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2012年11月26日 (月)

「人生の特等席」:これほど後味がよければ文句はない

Trouble_with_the_curve 「人生の特等席("Trouble with the Curve")」('12,米,Warner Brothers)

監督:Robert Lorenz

出演:Clint Eastwood,Amy Adams,Justin Timberlake,John Goodman,Robert Patrick

先日,酷評した「悪の教典」が後味最悪なら,この映画は後味の素晴らしい映画である。「グラン・トリノ」で俳優業は引退と言われていたClint Eastwoodが久々に主演した映画であるが,人物造形やストーリー展開等が想定内のものであり,面白みに欠ける話だと言ってしまえばその通りである。だが,私も娘を持つ父である。しかも単純な性格の私は,こういう父と娘の確執と愛情を描かれてはそれだけで心を揺さぶられてしまうのだが,ストーリーに驚きはなくとも,爽やかに劇場の席を立つことができる作品である。

Eastwood扮するGusはアトランタ・ブレーブスの老スカウトの役だが,視力の低下により,足元もおぼつかなくなるという,昔のEastwoodを知る人間ならびっくりしてしまうような役柄である。だが,Eastwoodも本年82歳の真の老人であるから,そうした役柄でもこなせるが,亡妻の墓の前で"You Are My Sunshine"を口ずさみながら涙する姿は,以前のハードボイルドなEastwoodではない。しかし,それが自然に受け入れられるところにEastwoodの成熟と気概を感じる。そして,Gusという男の頑固一徹なところはステレオタイプな描き方のようでいて,私のアメリカ人の友人のキャラとほとんど同じで,私は思わず笑ってしまったのだが,正直ああいうアメリカ人っているよねぇなんて内心微苦笑していた私である。

そんなEastwoodを支えるのが娘役のAmy Adamsであるが,その役柄がなかなかよい。映画的な感動を皆さんに味わって頂くために,ここでは敢えて多くは語らないが,Eastwoodの娘役として,ちゃんとDNAを引き継いでいることが大きな要素として現れてくるところに,私は単純にじーんとしていたのである。こういう描き方をされては,大泣きはしなくても,本当にじーんとしてしまっていたのである。やはり我ながら単純の極みであるが,こうした心地よい感動を得られるのがこの映画のいいところなのである。

監督のRobert LorenzはEastwoodの助監督を務めた後,近年はプロデューサーとしてEastwood映画に参加していたが,これが監督処女作。まぁ,ストーリーは驚くようなものではないものの,手堅く演出しているところは好感が持てる。以前,Eastwood監督作にDon Siegelのサポートがあったように,ここでもEastwoodが何らかの助言はしていると思われるが,それでも,地味でありながら,この後味のよさを作り出したことは評価してよいだろう。

シナリオに穴はあると思う。しかし,私はこういう映画が好きなのである。そうした点では「悪の教典」とは大違い。ということで,ついつい点も甘くなって星★★★★☆。地味な映画だし,日本ではあまりヒットしないジンクスのある
野球関係の映画なので,大ヒットは難しいだろう(このタイミングでの公開ってのも,期待値としては高くないことを示している?)が,Eastwoodの映画にははずれはないことをまたも実証した作品。原題の"Trouble with the Curve"が「ダブル・ミーニング」含め,非常に重要な意味を持つことは映画を見ればわかるので,念のため。いやいや,それにしても最高とは言わずともいい映画であった。

さて,次はいよいよ「スカイフォール」だな。それが今年最後の劇場作品だろうか?早く行こうっと(笑)。

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