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2013年7月 8日 (月)

原作同様沈鬱な雰囲気に満ちた「さよなら渓谷」:だがこの真木よう子は素晴らしい

Photo_3 「さよなら渓谷」('13,ファントム・フィルム)

監督:大森立嗣

出演:真木よう子,大西信満,大森南朋,鶴田真由,鈴木杏,井浦新

私が作家,吉田修一のファンであることはこのブログでも書いてきたが,この作品の原作にはやや辛い評価をしている(記事はこちら)。こうした作品が映画化されること自体驚きだが,「横道世之介」の次の映画化作品がこれっていうのはギャップが激し過ぎるだろうと言いたくなってしまう。

Photo_5 原作同様に非常に重苦しい映画である。そして救いがない。これは本当に厳しい映画である。だが,それをリアリティを持たせて撮った監督,共同脚本の大森立嗣は絶対ほめなければならないが,それを実現に導いたのは真木よう子の素晴らしい演技である。彼女の演技は「ゆれる」でも,演技はさておき,その憂いに満ちた表情を私は絶賛したのだが(記事はこちら),ここでもその表情の素晴らしさは健在,かつ演技はずっとよくなっていると思う。

こういう映画であるから,これが物凄い動員を実現すること自体は考えにくいが,心理ドラマとして,見逃すには惜しい作品である。昨今のハリウッド映画では絶対考えられないような映画として,私はより多くの人にこの映画を見て頂ければと思う。ラスト・シーンもいろいろな解釈を可能にしていて,考えさせられるという点でも珍しい。ただ,R+15になるのも仕方がないと思えるほど,描写的に家庭内で観ることはお勧めできないので,これはやはり劇場で見るべき映画だと言っておこう。但し,ちょっと大森南朋の人物造形にはケチをつけたくなる部分もあるので,星★★★★☆とするが,日本映画の力を示したという意味では非常に重要な作品だと思う。モスクワ映画祭のコンペティション部門で審査員特別賞を受賞したのもある意味当然と言いたくなる作品。

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コメント

TBありがとうございます。沈鬱ではありますが、この濃密な雰囲気は嫌いじゃないです。真木よう子は最近、男勝りのステレオタイプな役柄ばかりでつまんないな、と思っていたところに、深みのある役柄が観られたのも収穫でした。当方からもTBさせて頂きます。

1irvingplaceさん,こんばんは。TBありがとうございます。

私にとって,真木よう子は男勝りのキャラでは決してなく,記事にも書きましたが「憂いを帯びた表情」こそが彼女の魅力だと思います。なので,映画は重苦しいものであっても,こういう方が彼女の魅力は引き出せると思います。私は「日本アカデミー賞」というイベントには極めて懐疑的ですが,こういう映画に出た真木よう子に対して評価をするのであれば,ちょっとは見直してもよいかなぁなんて思っています。まぁ無理かな(笑)。

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