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2012年11月11日 (日)

映画「アルゴ」はこれまでのところ,今年一番の傑作である。

Argo 「アルゴ(”Argo")」('12,米,Warner Brothers)

監督:Ben Affleck

出演:Ben Affleck,Bryan Cranston,Alan Arkin,John Goodman,Victor Garber

1979年のイランにおける米国大使館占拠事件を題材に,実話を映画化したものだが,まさに事実は小説よりも奇なりである。本当にこんなことがあったのかと思ってしまうが,占拠事件の際に,大使館を脱出した6人の米国人の救出劇を描いたこの映画は無茶苦茶面白く,誰にでも薦めたくなるような傑作なのである。そもそも『アルゴ』という架空のSF映画をでっち上げて6人をそのロケハンのスタッフに身分偽変させるという作戦というのが凄いが,それを実行してしまったCIAも大したものである。

Ben Affleckは前作「ザ・タウン」でもいい仕事をしていた(記事はこちら)が,本作はそれをはるかに凌駕する出来と言ってよい。そもそも映画のオープニングからして,当時のWarner Brothersのロゴが出てくるところも,ある程度の年齢以上の層の人間のつかみはOKである。そして,1979年という時代を切り取るかのような美術や撮影も見事で,当時の感覚をうまく表わしているのも立派である。それに加えて,演出もシナリオも演技もちゃんとできているのであるからこれには私は全く文句のつけようがなかった。派手な展開はないが,2時間という尺の中で,見事にドラマ化したと言ってよい。

そして,登場人物(役者陣)が,この事件に巻き込まれた当人たちと非常に似ているというのも凝っている。この徹底ぶりも映画のリアリティを高めているように思えるのである。ある意味,ドキュメンタリー・タッチと言ってもよいのだが,その中でこうしたドラマを見事に描き切ったBen Affleckの仕事は恐るべしと言ってよい。今年見た中では「最強のふたり」が一番いいと思っていた私だが,それをあっさりひっくり返したと言ってよい傑作である。星★★★★★。日本ではなかなかヒットしそうにないようにも思えるが,この映画を見ないと絶対に損をすると言っておこう。ということで,皆さん,さっさと見に行きましょう。まじで最高なのだ。

そして私は劇中で何度も登場するセリフ"Argo, F**k Yourself(註:伏せ字は皆さんお分かりであろう)"が頭から離れなくなってしまった(笑)。

今年の残る期待は,「人生の特等席」と「スカイフォール」がこの映画を上回れるかというところになってきた。いやぁ,それにしても楽しみであるが,この映画を越えるのは厳しいかもなぁ。

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映画」カテゴリの記事

コメント

Toshiyaさん、こんにちは。

中々、迫力のある映画みたいですね。記事を読ませて頂いて、日本赤軍のオランダ・ハーグのフランス大使館の占領事件を思い出しました。

007のようなファンタジーの映画も好きですが、実話を元にした映画も結構好きです。
映画で感動すれば、その後、本が読んでみたくなります。

でも、映画を見る前に、本を読んでかなり良い印象があったりすると、映画を見てがっかりすることもあるので、前知識がなければ、映像をそのまま全部受け止められますね。好奇心、かなりそそられました!

そうですか。。Fワード、かなり頻繁に出てきましたか。。(笑)

私も先週見ました。
それ以来、10年に1度の傑作だと回りに話し続けています。
やはり実話に基づいたものというのがいい。
それでなければ、あんなこと実際にある訳無いよ!
というような出来事ですから。
Toshiyaさん、言われるように、1970~80年代の雰囲気を
色濃く残しているのもよかったです。

Laieさん,おはようございます。この映画の内容は保証します。是非ご覧になってみて下さい。

心底面白いと思わせてくれる映画はなかなかあるものではありませんが,本当にこの映画は最高に面白かったです。「スカイフォール」も評判いいですね。

Akiさん,おはようございます。

「それ以来、10年に1度の傑作だと回りに話し続けています。」というのは同感ですねぇ。ここまで映画として面白いと思えたのは私も久しぶりのことだったように思えます。本当にナイスな映画でした。

日経の金曜夕刊の映画評でもこの映画は星★★★★★でそれは納得のいくものでしたが,「黄金を抱いて跳べ」の星★★★★★とは比較になりませんわ。後者も私は見に行きましたが,なかなか骨太の映画で楽しめましたが,「アルゴ」と同列に評価することはできないですね。

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