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2013年5月31日 (金)

Enrico Pieranunziの新作ライブは違和感のかたまり

Enricopieranunziliveatthevillagevan "Live at the Village Vanguard" Enrico Pieranunzi (CAM Jazz)

また昨日も記事を書けなかった。ということで今日はちゃんと書きたいと思う。本作を入手したのは随分前だが,記事をアップするのに時間が掛かってしまった。Pieranunziのファンとしては褒められたことではないが,この作品,何度聞いてもピンとこないのだ。その要因がPaul Motianのドタバタしたドラムスにあることは間違いない。

PieranunziはBill Evans的なピアノから ,フリーに近いものまで,様々な音楽性を聞かせる人だが,一般的には繊細なタッチを期待する人が多いのではないかと思う。だが,ここでの演奏ではMotianのドラムスが音楽に没入するのを妨げるのである。はっきり言って,ここでのドラムスはPieranunziの音楽にフィットしていないし,うるさい。それは音量のことではなく,バッキングとしてはということである。この違和感は冒頭の"I Mean You"から明らかで,2曲目の"Tales from Unexpected"で私の苛立ちは増幅される。ブラシに持ち替える"Pensive Fragments"で改善はするものの,どうも反応がよろしくないのである。

この後,Motianは亡くなってしまうので,死者に鞭打つようなことはしたくないが,全編に渡ってそんな感じなので,ずっと違和感を抱きつつ聞いている感じなのだ。Pieranunziのピアノがスリリングに迫る瞬間,美しく迫る瞬間等,聞きどころもあるだけにどうにも惜しい。私は別にMotianが嫌いってわけではないし,これまで明確な拒絶感を示したこともないだけに,この違和感はこのアルバム固有のことになるように思える。とにかくダメなのだ。本作とメンバーを同じくする"Untold Stories"ではそんなことはなかったはずなので,今回の違和感は不思議と言わざるをえない。これは録音のバランスによるものと判断してもいいかもしれない。

Pieranunziは多作の人なので,作品の質にもバラツキがあるが,本作は残念ながら私の愛聴盤となることはなさそうである(ちなみに私にとって聞かないPieranunziの代表は,一人の狂ったオッサンの奇声が不愉快極まりない"Live in Japan"。それに関する記事はこちら)。ということで,ちょっと厳しいようだが星★★★。

Recorded Live at the Village Vanguard on July 7 & 8, 2010

Personnel: Enrico Pieranunzi(p), Marc Johnson(b), Paul Motian(ds)

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コメント

こんばんは〜
ピエラヌンチは 初めて聴きましたが、ライブ盤ということで モチアンのドラムは これが普通なのかなぁって思ってました。
バランスが悪かったってことなのでしょうか!?

ビル・エヴァンスのトリオではあまり違和感ないですよね。どうなのか!? まだよくわからないけど(^^;)

このアルバム いい曲もあるし 難しい!?っていうか なんというか そんな曲もありました。
わりと聴いたほうかな。
最近 聴いてないです(^_^;)

TB代わりにURLを貼っていきます。
http://blog.goo.ne.jp/tm-0117/e/d6e2ade7906fbbab320b0f9c52190123?guid=ON

Marlinさん、おはようございます。

私にとっては、ここでのMotianのドラムスがPieranunziに合っているとはどうしても思えず、こういうトーンの記事になりました。"Untold Stories"を聞き直した限りは、そこでのMotianはそんなに気にならないんです。結局控えめなドラミングなら気にならなくても、自己主張を感じさせるとダメってことになるかもしれません。

そうした意味でBill EvansトリオのMotianは強い自己主張していませんよね。よって私はあちらのアルバムには違和感を覚えたことはありません。ここでのドラムスがMotianの個性だとも言えるわけで難しいところですが、私は本作を頻繁にプレイバックする気にはなれないというのが正直なところです。

個人的には、3者がBill Evansにリスペクトした良い演奏を繰り広げている好盤として聴けました。

Paul Motianも、Paul Motianらしいフレーズが多いのはわかりますが、そんなに自己主張しているとも感じていないんですよね..

聴く側の感性の違いなんだとは思いますが。。
TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。

う~ん、なかなか難しいですね。モチアンのドラムスは好ききらいが聴く人によって大きいですからね。自分としては多いなるヘタウマとして満足しています。

実はエンリコさんはあまり聴いてなくて、どっちかというとジョーイ・バロン参加作の方が多いかな。

TBさせていただきます。

oza。さん,こんにちは。TBありがとうございます。

本作に関しては私の周りにも肯定派,否定派が併存していますね。私は否定派の急先鋒ってところかもしれませんが,これは完全に好みの問題でしょう。

私にはPieranunziのピアノにここでのMotianのドラムスが合っているとはどうしても思えなかったということです。聞く側の受け取り方も十人十色ってことだと思っています。

910さん,こんにちは。TBありがとうございます。

私の場合,常にMotianがダメってわけでなく,ここでのMotianがダメなんです。改めて"Untold Stories"も聞き直してみましたが,そちらでは気になりませんし,Motianのアルバムは全然苦になりません。この場におけるピアノとドラムスの相性(あるいはサウンド・バランス)のせいと考えるのが一番わかりやすいです。

音楽狂さん、再びこんばんは。こちらもTBありがとうございます。

僕は微妙というかあってないと感じたので、賛否両論あることがちょっと驚きでした。録音も大きな理由かも知れず、またMotianへの理解が僕はまだまだなんだなって思った次第です。
でもAntonio SanchezとかJoey Baronなどの作品には感じない違和感だったりするので、好みに行き着くんですね。結局。
というわけで、こちらからもTBさせていただきます。

とっつぁんさん,続けてこんばんは。こちらもTBありがとうございます。

私は皆さんの評価もわからないわけではないとしても,やっぱり駄目なものは駄目でいいと思います。これは個人の好みの問題と言ってもいいでしょうが,私はこのアルバムを評価できない人をほかにも知っています。

Motianとの共演盤でも,ここまで変な感じを抱かせるものは今までそんなになかったことを考えれば,録音の影響も大きいと思います。

いずれにしても,私はこのアルバムは何度もプレイバックはできませんし,する気にもならないです。残念ですけどね。

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