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2012年11月 8日 (木)

夫唱婦随か,婦唱夫随か。

Swept_away "Swept Away" Marc Johnson & Eliane Elias (ECM)

このタイトルを見て思い出すのは「流されて...」というイタリア映画である。「船旅の途中に遭難して無人島に流れ着いた上流階級の人妻とその使用人が文明と隔絶された環境の中、やがてふたりの立場は逆転する」というのがその映画のモチーフであるが,それを想起させるアルバム・タイトルを実際の夫婦であるMarc JohnsonとEliane Eliasが作ってしまうというところはジョークなのか,本気なのかよくわからない(笑)。

まぁ,それはさておきである。このアルバムがなぜECMレーベルからリリースされるのかよくわからないっていうぐらいECMらしくないというか,非常に真っ当なジャズ・アルバムである。しかも秋の夜長に誠に似合いそうなサウンドと言えばよいだろうか。しかもPCやiPodで聞いても素晴らしい音で録られているように聞こえるのだから大したものである。

ほぼミディアム以下のテンポで演奏されていて,非常に落ち着いている感覚を与える一方で,彼らの書くオリジナルが結構魅力的である。曲としては"B Is for Butterfly"が中でも魅力的に響く可憐な曲であるが,これをECMレーベルの作品だと言い当てることができる人はそうはいるまいと感じさせるような曲なのである。まぁ,でも演奏がいいから許されて然るべきである。いずれにしても,曲もバラエティに富んでいて,飽きることがないのである。"Foujita"とかもいいねぇ。

Joe LovanoがECMレーベルの作品に参加するとSteve Kuhnとの"Mostly Coltrane"しかり,John Abercrombieとの"Within a Song"しかりで,素晴らしい出来を示すが,ここでは何曲かに客演しているだけなので,それほど目立つわけではないが,しっとりした吹きっぷりでここでも貢献度が高い。いずれにしても,ECMレーベルのファンにとっては,なんでこれがECMやねんって感じの音なのだが,それでも曲も演奏もいいのだから,純粋にジャズとして,あるいは音楽として楽しめばいいのである。

JohnsonとElianeの夫婦における力関係は全く想像がつかないが,感じからするとJohnsonがElianeの尻に敷かれている感じがするものの,実際のところ,夫婦でこんないいアルバムを作ってしまうのだから夫唱婦随でも,婦唱夫随でもどっちでもええわってところである。繰り返すが,これは秋の夜長には必ずや役に立つアルバムである。星★★★★☆。仲良きことは美しきかな。

Recorded in February 24 & 25, 2010

Personnel: Marc Johnson(b), Eliane Elias(p), Joey Baron(ds), Joe Lovano(ts)

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コメント

 このアルバムは文句なくいいですね。今年のお気に入りの一枚です。
 やっぱりMarc Johnson主導でしょうね。^^)

風呂井戸さん,こんにちは。ご無沙汰しています。TBありがとうございます。

これはECMっぽさは希薄ながら予想以上によかったです。Elianeは歌わなくてもちゃんと実力あるってことを証明していますね。

ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きますね。

曲の数からいけばイリアーヌなんでしょうけれど、うまく2人のいいところが引き出されていた感じです。ECMらしくないといえば、温度感が高めだったりしますが、静かめな曲が多いところもあり、やはりそのあたりはレーベルに合わせているのかな、という気もします。でもやはりブラインドでのレーベル当ては難しいかも。お気に入りの1枚です。

TBさせていただきます。

910さん,おはようございます。TBありがとうございます。

確かにこのアルバムは二人のいいところ,特にElianeのピアニストとしての魅力が十分に出ているところがいいですよね。ECMらしくはないとしても,こういう素晴らしい作品をリリースするところがECMらしいです。

ということで,こちらからもTBさせて頂きます。

音楽狂さん、こんにちはmonakaです。
このアルバムには驚かされましたね。ECMはどんなルールでアルバムつくりをするのでしょうね。
いっそのことジャケもここで変化させたらよかったとも思います。
TBさせていただきます。

monakaさん,こんばんは。TBありがとうございます。今日アップした記事はまさにECMらしいアルバムというべき"Carta de Amor"でしたので,本作との落差が大きくてむしろ笑ってしまいました。

しかし,そんなことは差し置いても,本作の演奏や録音は優れていると思えました。

こんばんは。

「夫唱婦随か,婦唱夫随か。」

余計なお世話じゃ、って、言われそうだよね。(笑)

わたしも、ロバーノさまは妙にECMの空気にはまっていると思います。
でも、やっぱ、最初一発で気に入ったイリアーヌさまのピアノの色っぽさが高得点だったので、トリオ、デュオでもいいぞ、って、思ったんだよねぇ。

こういう甘い香りも大好きなんで、はなまるあげてしました♪

すずっくさん,こんばんは。TBありがとうございます。

「余計なお世話じゃ、って、言われそう」ですが,ついつい突っ込みを入れたくなる夫婦です(笑)。

LovanoとECMも結びつかない関係だったにもかかわらず,KuhnやAbercrombie盤で完全に印象を覆してますからねぇ。ここでもナイスな客演ぶりでした。

それにしても,このアルバムはElianeのピアノですよねぇ。感心してしまいました。

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