2018年7月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

2016年おすすめ作

無料ブログはココログ

« 濃い~メンツのDonny McCaslinの新作だが... | トップページ | Lee Konitzほか御一行さまによるスタンダードの解体と再構築 »

2012年10月 7日 (日)

Gato Barbieriはムード歌謡よりフリー・ジャズの方がまだいい

Confluence "Confluence" Gato Barbieri & Dollar Brand(Freedom)

Gato Barbieriのムード歌謡的な演奏を聞いていると,正直言って「下品」という表現しか思い浮かばない。よって,私はGato Barbieriのファンではないし,このブログでも彼のベスト盤にかなりのケチをつけた(記事はこちら)。だったら,聞かなきゃいいじゃんという話もあるが,私にとってはこういうサウンドと,それこそDon Cherryと"Complete Communion"をやっているGato Barbieriとがうまく結び付かないのである。テナーの音は一緒でも,やっている音楽が違い過ぎるのだ。どっちが本質なのよと言いたくなるところへ,中古盤屋をうろついていたら,Dollar Brandとのデュオ盤発見である。怖いもの見たさ(聞きたさ)ではないが,ついつい手を伸ばしてしまった。

聞いてびっくりというか,本作は完全なフリー・ジャズである。ベスト盤に聞かれるような音楽とは全く異なっていて,ますます私はGato Barbieriという人がわからなくなってしまった。どうしてこうも違う音楽を同じ人間が奏でられるのか,私には不思議で仕方がないというところだが,まぁそれはさておきである。全編に渡って,Gato Barbieriはフリーキーなトーンでウネウネと吹いており,そのバックで弾くDollar Brandのピアノはミニマル的なところもあったり,メロディアスな感覚もあったりでこれまたよくわからないのである。

しかし,これはある意味では正調フリー・ジャズとも言えるわけで,私にとってはGato Barbieriはこういう方がまだましだと思わせるものである。むしろ,前述の"Complete Communion"みたいだったら,私はこの人をもう少し高く評価していたかもしれない。路線変更はポピュラティの向上という点ではこの人には好影響があったとも言えるが,その一方で音楽としてのクリエイティビティは完全に低下したと思っているのは私だけではあるまい。それでも"Last Tango in Paris"だけは例外的に認めるが,やっぱりフリー路線の方が正解だと思う。ということで,このアルバムも一般人にとっては何のこっちゃ的なアルバムであるが,私はよくやるわと思いながら聞いていた。星★★★☆。

今回,私が購入したのはCD版であるが,このCDがもろにLP起こしの手抜きCDである。マスター・テープを探すこともなく,この程度の音で本作をリリースし,3,008円という値付けをした徳間ジャパンという会社は相当の恥知らずだと言っておこう。とにかくこれはひどい。LP起こしをするなら,せめてもう少しクォリティの高いLP盤を見つけるぐらいの努力をするのが筋だが,全くそうした取り組みをしていないスクラッチ・ノイズの連発には失笑を禁じ得なかった。

Recorded on March 16, 1968

Personnel: Gato Barbieri(ts), Dollar Brand(p, cello)

« 濃い~メンツのDonny McCaslinの新作だが... | トップページ | Lee Konitzほか御一行さまによるスタンダードの解体と再構築 »

ジャズ(2012年の記事)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/198475/55827785

この記事へのトラックバック一覧です: Gato Barbieriはムード歌謡よりフリー・ジャズの方がまだいい:

« 濃い~メンツのDonny McCaslinの新作だが... | トップページ | Lee Konitzほか御一行さまによるスタンダードの解体と再構築 »

Amazon検索

2017年おすすめ作