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2012年7月 4日 (水)

これは面白い!George Harrisonのジャズ・アダプテーション

Harrison_on_harrison "Harrison on Harrison" Joel Harrison(High Note)

新橋のテナー・サックスの聖地Bar D2にお邪魔していると,次から次へと知らないけれども非常に興味深かったり,興奮させられるようなアルバムをご紹介頂いて,こっちとしても次から次へと発注を繰り返すというのが通常のルーティンのようになってしまった。今日ご紹介するアルバムもそんな一枚。マスターがこのアルバムをお持ちなのはDave Liebman入りという理由がメインだと思うが,私にとってはLiebmanの演奏も興味深いのだが,1曲のオリジナルを除いて,珍しくもGeorge Harrisonの曲ばかりやっているというのが更に興味をそそってしまった。

私はこのブログにも書いている通り,The Beatlesのメンバーの中ではGeorge Harrisonが一番好きで,その次がJohn Lennonってことになっているのだが,Georgeの書く曲というのはLennon/McCartneyに比べると,不思議なコード進行だったり,ちょっと違った魅力を持っているように思えるのである。それはThe Beatlesの時代もそうだし,ソロ・キャリアに入ってからも同じだと思う。それをアルバム単位でジャズにアダプテーションしてしまうというのは前代未聞と言ってよいと思うが,これがなかなかいいのだ。

このアルバムでの演奏は,結構コンテンポラリーな響きも持ちながら,フリーに近い線まで行ってしまう部分も感じられて,コンベンショナルなジャズとは一線を画している。まぁGeorgeの曲が変わった感じが多いから,こうしたアダプテーションでも受け入れてしまう部分があるように思えるのは若干贔屓目かもしれないが,それにしてもこれは面白い。冒頭の"Here Comes the Sun"からして普通ではない。オリジナルのハイ・ポジションにカポタストをはめて,軽快な響きを持たせたのとは全然違う。むしろモーダルな響きさえ持っていると言ってよいかもしれないぐらいなのだ。これをやり過ぎと感じてしまっては元も子もなく,Liebmanのようなミュージシャンが参加しているからには,これぐらいの崩しは当たり前だと言ってもよいかもしれない。そのLiebmanが1曲だけアレンジしているのが"Within You, Without You"というのがこれまた象徴的。このある意味瞑想的な曲調を,イメージを崩すことなくアレンジしているように思える。

そして,注目は"While My Guitar Gently Weeps"ってことになろうが,ここでのリーダーのギターはGeorgeへのシンパシーを十分感じさせるものだが,ここでの聞きものはLiebmanのテナー・ソロである。やや演奏のテンポが遅くて,一体どうなるのかと思わせるのだが,途中で出てくるLiebmanのテナーには一発勝負に賭ける集中力のようなものを感じさせて,これはしびれる出来だ。その後は"All Things Must Pass"所収の"Art of Dying"だが,ホーンが入っていないこともあるが,原曲をずっとジャズ的な響きに変換させていて,同じ曲とは思えないぐらいになっているのも面白い。歌っているのはリーダーだろうか(結構渋い声である)?"My Sweet Lord"もルーツ・ロック風に攻めて,なかなか渋いしねぇ。

どれも一筋縄に行かない中で,一番普通に響くのは"Beware of Darkness"だろうか。私としてはもう少しこの線とか,"My Sweet Lord"のような感じで攻めてもらってもよかったような気がしないでもないが,そうするとLiebmanの出番も減っちゃうしねぇ。ってことでこれでよかったのかもしれない。いずれにしても面白いアルバムだったので星★★★★。

Personnel: Joel Harrison(g, vo), David Liebman(ss, ts, wood-fl), David Binney(as), Uri Caine(p, rhodes), Stephan Crump(b), Dan Weiss(ds), Todd Isler(perc), Gary Versace(p), Rob Burger(org), Jen Chapin(vo)

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コメント

EVAです、今日は。
今朝↑のアルバムを見てカゴに入れていたのですが、何故か気になって先程見たら予定していた出品者(最安値)のモノが売約済みでなくなっていました。(;´д`)トホホ…
待っているとこう言うことが起きるので今回は2番手を即ゲットしました。
今月下旬の到着予定です。
BAR D2さんのチョイスは楽しみです、今回も紹介有難うございました。

アレレ!先に売約済み未したのは、私かもしれませんね!午前中にオーダーしましたので!!EVAさんすみません!音楽狂さん聞くのが楽しみです!

EVAさん,こんばんは。最初の買い手がtakeotさんとは...って感じですが,実は知らないところで,こういうことは結構起こっているのではないかと想像しています。特にマニアックな世界ではそうでしょうねぇ。

暫く時間は掛かるかもしれませんが,是非お楽しみ頂ければと思います。

takeotさん,こんばんは。タッチの差でtakeotさんの勝ちってところですね。

オークションでもそうですけど,こういうことってよくあります。後で買おうと思っていたらなくなっていたとか,中古盤屋ではよく経験があります。だから欲しいと思ったら確実にキープするというのが私のポリシーになってしまい,だからCDの枚数が増えていくって話も。

まぁ,最近はだいぶダウンロードで済ませるようにはなりましたが,基本は変わりません。仕方ないです。病気ですから(と開き直る)。

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