMにしては、躍動的な感じも強かったデュオのライヴですが、こういう演奏も、待ってました、っていう感じです。けっこういいですね。ボラーニだけではなく、もう一方のミュージシャンももっとよく知ってから聴きたかったなあ、というのもありますが、それだけ素晴らしいアルバムでした。

TBさせていただきます。

910さん,こんばんは。TBありがとうございます。

このライブはいけてますよねぇ。ECM好きはもちろん,ブラジル音楽好きにもOKでしょうね。おっしゃる通り,ECMにしては温度感は高いですが,でも冒頭の"Beatriz"でつかみは完全にOKでした。

ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きます。

メマリー買いした「gismonti pascoal / Hamilton De Holanda Andre Mehmari」って、いうのがえらく良かったのと、バンドリンって、こんなすごいンダーって、単純に驚いたので、ボラーニの新譜がこの方とのデュオと知ってビックリするやら、嬉しいやら。、速攻で買ってアップしちゃいましたが。。想像はしていたものの、やっぱ、すごかったぁ。(爆)

「美感と哀愁,更にはスピード感も同時に実現していてしびれてしまう。」

ですね♪
あんまり痺れたんで、新潟の某ライブハウスのマスターのお誕生日にプレゼントしたんだけど、、聴いてくれたんだろうか。。

私もダーリンといる時間が長くなりまして、いろいろやりくりが大変でっす。年に一度の仕事の〆もあって、部活動もままなりません。。

Suzuckさん,こんにちは。TBありがとうございます。それにしても"Gismonti Pascoal"って凄いタイトルですよねぇ。どっちも濃い(笑)。

このアルバムはやっぱりこの筋の音楽が好きなリスナーには訴求力高いですよね。私にとっても「たまりませんなぁ」というアルバムでした。

私も異動やらなんやらで大変ですが,また10/1からは丸の内勤務です。ここ数年で何回目やねん?

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