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2012年11月30日 (金)

また飲み過ぎた...

浮世の義理とは言え,この歳になって,そんなに飲むことないじゃんと言われればその通りなのだが,やっぱり飲み過ぎた。

私の場合,お酒の許容量はかなり多い方だと思うが,その後がいけない。肝機能が酒量についていけないというのが,もはや年齢的限界を示している。だから飲んでいる時はOKでも,翌朝はどよ~んとしているのが通常である。もういい加減に酒量を減らす方向へシフトしなければ,体がおかしくなるだろうなぁ...。

自覚してるんならそうすれば?という声が飛んできそうだが,それができればとっくにやってます,と開き直る私である。ということで,今日は記事はお休みです。なんのこっちゃ(爆)。

2012年11月29日 (木)

結局買ってしまったYumingベスト盤

Photo 「日本の恋と、ユーミンと。」 松任谷由実(EMI)

それにしても凄いタイトルである。前回,Yumingのベスト盤が出た時のタイトルが"Neue Musik"だったのも凄いと思ったが,それをはるかに凌駕するタイトルだろう。それはさておきである。私はバブルがはじける前ぐらいまでは間違いなくYuming教の信者だったとカミングアウトしてもいいと思っている。新作が出ると聞けばすぐに買ったし,ライブがあると聞けばチケットを買うため並んだ。振り返ってみれば,それは全然恥ずかしいことではないし,その頃は普通のことであったと思う。しかし,そんな私でも,90年代の前半を過ぎた頃から,全然彼女の作る音楽が楽しめなくなってしまったと言うのも事実だし,それ以降はっきり言って距離を置いてきたと言っていいだろう。正直,その頃は彼女の才能はもう枯渇したと思っていたぐらいである。

だが,今回,こうして彼女のキャリアを俯瞰するアルバムを出すということになると,どうしようかなぁと思いつつ,結局買ってしまった私である。山下達郎の同趣旨のベスト盤は買わなかったのに,Yumingは買ってしまうというところが我ながら「う~む」って感じもするが,年を経てもやっぱり好きなのだ。

私の年代の人はYumingの音楽を聞けば,その曲は違えども,何らかの「甘酸っぱい」感覚をおぼえるはずだが,今回このベスト盤を聞いていても私は「甘酸っぱい」とは言わずとも,どうしてもあの頃を思い出してしまったのであった。完全な回顧モードだと言われればその通りだが,彼女のどれそれのアルバムが流行っている頃,私はどうのこうの...という感覚を覚えさせるだけの力が今でもあったと言ってしまおう。それは甘い思い出もあれば,苦い思い出もある。それをまとめて面倒見てくれるだろうと思わせるような感覚がYumingの曲にはあると言い切っておこう。

この音楽が今となっては同時代の音楽として認められるというものではないと思う。しかし,一定の年齢層以上のリスナーにとっては,彼女の作る(作っていた)音楽はどうしても意識から取り除くことができないものなのである。生活のみならず,自我の目覚めとシンクロしていると言っては言い過ぎかもしれないが,それぐらいの同時代感が強いのだ。ということで,出張の道すがら,CD3枚を聞き通した私だが,ほとんどの曲を今でもちゃんと覚えていて,口ずさめてしまうと言う事実に驚かされたのであった。

正直言って,言語の違いはあれども,ここまで歌えるのは私にとってはBeatlesか60年代歌謡曲ぐらいしかないのではないかと思えるが,そう思わせるだけの魅力的な曲が揃っていると思わされたアルバムであった。更にもう少しほめておけば,アルバムとしての曲の並びがよく考えてあるなぁって感じである。これならば,何度でもリピートができると思った私であった。懐かしさだけでなく,間違いなく彼女は「天才を発揮していた」と思わせるに足るナイスなベスト盤である。自分の記憶への貢献も含めて星★★★★★。

2012年11月28日 (水)

ライブも素晴らしいNik Bärtsch's Ronin

Nik_bartschs_ronin_live "Live" Nik Bärtsch's Ronin (ECM)

今でも,彼らのアルバムを初めて聞いた時の感覚は鮮明に覚えている。リズム・フィギュアはファンクなのに,メロディ・ラインは完全にミニマルである。そこで思い浮かんだ言葉が,それこそまんまであるが,「ミニマル・ファンク」だった。それ以外に形容しようがないというのが正直なところではあったが,このアルバムを聞いた理由はECMレーベルだったからにほかならないとしても,これは心底カッコいいと思ってしまったのである。私はその後Nik BärtschのアルバムをECMに限らず聞いているが,私のミニマル好きとも相俟って,本当に彼らの音楽にしびれてしまった私であった。

そんな彼らのライブ・アルバムは東京を含む各地で収録された2枚組だが,まさに彼ららしい音楽満載の充実作である。Nik BärtschとShaのフロントはやはりミニマルなのだが,実はこのバンドのリズム隊は結構自由度高く演奏しているのではないかと思わせるものとなっている。ベースにしても,ドラムスにしても,パーカッションにしても,楽譜の縛りはあまりないように思えるのである。特に本作でのファンク度合いを高めているのがBjørn Meyerのベースであり,この心地よいファンクに私はぞくぞくする思いをしてしまった。惜しくもBjørn MeyerはRoninを脱退したとのことであるが,それでもこの演奏を残したことで,多くの人の記憶に残るはずだと思いたい。

彼らの演奏どれを聞いても同じように聞こえるという批判もあろうが,ミニマルなんてそんなものだし,こういう音楽は難しいことを考えるよりも,この心地よいファンクに身を委ねればいいのである。私が今年聞いた中でも最もカッコいいもののひとつと言ってよい1枚である。私は彼らのやっている音楽は全面支持ということで星★★★★★である。ということで,改めて彼らの旧作もまた聞いてみることにしよう。気持ちよ過ぎである。

Recorded Live between 2009 & 2011

Personnel: Nik Bärtsch(p, key), Sha(b-cl, as), Bjørn Meyer(b), Kaspar Rast(ds), Andi Pupato(perc), Thomy Jordi(b)

2012年11月27日 (火)

今聞いてもやはりよいMarc Copland~Ralph Townerデュオ

Songs_without_end "Songs without End" Marc Copland & Ralph Towner (Jazz City)

今やこの二人は私の音楽生活において欠かすことのできない人たちである。その二人のデュオ作品が出たのも随分前になってしまったが,この頃はまだ私はMarc Coplandにはまっていなかったし,Ralph Townerについても好きではあったが,今ほどではなかったはずである。しかし,そんな私でもついつい手が伸びたというのはなぜだかはわからないとしても,どちらかと言えばTowner聞きたさであったと思う。

まぁ,この音源は確かに彼らのいつもの感じと違うって気がしない部分もないではない。時にフリーに近いアプローチさえ聞かせるのだから尚更である。だが,そこはCoplandとTownerである。やはりリリシズムが勝つってところであろう。一方で私がこの音源をしょっちゅう聞かないっていうのはそのいつもの感じとの違いがあるからではないかとも言えるわけで,CoplandにしてもTownerにしても想定外のダイナミズムを感じさせる瞬間もあるのも事実である。

よって,私としてはこのアルバムは彼らの演奏としてファイヴァリットと言うつもりはないのだが,それでもこの二人の演奏というのが今にして思えば貴重なわけである。おそらくはこれ一回きりの共演だったはずだが,相性が悪いってことではないと思うんだけどねぇ...。双方とデュオで共演しているGary Peacockという例もあるし。

まぁ,それはさておき,かなり久しぶりに聞いたのだが,この演奏は悪くない。Townerが多重録音で聞かせるギターとピアノのデュオとは質感が違うとしても,これはこれで微妙な部分もありながら好きだなぁ。ってことで星★★★★ぐらい。いずれにしても本作をプロデュースした増尾好秋には感謝せねばなるまい。

Recorded in November 1993

Personnel: Marc Copland(p), Ralph Towner(g)

2012年11月26日 (月)

「人生の特等席」:これほど後味がよければ文句はない

Trouble_with_the_curve 「人生の特等席("Trouble with the Curve")」('12,米,Warner Brothers)

監督:Robert Lorenz

出演:Clint Eastwood,Amy Adams,Justin Timberlake,John Goodman,Robert Patrick

先日,酷評した「悪の教典」が後味最悪なら,この映画は後味の素晴らしい映画である。「グラン・トリノ」で俳優業は引退と言われていたClint Eastwoodが久々に主演した映画であるが,人物造形やストーリー展開等が想定内のものであり,面白みに欠ける話だと言ってしまえばその通りである。だが,私も娘を持つ父である。しかも単純な性格の私は,こういう父と娘の確執と愛情を描かれてはそれだけで心を揺さぶられてしまうのだが,ストーリーに驚きはなくとも,爽やかに劇場の席を立つことができる作品である。

Eastwood扮するGusはアトランタ・ブレーブスの老スカウトの役だが,視力の低下により,足元もおぼつかなくなるという,昔のEastwoodを知る人間ならびっくりしてしまうような役柄である。だが,Eastwoodも本年82歳の真の老人であるから,そうした役柄でもこなせるが,亡妻の墓の前で"You Are My Sunshine"を口ずさみながら涙する姿は,以前のハードボイルドなEastwoodではない。しかし,それが自然に受け入れられるところにEastwoodの成熟と気概を感じる。そして,Gusという男の頑固一徹なところはステレオタイプな描き方のようでいて,私のアメリカ人の友人のキャラとほとんど同じで,私は思わず笑ってしまったのだが,正直ああいうアメリカ人っているよねぇなんて内心微苦笑していた私である。

そんなEastwoodを支えるのが娘役のAmy Adamsであるが,その役柄がなかなかよい。映画的な感動を皆さんに味わって頂くために,ここでは敢えて多くは語らないが,Eastwoodの娘役として,ちゃんとDNAを引き継いでいることが大きな要素として現れてくるところに,私は単純にじーんとしていたのである。こういう描き方をされては,大泣きはしなくても,本当にじーんとしてしまっていたのである。やはり我ながら単純の極みであるが,こうした心地よい感動を得られるのがこの映画のいいところなのである。

監督のRobert LorenzはEastwoodの助監督を務めた後,近年はプロデューサーとしてEastwood映画に参加していたが,これが監督処女作。まぁ,ストーリーは驚くようなものではないものの,手堅く演出しているところは好感が持てる。以前,Eastwood監督作にDon Siegelのサポートがあったように,ここでもEastwoodが何らかの助言はしていると思われるが,それでも,地味でありながら,この後味のよさを作り出したことは評価してよいだろう。

シナリオに穴はあると思う。しかし,私はこういう映画が好きなのである。そうした点では「悪の教典」とは大違い。ということで,ついつい点も甘くなって星★★★★☆。地味な映画だし,日本ではあまりヒットしないジンクスのある
野球関係の映画なので,大ヒットは難しいだろう(このタイミングでの公開ってのも,期待値としては高くないことを示している?)が,Eastwoodの映画にははずれはないことをまたも実証した作品。原題の"Trouble with the Curve"が「ダブル・ミーニング」含め,非常に重要な意味を持つことは映画を見ればわかるので,念のため。いやいや,それにしても最高とは言わずともいい映画であった。

さて,次はいよいよ「スカイフォール」だな。それが今年最後の劇場作品だろうか?早く行こうっと(笑)。

2012年11月25日 (日)

家人の実家で飲み過ぎました...

久々に家人の実家を訪問するチャンスがあり,予想はしていたが,がんがん飲まされてしまった(自主的に飲んだ?)。

ということで,音楽も全く聞いていないし,書ける状態にもないので今日はお休みである。それにしても飲み過ぎた(懲りないやつである)。

2012年11月24日 (土)

「悪の教典」:原作同様の後味の悪さ。大島優子の反応は正しい。

_ 「悪の教典」('12,東宝)

監督:三池崇史

出演:伊藤英明,二階堂ふみ,染谷将太,林遣都,山田孝之,吹越満

私は本ブログでも記事にしたが,この原作を読んだ時の後味の悪さ(記事はこちら)だけが記憶に残っていて,これが映画化されると聞いて,どう映像化するつもりなのかと思っていた。本でもあれだけ後味が悪いのだから,映画にしてもさぞやと思っているのだったら,見に行かなければいい話だが,ついつい見に行ってしまって,後悔した私である。

この映画については,AKB48の大島優子がはっきり嫌いだと言って,「炎上マーケティング」などという批判を受けているようだが,この一件の本当の思惑は別としても,はっきり言っておこう。「私もこの映画は嫌いです。」(笑)

原作同様に無意味に繰り広げられる殺戮シーンを見ていて,もう一回この映画を見ようという気になる人間はそうはいないだろう。どうせなら笑えるぐらいのスプラッターにすれば,それはそれでよかっただろうが,散弾銃のぶっ放し方も,殺される生徒たちのぶっ飛び方も中途半端な感じがして,どうにも気分が悪いのである。原作同様,私の地元が舞台ということは「リス園」がちらっと映ることでもわかるが,だからと言って,地元民としてもこんな映画の舞台になることは全く嬉しくない。

いずれにしても,こんな映画を見に行くことをチョイスした自分を恥じて無星。エンド・ロールに"To Be Continued"なんて書いてあったが,私は続編が作られても見に行くことは絶対ない。ついでに言っておくが,伊藤英明の英語の発音はひど過ぎ。もう少しトレーナーにつくとか,何とかして欲しいものである。"Magnificent"って言ったって,口がちゃんとまわっておらん!

ということで,「人生の特等席」でも見て,この不快な気分を直すことにしよう。だったら,最初からそっちを見に行けって?おっしゃる通り(爆)。

2012年11月23日 (金)

出た! Led Zeppelinの再結成ライブ

Celebration_day "Celebration Day" Led Zeppelin(Warner Brothers)

2007年に一夜だけ再結成されたLed Zeppelinのライブの模様を記録した映像,音源がリリースされた。彼らの再結成はこれを除けば,ライブ・エイドの時の1回だけのはずだが,その時はドラムスがPhil Collinsでどうにも合ってない感覚が強い上に,Jimmy Pageもほとんど最悪と思っていたようなので,映像としてはライブ・エイドのDVDにも含まれていない。よって,今回,こうしてリリースされたってことは納得ずくってことになろう。まぁ,今回はドラムスもJohn Bonhamの息子のJasonだし。

O2_arena

まだ私は音源を1回聞いただけなので,記事は改めてってことにしたいが,演奏としては(編集は施しているかもしれないが)予想よりも頑張っているって感じが強い。さすがにRobert Plantの声は厳しい部分もあったが,それでもこういう音源を聞けるだけ,あるいは映像を見られるだけで喜んでしまうファンも多かろう。私もそんな一人である。ちなみに私が購入したのはBD+2CD+ボーナスDVDの4枚組バージョンだが,これで2,500円しないって安いねぇ。それだけでも思わず嬉しくなってしまった。尚,この演奏が行われたO2アリーナってのはこんなところである。以前のロンドン出張の時にもこの写真はアップしたが,iPhoneで撮影したにしては雰囲気のいい写真(O2アリーナと月の対比を見よ!)なので,再掲してしまおう(笑)。

甚だ余談であるが,この会場には沢尻エリカがいたはずだが,それも何だかねぇ。というよりなんでやねん!だな(爆)。

2012年11月22日 (木)

ホリデイ・シーズンに潤いを与えるSolveig Slettahjellによる素晴らしい作品

Natt_i_betlehem "Natt I Betlehem" Solveig Slettahjell

本作は超絶ブロガー(?),Suzuckさんからご紹介頂いたものである。Suzuckさんはクリスマス・アルバムのコレクターとしてもご高名なのだが,そのSuzuckさんのお眼鏡にかなうだけのことはあると思わせる素晴らしい作品である。

私はホリデイ・シーズン,特にクリスマスについては信仰に思いを馳せて静かに過ごすべきだと思っていることは,これまでにもこのブログに書いてきた。それははるか昔に私が出張で過ごしたロンドンでのクリスマスが私に影響していることは間違いない。公共交通機関さえ止まってしまう現地でのクリスマスは,家族ともども静かに過ごせばいいと思わせるものであり,わたしは終日,FMから流れる宗教音楽を聞きながら過ごしたことも懐かしい。それはそれで私はいいと思えたし,むしろそうあるべきだとさえ思っている。だから,頭の硬い私は宗教的なバックグラウンドの異なる多くの日本人がクリスマス,クリスマスと騒ぐことには極めて懐疑的である。よって,そうした日には,私にとっては静かに時間を過ごすことができる音楽こそ望ましいのである。このアルバムはそうした私のニーズにそれこそジャスト・フィットな1枚。

まず,主役たるSolveig Slettahjellの声がまことに魅力的である。彼女についての詳しい情報はノルウェーの歌手であること以外にはないのだが,どちらかと言えば渋い声だと言ってよいだろう。そんな彼女が母国語と英語を交えて歌うこのソングブックは,人生に落ち着きを与えてくれると言っては大袈裟かもしれないが,宗教音楽でなくても敬虔な気持ちになれると思わせるに十分な出来である。私も宗教音楽以外のホリデイ・シーズン向けのアルバムは多少は保有しているが,その中でも最も感動した1枚と言ってもよい。

こうした私の思いに貢献した要因がTord Gustavsenによる楚々とした伴奏である。静かな中にも美しさを感じさせる彼のピアノがこのアルバムの魅力を高めたことは間違いない。更に何曲かで加わるSjur Miljeteigのラッパも的確な助演である。私はこの音楽を聞いていて,日頃の憂さを忘れることができたというのが正直なところである。まさに心洗われるとはこのことである。これからのホリデイ・シーズンに向けてTracy Thornのアルバム同様,何度もお世話になるに違いない作品である。星★★★★★。

Suzuckさん,素晴らしい作品のご紹介ありがとうございました。

Recorded in September 2008

Personnel: Solveig Slettahjell(vo), Tord Gustavsen(p), Sjur Miljeteig(tp)

2012年11月21日 (水)

本日は出張中につき...

本日は出張中で,出張につきものの深酒も重なりお休みです。しかし最近,こんなんばっかりや...。

2012年11月20日 (火)

Tracey Thorn:今年のホリデイ・シーズンはこれでOKよ。

Tinsel_lights "Tinsel And Lights" Tracey Thorn(Strange Feeling)

私はEverything But The Girl(EBTG)というバンドが好きな割に,このブログでは意外にも"Acoustic"1枚しか取り上げていない(記事はこちら)。だが,Cherry Redの頃を含めてBen WattやTracey Thornの声に親しんできた人間には欠かすことのできないバンドであった。そんなEBTGもBen WattがDJ業にいそしむようになってから,とんと新譜が出ないのは全くもって寂しいことだが,Tracey Thornはソロ・アルバムを出しているから,それによって渇望感を癒していた私である。

そんなTracey Thornの新作はホリデイ・シーズン向きのアルバムである。彼女の声でのホリデイ・シーズン・アルバムであれば,それは悪いわけはないと思うのだが,これがまたちょっとひねった作りになっている。この手のアルバムに必ず登場する類の曲は"Have Yourself a Merry Little Christmas"ぐらいしかない。それ以外は自作の2曲とほかのミュージシャンの曲のカヴァーである。カヴァーするのもRandy Newman,Joni Mitchell,Ron Sexsmith,Scritti Politti,White Stripes,Sufjan Stevens等々,食指をそそる面々である。ついでにScritti PolittiからはGreenが1曲客演しているのも嬉しいねぇ。

ミックスはどちらかと言えば地味に行われており,Traceyの生声が楽しめる感じってところである以前に比べるとTraceyの声が低くなったようにも感じられるが,それでもやはり癒し系の声ではある。そして必ずしも著名とは言えないかもしれないが,これらの曲を見つけて歌ってしまうというところに,彼女のこだわりが感じられる。そういう意味ではこれはホリデイ・シーズン向け(あるいは冬場向け)のアルバムであるとともに,立派なコンセプト・アルバムだという評価が可能だと思う。

ということで,私にとっては今年のホリデイ・シーズンはこれで決まりと言ってよいアルバムがデリバリーされて,これから1か月強のヘビー・ローテーションになることは確実である。ということで,ちょっと甘いかもしれないが星★★★★☆にしてしまおう。

ところで,ブログのお知り合い,Suzuckさんはクリスマス・アルバムのコレクターとしても知られているのだが,このジャケはSuzuckさんを刺激するに違いあるまい(笑)。ちなみに私はCDを購入したが,本作のLPヴァージョンにはCD未収録曲が1曲追加されている(とコレクター心を煽る)。でも音楽のタイプがちょっと違うかなぁ...。おっと,Suzuckさんにご紹介頂いたホリデイ・シーズン・アルバムもアップせねば。

Personnel: Tracey Thorn(vo, p, g), Ben Watt(g, key, p, vo), Jono Ma(g), Gabriel Winterfield(g), Ewan Pearson(key, synth, perc), Steve Pearce(b), Leo Taylor(ds), Green Gartside(vo), Caroline Drucker(clap) with Orchestra

2012年11月19日 (月)

「黄金を抱いて翔べ」:骨太な映画ではあるが,これが5つ星かねぇ。

Photo 「黄金を抱いて翔べ」('12,松竹)

監督:井筒和幸

出演:妻夫木聡,浅野忠信,桐谷健太,溝端淳平,チャンミン,西田敏行

日経のシネマ万華鏡において星5つという評価を得た作品である。同紙において星5つとは今年有数の傑作という評価であるから,そうなんだぁと思って見に行って,まぁ悪くはないとしても,それほどの作品か?という疑問ばかりが残ってしまった私である。

大阪を舞台として,原作者,高村薫が描いたイメージから乖離しないで描き切った骨太なストーリーであることは間違いない。そういう意味では悪くない出来であり,楽しめる映画だと思う。しかし,これが今年有数の傑作という評価は間違いなく過大なものと思わざるをえない。

妻夫木聡は善戦していると思うが,モルヒネを打ちながらも,あそこまでの活動は出来ないだろうと思ってしまうし,桐谷健太や溝端淳平は演技にうそ臭さが目立つ。
妻夫木聡の映画なら「悪人」の方がはるかによく出来ている。そもそもの話に無理があると言ってしまえばそれまでだが,もう少しリアリティのある表現があってもよかったはずであり,西田敏行の行動も首肯できない部分がある。この辺りはシナリオの弱さだと言えるが,それにしても行き過ぎという感じの話である。

私はエンタテインメントとしてのこの映画を評価しないわけではないが,だからと言ってこれを今年有数の傑作とは絶対思わない。これよりも,先週記事にした「アルゴ」の方が映画としては何倍も優れているということは声を大にして言っておかねばなるまい。ということでこの映画に関しては星★★★☆ってところが妥当な評価だろうと思う。

2012年11月18日 (日)

やっぱりSarah Vaughanは凄いのだ...

How_long_has_this "How Long Has This Been Going On?" Sarah Vaughan (Pablo)

私はこのブログでSarah Vaughanのアルバムを何度か取り上げてきたが,今だからこそ思えるが,凄い歌手であることは誰の耳にも明らかである。だが,私が初めてこのアルバムを高校生の頃に買った時にはそんな魅力なんてガキの私にわかる訳はなかったというのが正直な思いである。このアルバムのSarahの声を聞いても,何だか女声とは思えないなぁなんて考えていたのだからまさに失礼千万,無知とは恐ろしい(笑)。しかし,このジャケではそれだけでハードルが上がってしまうのは当時としては仕方がなかったのであるという思いもある。

私は本作をLPで保有していたが,とうの昔に売り払って後悔の念を抱いていたのだが,今回中古CDを500円でゲットして,改めてこのアルバムを聞いて,どうしてこれを売るという気持ちに自分がなったのかが全く理解できないと感じざるをえない見事な出来であった。やはり無知とは恐ろしい。

私もそれなりにキャリアを重ねて,いろいろな音楽に触れてしまえば,ここに収められた音楽は座右に置いて,長きに渡り親しむべき作品であることには一点の疑問のないわけだが,その一方でこれは高校生が聞くべき音楽ではなかったなぁなんて思うのも事実である。音楽をわかるとかわからないとか言うのは野暮だと承知の上で,やはり人間の成長に合わせてでなければ,理解のしようがない音楽もあるということを痛感させられてしまった。それぐらいこのアルバムはよくできている。

そうは言いつつ,あの「枯葉」の入った"Crazy & Mixed Up"と本作のどっちが好きかと聞かれれば,「枯葉」を取ってしまうかもしれないが,それでもこれは選曲も伴奏も企画もよく,正直甲乙つけがたい出来。やっぱりSarah Vaughanは凄かったと改めて感じさせられた一枚である。そもそも"When Your Lover Has Gone"をLouie Bellsonのドラムスだけをバックに歌いあげてしまうことにはSarah Vaughanのチャレンジ精神を感じざるをえない。ある意味これは「枯葉」の萌芽であったと言えるかもしれない。とにかく素晴らしいの一言である。星★★★★★。Pablo時代こそ,まさに歌手Sarah Vaughanとしてのピークにあったことは間違いない事実だろう。
まじで凄過ぎである。だが,このジャケはないよなぁ。購買意欲は絶対に高まらんとだけ言っておこう。

Recorded on April 25, 1978

Personnel: Sarah Vaughan(vo), Oscar Peterson(p), Joe Pass(g), Ray Brown(b), Louie Bellson(ds)


2012年11月17日 (土)

中年音楽狂は今日もダメだった...

内山田洋とクールファイブなら「長崎は今日も雨だった」なのだが,私は「今日もダメだった」である。ちゃんと韻は踏んだつもりではいるがそれがどうしたと言われれば,その通りである(爆)。

珍しくも仕事での飲み会が続いたりというような事情もあり,こんな状態では記事を書くのは無理なので,復活は明日以降にお預けである。

さて,明日は何を書こうか難しいが,明日には明日の風が吹くってことで。

2012年11月16日 (金)

本日も記事を書けず...

雑事への対応を迫られており,音楽は通勤途上で聞いているものの,記事をアップする余裕がない。ということで本日もお休みモードである。明日には復活と思いつつ,明後日にずれ込む可能性ありである。皆さん,ごめんなさい。

2012年11月14日 (水)

ようやくDylanの"Tempest"のアップである。

Tempest "Tempest" Bob Dylan (Columbia)

記事を書くまでこれほど時間が掛かるとは思わなかった。アルバムがリリースされたのが今年の9/11であり,ここまで正直何回聞いたかわからないぐらい聞いたのだが,どうしても記事にできない状態が続いていた。できるだけ歌詞を吟味しながら,聞きたいと思っていたからなのだが,100%本質をつかんだとは言い難いものの,もう書いてもいいだろうということで,ようやくである。

冒頭の"Duquesne Whistle"のイントロを聞いた瞬間,おやっ?と思うリスナーは多いと思う。何ともカントリー的なというか,ペーソスを感じさせるというか,それこそ不思議なフレイヴァーの始まりだからである。だが,リズムが入った瞬間,全ての懸念は消失する。この一瞬のインパクトだけでも,このアルバムはつかみはOKというところであろう。その後に展開されるルーツ的な音楽と,物語性を持った曲を聞くにつけ,そのつかみが興奮へと転じると言うべきだろう。最も短くても3分28秒,タイトル・トラックに至っては13分55秒という長尺である。それもタイタニックについて歌い,45コーラスもあるというのが凄い。こうなると,単なる歌手というよりも,詩人であり,作家の境地である。そして最後はJohn Lennonについて歌った"Roll On John"で締めくくるというのがまたしびれる。DylanがLennonにシンパシーを示すというところが意外なようでもあるわけだが,それでも,Lennonが亡くなって30年以上を経た今,Dylanの声でこの歌が歌われることに非常に感慨深いものをおぼえるのはきっと私だけではないだろう。

いずれにしても,この作品には「死」という言葉が強く感じられるわけだが,古希を過ぎたDylanとしても,当然自分の「死」についても思うところがあることの反映なのか,どうなのかは私には知る由もない。しかし,そうしたダークな雰囲気と,ルーツ・ロック的なグルーブがこれまたマッチして,何とも言えない雰囲気を生み出している。Bob DylanがJack Frost名義で作品をセルフ・プロデュースし始めてからの作品はどれも優れた出来だと思うが,これもまた新たな傑作として多くの人に聞かれるべき作品となった。こんな作品には星★★★★★しかあるまい。

Bob Dylan,とても71歳とは思えぬ創造力である。まだまだ現役というよりも,その他大勢のミュージシャンをはるかに凌駕するエネルギーである。凄い。このアルバムの記事をアップするまでの間に,世の中では村上春樹がノーベル文学賞を受賞するかどうかという話題があったが,私は詩人としてのBob Dylanもノーベル文学賞の候補に値するなんて思っていた。優れた文筆家が,歌も歌うというだけのことだと考えれば,あながち可能性ゼロだとも言い切れまい。そう思わせるに値する見事な作品である
。そうは言いながら,私は本作の歌詞を完全に把握しきっていない。それができるまで,まだまだ何度でも聞きたいと思わせるのである。なかなかこんな作品には出会えないと言ってもよいだろう。

Personnel: Bob Dylan(vo, g, p), Tony Garner(b), George G. Receli(ds) Donnie Herron(steel, banjo, vln, mandolin), Charlie Sexton(g), Stu Kimball(g), David Hidalgo(g, accor, vln)

2012年11月13日 (火)

Rolling Stonesアーカイブ・シリーズ第5弾は一気に2005年に飛ぶ

Light_the_fuse "Light the Fuse: A Bigger Bang Tour" The Rolling Stones (Rollings Stones Archive)

大体3~4カ月のインターバルでリリースされるStonesのアーカイブ・シリーズだが,夏に出た東京ライブに続く第5弾がリリースされたので早速のダウンロードである。今回もこれまでと同じく,FLAC:9ドル,MP3:7ドルの太っ腹価格である。そして,今回は一気に2005年まで飛び,トロントにおけるBigger Bangツアーのキックオフ・ライブである。

Stonesがツアーを小規模なホールでスタートさせ,慣らし運転をすることはよく知られているが,この時もトロントのPhoenix Concert Theaterというキャパ1,100人のホールでスタートである。トロントと言えば,"Love You Live"にも入っているEl MocamboでもStonesはやっているが,そういう意味でトロントの人たちは恵まれていると言わざるをえない。羨ましい限りである。

この頃になってくると,Stonesはスタジアムでのライブが普通になってきて,日本でもこのツアーではドーム・ツアーと相成ったが,チケットが高騰して,これはやっぱり問題だろうって感じの値段であった。よって,私もこの時はさすがにライブには行っていない。そうした時の音源が聞けることは誠にありがたいと言ってもいいのだが,さすがにこのシリーズも第5弾,しかも音源としてはかなり新しい2005年のものになると,どうかなぁって気もしてくる。これまでは90年の東京ドームが一番新しい音源だったわけで,そこから15年も一気に飛ぶってのは極端すぎる気もするのである。もちろん,"Some Girls Live in Texas '78"等も出ているので,それでもいいと言えばいいのだが,どうもここまで来ると私の興味もさすがに薄れてくるって感じなのである。

もちろん,Stonesのライブであるから,いい加減な仕事はしていない。十分にカッコいいとは思う。でもStonesが"Get Up Stand Up"はないんじゃない?って気がしてしまうのも事実であり,若干微妙である。正直,この曲はStonesには合ってないと思う。しかも,この時のライブはキックオフだけに,いつものフルセットのライブよりも曲数も少ないショート・バージョンであり,結構あっさりした感覚があることも否定できない。まぁ,丁度いいと言えば丁度いい長さなのだが,その一方で,やはりまだ粗さが残っている部分も感じられるところがこのライブの特徴だろう。

しかし,繰り返すが,こんなライブの入場料が10 CADってのはいいなぁ。羨ましいなぁと思いつつ,Keith Richardsも言っているように,ここにいる聴衆はGinnea Pig(モルモットである)なんだろうというのを感じる演奏でもあった。

このアーカイブ・シリーズは6作で終了という説があるが,それが本当ならあと1作ということになるが,今度はいつの音源が出るのだろうか?来春あたりを楽しみに待ちたいが,これより新しい音源なら,次は考えちゃうかもなぁ。でもきっと買うだろうが(爆)。

Recorded Live at Phoenix Concert Theatre, Toronto on August 10, 2005

Personnel: Mick Jagger(vo), Keith Richards(g, vo), Ronnie Wood(g), Charlie Watts(ds), Darryl Jones(b), Chuck Leavell(key), Bobby Keys(sax), Tim Ries(sax), Kent Smith(tp), Michael Davis(tb), Bernard Fowler(vo), Blondie Chaplin(vo), Lisa Fisher(vo)

2012年11月12日 (月)

また出た!ECMアーカイブ・シリーズのMagico音源:これぞECMである。これが嫌いならECMはやめときなはれ(笑)。

Carta_de_amor "Carta de Amor" Jan Garbarek, Egberto Gismonti, Charlie Haden(ECM)

今年発売されたジャズ・アルバムの中でもKeith Jarrettの"Sleeper"は屈指の作品だったと思っているが,なぜあのような作品が33年間もリリースされなかったかということには疑問もあった私である(記事はこちら)。しかし,ああした音源を今までリリースしてこなかったECMの総帥,Manfred Eicherに何らかの変化が生じたであろうと思わせたことは決してECMレーベルのファンにとっては悪いことではなかったはずである。その時も「おい,Eicher,出し惜しみせずもっと出せ!」と思っていた私だが,やっぱりまだまだあったってことを実証するような音源の登場である。

往時のECMレーベルのユニークさは考えられないようなミュージシャンの組合せを行いながら,レーベル・カラーにフィットした音楽を生み出していた(というより,あまりにユニークだったので当時からOne & Onlyだったというのが正しかろう)ことにあるが,その中で本作の3人が生み出した"Magico"と"Folk Song"という2枚のアルバムはECMレーベルのファンの中でも間違いなく評価が高い作品であるに違いない。このような3人が集まれば,それこそケミストリーとも言うべき特殊なアウトプットが出てきて然るべきだと思わせるわけだが,この3人がライブをやったらどうなってしまうのかというのは,そりゃあECMファンだったら関心があるわけである。だからこそ,この3人による演奏のブートがあれば気になるのは当然だったのだが,本作のリリース予告を知って,ブートには手を出さず,じっと我慢した私であった。

そして出てきた音楽は私たちの予想をはるかに越えるレベルの高い演奏である。この3人であるからおかしな演奏になるはずはないとしても,これはレベル高過ぎだろう。Hadenはどちらかというと自己主張を控えて伴奏に徹しているという感覚もあるが,その分,GarbarekとGismontiが自由度高く演奏しているって感じである。特に私がしびれてしまったのがGismontiである。ギターもよいが,それにも増してピアノが最高である。もうこんな演奏をされてしまえば,文句をつけることが不可能な状態である。あの頃のECMはこうだったという思いを馳せながら,今聞いてもこれは強烈である。これだけのスタイリストを3人集めて,破綻なく演奏させるManfred Eicherというプロデューサーはやはり凄い男だと言わざるをえない。"Sleeper"も最高だったが,本作もそれに勝るとも劣らない超弩級の音源である。

一体,こうしたお宝音源がどれだけ隠されているというのか。新作を出すのもいいが,こうした音源も25%ぐらい出して欲しいと思うのはきっと私だけではないはずである。とにかく,文句のつけようのない傑作ライブである。ということで繰り返す。「おい,Eicher,出し惜しみせずもっと出せ!」

こんな演奏にはどうこう文句をつけること自体野暮である。全てのECMレーベル・ファンにとっては星★に決まっている(笑)。こんなアルバムに"Carta de Amor"即ちラブレターなんてタイトルをつけるEicherという男は罪作りである。やっぱりもっと出せ!こういう音楽を愛している人間は世界にたくさんいるぞ!!

Recorded Live in April 1981 at Amerikahaus, München

Personnel: Jan Garbarek(ts, ss), Egberto Gismonti(g, p), Charlie Haden(b)

2012年11月11日 (日)

映画「アルゴ」はこれまでのところ,今年一番の傑作である。

Argo 「アルゴ(”Argo")」('12,米,Warner Brothers)

監督:Ben Affleck

出演:Ben Affleck,Bryan Cranston,Alan Arkin,John Goodman,Victor Garber

1979年のイランにおける米国大使館占拠事件を題材に,実話を映画化したものだが,まさに事実は小説よりも奇なりである。本当にこんなことがあったのかと思ってしまうが,占拠事件の際に,大使館を脱出した6人の米国人の救出劇を描いたこの映画は無茶苦茶面白く,誰にでも薦めたくなるような傑作なのである。そもそも『アルゴ』という架空のSF映画をでっち上げて6人をそのロケハンのスタッフに身分偽変させるという作戦というのが凄いが,それを実行してしまったCIAも大したものである。

Ben Affleckは前作「ザ・タウン」でもいい仕事をしていた(記事はこちら)が,本作はそれをはるかに凌駕する出来と言ってよい。そもそも映画のオープニングからして,当時のWarner Brothersのロゴが出てくるところも,ある程度の年齢以上の層の人間のつかみはOKである。そして,1979年という時代を切り取るかのような美術や撮影も見事で,当時の感覚をうまく表わしているのも立派である。それに加えて,演出もシナリオも演技もちゃんとできているのであるからこれには私は全く文句のつけようがなかった。派手な展開はないが,2時間という尺の中で,見事にドラマ化したと言ってよい。

そして,登場人物(役者陣)が,この事件に巻き込まれた当人たちと非常に似ているというのも凝っている。この徹底ぶりも映画のリアリティを高めているように思えるのである。ある意味,ドキュメンタリー・タッチと言ってもよいのだが,その中でこうしたドラマを見事に描き切ったBen Affleckの仕事は恐るべしと言ってよい。今年見た中では「最強のふたり」が一番いいと思っていた私だが,それをあっさりひっくり返したと言ってよい傑作である。星★★★★★。日本ではなかなかヒットしそうにないようにも思えるが,この映画を見ないと絶対に損をすると言っておこう。ということで,皆さん,さっさと見に行きましょう。まじで最高なのだ。

そして私は劇中で何度も登場するセリフ"Argo, F**k Yourself(註:伏せ字は皆さんお分かりであろう)"が頭から離れなくなってしまった(笑)。

今年の残る期待は,「人生の特等席」と「スカイフォール」がこの映画を上回れるかというところになってきた。いやぁ,それにしても楽しみであるが,この映画を越えるのは厳しいかもなぁ。

2012年11月10日 (土)

Radu Lupuは中庸の鑑である。

Radu_lupu2 今日もライブ・レポートである。11月に入って早くも3回目というのは私の日頃の生活パターンから乖離しているが,それは音楽シーズンだってことの証左にすぎない。でも,さすがに今月はもう無理かなぁ。

それはさておき今回はRadu Lupuである。私がクラシックのリサイタルに足を運ぶ機会は決して多いとは言えないが,前回は内田光子のオール・シューベルトだったはずである。そして今回もLupuのオール・シューベルト・プログラムなのだから,シューベルトに強い関心を持ってきたわけではない私だけに,人間変われば変わるものであると思わざるを得ない(その背景にご関心のある方はこちらをご覧下さい)。

今回は東京オペラシティへ私の知り合いとの参戦だったのだが,クラシックのリサイタルの前にしては二人で飲み過ぎてしまったようである。だから,ちゃんと審美眼は維持したつもりで聴いていたものの,前半の即興曲で深い眠りについていたことは告白する必要があるだろう。だが,休憩を挟んで「遺作」はちゃんと聴いたつもりである。即興曲ではあれほど完璧に「落ちた」私であったが,「遺作」ではそうならなかったのには理由があるように思える。

今回,「遺作」を聞いていて私が全く馴染めなかったのが第1楽章である。右手と左手の乖離が感じられて,どうにも居心地が悪かったのである。より端的に言えばリズムのぶれとでも言うべきものを感じたからだと言っても良い。それは2楽章以降,特に3楽章以降改善したのだが,それにしてもって感じであった。その違和感が私を覚醒させていたのは皮肉だが,事後の反応からしても,聴衆にも何らかの違和感を覚えさせていたのではないかと思っている。私の思い込みかもしれないが,盛大な拍手は受けていながら,熱狂には至っていないという感じだったのである。

だからと言って駄演というつもりは毛頭ない。主題に書いた「中庸」という表現は決して悪い意味ではない。むしろ,完全にギミックを排し,アタックの強弱なんて意味ないねと思わせる,安定したタッチで演奏を展開することは決して容易ではないはずだと思わざるをえない。そうした点はさすがLupuと言うべきものだったが,それでも私が「遺作」に覚えた違和感を払拭するところまでは行っていないのが残念であった。また彼の演奏に触れるチャンスがあるかもわからないが,再び来日の機会があれば,それでもまた行ってしまうんだろう。Lupuとはそういう人である。

2012年11月 8日 (木)

夫唱婦随か,婦唱夫随か。

Swept_away "Swept Away" Marc Johnson & Eliane Elias (ECM)

このタイトルを見て思い出すのは「流されて...」というイタリア映画である。「船旅の途中に遭難して無人島に流れ着いた上流階級の人妻とその使用人が文明と隔絶された環境の中、やがてふたりの立場は逆転する」というのがその映画のモチーフであるが,それを想起させるアルバム・タイトルを実際の夫婦であるMarc JohnsonとEliane Eliasが作ってしまうというところはジョークなのか,本気なのかよくわからない(笑)。

まぁ,それはさておきである。このアルバムがなぜECMレーベルからリリースされるのかよくわからないっていうぐらいECMらしくないというか,非常に真っ当なジャズ・アルバムである。しかも秋の夜長に誠に似合いそうなサウンドと言えばよいだろうか。しかもPCやiPodで聞いても素晴らしい音で録られているように聞こえるのだから大したものである。

ほぼミディアム以下のテンポで演奏されていて,非常に落ち着いている感覚を与える一方で,彼らの書くオリジナルが結構魅力的である。曲としては"B Is for Butterfly"が中でも魅力的に響く可憐な曲であるが,これをECMレーベルの作品だと言い当てることができる人はそうはいるまいと感じさせるような曲なのである。まぁ,でも演奏がいいから許されて然るべきである。いずれにしても,曲もバラエティに富んでいて,飽きることがないのである。"Foujita"とかもいいねぇ。

Joe LovanoがECMレーベルの作品に参加するとSteve Kuhnとの"Mostly Coltrane"しかり,John Abercrombieとの"Within a Song"しかりで,素晴らしい出来を示すが,ここでは何曲かに客演しているだけなので,それほど目立つわけではないが,しっとりした吹きっぷりでここでも貢献度が高い。いずれにしても,ECMレーベルのファンにとっては,なんでこれがECMやねんって感じの音なのだが,それでも曲も演奏もいいのだから,純粋にジャズとして,あるいは音楽として楽しめばいいのである。

JohnsonとElianeの夫婦における力関係は全く想像がつかないが,感じからするとJohnsonがElianeの尻に敷かれている感じがするものの,実際のところ,夫婦でこんないいアルバムを作ってしまうのだから夫唱婦随でも,婦唱夫随でもどっちでもええわってところである。繰り返すが,これは秋の夜長には必ずや役に立つアルバムである。星★★★★☆。仲良きことは美しきかな。

Recorded in February 24 & 25, 2010

Personnel: Marc Johnson(b), Eliane Elias(p), Joey Baron(ds), Joe Lovano(ts)

2012年11月 7日 (水)

Marcin Wasilewski Trioライブ観戦記

Photo 昨日もお知らせしたとおり,11/6,Marcin Wasilewski Trioの来日公演を見に行ってきた。場所は白寿ホールという聞きなれない場所であったが,キャパは300人の,元来クラシックが基本のホールのようである。Wasilewskiのような繊細なサウンドにはこうしたホールもフィットするかもしれないなぁなんて思いつつ,今回のPAはオノ・セイゲンが担当するという情報も入ってきていた。会場に入ってみると,確かに通常のPAとは異なり,写真にもあるように,ECLIPSE TD712Zというスピーカーを10本配置するという代わったスタイルであった。そうしたホールに駆けつけた聴衆は6分の入りってところか。まだまだポーランド・ジャズについては認知度は高くないようだと思わせるが,その一方で,(リアルでは初めてお会いした方も含めて)ブログのお知り合いの皆さまがいらっしゃること,いらっしゃること。かく言う私もイタリア・ジャズの女神さまことrhodiaさんとご一緒させて頂いて,そうしたブロガーの一員にはなっていた(笑)。

そしてこの不動のトリオによる演奏である。端的に言えば,緩と急を交互に表出させるような選曲だったと思えるが,大部分はECMレーベルの最新作"Faithful"からのものと思われる。それに加えて「ローズマリーの赤ちゃん」もやっていたが,実際に演奏したのはアンコールのPrince作"Diamonds And Pearls"まで入れて(多分)全9曲,約80分程度ってところだったと思う。ホールでのライブにしては若干短めながら,十分にその魅力は堪能できたように思える。

特に私が感心したのはWasilewskiの右手から繰り出される誠に見事としか言いようのないメロディ・ラインである。テンポの遅い曲でも速い曲でも,その美感が損なわれることがないのは大したものである。私は今回のライブを聴きながらさしずめ「奇跡の右手」だなぁ~なんて思っていたぐらいだが,それぐらい印象的なフレーズを次から次へと繰り出してくるのである。まぁ,どれも同じように聞こえるという気がしないでもない(爆)が,それでも十分にリリカルで美しいソロを展開していたと思える。こういうフレージングを繰り出すWasilewskiであるから,神経質そうな一面も見せてもなるほどと思うのだが,テンポが上がってくると,足を踏み鳴らしたり,Keithほどではないが,椅子から若干立ち上がって演奏する等の側面も示していたのは出てくる音とのギャップありって感じである。

ベースのSlawomir Kurkiewiczも素晴らしいベースであることはそのバッキングでもソロでも明らかなのだが,いかんせん,前半でのベースの・ボリュームがやや低く,十分に聞き取れなかった部分があったのは残念である。後半には多少修正され,ちゃんと聞こえるようになったが,それでもちょっと惜しかったように思える。そして,今回のライブにおいて,最も問題があったのがMichal Miskiewiczのドラムスではないか。ブラシやマレットを使っている時は全然問題ないのだが,スティックで音量を上げて叩くと,バンドとしてのバランスを若干崩していたように思えるのである。これは演奏のせいだけとは言い切れない部分もあって,PAのバランスがよくないという考え方もあると思う。そもそも1曲目でピアノが一瞬ではあるがハウリングを起こし,Wasilewskiがのけぞっていたのを聴衆は見逃していまい。いずれにしても,私にはMisliewiczのドラムスの音量はもう少し工夫があってもよかったように思えるのである。スローな曲で楚々としたというか控え目な伴奏をつける分には問題はなかったのだが,ドラムスが自己主張を始め出すと,具合が悪くなる傾向があったことは否めない。リハーサルをしてサウンド・バランスは決めているとは思うのだが,それにしてもドラムスがバランスをやや崩していたのはもったいない。でもこれはPA担当のオノ・セイゲンの責任と言ってもよいものだろう。

やや辛口になったが,私はWasilewskiの演奏には全く文句はなく,やはりこの人の才能は大したものだということを再確認した次第である。ライブとしては大体満足のいくものだったのだが,それでももっといいライブになりえただろうという感覚を残したのも事実である。逆に言えば,クラシック向けのホールにおけるPAを使った音響の難しさということを感じさせたと言ってもよいかもしれない。サントリー・ホールのBrad Mehldauもそれで私には駄目だったのかなぁなんて思い出しつつ,やっぱりジャズはクラブなりライブ・ハウスで見るのが正しいんだと思ってしまう私である(ちなみに,以前,Wasilewskiのライブ関連で書いた記事はこちら)。

2012年11月6日@白寿ホール

Personnel: Marcin Wasilewski(p), Slawomir Kurkiewicz(b), Michal Miskiewicz(ds)

2012年11月 6日 (火)

今夜はMarcin Wasilewski Trio@白寿ホール!

全ECMファン,全欧州ジャズ・ファン必聴のライブが今夜開催である。当日券もあるらしいが,このようにレベルの高いトリオの演奏をわずか300人しか享受できないのは困ったものだが,私はその目撃者として徹底的に味わってきたいと思う。レポートは追って。

2012年11月 5日 (月)

兄貴の新譜について書く前に"Time Fades Away"を

Time_fades_away "Time Fades Away" Neil Young(Reprise)

長年廃盤のままのアルバムである。一度CDで再発されるというアナウンスがあったはずなのに,それもぽしゃったままである。Neil Youngとしてはこの時のツアーについて相当不愉快な思いをしているらしく,Wikipediaには次のように書いてある。

"Time Fades Away" was the worst record I ever made - but as a documentary of what was happening to me, it was a great record. I was onstage and I was playing all these songs that nobody had heard before, recording them, and I didn't have the right band. It was just an uncomfortable tour. I felt like a product, and I had this band of all-star musicians that couldn't even look at each other.

かいつまんで言えば,「自分としてはドキュメンタリーとしては認められたとしても,最悪のレコードであり,新曲をやったものの,バンドが最低だった。」みたいなことになるが,本人が言うほど最悪かなぁ?って思いを抱くのは私だけではないだろう。そもそもバンドは「ほぼ」Stray Gatorsではないか。その辺がよくわからん。"Harvest"の成功に対して,Youngが外野からどうこう言われるのが嫌だったという気持ちも理解できないではないが,だったらなぜ後年"Harvest Moon"を改めて「ほぼ」Gatorsと作ったのかと思ってしまういずれにしても,ここではNeil Youngらしい曲をNeil Youngらしく歌っていると思うんだけどねぇ...。まぁ,つくっている本人と受容する側の感覚が違うというのはよくあることだと思うが,何だかもったいないような気もする。

私は幸い中古でこのアルバムをゲットしたからいいようなものの,世の中でここに収められた音楽に触れるチャンスがあってもよさそうなものである。ちなみに,このアルバムはほとんどが1973年のツアーの音源だが,なぜか1曲だけ"Love in Mind"だけが1971年UCLAにおける録音というのはちょっと不思議な気がする。

だが,同じくWikipediaによれば,Neil Youngとしては来るArchive Seriesの第二弾には"Time Fades Away II"なるディスクが含まれる予定だそうである。そちらは本作と違って,ツアー前半のドラマーがKenny Buttreyの時のもので,曲も全然違うらしい。だったらこっちもついでに入れればいいのにねぇ...。最後に収められた"Last Dance"はかなりイメージが違って強烈な印象を残しているが,これはこれでいいと思う人も多いはずである。いずれにしてもこれはNeil Youngの最高傑作ではないとしても,十分星★には値していると思う。

Recorded Live at Various Locations and Various Dates between 1971 & 1973

Personnel: Neil Young(vo, g, p, hca), Ben Keith(pedal steel, vo), Jack Nitsche(p), Johnny Barbarta(ds), Tim Drummond(b), Joe Yankee(b), David Crosby(g, vo), Graham Nash(vo)

2012年11月 4日 (日)

あまりの違いに驚くWhitesnakeの"Slide It In"英米バージョン(本編)

Slide_it_in_2 "Slide It In" Whitesnake(Liberty / Geffen)

先日,記事をアップすると予告したこのアルバムの英米盤の大きな違いについてようやく書くことができる。 このアルバムの違いを簡単に言うと次のようになるだろう。必ずしも正確ではないところもあるかもしれないが,大体はこういう感じである。

  • そもそも曲順、ミックスが違う
  • 米盤はMicky Moodyに代わってJohn Sykesのギターが加わっている。
  • 米盤のベースがColin HodgkinsonからNeil Murrayのものに差し替えられている。
  • 米盤にはBill Cuomoのキーボードが付加されている

この違いのインパクトはかなり大きく,特にミックスの違いが相当大きい。端的に言えば米盤はSykesのギターを強調し,抜けがいいとでも言えばよいが,確かに売れやすい音ながら,悪く言えば軽い音に聞こえる。英盤でもキーボードの存在感は決して濃厚とは言えないが,米盤は更に薄い。ある意味,Jon Lordの存在意義が疑われると言ってもよいかもしれない。Cozy Powellのドラムスも聞こえ方がかなり違うしなぁ。

全体として聞いていてどちらが好みかは,それぞれのリスナーに委ねられるべきではあるが,英盤にはハード・ブギー的と評してもよさそうなブリティッシュ・ロック的な香りが感じられるのに対し,米盤にはWhitesnakeとしての個性が感じにくいようにも思える。John Sykesのギターは聞き所を持っているとは言え,こういうサウンドのバンドってほかにもあるように感じてしまうのだ。という考えに基づき,私はロック・アルバムとして聞くなら英盤の方が好みということになると思っている。

どっちを聞いてもDavid Coverdaleの声があるだけに,Whitesnakeであることには変わりはないのだが,米盤は世界戦略の中で作られたってところだろう。商売人,David Geffenらしい判断とも言えるが,こんなに変えていいんかいって気はする。

ただ繰り返すが,最終的な判断は各々のリスナーがすればいいわけである。そのためにもこのアルバムにはバージョン違いがあることを認識しておくべきだと思うが,それでもナイスなハードロック・アルバムであることに異論はない。 星★★★★☆。それにしてもタイトル・トラックなどエロい歌詞だなぁ。

Personnel: David Coverdale(vo), Micky Moody(g), Mel Galley(g, vo), John Sykes(g), Jon Lord(key), Bill Cuomo(key), Colin Hodgikinson(b), Neil Murray(b), Cozy Powell(ds)

2012年11月 3日 (土)

本日出張中。

本日は地方出張中につき、記事は書けない状態である。明日は兄貴の新譜に触れようかな〜。2枚組とは思わなかったぜぃ(笑)。

2012年11月 2日 (金)

突然のThe Dukes of September Rhythm Revueへの参戦

The_dukes_of_september 昨日,会社の同僚からメッセージが届き,11/1のThe Dukes of September Rhythm Revueの武道館公演いかが?というお誘いを受けた。行こうかどうか迷っていて,まぁ今回は見送りかなぁなんて思っていたのだが,せっかくのお誘いである。この千載一遇のチャンスを逃すべきではないということで,Eric Clapton ~ Steve Winwood以来の武道館である。

The Dukes of September Rhythm Revueと言っても誰?って方にはDonald Fagen,Boz Scaggs,Michael McDonaldがバンド形式で演奏すると言えば,70年代ロックにはまった世代なら心がときめくはずである。以前にも書いたとおり,彼らの共演は私は1991年にNYCで見ているのだが,あの時はメンバーが入れ替わり立ち替わりって感じの演奏で,今回のようなバンド形式ではなかったが,それはそれで楽しいショーだった。それから21年を経て,ショーとしての楽しさはますます増したって感じだろうか。3人のヒット曲と彼らが影響を受けたであろうソウル系の曲を中心にしての演奏である。

バックを支えるメンツは現行Steely Danのツアー・バンドからWalter Beckerだけを抜いたような感じなので,そのタイトなまとまりには安心感があるが,そうした中で今回,一番驚いたのはBoz Scaggsの現役感とギターのうまさであった。我々はBozと言えばシンガーというイメージが強いが,ギターも結構確かな腕前だったと思う。そして歌声も体型も若々しく,一番受けていたのはBozではないか。まぁ,"Lowdown"や"Lido Shuffle"は受けるわねぇと思いつつ,あれなら単独で来日しても集客できるような気がした(そう言えば前回はTOTOと来てたんだよねぇ。行きたかったなぁ...)。

一方,やや精彩を欠いたのはMichael McDonaldだと思える。あのヴォイスは健在なのだが,ちょっと太り過ぎて,歌唱がシャウトに頼り過ぎのような気がしたのである。しかし,あの声で"If You Don't Know Me by Now"なんて歌われて,そこにBozがコーラスをつけるなんてそれはやっぱり反則であり,私はこの曲に限ってはメロメロになってしまった。

Donald Fagenはバンマスとしてジョークを連発していたが,Steely DanのナンバーはMichael McDonaldにバックで歌わせるという気のきき方である。BozもSDナンバーでは基本的にギターを中心にしていたのが印象的である。また,今回見ていて面白かったのは,Fagenのピアノを弾く時の姿勢のよさである。ロッカーって感じの弾き方ではなくて,その後ろ姿を非常に興味深く見ていた私である。

セットリストは下記の通り(名古屋のセットリストをコピペ)だと思うが,大阪では1曲多かったようである。まぁ,それでも70年代の自分に思いを馳せ,ノスタルジーには十分浸ることができたライブであった。感動と言う感じではないが,本当に楽しめるエンタテインメント・ショーであったと思う。尚,余談ながら,バックでヴォーカルを取っていたCarolyn LeonhartはTom HarrellのバンドのWayne Escofferyの嫁はんである。

  1. PEOPLE GET UP AND DRIVE YOUR FUNKY SOUL(Intro)
  2. WHO'S THAT LADY
  3. SWEET SOUL MUSIC
  4. I KEEP FORGETTIN'  (EVERY TIME YOU'RE NEAR)
  5. TROUBLE MAN
  6. KID CHARLEMAGNE
  7. THE SAME THING
  8. MISS SUN
  9. I HEARD IT THROUGH THE GRAPEVINE
  10. YOU NEVER CAN TELL
  11. IF YOU DON'T KNOW ME BY NOW
  12. WHAT A FOOL BELIEVES
  13. HEY 19
  14. LOVE TKO
  15. (TAKE A LITTLE) PIECE OF MY HEART
  16. PEG
  17. LOWDOWN
  18. TAKIN' IT TO THE STREETS
  19. REELIN' IN THE YEARS
  20. - Encore -             

  21. LIDO SHUFFLE
  22. PRETZEL LOGIC
  23. THANK YOU (FALETTINME BE MICE ELF AGAIN)
  24. THEM CHANGES
  25. PEOPLE GET UP AND DRIVE YOUR FUNKY SOUL(Outro)

Personnel: Donald Fagen(vo, p), Michael McDonald(vo, el-p, accor), Boz Scaggs(vo, g), Jon Herington(g), Freddie Washington(b), Shannon Forrest(ds), Jim Beard (p, key),  Michael Leonhart (tp), Jay Collins(sax, fl), Walt Weiskopf(sax, fl), Carolyn Leonhart(vo), Catherine Russell(vo)

2012年11月 1日 (木)

皆さん,ごめんなさい。

まともに記事をアップできないのが3日続くのは,ブログを開始して以降初めてだと思う。連日連夜の深酒が原因だが,さすがに反省をしている私である。明日には通常営業に戻りたいが,さて結果やいかに(苦笑)。

ということで本日は皆さん,ごめんなさい。

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